ハウルの動く城 映画と原作の違いを読む


Product image for ASIN: 4198607095魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1) 
原作 おもしろいので読んで欲しいのですが
読む気がない人のためのネタばれ解説です


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帽子屋ハッター家
長女ソフィー 次女レティー

ソフィーが2歳、レティーが1歳のとき、母が死んでしまい
父は店員のファニーと再婚します
そして、三女のマーサが産まれます。

3人は 美しく成長し
父は 自慢の娘たちを良い学校に入れました

噂)荒地の魔女が王女を殺すと脅したため、
  王室付き魔法使いサリマンが魔女討伐にでかけたが
  失敗したらしい

そして、不気味なハウルの城が町の近くにあらわれました
魔法使いハウルは
若い娘の魂をぬき、心臓を食べるというのです

ソフィーが学校を終える年、父親が急死してしまいます。

父は、娘たちを甘やかした結果 借金を残していました
ファニーは 娘たちに学校をやめさせ、働かせます。

長女ソフィーは帽子屋を継ぐ
次女レティーは菓子屋に奉公
三女マーサは知り合いの魔女フェアファックスのところで修行

ソフィーは 一日の大半を作業場で過ごし
給料ももらわず、つまらない毎日を送っていました

ソフィは自分が作った帽子に
「あんたをかぶると、お金持ちの人と結婚できる」などと話しかけます
すると 帽子をかぶった人は 本当に・・・
ソフィーの帽子は 噂になり、店は大繁盛しました。

噂)王様と王弟がケンカをし、王弟陛下は国をでたようだ
  キャトラック伯爵が探しに行ったが
  途中でジェーン(ソフィーの帽子を買った)という女性とかけおちする


五月祭の日
ソフィーはレティーに会いに行きます

素敵な男性(ハウル)にナンパされますが
あわてて逃げ出してしまいます。

店の人気者になっていたレティーは
「実は私はマーサなの」と打ち明けます

魔法を勉強したいレティーと
早く結婚したいマーサは 魔法で姿を入れ替えたのです

そして、ソフィーにも
母の言いなりにならずに
自分の好きなことをするように、と言います

店に戻ったソフィーは
荒地の魔女に呪いをかけられ、老婆にされてしまいます
「私と張り合うなんて」
と意味不明の事を言われます
ギャストンと呼ばれた お付の若者は ひどく慌てた様子でした・・・。


居場所を失ったソフィーは 旅にでます

途中、倒れたかかしを 直してやり
ロープがからまった犬を助けてやります

思ったように歩けないソフィーは
偶然やってきた ハウルの動く城に入り込みます

そこで 火の悪魔カルシファーに取引を持ちかけられます
自分を縛っているハウルとの契約を見破ってほしい、
そうすればソフィーの呪いも解いてくれるというのです


契約のヒントを見つけるために、掃除婦として居座ることにします。

・・部屋には 不気味なガイコツが飾ってありました

ハウルは毎日 女性を口説きにでかけます。
口説いては振って、を繰り返しているのです

弟子のマイケル(15)は客の応対や魔法の勉強をします

ある日、ソフィーが浴室のまじないを動かしたため
髪の色がおかしくなり、ハウルはひどく落ち込みます

ソフィーが話しを聞くと、
落ち込んだ原因は 他にもあり
口説いている女性に断られたというのです。
そして、それは妹のレティーだったのです。

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お菓子屋のレティー(実はマーサ)
と付き合っていたマイケルは
急いでレティーに会いに行きました
レティーは、ハウルのことを知らないと言います

ハウルが口説いている女性は
フェアファックスのところに居る、本物のレティーの方だったのです

二人が留守のとき、あの かかしが現れ、
城を追いかけて中に入ろうとしますが
なんとか振り切ります

驚いて心臓が苦しくなったソフィーに
カルシファーは自分にも心臓があることを教えます


ソフィーとマイケルは
レティー(ホンモノ)に会いに行きますが
ハウルが居たため、本人には会えません。

変身の魔法は、フェアファックスにばれていて
レティーは本来の姿をしていました。

フェアファックスと話をし、
レティーの恋人が
荒地の魔女に呪いをかけられていること、
サリマン、フェアファックス、ハウルの師匠が
ペンステモンという魔法使いであることが分かります

城に戻ったソフィーとマイケルは、
ハウルに出された課題に悩みます

「流れ星をつかまえろ」という呪文
(実はイギリスの「ソング」という詩)
がさっぱり分からず
実際に流れ星をつかまえに行きますが失敗します


ハウルは、王様から
王弟殿下の捜索と、荒地の魔女の討伐を
依頼されてしまいます。

流れ星をつかまえに行ったことを話すと
ハウルはひどく怒ります

カルシファーは
「あんたも昔つかまえたじゃないか・・」
と言っています

マイケルが呪文だと思っていたものは
ソフィーが興味本位で黒い取っ手のドアを開けたため
「むこうの世界」からまぎれこんだただの「詩」だったのです


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詩の続きを知りたいハウルは
二人をつれて「むこうの世界」に行きます

黒い取っ手のドアのむこうは「ウェールズ」でした。

ハウルの姉、甥、姪が住む家をたずねます
ハウルの呪文は甥っ子の宿題と入れ替わっていたようです

甥っ子は呪文を先生に渡していたため
ハウルたちは先生に返してもらいに行きます

アンゴリアン先生は魅力的な女性で
ハウルは一目ぼれしてしまいます。
先生にはベン・サリヴァンという婚約者がいますが
数年前から行方不明になっています

呪文を返してもらい、詩の続きを先生に教えてもらいます。

詩の続きを聞いたハウルは
それが荒地の魔女から送られた呪いであることに気づきます

ハウルが生まれて、1万日目、もうすぐ発動する呪いです
(このことからハウルが27歳であることが分かります)

(そもそも ハウルが狙われているのは、付き合って振ったからです)

ハウルは、まず王様の依頼を断るため
ソフィーに母親のふりをしてもらいます
王様に悪口を言って、ハウルの評判を下げるためです。

王様に会う予行練習に
ペンステモン夫人に会いに行きます

そして、サリマンの本当の名前がベンジャミン・サリヴァンで、
ハウルと同じ「むこうの世界」から来たこと、

ハウルが、悪魔との契約のせいで
悪の道へ堕落していっていることを聞きます

さらに、ソフィーには
物に命を吹き込む魔力があると言います。
悪魔の得た代償を探し、契約を破って欲しいと頼まれます


次に ソフィーは王様に会い、
ハウルの悪口を吹き込みますが
逆に ハウルが適任者だと喜ばれます。

荒地の魔女と戦うため、
ずる賢くて、根性悪の魔法使いを必要としていたからです。

敵国との戦争が始まりそうなので
有能な将軍である弟・ジャスティンに
なんとしても戻ってもらいたいのです

帰り道、ソフィーは
荒地の魔女に出会います

魔女は、ペンステモン夫人からハウルの居場所を聞き出そうとしますが
夫人がしゃべらなかったので、殺してしまったというのです

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城に、フェアファックスのところにいた
犬が入り込みます

犬は なんとか数秒間人間の姿になりしゃべりました
呪いをかけられた、レティーの恋人のようです
レティーに頼まれてここに来たというのです。

ソフィーは、犬の呪いを解いてみようとしましたが駄目でした。

ハウルには話して欲しくないと言うので
ソフィーのペットということにします。

ハウルは犬に化けて、先生の葬式に行きますが
城が、魔女に見つかってしまいます。

空き家になっていたソフィーの帽子屋に引っ越すことになりました
(レティー(実はマーサ)の店の近くだからとマイケルがすすめたのです)



引越し後、ソフィーは
カルシファーが流れ星だったことに気づきます。
5年前、死ぬのを恐れたカルシファーと
気の毒に思ったハウルは契約を結んだのです


新しい城の出口のひとつは、荒地の花畑につながっていました。
サリマンが、魔女の力を弱めようと育てていたものです。
行方不明になったあと、ハウルが世話をしていました。


ハウルは 犬の呪いに気づき、人間に戻します。
この犬人間は
ソフィーが呪いをかけられたとき
魔女と一緒にいたギャストンと呼ばれた若者だったのです
さらには、ソフィーが助けたあの犬だったのです。

ギャストンは人間に戻れましたが
身体の部品が足りないようで、他の人の身体も混ざっています
記憶が怪しく本名も思い出せません

魔女がハウルに呪いをかけるのを邪魔したため
犬にされたと言うのです。
レティーも少しからんでおり、
ソフィーはレティーに間違われて呪いをかけられたのです


犬人間は
ソフィーが ハウルにたぶらかされないように
レティーに頼まれて見張りに来ていたのです。

そして、ソフィーは
自分がハウルに恋していることに気づきます。


ソフィーの呪いのことは、とっくに皆にばれていました。

ハウルは呪いを解こうと何度か試みていましたが
上手くいきませんでした。
ソフィーは自分自身で魔法をかけているらしいのです
姿もコロコロ変わっている、と言われます。

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ハウルが生まれて1万日目の夏至祭の日
レティーとフェアファックス夫人、マーサ(もう元の姿に戻ってる)、
さらに、偶然 ファニーもやってきます。

そして、アンゴリアン先生が、また城を訪ねてきました。

魔女がウェールズにある、ハウルの姉さんの家を襲ったのです
ハウルは急いでウェールズに向かいます

城には、かかしが現れ、
ガイコツを持っていってしまいます。
ある人に頼まれて、身体の部品を探している、と言うのです

さらに、ソフィーのせいで
アンゴリアン先生が、魔女にさらわれてしまいます。
ソフィーは一人で助けに行きますが
逆に捕まってしまいます。

そこにいたのはクビのない身体でした。
魔女が
ジャスティン殿下とサリマンの
好きな部分を組み合わせた身体で、
これに、ハウルの頭をくっつけて完成させようとしているのです。

犬人間は、サリマンとジャスティンの残り物を組み合わせたものだったのです

ハウルは ソフィーを助けに来ます。
魔女を倒しますが
魔女は、もうずっと前から 悪魔に操られていたようです

アンゴリアン先生が捕まっているというのは嘘。
今もハウルの城に潜んでいるはず!
先生の正体は 魔女と契約した悪魔だったのです

悪魔は 新しい心臓と人間(ハウル)を
カルシファーから奪おうとします。

魔女に心臓をつかまれて
ハウルとカルシファーは瀕死状態です。

ソフィーは
カルシファーの心臓をハウルに返します

心臓を返せば カルシファーは死んでしまいますが
ソフィーの 命を吹き込む魔法があれば大丈夫です
自由になり、飛んでいきます。

カルシファーは
はじめから ソフィーの魔法の力を知っていて取引を持ちかけたのです

約束どおり、ソフィーの呪いもとけました

かかしや 皆のおかげもあり
ハウルは悪魔の心臓を奪い、倒すことが出来ます。

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ガイコツは サリマンのものでした

サリマンは花畑を守っていたかかしに魔法をかけて
身体の部品を集めさせていたのですが、
力が弱まり、かかしは動けなくなってしまったのです

サリマンはレティーの魔法の先生になることを提案します

ハウルは、ソフィーと末永く幸せに暮らしたい、と言い出します

自由になったカルシファーは
ちゃっかり暖炉に戻ってきました


面白いので やっぱり原作 読ん でください。

さらに 続編には 気になるその後の展開が・・・!
ご要望があれば これもネタバレ書いちゃいます
アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉
●ソフィーのおとうさんは?

おとうさんは死にました。
おかあさんは後妻で、ソフィーにとっては義理の母です。
レティはどうなんでしょう。容姿は後妻の子っぽいですね。



●ソフィーはなんで 呪いをかけられたの?

ハウルと一緒にいたから
魔女に嫉妬されたのだと思います。
原作では、違う理由ですヨ。



●動く城のしくみがよく分からない・・・

城の中身の家は どこか他の場所に実在します
最初の汚い家だったり、ソフィーの実家だったりします

魔法でいろんな場所に出口をつなげているのです




●黒いドアは どこにつながってるの?

それはハウルさんしか知りません(笑)
自分の望むところに通じているのかも。




●荒地の魔女 弱すぎませんか?

弱すぎます
ハウルが 恐れて逃げ隠れする必要もなさそうです
映画のサリマンが強すぎるのかも




●お城に行く日を長年待っていた・・と言っていますがなぜ?

王宮付きの魔法使いに返り咲く気だったのではないでしょうか
昔 追い出されてますので




●ハウルが変身するのはなぜ?

魔法使いは悪魔と契約し、自分を獣化させて戦います
戦いすぎると 元に戻れなくなるようです
(映画の予告より)




●ソフィーが老けたり若返ったりするのはなぜ?

解釈1)魔力を持った人には、そう見える
     一般人があれを見たら 驚く
解釈2)一時的に、ソフィーの力が 呪いの力を上回る
解釈3)ソフィーの精神年齢に比例する呪いである
解釈4)実際は変わってなく、映画的にソフィーの内面をあらわしている

個人的に(2)(3)じゃないかなぁ と思うのですが
原作では、自分自身で姿を変えてしまってます


●ハウルが引っ越したとき、実家の帽子屋には なぜ人がいなかったの?

おかあさんの再婚が決まり店をやめたのです。
映画を見るだけでは、戦争のために避難したともとれますね


●そもそも なんで戦争しているの?

映画だけでは分かりませんね
隣の国の王子 行方不明事件が原因かもしれません


●おかあさんが「ごめんなさい」と言ってるのはなぜ?

ソフィーとお母さんは折り合いが あまりよくなかったのです
こき使われてましたから
サリマンの命令で来たようですから 謝罪は演技でしょうね



●ソフィーが白髪のまんまなのはなんで?

ハウルが「星の色に染まってるね」と言っているので
個人的には
それまでの白髪ではなく、若い頃の色でもなく
「星の色」に変わった。と勝手に解釈しています

カルシファーに食べられたからでしょうか

ソフィー自信がその色を受け入れたためかも

はたまた
あの時ハウルは朦朧としてたので 意味不明なのか?


●呪いは解けたの?

カルシファーとハウルの契約が解けた時点で
ソフィーの呪いもとけたと見て いいと思いますよ



●ハウルとカルシファーの契約って結局なんだったの?

カルシファーはもともと流れ星で、
地表に落ちたら死ぬ運命だったわけです。
ハウルは、かわいそうに思い、
自分の心臓を分け与えて カルシファーを生き延びさせます。

ハウルは 強大な魔力を手に入れましたが徐々に悪魔化します


カルシファーも 契約に縛られて生き続けるのは死ぬよりつらい
と言っています(原作で)

カルシファーとハウルは一心同体で
どちらかが死ぬと 二人とも死んでしまいます

カルシファーがハウルの心臓を持っていることに気づいたソフィーは
ハウルに心臓を返します
”カルシファーが千年も生き・・”というセリフは
彼女の”魔法”です
おかげで カルシファーは自由に生きられるようになりました



●かかしに魔法をかけたのは誰?

いっさい説明なしですが
そんなことをするのは 荒地の魔女かもしれませんね



●こねた
エンディングの歌は セリフと同音量にするように監督の指示があったとのこと。
監督〜 歌詞が聞き取れませーん
原作ネタばれはずーっと↓です
原作 あらすじ
マジでネタバレですので 読んで無い方は覚悟してください
原作ねたばれ

ずっと下