2004.04.17
ちょっと(悠二xシャナ)[灼眼のシャナ]

「何やってんの?」
何の遠慮も無く、悠二の部屋に上がりこむ。
「別に。何もしてないさ。」
ベットに転がり、顔だけ向ける悠二。
「この後、何か予定は?」
淡々と続く質問に、
「ないよ。」
淡々と答える。
「じゃあ、ちょっと付き合って。」
そう言って、こちらに来るよう促す。
「いいよ。」
簡単な返事。
その承諾が、実はうれしく、飛び上がりたいほどなのだが。
「じゃあ、いこ。」
必死に押し隠し、シャナは部屋を出ていった。

2004.03.05
ソバニイル(悠二xシャナ)[灼眼のシャナ]

いつからだろう、いつもすぐそばにいるようになったのは。
なぜだろう、そばにいるのが当然と思えるのは。
「悠二。」
傍らの少年を呼ぶ。
「何?シャナ。」
それに答えてくれる。その事がたまらなくうれしくて。
「…やっぱりなんでもない。」
でも、やっぱり少し恥ずかしくて。
「なにそれ。」
不思議そうに笑う悠二。
「悠二。」
しばらくおいて、また呼んでみる。
「何?」
「……ありがとう。」

2004.03.17
誕生日(悠二xシャナ)[灼眼のシャナ]

不意に悠二が口を開いた。
「シャナって誕生日いつなの?」
突然気になった。この少女が、いつ生まれたのか。
あまりに突然のこと。
シャナはいぶかしげに聞き返す。
「なによ、突然。分からないわよ。」
フレイムヘイズは基本的に不老である故、年齢を数えない。
必然的に誕生日という概念がなくなってしまう。
「…うーん、じゃあ、僕と会った日でどうかな?」
思いがけない提案。
「…別にいいわよ。勝手にすれば。」
その言葉を了承と受け取った悠二は、
「分かった。じゃあ、その日はお祝いしよう。」
と笑って、立ち上がった。
シャナはと言うと、勝手にすればと言っていた割に、悠二が何をしてくれるのか今からとても楽しみにしていた。

2004.07.02
悠二[灼眼のシャナ]

シャナの強さには憧れている。
彼女といないと、死ぬことにもなるだろう。だけど、決してそんな打算だけではない。
フリアグネの時に感じた、シャナの鼓動。
真南川河川敷の夜明けの時の気持ち。
あれがなんなのか、まだはっきりとは分からないけど、もしかしたら、それが、そう、なのかもしれないな。

2004.07.01
シャナ[灼眼のシャナ]

最初は、ただのミステスだった。だと思ってた。
むしろ、イヤな奴だった。
今みたいな気持ちになったのはいつか。
フリアグネの時か、朝の鍛練をはじめたときか、コーヒーをもらった時か、悠二のひらめきが頼りになるとわかった時か。
はっきりとは分からない。
けどこれだけは言える。
悠二がいないのはイヤだ。隣にいて、一緒にいて、当たり前の存在。
だから、絶対、絶対悠二は渡さない!!誰と争うことになっても、絶対負けない!!
特に、吉田一美には。
あいつにだけは、特に。
そして、悠二に、誰よりも好きだって言ってもらうんだ。

2005.03.16
板ばさみ(悠二xシャナ)[灼眼のシャナ]

ずっとそばにいて。
この一言が言えない。
言えば全てが変わってしまいそうで。
フレイムヘイズとしての自分が保てなくなりそうで。
恐い。
けれど、言わなくちゃ。
言わなければ、吉田一美に悠二を取られる。
怖い。
動けない。
どうにかしたい。
出来ない。
大好き。
この一言でいいのに。
ずっと私と一緒にいて。
それだけでいいのに。