笑いの石垣

この地域には、石垣が沢山ある

その昔ある八幡社の裏手に

石垣を積むという話が出た

高さ10メートル幅30メートルの2段積みだ!

だがその下に住む住人から

”危険だから止めてくれんかいのし

と言う抗議がでた。

その時の石屋さんの証書が

”万が一崩れた時は、お笑い下されたく候”

の一札であったという。

昔の人は、人に笑われるのを最大の恥とした

気概が忍ばれる

今は、見つからなんだら

何をしてもよい 又金さえ儲ければよい

なんともはや・・・残念やの

金は、人が考え出した道具なんやで

蘇れ”恥の文化”
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大馬の美田

昔は、大馬には、熊野でも有数の美しい田んぼが

ひろがっていたそうな!!

そういえばよそから来た人が紀和町の

丸山千枚田は、上から見ると綺麗だけど

大馬の田んぼは、下から見るすごさがあるね 

と言っていた記憶があるさかの。

確かに 石垣の美しさは、必見やで。

なんとか少しでも復活できないものかいの~

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イルカいらんか

昔の熊野の漁師町の女将さん達は、

たらいに魚を入れて

町中を売り歩く。

「アジは、いらんかえの-し、シビは、

いらんかえのーし」

とまちを呼び歩く。たまには、鯨やイルカの

肉なども売り歩

「イルカいらんかのーし」

その様を見ていた観光客が、

「あのおばさん アホかいな!

いるかいらんか言うたてなんのこっちゃら

こちとらさっぱり分かりませんが~」
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昔は、あちこちで噂を聞いたものです

木を切ってたら 向こうの山で木を切る音が聞こえた

とか 事欠きませんでした。

父が言うには、騙されたと思ったら

たばこを吸ったり 火をたくと良い!

と言う 何故かと言うと

奴らは、火の匂いが嫌いだとか

そういえば蛇も同じじゃないかいの?
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売春宿

まだそういうのが 松原にあった当時

山奥の若衆が 松原の夜の光を見て

”おう”と喜んだら

少し先輩が ”東京も夜の光は、一緒やゾ”

だと!

いくら何でも 東京は、もっと凄いやろ!

知ったかぶりするのは、おるの~
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山鳩

山鳩は 低い声で

クッククークー クッククークーと鳴くのですが

幼い頃 

鳩は(しごとせなんだらーくーたるぞー)

と鳴いてるんだぞと父に聞かされ

幼心に 鳩は怖い鳥なんだと思ってました

まったくの嘘いい親父やの!。
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汽車

昭和34年頃にこのあたりに汽車が通りました。

ガタタンゴトトンの音

父は言いました

”はよ行け そら行け”

言うて走ってるぞ

その頃からこのくそ親父

嘘ばっかり言いやがって
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家で鶏を飼ってたのでたまに鶏を絞めて

食卓に載るのです

ある日頭を落としたら横に親父がいて

”ほら鶏は尻の穴で息するからなかなか

死なんわい”

言うてました 今生きてたら

”くそ親父嘘を教えるな”

言うてやりたい

でも めったに食えない鶏は

最高のごちそうだった!

又、旨かったのし
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いつも裸足に下駄で歩いてた親父、

ある日田んぼにあわてて来て

(鎌持ってるか)と聞くので

渡すと、”蝮”をさばいてる!ジット見てたら

”さっき噛まれたんや、そやからこの蝮の体には、

解毒する血が有るからそれを傷口にまくんや”

それはそれは見事というか・・・

今でも尊敬する親父

”早くに死んだけど死因は関係ないよ”
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学校の帰り道

今思うと悪いことしてたなと思うこのごろ

やけど いつもひだりかってん

そやから帰り道に 大根やら、蜜柑、トマト

手当たり次第にとって食べてたな~

帰りの時間が1時間ほど 

車の通れん、人が歩くだけの道

 土曜は給食が無いし

おさすりの葉、酢の木、山桃、あめんど、

つんばら、ETC

なんでも口に入れたな~

やから俺はこの草は旨いかまずいかよう

分かるで~

嫌やったのは春から夏にかけて

草がよう伸びてくるんや

そうすると普通の運動靴では、

露が付いてビショビショになる

学校へ着くと 靴が臭くなる

嫌やったな~
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イノシシしとめる

秋口になると猪がよく出没します

家の田にも来だして困ってたら

隣の親父さんが 夜中じゅう田で見張りをして

 そのうち1頭しとめたみたいや!

朝早く呼びにきたもんで

行ってみたら 大きな猪が横たわっとるぎや!!!

道具は、何でしとめたのか 聞くとの

(この鎌で首をか~んと切ったった~)

と血の付いた鎌を出してきた(ギョ~!)

なんて親父! 隣で味方で良かった~!

絶対敵にはしたくね~

後日食った猪は旨いことこのうえなしやったの!
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おばあちゃん

母方のばあさんは俺にはいつも優しかった

好きやったよ

けど 俺はいつも思ってたんや

あのご飯を食べたあとの茶碗はなんで洗わんの?

お茶でさらさらって洗ってるんだか

流してるんだか?

あとは箱みたいなのに入れてるけど

それは 汚いやろ

俺の食べるのもその茶碗でか!!

やめてくれ!
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親父死すその後

親父が亡くなって2ヵ月位たってからのこと

親父の墓に手を合わせたいから

案内してくらいしと言う人が現れ

すぐ上の兄貴と2人で墓へ案内。

その人達は母と息子という感じ

墓まで 行ってここですよと言うと

その母親が なっ泣いてる!!!

しかもその前に 

息子(小2くらい)が泣いてる!!!

これは もしかして親父の隠し子かっっっ

今でもすぐ上の兄貴とあれは

きっと隠し子や言うてます

羨ましい~~~~~

俺はそんな甲斐性ない。嫁もおらんしの~。
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丸山千枚田

知り合いのおばやんは、

実家が千枚田の中にあるんさの

小さい頃千枚田の中の

大岩にこじきが住み着いてて

毎日学校へ通うとき、

見かけたんやと、

敷物は 藁で掛け布団も同じ

でも雨露はしのげたみたいや、

当時やから

皆、貧乏やのに 

その人に施しをしてたらしいで

美談やの~
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今でもこの地の水はやま水

猪も狸も鹿も狐も栗鼠等色々な動が来る 

なんとも都会人からはあこがれの地
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小さい頃は、どこも牛を飼っとったの~。勿論農耕に

使うためやけどの  これが今の犬の糞じゃないけど

どえらいでかいのをするんさ~

昔やさか 道路じゃなく あぜ道みたいな細い道や

さかの 通りにくかったわかえ

でもあれは、ええ肥料になるんやろの
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里芋

小さい頃里芋を洗うときは、桶に入れて十字になった

木で桶の中をゴロゴロ回して土を落としたの~

ふんだんに水が使えて綺麗に仕上がったし

どこもこのようにし~よったもんじゃわかえ
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秋の鳴き声

蝉が鳴き出すと 秋を感じますが、

なんと鳴いてるか? 「ツクツクホーシ・ツクツクホーシ」

と鳴いてるというのは、違います。あれは、いつも

腹を空かしてて、「ツクズクホシー・ツクズクホーシーヨー」

と鳴いてるのです。そして夜が近くなると「カナカナカナ」

とヒグラシが鳴いてますね。


また フクロウも「ホーホー」と鳴いてるみたいだが

翌日は晴れるよと鳴いてる。

「明日は、”ホー”ら晴れじゃ」とね

現に翌日は、晴れますよ!
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天狗さん

よく親父が言うてたな~

「悪いことをすると天狗がさらいに来るぞ」

大正の頃、飛鳥の小坂の農婦が、5才くらいの女の子

を連れて川へ洗濯に行ったら、突然大きな音とともに

強い風が吹いてな、吃驚して子供が心配で捜したが

どこにもいやせん! 村人に言って皆であちこち

捜したけどおらせんのよ。3日目の夕方近く、肝の

太いことで知られた地元の漁師が保色山の頂上近くで

子供の泣き声を聞き女の子を連れ帰ったそうな。

これなどは、天狗さんのしわざらしいで。
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狼につかれたら

小さい頃に親父に聞いた話やで

昔狼がいたころの、山をいくと狼があとをよく着いて

きた、つまり”送り狼”というやつでどこまでもどこまでも

着いてくるんやと。そいうときはの、あまり怖がったり

あわてたりせんと平気を装って落ち着いて

歩け言われたわい。つまずいたり、こかったりしても

「あっ」とか「しまった」とか決して悲鳴をあげるない

「どっこいしょ」とか「おっとっと」とかの~

うろたえないことでの、 弱みを見せると、いっぺんに

襲われるらしいでの。これは狸とか妖怪変化にも

言えるのし。
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桜の木

姉が言うには、小学生のころの入学式の前日

先生がの 「きみは、山に住んでるから 桜の花を

木ごと持ってきなさい」 とのこと姉は近所の同級生と

枝ごと持っていったそうなんやさ!!

それは入学式に飾る花やったんやと!

昔の人のほうが 悪いことしてたんやの。

”桜おるばか柿おらぬばか”だっけ?
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竹馬

私の知り合いが 中学にあがった頃の話。

本人は、竹馬が得意で 皆に吹いてたそうな。隣町の

小学校から来た、同級生と勝負になったらしい。

井戸川にて 向こう岸までの 早渡り競争に

なった。 だがその日は 大雨のあとで水かさが

増えてたとのこと。 だが勝負は、待ってくれない、

ヨーイドンで 大水の中を 竹馬にのって 渡り始める

たいへんな思いで 渡りきったら相手が居ない!!

見届けてた皆は、青い顔で 川下へ まっしぐら!

なんと! 勝負相手は、流されてた!!

なんとか事なきを得たが、一つ間違えたらえらいこと

でしたとの言葉。

ほんまや、自分も死んでたで。

その時すでに中学生なんやから、もっとしっかりせな

でも 今の姿を見てたら そのことは(竹馬がじょうず)、

信じられんの~??

あれは、嘘か誠かいの~???
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ダニ?黒大豆?

ある時 粗末な家に親父と行ったときのこと

畳の上に黒豆のような ダニを発見!!

「こんなとこにダニがおるぎゃ」

そこの家主は、ちらりと見て

「いや これは、黒大豆じゃぎゃ」

「なに言うとるダニじゃろ」

「なに言うか、黒大豆じゃ」

口論しとる間にダニが這いだした

「それ見ろ ダニじゃぎゃ」

「アホ言うな 這うても黒大豆じゃ」

その家主は、やにわに ダニをつまんで

口に放り込み 証拠を隠滅

さすがは、親父殿の知り合いや!訳わからん!
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ツンボ桟敷

近所で住んでた老人が、言うことにや

「世の中は、だんだん悪くなるばかりじゃ、今の

若いもんは、口ばっかり達者で怠け者ばかりじゃ

鶏までもが怠けて あくびばかりしとる、昔の鶏は、

時を告げてよう鳴いたもんじゃ」

横におった孫が大声で言った

「おじいちゃん、今も鶏は、コケコッコーと鳴いてる

よ、おじいちゃんの耳が遠くなっただけだよ」
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するめ

山奥に男あり

始めてスルメを買って帰り炭火で焼くほどに

スルメは、生があるがごとく手足を伸ばし 虚空を

つかみ、身体を丸めて苦しむ!

その男大いにおどろき、

「ワレヤ迷うて成仏できんのか、おらは、

ぜにこ出して 買っただけじゃぞ、獲ったものに

祟れ、獲ったものに祟れ」 

まるで どこかの親父みたいやの~
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妖怪 ダリ

古老に聞いた話ですが

この地域には、一本たたらと

ダリがいたらしい!

ダリにつかれると(かいだり~とかひだり~)

と言ってしまう

だから 山に入って 弁当を食べるときは、

一口残して ダリにあげたそうな

そうすると元気に家路につける。

又 ずっと山奥に入るならば

弁当を半分ほど残し

取っておく それは、ダリに付かれず

いざという時のためらしい

これを私に教えたた古老は、

昔, 山で遭難した

ダリには、付かれなかったので

今でも生きてる・・・でも口は、悪いで!

全くダリに付かれたら良かったのにの~!
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帰り道2

ある土曜の帰り道に

ビニールハウスが横手にあったんさ

腹がへっとるさか ついつい入っての~

(俗に言う泥棒)

でも収穫後で 無い訳よ

あ~ないな~おもてたら

1個だけあったさか

他の2人に 有ったぞ言うたら

どこに行ったかどこにもおらへんがい

そしたら 目の前に 持ち主のおばやんがおるぎゃ!!!

でもその おばやんは優しく 「欲しいのか?」

言うてくれたがや。

俺はアホやな その声を聞くまも無く

走っとったわい。  ほんまアホや

あの おばやん もうおらんのやろかいの?
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帰り道3

小学3年のころやったかの~

一人でかえりょったんさ 上の方から

バシャバシャ音がするさか 見よったら

猪がこちらへ向かって走ってきたんさの

もう吃驚や!

よこに直径10センチ位の木があったさか

上に向かって上ったぎゃ

その猪は 俺の横で 直角に曲がって行った。

けど そのすぐ後を犬が 追いかけて

行きよった それが犬はもっと大回りして

曲がっていったんさ!

猪突猛進て嘘やな!

犬の方がどんくさいやん

現実に俺は見たさかの。
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なべら

川の途中で大きな一枚岩が

ある所を この地域ではなべら

と言います。その流れの下では

よく川エビが 有りました

小さいけど 生でよくたべたな~

今みたいに 料理方を知らんかったから。

でも、沢蟹は、食べれるとは、しらなんだの~。

何しろあいつらは、蛇でもたべちゃうさかいの~
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おばあちゃん

よくおばあちゃんのとこへ行ってけど

口癖のように言ってたな

「あの山を越えたら大阪なんやど」

小さい頃は 大阪て近いんやなおもてたわよ!

確かに山を越えたら大阪やけどの。

けど いくつの山を越んならんのや。
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夏の昼下がり

家を開けっ放して昼寝

母も 隣で寝てたんさの

ふっと 目を覚ましたら

母の腹の上に 蛇!!!!

ギョッ!!!

母も 目を覚ましてギョッだ!!

でも 少しも騒がず 持ち上げて

ポイと外へ放り投げたんよ

あの当時は俺も 蛇を持てたけど

山姥は凄いのし!
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爆竹遊び

子供の頃は まだ 爆竹が使えた

帰ると 小さなたき火をして(2箇所)

あっちとこっちで爆竹の投げ合いや

たまに 投げる前に 耳元で爆発した

耳がキーン言うて もう痛かったな~

けど楽しいから 気にせんと

遊んだもんや

でもよう火事にならなんだな~
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ボウフラ

知り合いのおっさんが言うには、

小さい頃,.そこの親父が 

「そのボウフラを飲むと夏に

蚊に刺されんぞ」

そのおっさんは、喜んで飲んだそうな

けど効き目なし!

うといおっさんやの~

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