5月
爽やかな日溜りの教室
5限目の時間割は地理だった。
窓際に近い席に座る涼宮遙は、
黒板の文字を一生懸命写している。
「 そろそろ良いかぁー?黒板、消すぞー! 」
「 うぇーー、ちょっと待って!! 」
教室の生徒の一部が騒いでいる。
「 ふぅ、間に合った…。 」
今、書き終えたばかりのノートを丹念に黒板と見比べている遙。
「 …………っと、大丈夫かな? 」
ぼーーーっとノートを見ていると、
そこには今書き写したばかりの文字達が並んでいる。
「 …………鳴門海峡…………
…………鳴…海……………
……………………………… 」
いつしか遙はノートの開いたスペースに
鳴海の文字を書き始めた。
そして、自分の名前をそれに書き加えた。
『 鳴海遙 』
「 おーーーーいっ、
もういいだろう? 」
教室中に響き渡る先生の
声にわれに返った遙は
いきなり顔を真っ赤にして
慌てて消しゴムをかけた。
「 !?どうした?涼宮? 」
先生の突然の言葉に驚いた遙は
いきなり立ち上がった。
「……いえ……あの、
何でもない……です…………。」
「 そうか?………別に
立っていなくってもいいぞ!」
「 ……!?ひぇっ???……
………は、はいっ………… 」
遙はしゅんとしながら席に着いた。
そして、その文字を消したノートを再び見つめ
顔を振って、再び授業に集中するのでした。
君が望む永遠SS『 ある日の風景 』END
04.07.31
後書き
このお話は、涼宮遙が速瀬水月に
「鳴海孝之の事が好き」と告白した
後日談です。
イラストを入れたSSを作りたかったので、
急遽作りました。
如何でしたでしょうか?
短編です(笑)かなりの短編です。(爆)
しかし、とりあえず管理人は満足です(大爆)
感想を頂けると、もっと頑張りますので(笑)
欲しいなぁ・・・・・・(大爆)