お昼寝
著:TAMAKI
 「お〜い、レン!」

 志貴の声。

 私を探しているみたい。

 考えてみれば、今はもう昼の1時を過ぎたあたり。

 ・・・昼寝の時間だ。







 それでも、私はまだ出て行かない。

 それは志貴に気付いてほしいから。

 私は、人の姿のときには声を出さない。

 ・・・違う。

 声の出し方がわからないのだ。

 





 「あ、こんなところにいたのか。レン。これから昼寝するけど、レンもどう?」

 志貴に見つかった。

 ―――いいの?

 私は瞳で問う。

 志貴は

 「当たり前だよ。あ、でもな、レン。人の夢で遊ぶんじゃないよ。

  この前みたいなのはごめんだからね。」

 少し怒ったように志貴は言う。

 本当は怒ってない。志貴は優しいから。

 ―――うん。わかった。

 同意をする。

 そうやって、志貴はいつも昼寝をする中庭のベンチに座った。

 私はと言えば、猫の姿になって志貴の膝に乗る。

 ここは温かいし、眠るまで志貴が背中を撫でてくれる。

 ・・・その手の暖かさが嬉しい。

 何より、「側に誰かがいる」だけで安心する。















      それが、好きな人なら、尚更・・・・。















 ―――・・・・・・・。

 背中を撫でられる感触。

 いつも志貴は昼寝するとき、こうやって私の背中を撫でる。

 それは、私の夢を知ってかいつもそうして撫でる。

 私はそれに安心して、瞼を閉じて、眠りに落ちる。















    志貴・・・貴方がマスターでよかった。














 「あら、志貴さん、レンちゃんとお昼寝ですか?」

 この声は琥珀。

 いつも微笑んでる。

 志貴は目を覚ましていたみたいで

 「えぇ。レンが気持ちよさそうだったから、顔を見ていたんですよ。」

 琥珀は、割烹着の裾を口に寄せ、

 「あら・・・まるでレンちゃんが恋人みたいに言うんですね。」

 と笑いながら、屋敷に入っていった。

 私は、その言葉に琥珀が屋敷に入ってから黒い猫の姿なのに顔が赤くなったように熱くなった。

 「あれ?レンどうしたんだい?」

 苦笑いしていた志貴が私に言う。

 













  本当に、志貴が、







      私のマスターでよかった。














 私は人の姿になる。

 そして、志貴の唇にキスをした。














 「な・・・レン?」

 慌てる志貴。

 




 



  私は、それを見て、


     いたずらっぽく微笑んだ。
END
あとがき
 というわけで、復帰です。
 とは言っても、いきなりファイナルカウントダウンとかのたまってる管理人。
 いや、冗談なんですけどね。
 ただ、しばらくは模索の期間になると思います。
 自分の個性を、より強くするための期間ですね。
 ・・・これ以上になると、偏るんでしょうね。来る人。
 それも楽しんでます。
 あ〜、イヤな奴だな。俺は。