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Rain
著:TAMAKI
「ねぇ、志貴、いつまでこうしているつもり?」 今日はせっかく二人で買い物に来て、しばらく歩いていたら雨が降ってきて、もう30もそのまま。 私が話しかけても、志貴は空を眺めて「やまないなー」とか言うだけ。 「志貴?私の能力ならこんな雨の中から志貴の家まで濡れずに帰られるのよ?どうしてすぐに帰らないの?」 少しイライラしながら志貴に私は言う。 志貴は、微笑んで私に言う。 「こういう雨の日の匂いっていうのも好きなんだ。ほら、俺はそんなに身体が強いほうじゃないだろう? 中学の頃から、学校に行けない日もあったからさ、そういう日に限って雨なんだ。それで、外を眺めて たりしたからね。こういう天気を見てるのは好きなんだ。」 普通の人間からすれば悲しいことだろう。 それでも、志貴は笑って、微笑んで私に向かって言う。 優しく、ゆっくりと。 そういう所に気づくなんて、私も思わなかった。 「どうしたんだ?アルクェイド?」 いきなり顔を覗き込んだ志貴が言う。 「わっ・・・・」 驚いた私の顔を見て志貴は 「アルクェイドのそういう顔、久々に見たよ。」 そういう志貴の顔は楽しそうで、悔しい私はつん、として先に歩き始めようとした。 「だから待とうって・・・。」 「え?」 志貴もバランスを失くしたのか、いきなり私を引き寄せてしまったせいで、私を抱くような 感じになってしまった。 「あ、あのさ、アルクェイド・・・?」 顔が真っ赤になって、トマトのようになってしまっている。 「志貴・・・・?」 志貴は私を離そうとしたけれど、私はその手を握った。 濡れている地面を見れば、むせ返るような雨の匂い。 地面の濡れている匂い。 志貴は所在なさそうに視線が泳いでいる。 「な・・・なぁ、アルクェイドさん・・・?」 志貴が「さん付け」するときは、降伏しているということだ。 「何?」 と言う私の視線を促すような視線で、志貴の視線の先を見ると、 人が大量にいて、こちらを見ていた。 かぁぁぁっとしてくる。 前なんかこういうことなかったのに、と思う。 「そっか。」 私は微笑むと、志貴の体を起こし、その勢いでキスをした。 「な・・・・!アルクェイド?!」 私は雨の中を笑って、踊るように逃げる。 志貴も一瞬だけ、躊躇したけれど、 「二人でなら・・・いいか。・・・後で秋葉に怒られそうだけど。」 そう言って、私を追いかけ始めた。 「妹なら、私がなんとかしてあげるよ。」 「だから、お前が来ると余計に俺がヤバイんだって!」 雨の中に戯れる二人は、周りの世界とは別の、晴れたような顔だった。 END
あとがき
脳味噌湧いてます。(ぁ いや、雨なSSを書きたかっただけなんです。 ただ、バカップルを書きたいなーって感じで長期的に書いたので、こういうくらいかなーと。 月姫のアニメってもうすぐスタートでしたっけ? 少し見たいような・・・DVDでも買おうかなぁ・・・・。 了
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