haunted heart
上大岡の隠れ家前より
10.16: ねじまき鳥クロニクル読破は現在3部の鳥刺し男篇に入った。私の最近のペースでは遅いようだが、実はこの間に沖方丁の「ばいばい、アース」(全4巻)の1 冊目 が出たのでそれを読み終え、そのあとにたまたま中古で(堀越先生、ホントすいません。金が、金がないんです・・。)堀越孝一先生の「中世ヨーロッパの歴 史」を手 に入れたので それをつい最近まで読み、そして思い出したようにねじまき鳥に戻った。
 でもやはり堀越孝一の本はおもしろい。その文の先鋭さ。細い糸や太い糸。煌びやかな布地に、汚れた泥。それらが絡み合うように少しずつ形を変え、すごく 細い 糸 でぎりぎりに繋がったものが大いなる奔流に変わる。そういったヨーロッパの歴史の複雑さが同時に動く様が見事に描かれている。
まさに世界が複雑系であることを身近に感じられる。
 次は新品で、と思うがあまりないんですよね。堀越先生なんとかして。とりあえず「画家たちの祝祭」から復 刊をお願いします。パンと葡萄酒の中世は新品で買いますから。

今実家でjoe henryの「civilians」を聴きながら書いているが、待った甲斐があった。素晴らしい出来。前作から5年は経っていると思うが、声は変わらず艶 やかだ。こういうアルバムが作りたいと思わせる。
冬が近づき、今や暖かくした部屋でBGMあるいは低く雲の垂れ込めた冬空を飛ぶ鳥の声と共に本を読むのが楽しみである。
past perfect  link