haunted heart
7.18: 夏になった。毎年、夏になると三浦の海に泳ぎに行っている。
奥まったところにあるその海水浴場は人もまばらで、騒がしい海の方が好きな人には少し物足りないかもしれないが、静かでよい。
毎年初めて海に入った日はなんとなく怖いものだ。海は怖い。溺れたら息が出来ないからというのも在るだろうが、そういうこととは別の、疎外感のような、闇 のなかにいるような怖さのように感じる。そのうちに慣れてきて、少しだけ受け入れてもらえている感じがしてくる。だが海水浴は朝から泳いで、昼には水から あがり、帰るのが望ましい。「もうすこし遊んでいこう」などと思い、つい長居すると、自分が思っている以上に身体は疲れていて、しか も日焼けをしすぎることになり、後が大変だ。
着替えて、帰り際に海を見 る と「せっかく慣れたのにもう帰らなくてはならないのか」と少し名残惜しくなる。遊んでいる人がうらやましく思えてくる。
だがまだ夏は始まったばかりである。今のところ二回海に行った。二度目は最初ほど怖くはな い。今年は何度行けるだろうか。
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