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○酸性雨に対する問題点とその仕組み○

始めに(基本情報)
酸性雨を表すのにpHを用います。pH5.6より小さくなると「酸性雨」と呼ばれます。
主な物質のpH
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
酸性 中性 アルカリ性
    レモン水
食酢
炭酸水   水道水 石鹸水    アンモニア水    
酸性雨(pH5.6以下) 農業用水              
酸性雨などの判定に使われているpHは「potential(潜在力)」のpと「Hydrogen(水素)」のHからできている言葉で水素イオンがどのくらい含まれているかということを表します。
どうして酸性雨が降るの?
 これは、工場や火力発電所、自動車の廃棄ガスから排出される気体(ガス)に含まれるSOx(硫黄酸化物)やNOx(窒素酸化物)が大気中で化学変化をおこすと硫酸や硝酸になります。それが雨や雪に混じって降ってくるのです。普通の雨では大体pH6.0くらいなのですが物質がたくさん混ざっているとpHが低くなり5.6以下になると「酸性雨」と呼ばれます。
            
酸性雨とNOx・SOxの被害
 酸性雨を降らす硫黄酸化物や窒素酸化物は気体なので気流に乗って移動しヨーロッパのような所では当該国ではない隣国にも被害をもたらします。この酸性雨にはさまざまな問題があり、木を枯らします。ヨーロッパのほうでは7割近くもかれた森林があるそうです。また、大理石で作られたパルテノン宮殿や像が解けたり腐食して変色したりしている所もあります。この酸性雨が河川や湖に流れ込むと魚やプランクトンがまったく住めなくなったりしています。このことにより魚を食べる大型の魚が生きられなくなり、生態系自体もくるいます。
 ガス自体はほとんど目に見えなく、硫黄酸化物のような有毒ガスが空気中の水分とくっつくとスモッグとなり、排気ガスの窒素酸化物や炭化水素に太陽光線があたると光化学スモッグとなります。光化学スモッグにはオゾンや目や肺を刺激する硝酸ペルオキシアセチルと言う有毒物質も含まれています。現在は規制等で以前よりは少なくなっています。

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