2005.12.10より



NO.24:ほぶらきん 『「こっぷらきん」「キングホブラ」「インドの虎狩り」「ゴースンの一生」』
        
わたしはライオン、暴れん坊将軍K、魚うり、いけいけブッチャー、他多数。総録音曲69曲!!
 「頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい、頭が欲しい!」
 てなワケで久々のmusic更新。題材は、70年だ末期から80年代初頭を迎える一時期、ホンの小さな花を一輪咲かせた“ほぶらきん”です。ボクは自分に自信がなくなったときに、良くこの名盤を聞きますね。
 音楽性は、一言で言えば「無茶苦茶」の一言。音楽の題名が、寸分違わず曲の本質を突いている、いや、そのまんま曲にしてしまったような、発想の自由さ。聞いてると確実にIQが5は下がること請け合いの名盤です。元々、滋賀県出身のお笑いパンクバンドとして世に出た彼ら。曲の難解さ(シンプルさ?)は“あぶらだこ”や“突然ダンボール”に通じるものがあります。しかし、それ以上に楽器がヘタ。ボーカルは意味不明な歌詞を絶叫するのみ。一回聞いただけで、「なんだ、このバンドは!」と怒るか、「こんなにヘタでいいの?」と思われる方続出と見えます。
 でも、まるで開き直ったようにライブで「暴れん坊将軍Kェ〜Kェ〜Kェ〜!!」と絶唱されたら、もう拍手を送るしかないでしょう。実際、ライブ版の『ランニング・ホームラン』では、観客はみんな笑ってたし。バンドを聞きにくるファンの方も、この頃はじっと座席に座ったり、立ったりしてミュージシャンを遠巻きに見つめていたけれど、今ではタテ乗りの曲がかかったら、すぐにステージ前に集合ですからね。客層が入れ替わっていく最後の瞬間、この“ほぶらきん”というバンドは存在を許されたと思います。今ライブハウスで流したら、果たしてどうなることやら。でも、ライブでは基本的にこのバンド、アッパーなノリなので、観客にも受けるんだろうなぁ、多分。ボクは自分でバンドを作る夢がありますけど、時々、その気持ちが萎えそうになってきますが、そんなときにこのCDを聞いてます。「こんなアホなバンドが受け入れられたのだから、ボクだって大丈夫!」と思えるんですね。心の清涼剤です。
 いやぁ、しかし今、このレビューを書くに当たって、引っ張り出して聞いたけど、やっぱ「こんなのでいいの?」と思ってしまうことしかり。音楽は自由だ! そんなことを感じさせてくれる希少なバンドです。東京辺りにしか置いてないんじゃないのかなぁ。見たことないし。ネットオークションで探しましょうね。ライブ盤も必聴!