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Coffee Break NO.131/2007年3月31日Sat.
「桜満開」
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」(在原業平)で、みんなそわそわ。一片(ひとひら)咲いたらそれだけでニュースネタとなり、今日のように曇ったら曇ったで、「花曇(はなくもり)」などと言います。「花の曇」というのもありますが、桜が一面に咲き連なって雲のように見える様子をこう言います。言葉の微妙な違いで大違いですね。明日の夜あたりは「花明り」かも。「雪明り」みたいなもので、夜、咲き乱れる桜の花びらでぽっと明るくなっている様子です。「桜雨」「花筏(はないかだ)」に「花の浮橋」など色々。桜を楽しむ日本人は「花」の言葉をたくさん持っています。今日明日はお花見のピーク。“花見て一杯”というのも良いですが、桜にまつわる言葉を味わいながらの花見も一興。
ところで、昨日は「オオシマザクラ」を見つけました。野生の桜は一味違います。情緒豊か。色白で大きめの花、そうそう緑の葉っぱもついています。この葉っぱ、美味しそうです。だって桜餅にする葉っぱですからね。最後は、やっぱり食いしん坊の話となりました。
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Coffee Break NO.130/2007年3月21日Wed.
「卒業式 Part2」
桜の開花予報、訂正が出て直ぐに、東京では氷雨というか、むしろ霙(みぞれ)が。この春雪、例年なら忘れ雪とか名残り雪というところでしょうが、今年は初雪という名が勝っていました。 そして昨日は無事に桜の開花宣言が出されました。寒暖入り混じった一週間も過ぎていよいよ春本番です。
さて先週は卒業式のお話をしましたが、今週もこの話題にお付き合いください。何せ、名残り雪ですから。ということで卒業の各国事情について調べてみました。アメリカ、カナダ、イギリスなど欧米系は卒業式が多いのは5〜6月です。夏休みの後の9月が新学期だからでしょう。南半球にあって12月1月が真夏のオーストラリアやニュージーランドでは、1月末から新学期が始まりますので、卒業式は12月が多いようです。アジアの卒業式はというと、シンガポールが12月(新学期1月)、韓国は2月(新学期3月)、中国は6月(新学期8月)、タイは3月(新学期5月)、インドは5月(新学期6月)、それぞれまちまちなのにはびっくりしますね。気候やお国柄、文化が関係しているのでしょうね。
さてさて日本、3月が卒業式、新学期が4月という仕組みは、どこからきたのでしょうか。江戸の商人の新年度は4月1日でした。花見をしながら区切りを祝うという習慣があったそうですよ。日本の新年度はこんなところに由来しているのかもしれません。私は日本の新年度は花見に関係していると睨んでいるのですが、皆さんはどう思われますか。
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Coffee Break NO.129/2007年3月12日Mon.
「卒業式」
今週は、TVのタレント程に注目はされないけれど、知り合いのお子さん、同僚の子供たちの卒業式ラッシュでした。みなさん、おめでとうございます。
卒業式といえば、今でも歌われているのでしょうか、「仰げば尊し」や「蛍の光」。「あおげばとうとし〜♪」、ウン十年ぶりに口ずさんでみたけど、まだまだ覚えているものですね。ところで今の子供たち、歌詞の意味分かってるのかしら。一番の歌詞の「おもえば、いととし」なんて、「いとと(疾)し」つまり大変早いという意味ですが、「いとおしい♪」なんて歌ってませんかね。それから涙のフィナーレの部分「今こそわかれめ♪」は、「わかれ目」なんて思っていませんかね。蛇足ですが、「こそ」に呼応した「わかれむ」が已然形の「わかれめ」になっています。「係り結び」というものです。高校時代には、教えてもらったような記憶があります。 童謡、わらべ歌、唱歌などは古語ややまとことばに繋がるものがたくさんありそうですね。
実は、この話をしましたら、新入社員の子が「いとおしい」「別れ目」と歌っていたと告白してくれました。(やっぱり!) 先生方、卒業式には歌詞の意味もちゃんと教えて、名実ともに子供たちを卒業させてくださいね。
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Coffee Break NO.128/2007年3月4日Sun.
緑の命
先週の「日曜美術館」、ご覧になった方はいらっしゃいますか。「志村ふくみさん(染色家、人間国宝)」が出たのです。草木染や着物がお好きな方ならご存知かも知れません。糸をつむぎ、染を行い、機を織る、自然から色をいただき、命を紡ぐと語る染色家です。
志村さんの著書には、こんなことが書いてあります。「植物であれば緑は一番染まりやすそうなものですが、ふしぎと単独の緑の染料はなく、黄色と藍を掛け合わせなければできません。黄色はきはだとか、刈安、くちなし、福木で、中でも堅牢だといわれている刈安を椿の灰で媒染しますと、青味の黄色になります。藍と青味の黄色を重ねると素晴らしくきれいな緑になるのです」と。自然界に繁茂す緑色、それなのに自然の草木から直接に緑色を染めることができないというのですから、命の不思議ですね。
しかし緑の不思議はそれだけではありません。草木から単独で直接に染めることはできない緑ですが、(藍染の)藍甕に浸した絹糸を絞ったとき、ホンの一瞬(緑色が)浮き出て輝きを放ち、はかなく消えていくと志村さんは書いています。そう日曜美術館ではその緑色の誕生と消滅の瞬間が放映されたのです。・・・ビデオを録るのを忘れました。録画した人があればダビングさせてください。
あの映像は綺麗でした。絹糸に、緑の光沢が束の間、走るのです。言葉をなくすほどの美しい緑色です。緑色の光が走ったというほうが適当かもしれません。そうそう、色は光の旅みたいなものですからね。ものの色というより、光そのものの色に見えました。色は光があって生かされるものかも知れません。
いよいよ3月、春、光が輪舞する季節、花も草木も輝きを得る季節です。これからいろんな色に出合うのが楽しみです。
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