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Coffee Break NO.137/2007年5月26日Sat.
The Rookie
オールド・ルーキー(The Rookie)という映画、先週、BSで観ました。35歳の高校の野球部監督がメジャーリーガーになったという単純な話です。その高校の野球部員たちが、自分たちの監督の才能を見出すのです。大リーガー並みの剛速球を投げる実力があると。そして「僕らのチームが地区優勝したら、監督も大リーグの入団テストにチャレンジしてください」と交換条件を持ち出します。監督は、この弱小チームの子どもたちが初めて地区優勝という目標を持ったことを嬉しく思い、この“目標”のトレードを受けたのです。すると万年最下位だった野球チームが、なんと連戦連勝し、見事に地区優勝しました。次は監督がチャレンジする番。子供たちに励まされ、入団テストを受けます。結果は、マイナーリーグに合格、数ヵ月後、とうとうメジャーデビューを果たし、ハッピーエンド。
これは実話を元にしたベストセラー小説の映画化です。ノンフィクション、事実は小説より奇なりですね。それにしても35歳のメジャーデビューもびっくりですが、子どもたちの思いの強さも驚きです。監督の夢の実現のために、監督をその気にさせるために、監督の動機付けのために・・・、子どもたちが自らのモチベーションを高めて地区優勝したというのは紛れもない事実です。僕たちの頑張りが監督の夢に繋がる。“人のため”に揺り動かされ、人のために頑張る。動機付けの不思議、勉強になりました。
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Coffee Break NO.136/2007年5月20日Sun.
源氏物語
先週は藤色に因んで源氏物語に登場する人物の名前をご紹介しましたが、実は今年から源氏物語を読んでいます。とは言っても、瀬戸内寂聴さんの翻訳ですが。この源氏物語、今年から文庫で毎月一巻ずつ配本されることになったものです。ですから、毎月一巻ずつのペースで読んでいるわけです。
翻訳と言っても、795首の和歌は流石に原文のまま。源氏物語の和歌は、登場人物の存在の結晶であり、その時代の精神文化を反映するものです。肝心なのは和歌。そのあたりのことは、俵万智さんの「愛する源氏物語」に上手に書いています。これは源氏物語の795首を解説し、翻訳ではなくてそれぞれの和歌を歌人俵万智作品として読み替えてくれています。あたかも「こうして和歌を味読してみましょう、そうすると、源氏物語がたんなる恋愛小説でも政治小説でもお家騒動でもないということがわかるでしょう。いかがですか、源氏物語の文学性さを感じたでしょう」とでも言いたげな一冊でした。
瀬戸内源氏と万智源氏、平行して読むと面白いですよ。
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Coffee Break NO.135/2007年5月14日Mon.
藤の花
ハナミズキ、マロニエの花などの街路樹も、久留米ツツジ、深山霧島などの垣根の花や、沢山の野の花々が賑わいを見せています。こんな陽気に誘われて近所の天神様に行きました。藤棚が綺麗。
藤色には不思議な懐かしさを覚えます。平安時代の宮廷女官から愛された色だからでしょうか。清少納言は「(愛)めでたきもの」の一つに「色あひふかく 花房ながく咲きたる藤の花の 松にかかりたる」をあげ、「なまめかしきもの」に「むらさきの紙を包み 文にて房ながき藤につけたる」と書いています。源氏物語の登場人物の“藤壺”や藤色の別名である“若紫”が光源氏にとって特に大切な人々であったことからも、紫式部も藤色には特別な思いを込めていたことが察せられます。明治以降の文学や美術にも藤色をまとったヒロインは少なくないし、大正ロマンを代表する竹久夢二の画にも藤色の半襟をつけた婦人が描かれているのも印象的です。
藤色は海外ではラベンダーと言います。古今東西、花の名から色名を授かったものは多いようですが、日本は色を文学にまで昇華させてしまいます。和の魅力はここにあるのでしょうね。
春爛漫、自然の色を満喫しましょう。
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