小学校の英語活動
以前アクルのブログで書かせていただいたものを、こちらに転記させていただきました。
2006年1月~2007年3月のものです。
 

 

2006年01月19日

はじめまして

はじめまして、Yukaです。 最近、『小学校の英語』が注目を浴び、何かと話題になっていますが、その現状は、地域によっても、各小学校によってもあまりにもさまざまで一体どれがほんとの現状なの?と思っていらっしゃる方も多いのではないかと思います。
小学校の中の様子も、案外情報をつかむのは難しかったりしますよね。
幸い、私自身は小学校で、いろいろな楽しい経験をさせていただいていますので、
このブログを通して、そういう楽しい輪が広がっていくお手伝いができればいいな、と思っています。

コメントについてのお返事ですが、毎回、1つ1つにお答えすることが難しい場面も出てくるかもしれませんが、ご質問やコメントへのお返事については、ブログの中でお答えする機会をつくるなど、考えていきたいと思います。
それでは、皆さん、これからよろしくお願いいたします!

2006年01月23日

小学校で教えるまでのいきさつ・きっかけ

まずは、『どうやったら小学校に教えに行けるの?』ですが、
私の場合は、上の子が1年生のときに始まった英語ボランティアに登録して、事あるごとにお手伝いに行っていたので、ALTに欠員が出た時に英語の授業のお手伝いのお話をいただくことができました。

でも、このように学校がオープンなところはあまり多くないようですね。
今でこそ中教審の動きを受けて、少し受け皿が増えてきたような感じはありますが、学校サイドの立場に立てば、誰でもかれでも来てくださいとは言えないのもよく分かります。
実際、英語教室を開いている人を使えば、自分の教室の宣伝に使われるのではないか、と心配される方もいらしたようですし、最近の恐ろしい事件の事を思えば、防波堤が高くなるのもうなずけます。
ですから、初めから『英語を教えに行きたい!!』というのももちろんよいと思いますが、絵本の読み聞かせ(日本語)やクラブ活動のためのゲストティーチャーなど、英語以外の部分でも、何か学校現場に関われる機会があれば、そこから始めるのもよいのではないかと思います。

そうした活動の中で、自分も学校の中の様子が分かってくるし、先生方にも自分の人となりを見たり感じたりしていただくことは、次のステップに進むためにもとても大切なことですよね。
これは私自身、小学校で英語の活動をしていく中でも一番大切なことだと思っていることですが、『相手の立場をよく理解しようとする』気持ちと姿勢が絶対に不可欠だと思います。
これがないなら、学校現場ではともすると『迷惑な存在』になってしまう危険すらあるかもしれません。
担任の先生と信頼関係が出来ていれば、授業は絶対によい方向に向かいますよね(*^_^*)

では、教えに行けるようになったとして、どんなふうに英語の授業をしているかを次回にお話しますね。

2006年01月25日

小学校でしているお手伝いとは?

では実際にどんなお手伝いをしているか?ですが、
私がお手伝いに行っている小学校は、市内の英語の推進校なので、3年生以上は行事と重なる時を除いて、毎週1時間英語の時間があります。ですのでこの形になって、はじめはALT(外国語指導助手)として市の方から派遣されてくる先生が1名、地域在住のアメリカ人のボランティア先生が2名で授業をされていました。そして、授業の内容によってもう少し英語のお手伝いが必要な時は、すでに登録されている地域の英語ボランティアに学校の方から要請があり、随時お手伝いが入る、という形で進められてきました。

私もはじめはこのボランティアだったのですが、どんなお手伝いをするかと言うと、授業としては、海外の姉妹校に書いたお手紙の英語チェック、修学旅行で外国の人に話しかける練習相手、それ以外では、外国の方との交流時に通訳として各クラスに入る、などがおもなお手伝いでした。

普通の公立小学校でありながら、このようにいろいろな機会に恵まれているのは、子どもたちにとってもすごくありがたいことですが、まずはこのように地域に対して、あらゆる意味で学校をオープンな状態にしてくださったことが、ラッキーな要因だったと思います。

そして、前回お話したように、そのアメリカ人のボランティアの方がアメリカに帰られることになり、私が昨年の春からひとつの学年を担当させていただくことになりました。

次のレポートは27日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年01月27日

カリキュラムと、担任の先生との役割分担

今年度は3年生の3クラスを私が担当させていただくことになりましたが、カリキュラムについては昨年度の3年生が実際にされた授業のプランメモと、小学校ですでに購入されていた副読本の指導書をたたき台にして、担任の先生が順番に交代でプランメモを作成されています。

それを見て説明を受ける中で、必要があれば修正の案を私が出しながら、そのレッスンの大筋を決めておきます。(先生によってプランメモの作成が難しい場合は、作成の前に少し相談してから考えていただきます)

でも実際に授業が始まれば、それぞれの先生方の個性もありますし、クラスのカラーもそれぞれにあるので、臨機応変にアレンジしながら進めていくことになります。ですので、必ず押さえておきたいところをお互いに確認しておくことが大切です。

このプランメモを基に実際の授業をするわけですが、授業の中での主導権は50/50ということで、担任の先生にもできるだけ多くの場面で活躍していただいています。

次のレポートは30日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年02月01日

どんな英語教育を受けてきたか(1)

これは私自身が自分の経験からすごく感じることですが、昭和40年前後生まれを境に、受けた英語教育はずいぶん違うのではないかということ、そしてそこを少し意識しておく必要がある、ということです。
いきなり年の話で恐縮ですが、皆さんはどちらにあてはまりますか?

私は『前』の方に入ってしまうのですが、私は教育実習のために自分を教えてくれた中学の恩師のいらっしゃる学校にお願いに行って、実習をさせていただきました。
当然、自分の受けた英語の授業をイメージして実習にいったのですが、同じ先生でありながらも、わたしが受けたのと全く違う授業をされていて驚いた経験があるからです。

それは私が中学を卒業して大学4年で実習に行くまでのわずか6年ほどの間に、中学の英語の授業がすっかり変わっているのを知った瞬間でした。
(次回に続く)

次のレポートは3日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年02月03日

どんな英語教育を受けてきたか(2)

(前回の続き)
まず、教科書そのものが同じ出版社のものでありながら、全く違っていました。
私が中1の時の教科書は、This is Japan. That is America.で始まり、This is a pen. That is a pencil.に続いていったのですが、実習ではGood morning.などの会話から始まっていました。挿絵もいかにも鼻をとんがらせて青い目をイメージしたMike Smithからもうちょっと普通の少年っぽいMike Davisに変わっていたのも印象に残っています。

授業の流れも新しい事を導入するのに、説明から入るのではなく、音を聞いて違いを聞き取り、意味の変化に気付いていくような『聞く・話す』を意識した展開になっていました。

なぜ、こんなお話しをするかと言うと、まず、小学校の先生方がどちらのタイプの英語の授業を受けてこられたかをイメージしていただきたいからです。

いま、小学校に入ってこようとしている英語の授業は、もちろんその後者の『聞く・話す』を重視した授業をさらに進化させたものですから、前者の説明タイプの授業を経験してこられた先生方にとっては、脅威以外の何者でもないと言っても言い過ぎではないのではないでしょうか?まずは、その脅威を取り除くことが最初の一歩だと私は考えています。

英語を教えることはとっても簡単です。
(ほんとは奥も深いし難しいです。でもここではあえてこう言わせてくださいね(^_^;))

小学生にできる事を教えるのですから、教える英語そのものは全く難しくないのです。でも、なんでも伝わればいいのだから・・・とウソを教えるのは罪です。
子どもたちは真っ白ですから、正しい事をきちんと教えてあげて欲しいのです。
では、小学校の先生が英語を教えるには、どうすればいいでしょうか。

答えは簡単です。まずは基本をしっかり身につけること。
難しい基本ではありません。
とってもシンプルなことの基本。
例えば、アルファベットの発音。A~Zの発音を正しく教えることができますか?
このひとつが完全にできるだけでも、教壇に立つ上でそれはとっても大きな自信につながります。そういう小さな一歩から、小学校の先生方が自信を持って踏み出すことができるためのお手伝いが、今の現場ではとても大切なことだと私は思います。

2006年02月13日

具体的な授業の進め方

では、今回から実際の授業の様子を詳しくお伝えしたいと思います。

まずレッスンの流れですが、私が担当している学年では

Greeting (あいさつ)
アルファベット(フォニックス)
今日のスキット
スキットのための語彙や表現の練習
今日の表現を使った簡単なゲーム
今日の表現を使ったちょっと難しいゲーム
Closing
先生と一言英語で話してから帰る

というパターンがいつの頃からか定着してきています。

できるだけ説明をするのではなく、場面を見せて理解させていくようにしようということでスキットはもちろんのこと、ゲームのやり方も実際にやって見せて、ルールを見つけさせていくように仕向けています。

このゲームが毎回とても楽しみなのですが、小学校の先生方は日頃から学級活動や行事の中でさまざまなゲームを経験されていますから、大勢だからこそ楽しめるようなゲームを次々に提案してくださいます。

英語の授業=ゲーム、という考え方は好きではありませんが、定着のためのPracticeを子どもたちには楽しいゲームと感じさせながら、実はしっかり練習している、という意味のあるゲームになるよう心がけています。

特に最後のゲームは、その日の授業がうまく浸透しているかどうかの良いバロメーターになるのですが、基礎的なことがしっかり定着していれば、子どもたちはとっても素直に英語でゲームを楽しんでくれます。逆に、十分に定着していない時はどうしてもちらほらと日本語で流す場面が出てきます。ですから、1クラス目で少しでもそういう兆候が見られたら、前段階をさらに丁寧に進めながら、そこで身につけた英語を使ってゲームが楽しめるよう、授業の進め方も修正しつつ、次のクラスへと進んでいくようにしています。

次のレポートは15日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年02月15日

授業で子どもたちが喜ぶもの

もちろん子どもたちはゲームが大好きですが、担任の先生と私との『今日のスキット』もとても楽しみにしてくれているようです。

『ほんじつのショ~~~タ~~~~イム!!!』
と、始まるのですが、先生たちは今日はどんなおもしろい事をしてくれるのかな?と食い入るように見守ってくれます(^_^;)

私はあるときは外国からのお客様、またあるときはドラえもんにのびたくん、そしてなぞの占い師や魔女など、いろんな人に変身します。説明なしでこのスキットを見て、いったい何の会話をしているんだろう??と子どもたちに推測させてから内容を確認していきます。

このスキットをするときのチェックポイントは、今日の表現を使う必要のある場面をきちんと設定する、ということですが、アドリブで英語のやりとりのできる先生と、それはちょっと難しい先生が当然いらっしゃいますから、アドリブのできる先生とするときはアドリブによって場面の狙いがずれてしまわないようにする注意が必要ですし、アドリブなしの場合には安心してその役をやっていただけるように『はずせないセリフ』をきちんと書いてお渡ししておくことも大切です。


次のレポートは17日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年02月17日

子どもたちの活動によって深まったアルファベットのレッスン(1)

昨年末にアルクから出版された『英語の歌&アクティビティー集』という本の中でThe ABC Songのページを担当させていただきましたが、そこに書かせていただいた内容こそが小学校での子どもたちの活動によって授業が進化したひとつの顕著な事例です。

この学年(3年生)の子どもたちにとっては5月から始まったばかりの、まだ2回目の英語の授業でしたが、まずは1回目の授業でしたアルファベットの復習をしました。
特に1回目に強調した文字の発音も確認したかったのですが、こちらの予想をはるかに超えて、
子どもたちが先週したことを良く覚えていてくれて感激!!!でした。
そしてそのあとのAlphabet Songが、私の目の前でどんどん進化していったのでした。
(次回に続く)

次のレポートは17日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年02月20日

子どもたちの活動によって深まったアルファベットのレッスン(1)

昨年末にアルクから出版された『英語の歌&アクティビティー集』という本の中でThe ABC Songのページを担当させていただきましたが、そこに書かせていただいた内容こそが小学校での子どもたちの活動によって授業が進化したひとつの顕著な事例です。

この学年(3年生)の子どもたちにとっては5月から始まったばかりの、まだ2回目の英語の授業でしたが、まずは1回目の授業でしたアルファベットの復習をしました。
特に1回目に強調した文字の発音も確認したかったのですが、こちらの予想をはるかに超えて、子どもたちが先週したことを良く覚えていてくれて感激!!!でした。
そしてそのあとのAlphabet Songが、私の目の前でどんどん進化していったのでした。
(次回に続く)

子どもたちの活動によって深まったアルファベットのレッスン(2)

(前回の続き)
この曲はお手本を聞いてから繰り返して歌えるようになっているものを選んでCDをかけていたのですが、私と子どもたちの掛け合いで歌ったり、クラスを半分に分けて歌ったりしていたら、先生役になりたい子がいたので前で立って他の子と掛け合いで歌ってもらうと、それがうまくいったので今度はペアで掛け合いで歌いました。

そうすると音楽に合わせて手をつないだり、踊りだしたりする子もいて、それを上手に見つけてタイミングよく担任の先生が

『こんなにすごい事をしているペアがあったよ!!』

と褒めてくださったものですから、子どもたちは我も我もといろいろな工夫を凝らし始め、最後はみんなで自由に身体を動かしながらとても楽しく歌えました。子どもたちの力でこのシンプルなAlphabet Songがどんどん進化していく様子を見るのは、
ほんとに圧巻でした。

The ABC Songは日本人にも馴染みのある歌なだけに、ともすると

『ABCの歌なんて知ってる!』
『そんな簡単!』         
『幼稚!』

などと軽くあしらわれてしまう可能性もある歌でもあるのですが、それを小学校という大勢のいる場所でやってみて、飽きずに楽しみながらこんなに何度も繰りかえし歌えたということが、私にとってはとても新鮮で嬉しい経験でした。

学校で、クラスという空間があって、そこでお互いが響きあいながら新しいパワーを生んでいる・・・。これは、やはり小学校には小学校だからこそできる良さがあることを肌で感じる出来事でした。

子どもの創造力ってほんとに素晴らしいですね。でも、こういう子どもたちの光る一瞬を見逃さずにどんどん引き出していかれる担任の先生の影響はすごく大きいですね。

2006年02月22日

子どもたちの活動によって深まったアルファベットのレッスン(2)

(前回の続き)
この曲はお手本を聞いてから繰り返して歌えるようになっているものを選んでCDをかけていたのですが、私と子どもたちの掛け合いで歌ったり、クラスを半分に分けて歌ったりしていたら、先生役になりたい子がいたので前で立って他の子と掛け合いで歌ってもらうと、それがうまくいったので今度はペアで掛け合いで歌いました。
そうすると音楽に合わせて手をつないだり、踊りだしたりする子もいて、それを上手に見つけてタイミングよく担任の先生が『こんなにすごい事をしているペアがあったよ!!』と褒めてくださったものですから、子どもたちは我も我もといろいろな工夫を凝らし始め、最後はみんなで自由に身体を動かしながらとても楽しく歌えました。

子どもたちの力でこのシンプルなAlphabet Songがどんどん進化していく様子を見るのは、ほんとに圧巻でした。

The ABC Songは日本人にも馴染みのある歌なだけに、ともすると
『ABCの歌なんて知ってる!』
『そんな簡単!』         
『幼稚!』
などと軽くあしらわれてしまう可能性もある歌でもあるのですが、それを小学校という大勢のいる場所でやってみて、飽きずに楽しみながらこんなに何度も繰りかえし歌えたということが、私にとってはとても新鮮で嬉しい経験でした。

学校で、クラスという空間があって、そこでお互いが響きあいながら新しいパワーを生んでいる・・・。これは、やはり小学校には小学校だからこそできる良さがあることを肌で感じる出来事でした。

子どもの創造力ってほんとに素晴らしいですね。でも、こういう子どもたちの光る一瞬を見逃さずにどんどん引き出していかれる担任の先生の影響はすごく大きいですね。

2006年02月27日

アルファベットとフォニックス

ちょうどアルファベットの話が出ましたので、ここでアルファベットとフォニックスのお話を少し・・・。

この学年を担当させていただくと決まった時、私からお願いしたことがいくつかあるのですが、そのひとつが『アルファベットとフォニックスをこの学年でしっかりやりたい』ということでした。3年生の終わりまでにアルファベットの小文字を見てその音がイメージできるところまでを目標にしたい、とお話し、その部分は完全に私に任せていただくことになりました。

1学期はとにかくアルファベットの一文字一文字の読み方を丁寧に導入しました。
特にある程度大文字が入ってからは意識して小文字を見せるようにし、フォニックスにつながっていくように発音練習をしていきました。

2学期は一文字一文字の持つ音を教えながらフォニックスの歌を何度も歌いました。

そして3学期。
フォニックスの歌が1曲の長さがかなり長いのでもっと簡単に音の練習ができるように、jingleに切り替えていきました。こうして授業の初めの部分で毎回アルファベットやフォニックスを教えながら、今日の表現の中に出てくる単語についても始まりの文字や最後の文字を意識しながら発音を促すことによって、文字と音のイメージはかなり出来上がってきたように思います。

こういうことは無理ではないかと思われがちですが、3学期になった今の子どもたちを見て、無理ではなかった事を(^_^)vと誇らしく思っています。

編集部より:フォニックスや文字指導のあり方については、各小学校での方針や、児童英語の専門家でも諸説があるのも現実です。Yuka先生のケースでも、小学校の先生とご相談のうえ、指導を開始されていますが、各小学校の実情にあわせて、担任の先生や、英語活動を監修されている指導アドバイザーの先生方とご相談のうえ、進めていただくのがよいものと思います。


2006年03月01日

民間の先生が、小学校で気をつけたほうがよいこと(1)

今回は、「民間の英語教室と同じようなつもりで、小学校でやってしまうと陥りがちな落とし穴」について、少しじっくり考えてみたいと思います。

学校の現場に、一教育者として入るのか、一英語の専門家として入るのか、
皆さんはどちらの立場でしょうか?もちろん、英語の専門性を持った教育者として現場に入るべきだと思うので、これはとても愚問なのですが、実際にはいろいろな立場の方がこれからの小学校現場には入っていかれると思います。

例えば、私がお手伝いしている小学校でも、来年度お手伝いすることが決まっている外部指導者の立場は様々です。

私自身はというと、たった6年間だけですが、公立中学校の教壇に立っていたためか、いまだに教師根性の抜けきらないところがあります(^_^;)
ですから、ただ英語を教えるのだけでなく、英語を通してどんな子どもたちに育てたいか、という思いをついつい抱いてしまいます。でも、もし自分の教育方針や思いばかりを前面に出してしまったら、週にたった1時間しか子どもたちに関わらない者が、担任の先生が毎日積み重ねてこられたものを踏みにじってしまう危険性だってありますよね。

ですから、英語の時間の特別なかかわりの中で、子どもたちの良い芽を見つけて伸ばしてあげることや、授業そのものの中にメッセージを込めるような形で、自分の思いは伝えていくようにしています。
(次回に続く)

2006年03月03日

民間の先生が、小学校で気をつけたほうがよいこと(2)

(前回続き)
幸い、英語の時間は子どもたちにとってもまだ特別な時間なのでなんでも真っ白な状態から受け入れる準備ができています。日頃の学級生活の中ではあまり目立たない子も、英語の時間には思いがけず自信を持って行動できるかもしれません。逆に、いつもは落ち着きがないと叱られてばかりの子も、英語の時間には思い切り元気に活躍して褒められる場面がたくさん出てきたりもします。

1学期の出来事ですが、見た目はやんちゃそうな子なのですが、誰よりも真剣に、私のほうを食い入るように見ながらアルファベットの発音を頑張ってくれていたので、授業が終わってから担任の先生にその子の名前を確認しようとしたところ、『何かいけない事をしましたでしょうか?』とすごく心配してくださったのでわけを話すと、すごく喜んでくださって、『Yuka先生がほめてくださっていたよ!と伝えますね!!』と言ってくださいました。

お話を聞くと、日頃よく叱られている子だったようで、なかなか褒めてあげる場面が見つからず、担任の先生にとってもその子を褒めてあげるよい機会になったということでした。
(次回に続く)

2006年03月06日

民間の先生が、小学校で気をつけたほうがよいこと(3)

(前回続き)
教育者としての立場で私が気をつけていることは先に書きましたが、
英語の専門家としての立場で気をつけること、それは専門家としての正しい意見が、必ずしも学校の現状には適さないこともあるという事を心がけておくこと、だと私は思っています。

例えば、板書の中でカタカナを使うかどうか?
と言えば、英語の専門家としては私だって絶対に『No!!』です。
でも、今年から小学校で初めて英語に触れる3年生の現状に合わせれば
小学校ではそれもありかな?と思っています。
わたしは3年生を春から担当しましたが、最近では幼稚園児ですらひらがなをスラスラ読み書きする子がたくさんいる一方で、3年生になっても、ひらがなの読み書きがまだおぼつかない子も少なくはありません。ですから、カタカナがあってもそれを読むことすらおぼつかない現実もあるのですが、もしそういうボーダーラインにいる子どもにとって、カタカナが少しでも英語の垣根を低くしてくれるのならそれはそれでいいのかもしれない、と思っています。

ただ、私としてはそれを鵜呑みにするのではなく、カタカナがなくてもいけるようにアプローチはしています。

2006年03月08日

民間の先生が、小学校で気をつけたほうがよいこと(4)

今年私がやってきたことのひとつは、アルファベットの定着からフォニックスへの移行でしたが、これが定着してくれば、大半の子どもたちはカタカナが書いてあってもそれにこだわらず英語の文字に反応してくれていますから、カタカナはあっても邪魔にならない存在になりつつあります。

それと、1学期の段階で小学校の先生から『カタカナも板書に使いたい』と申し出があったときにこちらからも何点かお願いをしました。

*英語の文字表記は、大文字・小文字を正しく使って、中学校で習うブロック体で正しく書くようにしていただくこと。
*絵にもできるだけ英語を正しく表記すること。(例えば、りんごが1つの絵ならan apple、複数ならapplesなど)
*カタカナ表記の中にも英語の発音を意識してb = ブ、 v = ヴ など発音の違いを表現する。

これは、私の中に2年先3年先には必ず読む力にもつなげていきたいという思いがあったので、小学校で読み書きの文字指導をしないなら、なおさら日頃の授業の中でこの事を視覚的にインプットしていただくようにお願いしました。
これらのことは、小学校の先生方も快く受け入れてくださいましたから、子どもたちにもよい結果が出ています。

でも、もし、『カタカナは絶対だめです!!!』といってカタカナを使うことの弊害を担任の先生に延々と説明していたら、どうだったでしょうか?
多分、あまりよい結果は出ていなかったのではないかと思います。

つまり、小学校現場の受け皿が、今どういう状態にあるかという事をよく把握して、
専門家として正しい方向にじわじわ持っていく、時間や手立て、タイミングをよく見る必要がある事をぜひ知っておいてもらいたいと思います。

2006年03月15日

人数と空間の違い(1)

民間で教室を開いているといっても状況はさまざまだと思いますが、自宅で教室を開いている方にとっては、人数と空間の違いは、はじめに一番戸惑われることかもしれませんね。

『生徒の収拾は担任の仕事ですから』と私の行っている学校では先生方がそう意識してくださっているのでとてもありがたいですが、英語の先生仲間と話している中では、学校によっては崩壊学級があったり、担任の先生が協力的でないなどということも現実としては結構あるようです。

私自身は中学校や塾での経験があったので、その点は全く抵抗なく現場に入っていけましたが、40人弱の生徒を相手にする中で、やはりチェックポイントがあるかな?と思います。
(次回に続く)

2006年03月17日

人数と空間の違い(2)

(前回の続き)
あくまでもこれは私流のやり方ですが、自分が全員の子どもたちときちんと目を合わせられているか、ということもひとつのチェックポイントになると思います。

例えば、アルファベットや新しい言葉の導入でリピートさせているような時に、私は必ず全員と目を合わせるようにしているのですが、こうすることによって目の合わない子がいることが確認できます。目が合わない子は、その日、心か身体の調子が100%は英語に向いていないということですから、そういう子には必ず何らかの言葉かけをします。

元気がないなら日本語で『大丈夫?』でもいいし、何かちょっとした瞬間を捉えて“Good !!!”でもいいので、とにかくその時間内、それもできるだけ早い段階で何かしらアプローチをして、こちらに意識の中にあなたがいるよ、という事を伝えます。
(もちろん子ども同士のトラブルなどあまり踏み込まない方が良い場面では、そっとしておくことも大切です)
もちろん、言葉をかけなくても、リピートを繰り返す中で、さりげなくその子と目が合うまで視線を投げ続けるだけでもOKです。

このこともそうですが、『先手必勝』というのが、どの場面にも結構当てはまると思います。

自分がこれから言うことに対して、子どもたちがどんな反応をしそうか常に少し先を考えておく、ということですが、それも子どもの立場で予想しておくと良いと思います。
授業での子どもたちへの問いかけを『発問』といいますが、この発問としてどんな言葉を選ぶかによっても子どもたちの動きは全く変わってきます。
『指示』の言葉もいくつもの事を一度に言うのではなく、必要最低限の事を分かりやすくシンプルに言う事を心がけるだけでも、子どもたち自身が動きやすくなり授業がスムーズに流れます。

子どもたちにとって、これから自分たちがすべきことがきちんと分かっている、ということが不必要に騒いだり、収拾がつかなくなって大声を出されてしまう場面を少なくしていくことにつながると思うので、いかに分かりやすく伝えるかを、こちらは常に意識しておくことが大切です。

でも、一番大切なことは、はじめから全てを自分で抱え込んでしまわず、不安なことは担任の先生にお伝えして、フォローをお願いするなど、担任の先生と一緒に関わっていくことだと思います。

2006年03月20日

児童英語教師として、どんなことを学ぶとよいか(1)

児童英語教師となるために私がまず初めにしたことは、アルクの通信教育の「児童英語教師養成講座*」の受講でした。

もう10年以上前の話ですから、その頃はまだインターネットも今ほど身近なものではなく、マザーグースや英語の遊び歌、洋書絵本などについて知る良いきっかけとなりました。
(実際、中学校で教えていても教科書にはこの手の内容はすごく少なかったです)

特に最近は児童英語に関連のある情報や教材もあふれるほどあり、簡単に手に入るようになりましたよね。価格的にもシステム的にもすごく購入しやすくなっているのはありがたいです。
(でも、ありすぎて、今度はそれらのなかから適切なものを見抜く目とやりくりが必要になってきましたが・・・(^_^;))

指導法についても、同じようなことが言えます。
いろいろな素晴らしい先生方のさまざまな指導法を知るたびに、
なるほど~~~~~!!!!
と、感銘を受けますが、
それらの中からどの方法をどんな風に自分のレッスンの中に取り入れていくのかも
大きな課題となっています。

教えるための引き出しはたくさん持っていたいと思いますが、
1本 筋の通った自分なりの柱というものを持っていないと振り回されてしまうのも現実です。
(次回に続く)

* 編集部注:『児童英語教師養成講座』は、リニューアルのうえ、現在は『児童英語教師養成コース』として、皆さまにご提供しております。

2006年03月22日

児童英語教師として、どんなことを学ぶとよいか(2)

(前回の続き)
アルクの講座を受講した中でもうひとつすごく役に立ったのが、子どもの発達段階と指導法の関係です。

幼稚園や小学校の子どもたちは、1年1年、心も身体もどんどん成長していきますから、それぞれの時期の発達段階の特長を生かせるようにレッスンを組み立てていくことはとても大切ですし、効果も大きいです。

大学でも一般教養として児童心理学などは履修しましたが、実際に自分が子どもたちに教える事をイメージしながら、この事を勉強するとまた違った部分にも意識ができたように思います。

ただし、実際の子どもたちはさらにそれぞれの個人差がありますから、何年生だからこうだ!!というのではなく、この子は今この発達段階にいるから・・・・と、一人一人に目を向けていくことを心がけたいですね。

2006年03月24日

小学校で教えるためには、どんなことにアンテナを張っていると役立つか(1)

アンテナ、といえばやはり子どもたちが今どんなことに興味を持っているか、という事を知っているのと知らないのとでは、授業そのものよりも+αの部分で子どもたちがこちらに親近感を持ったり、共通の話題で話ができたり・・・ということはありますね。

流行のゲームや、TVドラマやキャラクターといったところでしょうか?

でも、これはあればあったでいいですが、なくても別に大丈夫な部分かな?とも思います。実際、私もそんなに詳しい方ではないので、そういう話題になった時は子どもたちに『知らないから教えて!!』と、話を聞きます。そうするととても張り切って教えてくれるので、それをまた授業に取り込んだりもします。

それよりも私が張っておきたいアンテナは、その日の子どもたちの様子に対してのアンテナです。
(次回に続く)

2006年03月27日

小学校で教えるためには、どんなことにアンテナを張っていると役立つか(2)

(前回の続き)
私の側から見れば、週に1回英語のためだけに小学校に行くわけですが、毎日学校に通っている子どもたちにとっては、今週はどんな行事があったか、とか、英語の授業の前の授業でどんな事をしたか、とか、その日の天気、何曜日の何時間目か、前の時間に叱られたかどうかその日の体調はどうか等、あげればきりがないほど英語以外のいろんな状況があるわけで、お腹の減り具合、疲れ具合、気分も汲み取った上で授業を進めていくと無理なく授業に乗ってきてくれるように思います。

もうひとつの張っておきたいアンテナは、やはり教授法など英語そのものに関する最新の情報に対してです。新しいものが良い、とは限りませんが、少なくとも今注目を浴びているもの、多くの先生方が良いと支持しておられるものについては知っておいて損はありません。

新しい知識を得ることによって、これまでに自分が持っていた知識をより生かせる事だってあります。知った上で自分で消化ができ、噛み砕いて子どもたちに与えられそうなものがあればより良い形でどんどん取り入れていけばよいと思います。
(ただし、ここでも食べすぎと消化不良にはご注意!!!です。)

そして、アンテナで受信するだけでなく、先生自身が学び続けている生き生きとした姿を見せることで、こちらからの発信をしていくこともとても大切なことだと思います。

2006年03月29日

読者の皆さまへ(キッズ英語編集部より)

公立小学校でも5年生から英語を必修化にということで、ただ今、検討が進んでいます。

3月27日の中教審外国語専門部会を傍聴したJack先生も、

・指導者については、当面は学級担任とALTや英語が堪能な地域人材等とのティーム・ティーチングを基本とする。
・海外勤務経験のある者や、英語に堪能な「地域の人材」を、「特別非常勤講師等」として「積極的に活用する」ことも重要である。

ということを報告しています。
(詳しくは、「小学校英語ブログ」内の、「Jack先生、吠える」コーナーをご覧くださいね)

Yukaせんせいは、J-SHINE取得者として、いちはやく、公立小学校で英語活動の指導にあたっています。いわば、「地域の人材」の積極的な活用の事例ということですね。
Yukaせんせいが、今後、どのように小学校で指導を進めていくか、このブログを通して、情報共有ができそうですね!

来年度も小学校で英語のお手伝いをすることに決まったと、Yukaせんせいも、大張り切りです。
ただいま、Yukaせんせいは、新学期の準備中です。
そのため、1週間程度、レポートをお休みさせていただき、4月から、連載を再開する予定です。

ますますホットになる小学校英語と、小学校英語で活躍する民間指導者のYukaせんせいの奮闘レポートに、今後もどうぞご期待ください!


2006年04月04日

この1年を振り返って(1)

春休みになったと思っていたらあっという間にもう新学期が目の前にやってきていますね。
私も母業と先生業に追われる毎日ですが、年度の一区切りということで、ここで私もこの1年を振り返ってみたいと思います。

もともと中学校で英語を教えていた頃から『こういう事を小学校でもやれたらいいな・・・・・・』と思うことがたくさんあったので『小学校で英語を教えること』は、私にとってはひとつの『夢』でもありました。
ですから、この1年は、ボランティアという立場ではありましたが、小学校でひとつの学年を担当させていただいて、1年を通して関わりを持つことができたということは、『自分の夢がかなった1年』でもありました。
ですから、毎回の授業がほんとうに楽しみで、まるで水を得た魚状態で、思いっきり楽しませていただくことができました。

このブログでも、繰り返しお伝えしてきたことですが、学年の先生方同士のチームワークの良さ、英語に対する前向きなお気持ちがあったからこそ、私もとても気持ちよく1年を過ごさせていただくことができました。ほんとうに心から感謝しています。(次回に続く)

2006年04月07日

この1年を振り返って(2)

(前回からの続き)
最後の授業の終わりに担任の先生が、『この1年で一番心に残っている授業、一番楽しかった授業がある人』と尋ねてくださったところ、たくさんの子どもたちが手を挙げて『私は○○が・・・・・』『ぼくは○○が・・・・・・』と次々に発表をしてくれました。

・ゆかドナルドがおもしろかったです。
・A~Zまで全部言えるようになって嬉しかったです。
・ABCを言うのがぼくは楽しかったです。
・ほねダンスが忘れられないくらいおもしろかったです。
・初めは歌えなかった歌が歌えるようになったのが嬉しかったです。
・月の歌とドンじゃんけんゲームがすごくおもしろかったです。
・ショータイムがおもしろかったです。
・数字は苦手やったけど、たこイカゲームで好きになりました。
・曜日のお話や踊りが良かったです。
・声を出して身体を動かして覚えるのがおもしろかったです。
・英語がしゃべれたらゲームができて楽しかったです。       など・・・・・・

これらの中には、1年間じっくり積み上げてきたものもあれば、子どもたちが覚えてくれていたのをこちらが驚くくらい、ほんの1コマとして取り入れただけのもの、先生方のアイディアから生まれたものなど、この1年間でしてきた事がいろいろな形でちりばめられていて、それぞれの子どもたちがそれぞれの感性で受け止めながら楽しんできてくれたことが肌で感じられ、目頭が熱くなりました。(次回に続く)

2006年04月11日

この1年を振り返って(3)

(前回からの続き)

学年全体でお別れセレモニーまでしていただいたのですが、そこでもまたたくさんのメッセージをもらいました。私の授業の様子をコントにして披露してくれる子どもたちもあり大いに笑わせてもらいました。

全員からのお手紙をプレゼントしてもらったのですが、

・初めは何もわからなかったのに今は自分のこととかしゃべれて嬉しいです。
・こんど出会ったら英語で話すからね!!
・これでオーストラリアの人が来ても安心です。
・外国で実際に使ってみたいです。
・発音がすごく上手になって嬉しいです。
・英語が分かるようになりました。
・習ったことは絶対忘れません。
・毎日英語を使いたいです。

のように、今後に向けても、とても肯定的なイメージを持っている子が驚くほど多かったのは、嬉しい限りでした。(プレゼントですからね(*^_^*)嬉しい事を書いてくれているのもわかっていますが、それでもやっぱり嬉しくてたまらないのです(*^_^*)(*^_^*)) (次回に続く)

2006年04月14日

この1年を振り返って(4)

(前回からの続き)

そしてもうひとつ、授業の中でも担任の先生と一緒にかなり気を配っていたのが、『分からなくて嫌いになる子を出さないこと』だったのですが、学力的に心配のあった子どもたちからのお手紙にもとても満足感の感じられるメッセージが書かれていて、とりあえず、1年目としての目標は達成できたのではないかと感じました。

この子どもたちがこれらの事を土台にして今後どのように伸びていってくれるのか、そして『好き』という気持ちや意欲を持ち続けてくれるのか、これからも見守り続けたいと思います。

つい先日、中教審からの提言として、小学校5年生からの英語の必修化が提示されましたが、今後、現場で英語の指導者がたくさん必要となってくる状況の中で、私のようにボランティアとして現場に入ることのメリットの部分と、ボランティアという立場の抱える限界や課題もまた無視することはできません。
どういう状況においてもバランス感覚を大切に、目の前の子どもたちにとってより良い状況を作っていけるよう、大人は努力していきたいですね。

学年は多分変わってしまうのですが、今年度もまたひとつの学年を担当させていただけることが内定しています。今年の充実感をエネルギーとして、私もまた思いを新たに新学期を迎えたいと思います。

2006年04月18日

新学期に使えそうなゲーム その1

新年度が始まりました。新しいクラス、新しい先生、そして友だち……。
春には新しい出会いがたくさんありますね。

本格的に英語の授業が始まるまでもう少し時間がありますので、今回からは数回にわたって新学期に使えそうなゲームを昨年度の3年生での経験の中からいくつかご紹介したいと思います。
(ゲームの出典については、基本的には担任の先生が考えられたプランメモを基に授業で実際に行ったものを取り上げていますが、先生方がゲームの実践集や研修会での報告に載っているアイデアを基に考えられたものもあれば、日頃の活動の中で、日本語でされているゲームを英語バージョンに変えたものもあったりしますので、具体的にこの本を参考にしましたと列記できないことをお許しください。)

<発話を促すゲーム>
新しい環境の中で、はじめは英語を口にすることそのものにも戸惑いを感じる子も多いですね。そこでまずはじめは、いろいろな場面や表現で使える発話を促すゲームを紹介します。

☆じゃんけんゲーム

ABC Songなど、その時に習っている歌をBGMとして流し、歌いながら歩かせる。音楽がとまったら誰でもいいのでパートナーを見つけ、Hello, ○○. Nice to meet you.などのその日のターゲットとなる表現を使って会話をしたあと、じゃんけんをする。じゃんけんに勝ったら1ポイントをゲット。どんどん会話をして目標ポイントを集める。
→英語を話すことそのものより、じゃんけんに意識がいくので英語の発話への緊張感が和らぐのと、何回も会話ができるのがメリット。

☆サークルゲーム

円になって、友だちの名前を読んだあと、How are you ?など、その友だちに向かってその日の表現で何かを尋ねる。名前をいわれた子が答える。尋ねた子は座り、今度は答えた子が誰かに尋ねる。全員が座るまで続ける。
→はじめは全員や2グループなどの大勢のグループで行いますが、慣れてきたら太鼓のなった数でグループを作るなど、少人数でひとりが何回も発話出来るように変化させていきます。

☆シールをもらおう 

パートナーを見つけて質問できたら相手からシールをもらう。
ただそれだけのゲームですが、質問の数を増やしていくなど、レベルを上げていくことも簡単にできますし、シール交換が楽しくて子どもがとても喜びます。

(次回に続く)

2006年04月21日

新学期に使えそうなゲーム その2

<言葉の導入・定着に使えるゲーム>
新しい言葉を実物や絵カード、あるいはTPR*で導入したあとに使えるゲームです。

(編集部注)*TPRとは:全身反応教授法。先生などが英語で指示したことに対し、動作で反応させる。発話を強制しないので、初心者や子どもに適した指導法

☆Missing ゲーム 

黒板に貼った絵カードをはずしていき、何がなくなったかを当てさせます。 徐々にはずす枚数を増やしたり、はずしたあとのカードを並び替えるなどして集中力を高めます。

☆ カルタ 

覚えた言葉の絵カードでカルタをします。これは経験や学力の差によっても勝ち負けが極端に出やすいので、ここでのポイントは、同じカードを複数枚入れるなどして、どの子にも取れるチャンスをできるだけ多く作ることです。

☆ドンじゃんけんゲーム

覚えた絵カードを1列に並べ、その両端からそれぞれのチームのひとりがカードを読みながら進みます。 ぶつかったところでじゃんけんをし、勝ったチームはそのまま進み、負けたチームは次の子が初めのカ ードから読み進んでいきます。相手のゴールまで先にたどり着いた チームの勝ち。

☆Simon Says

動作動詞を習ったときなどに使えるおなじみのSimon Saysですが、これは担任の先生にもやっていただきやすいですし、それが出来れば、日頃のクラスの活動の中にも簡単に取り入れてもらえるのでお勧めです。授業のはじめのWarm upにも使えます。また、この名前をモンスターゲームにして、モンスターの命令、という風に設定するだけでも子どもたちは大喜びします。慣れたらグループやペアに分けて、命令ごっこができます。

(次回に続く)

2006年04月25日

新学期に使えそうなゲーム その3

<もう少し進んだら……>

名前や年齢、好きなものなどを習う頃になると、もう少し複雑なゲームをすることもできます。

☆仲間を集めろゲーム

全員に情報カードを配ります。このカードには、名前・年齢・好きな色などが書かれています。質問にはカードを見ながら答えます。

【1】What’s your name? / I am ○○.を習ったら……
→お互いにHello.から会話しながら、同じ名前の人を探します。おなじ名前の人が全員そろったチームは座ります。

【2】How old are you ? / I am ○ years old.を習ったら……
→同じ名前で同じ年齢の人を探します。

【3】以下同様に、新しい表現を習うにつれて仲間を探す条件も増えてくるので最終的にはクラス全体の中から自分と同じ情報の持ち主一人を探すところまでもっていけます。こうして仲間を見つける過程で何回も会話を繰り返し練習することができます。

(次回に続く)

2006年04月28日

新学期に使えそうなゲーム その4

(前回の続き)

前回ご紹介した「仲間を集めろゲーム」のようなゲームをする時に、前段階としての
英語の表現の練習が十分にできていると、ゲームが複雑になっても日本語を使わずに
英語で情報を集めていくことができます。

また、ちょっとした工夫として、カードを手に持たせずに、ポケットにしまわせることで英
語を使わなければならない状況を作ることもできます。

このゲームの利点は、いちいち新しいゲームを用意しなくても、同じルールの同じゲー
ムでありながら少しずつ複雑にしていけるため、子どもたちがルールで混乱することなく
英語そのものに集中できる点にもありますし、大勢で広い空間を使ってできる、学校なら
ではのゲームともいえます。

(評価の仕方のチェックポイントとして、早くパートナーを見つけた子を褒めるだけでなく、
探していく過程で会話をとても丁寧にしていたペアを褒めたり、最後までかかって
パートナーを見つけた子を褒めるなど過程での子どもの頑張りを評価するようにすると
次の段階に進んだときの頑張り方が良い方向に向かっていきます)。

☆インタビューゲーム

文字通り、インタビューしながら情報を集めていくゲームですが、授業にゲームを
取り入れるとき、動きがあって盛り上がるゲームを『動』とするなら、このゲームは
どちらかというと知的な『静』のゲームです。

『英語といえばゲーム』『ゲームが楽しいだけで何も身につかない』……というのではなく、
目的をしっかりと持った活動としてゲームを効果的に取り入れていくためにも、
プランを立てる段階から、どこで、どんなゲームを、何のために取り入れていくのか、
という事を十分認識しておくことがとても大切だと思います。


2006年05月02日

はじめの垣根を低くすることの大切さ(1)

ブログにアップされたゲームについてのページを読みながら、『これって英語???』と思われた方も多いのではないかと思います。

そうですね。特にはじめの段階では、ゲームそのものは皆さんが英語のアクティビティーとしてイメージされているものとは少し違うかもしれません。
日頃の日本語でのゲームの延長、と言う方がイメージできるかもしれません。
でも実は、そこがねらいです。

民間の英語教室に通ってくるお子さんは、少なくとも本人か親御さんが、英語に興味をお持ちだったり、英語の必要性を感じていらっしゃったりすると思うので、まずスタートの段階から意識レベルで、あるラインまではすでに到達しています。

でも、現場では、全てにおいて白紙の状態からスタートする子もいますし、ある意味では担任の先生方もそれと同じような状態で戸惑いを感じていらっしゃったりもします。
そこで、ごく初期の段階で英語に対する心の垣根をできるだけ低くすることが大切だなぁ……と感じるのです。

次のレポートは9日アップです。お楽しみに♪ -by 編集部

2006年05月09日

はじめの垣根を低くすることの大切さ(2)

(前回の続き)

でも、そういう初期の段階で子どもたちや担任の先生方の不安を十分取り除くことが
できれば、あとは迷うことなく安心して大きくジャンプしていけます。

そしてその段階からは逆に、教える側が勝手に『難しいから・・・』と
線引きしてしまわない事をお勧めします。

特に、『英語活動』として取り扱う場合、文法的には多少難しくても、
その場面には欠かせない表現もあり、そのような必然性のある場面の中では、
子どもたちは案外、何の抵抗もなくその表現を受け入れていくことが
できたりするからです。

そういう段階に早くたどり着くためにも、初めをあせらず、
じっくりと土壌作りをされる事をお勧めします。

2006年05月12日

なぜ小学校で英語なのか……(1)

小学校に英語が入ってくることについて賛成意見・反対意見が飛び交っているようですが、
私が『小学校に英語を!!!』と思ったのは、もう20年ほども前のことです。

中学生に英語を教えながら、この内容なら小学生の方がもっと良い反応をするだろうなぁ……とか、
小学校でもっと英語に触れる経験があれば、中学で困らなくていいことがいっぱいあるのに……とかいうことを日々、実感として、肌で感じていたからです。

特に最近は反対意見をよく耳にするので、耳を傾けてはいるのですが、
あれっ?なんで話がそっちへ行ってしまうの??
と思うことが多いです。

特に日本語のことに絡めた反対意見も多いようですが、英語の存在によって日本語ってそんなに揺れてしまうものなのかなぁ????? そうは思えないのだけど……。

(次回に続く)

2006年05月16日

なぜ小学校で英語なのか……(2)

(前回の続き)

私は、日本も日本語も大好きです。
言葉そのものに対しても、とても大切にしたいと思っています。
自分が一言一言を発する時にもどんな言葉がいいのかよく考えるし、
美しい日本語を自然に使える人になりたいなぁ、ともよく思います。
でも、そういう風に日本語を意識するようになったのは、
日本以外のことも知り、
外からも日本を見つめる目が育ってから
だったようにも思います。

なんのために英語を勉強するのか?と聞かれれば
『日本を知るため』
というのもひとつの答えだと私は思っています。

きっと、日本語が揺らいでいるのは英語のせいではないですね。
もっと根本的に、日本そのものが揺れている今の現実がひとつの形となって
言葉に表れているのだと思います。

2006年05月19日

6年生の授業が始まりました!

6年生の授業が始まりました。
と言ってもまだ2回目で、1回は顔合わせ、という感じでしたから、本格的な授業としては先週の授業が初日となりました。

春休みの間、何となく不安に感じていた高学年の授業への心配は子どもたちの顔を見ると、
少し和らいだ感じがしています。反応もとっても素直で声もよく出ています。これから1年間、
一緒に楽しく授業ができるといいな・・・・・と、またワクワクが始まりました。

この学年の子どもたちは2年間地域在住のネイティヴの先生に週1回英語を習って来ました。
ですから英語を聞いて反応するという点ではよくインプットがされているように感じました。
そしてよく慣れ親しんだ表現はとても自信を持って言えています。

課題があるとすれば、「発話力」でしょうか?
自分の気持ちを英語を使って伝えられるようになったらいいな……とつよく感じました。

6年生ですからね。本当は言いたいことや伝えたいことがいっぱいあるでしょうから、
その辺りをどんな風に引き出していくか、そしてその力をどんな風に身につけていくかが
私の今年の課題ですね。

実は、この小学校では修学旅行に絡めて6年生で毎年恒例の授業があるのですが、
次回はそのお話を書かせていただきますね。

2006年05月23日

修学旅行でインタビュー(1)

この小学校では修学旅行で奈良に行くのですが、実はそこで海外から来られている方たちにインタビューしよう!!というのが恒例になっています。
私も以前は、地域英語ボランティアの一人としてお手伝いしたことがありましたが、授業としてはこんな流れだったように思います。

*外国の人に質問したい内容を考える。
*各自がその質問を英語でどういえばよいか調べる。
*調べてきたものが通じるかボランティアの人などにチェックしてもらう。
*実際にボランティアの人に外国人の役になってもらってグループごとにインタビューしに行く。

これまでは全ての過程に関わってきたわけではないので大体の流れしか分かりませんが、『自己紹介→インタビュー→感謝の言葉』という流れの中でインタビューの部分を仕上げるためと、本番に向けての予行演習とをお手伝いしていたように思います。

この流れを受けて、今年度は修学旅行までにあまり日がないこともあり、インタビューについては子どもたちのアイデアを基にいくつかの質問に絞り込んで練習し、仕上げはやはり地域ボランティアの方々の協力を借りて予行演習をする、という流れで準備を進めています。

(次回に続く)

2006年05月29日

修学旅行でインタビュー(2)

(前回の続き)

1回目の授業では、初めの声かけの部分と感謝の言葉の部分を練習しました。

実は、この試みのお手伝いをしながら私自身がずっと感じていたことがあったのですが、
『これって、ともすると外国からおみえの方たちにとても失礼なことになってしまわないかしら・・・・??』
という不安がありました。実際その辺りの心構えをどんな風に授業でされているかを知る機会がなかったので余計に不安に感じていたのですが、今回はせっかく準備の段階から関わっていけるので、できるだけ相手の気持ちを考えて失礼のない行動ができるように、というところからお話をしました。

もし自分たちが逆の立場だったらどんな気持ちでいるかな? とか、
どんな風に声をかけられたら嬉しくて、
どんな風に声をかけられたらいやだろう? 
表情はどんなのがいいかな?
というところから、どんな気持ちでひとつひとつの言葉をかけていったらいいかを意識しながら話す練習をしてみました。

視線を合わせて話すこともなかなか難しいようでしたが、こういうことも少しずつ身につけていきながら、本当のコミュニケーションのできる子どもたちが増えていってほしいですね。


2006年06月02日

地域の人材を生かした授業の一例(1)

先日、地域の方の協力を得て、『修学旅行でインタビュー』の予行演習(?)をしました。

実はNHKの取材も入るということですでにこの日が設定されていたのですが、学校行事が金曜日に重なった週もあり、私にとっては以前にブログに書いたレッスン(挨拶をして声かけをする部分とインタビューし終わってお礼を言う部分)の次が、もうこのレッスンということでしたので、急きょ前日にも授業に行かせていただきました。

それまでにも各クラスでグループを作ってインタビューの質問や聞く順番を考えたり、中学に来られているALTの先生にインタビューの質問文を読んでもらったビデオを見たり、ということを担任の先生がしてくださっていたので、子どもたちも自分が分担するところはかなり練習できていました。
ですから、前日の授業では表現の修正や、グループごとの課題の指摘などを中心にフォローしました。

そして当日……。

(次回に続く)

2006年06月06日

地域の人材を生かした授業の一例(2)

(前回の続き)
2クラスずつで5~6時間目を利用しましたが、国際交流部のお母さん方と地域英語ボランティアの方、全部を合わせて14~5名がお手伝いに来てくださいました。

イングリッシュルームには正倉院、多目的室の前の壁には大仏像、後ろの壁には東大寺の絵(子どもたちが描いたそうです)が貼り付けてあり、静かに雅な曲がBGMとして流されています。

まずは、子どもたちの緊張をほぐすため昨年度までこの学年を担当されていたハワイ出身のネイティブの先生がウクレレ持参で来て下さり、The ABC SongとUnder the Spreading Chestnut Treeの2曲を一緒に歌って始まりました。

そして地域の方々を紹介。皆さんが、出身の国と、この日限りの名前で自己紹介してくださり、世界のあちらこちらの国からのお客様を迎えての授業が始まりました。
悪い例を担任の先生と私で演じて見せ、どこが悪かったかを子どもたちが発表しました。
そのあと今度はボランティアの方による良い例を見てどこが良かったかを確認します。

そしていよいよグループ活動です……。

(次回に続く)

2006年06月09日

地域の人材を生かした授業の一例(3)

(前回の続き)
ボランティアの方に、絵のある3箇所に数名ずつに分かれて待機していただき、各グループが順番に3箇所を回っていきます。
たとえ日本人とわかっていても、知らない方であったり、知っていても今日は英語でしかお話されないのでそれなりの緊張感もありましたし、子どもたちの質問や態度に対しても子どもたちが予想していない反応もあってとっさにどう反応したらいいかを考える機会も与えていただけました。
一緒に写真を撮るところでは、絵をバックに、本当に外国の方と写真を撮っている様に嬉しそうでしたし、お礼のプレゼントとして渡す折り紙の鶴やくすだま、鍋敷きなどを実際に作って持ってきているグループもありました。
最後に元の部屋に戻って、ボランティアの方からコメントをいただき、お礼を言って、無事終了しました。

もちろんまだまだ課題はありますが、初めの頃に較べると目を合わせて話せる子がずいぶん増えましたし、自分たちなりの工夫を凝らし始めたのもとても嬉しく感じています。

子どもたちにとって、心に残る修学旅行になりますように***

2006年06月13日

ボランティアのメリットと課題(1)

以前、ボランティアのメリットと課題について少し触れましたが、今回の修学旅行に向けた事前練習のときのように英語の話せる人が多ければ多いほど効果が上がるような場合、ボランティアとして気軽に参加・協力していただける人がいるというのは、とてもありがたいことです。
また、可能であれば日頃の授業にもヘルパーとして入っていただけると、細やかなフォローが行き届き子どもたちにとっても、とてもありがたいです。
この地域では、海外での生活経験のある方や英語に興味のある方が多い点もとても恵まれていますね。

お話の読み聞かせやスポーツの活動などと同じようにボランティアとしての地域力の活用は、ただ助かるというだけでなく、地域の人々と子どもたちがお互いに知り合う機会にもなり、こうしたつながりが広がっていくことも、とても意味のあることだと思います。

課題があるとすると……
これはどの立場やどの角度から見るか、ということによってもかなり違ってくるので、どこからどのようにお話すればいいのかとても迷いますが……

(次回に続く)

2006年06月16日

ボランティアのメリットと課題(2)

(前回からの続き)
私のように同じ地域で英語教室を開いている者にとっては、一方ではお月謝をいただいているにもかかわらず、学校ではボランティア、という場合、授業で同じ内容をすることもはばかられますが、かと言ってボランティアだからと手抜きをするわけにもいかず……。子どもを目の前にすれば常に最善のものを与えたいと反応してしまいますから微妙なものがあります。
実際、そんな事を意識したまま授業はできませんから、学校だからこそできるネタをフル活用できるようにしながらも自分の教室ネタもちらりほらりといったところが現状です。

この辺りのジレンマは、地域力の活用を有償でするか無償でするかといった教育委員会側の対応によっても左右されてしまいますね。英語を必修化することへは一歩前進があったようにも思いますが、教科化に限らず(教科化すれば予算は確保できますがまだ課題が多くあるようですので)何らかの方法で早く予算が確保できる状態を作ってしっかりとした指導力のある人を核に、地域の人材が最大限生かされるようなシステムが出来上がってくればいいのにな……と願うばかりです。
(次回に続く)

2006年06月20日

ボランティアのメリットと課題(3)

(前回からの続き)

それともうひとつ、守秘義務にも絡んでくることですが、どこまで立ち入っていいか、ということもよく考えます。私の場合、一保護者でもあるわけですから、先生方としても『これ以上は聞かせられない』といった部分をお持ちだと思います。これまで特にそういう場面には出くわしていませんが、それは担任の先生方が上手に対応してくださっているからでしょうね。

逆に私としても、英語の話ではあるけれどどこまで首をつっこんでいいか、あまり発言しすぎてはいけないのではないか、(と思うわりに好き勝手をさせていただいてはいますが……)と思うこともよくあります。
もし有償で現場に入っていれば、責任は増しますが、そういう部分でも同じ立場に立って子どもにも先生方にも関わっていけるのかな……と思ったりもします。

2006年06月23日

コーディネーターの必要性

今後現場にもっとも必要になってくるのは、学校と地域の人材をよいバランスでつなぐコーディネーターの存在ではないかと思います。
両方の立場を十分に理解し、どちらに対しても客観的な立場で対応し、双方の需要と供給を満たしていく、そんな存在が必要だと思うのです。

最近では海外での生活経験のある方や英語の堪能な保護者がたくさんいらっしゃいます。
でもそれらの有能な方々をそのまま学校の現場で活かせるかというと、学校によってはそれはそんなに簡単なことではありません。
学校側のニーズに合わせてその場面で必要な力を上手に取り入れていくことができるようにワンクッションを必要としている現場の方が多いのではないでしょうか?

もちろん将来的にはこういうことも含めて小学校の先生方に力を発揮していただくことが望ましいわけですが、いまの段階では、まずその部分からのお手伝いを必要としている学校が多いように感じています。
そしてこうしたお手伝いをする一方で、担任の先生方がご自分で英語の授業をされるための研修を充実させていくお手伝いもできるといいなと思います。

2006年06月27日

修学旅行・・・子どもたちからの報告

修学旅行も無事終わり、写真やビデオを見ながら子どもたちの報告を聞きました。

私が想像していた以上に、かなりいろいろな国から外国の方が来られていたようで、中には聞き慣れない国の名前もあったり、逆に質問されて困ったり、子どもたちもお決まりのパターンではないなまの英語に触れて、いろいろな経験ができたようです。しおりにもらってきたサインもとても嬉しそうに見せてくれました。

外国人=白人ではないことも体験できていたようでこれも大きな収穫だな、と感じました。
旅行先までNHKの同行取材があったため、ニュースで子どもたちの様子を見ることも出来ましたが、質問されて『???』となっている様子や、練習の時以上に堂々と話せている子、そして、話し終わって晴れ晴れとしている表情などを見るにつけ、子どもたち自身がそれぞれに手ごたえを感じて、何かをつかんで帰って来てくれた事を確信しました。

この経験が子どもたちにとって意味のあるものになるよう、今後も授業の中でフォローを続けていきたいと思います。

2006年06月30日

小学校の先生方の研修(1)

先日、市内の小学校の先生方が、ご自分たちで企画していらっしゃる研修に、お手伝いとして参加させていただきました。

この日のテーマは『ALTとの効果的なTeam Teachingについて』ということで、低学年・中学年・高学年対象の授業のプランメモを作成し、実際にALTと授業をしてみようという内容でした。

各対象学年ごとに3つのグループに分かれ、それぞれのプランメモ(=指導案をもっと簡略化したもの)を仕上げていきましたが、ポイントは、授業のどの部分でもALTとHRTの双方がうまく機能するように、プランメモの中にALTがすること、HRTがすることを明確に書き込んでいくことでした。

すでに英語の授業の経験のある先生方からは、実際の子どもの反応も考慮しながら、活発な意見が出され、さすがだなぁ~~と思いました。
初めての先生方は、何から手をつけていいのか少し戸惑っておられる感じもありましたが、メモを取りながら、とても熱心に聴いておられました。

発表の中でも、英語の授業の経験はまだありません、とおっしゃっていた先生が担任主導のモデルレッスンをとても朗らかにやってのけられ、すっかり生徒の気分で楽しませていただきました。
お若い先生でしたが、きっとご自分も楽しい英語の授業を受けてこられた方ではないかな?という気がしました。自然体でとても素敵でした…。


2006年07月04日

小学校の先生方の研修(2)

終わりの挨拶の中で幹事校の校長先生が、
『英語活動は勇気と決断力です。思い切って飛び込みましょう。生徒は必ずついてきます。』とおっしゃったのがとても印象的でした。

こういう意識を持って小学校の先生方が英語活動に取り組んでいってくだされば、子どもたちも生き生きとした授業を体験できるだろうな、と、とても嬉しくなりました。

今回は先生方の自主的な活動ということで、教育委員会の主催ではありませんでしたが委員会から見に来られていた指導主事の先生が、『英語活動をしていると先生にも子どもたちにも笑顔が増えている』とおっしゃったのも、すごく共感しました。
(次回に続く)

2006年07月07日

小学校の先生方の研修(3)

(前回からの続き)
これまで他の小学校の先生方にお会いする機会はほとんどありませんでしたが、こういう前向きな先生方が市内にこんなにいらっしゃることがわかったのもとても嬉しいことでした。

私自身は、限られた時間の中でうまく立ち回れず、せっかくお手伝いに行かせていただいたのにあまりお役に立てなかったようですごく反省することしきりなのですが、こういう場で自分がどんなお役に立てるのかを考え直すよい機会を与えていただきました。

この研修は3回シリーズの1回目という事だそうで、2回目には『担任一人でする授業』がテーマなのだそうです。
小学校の英語についてはまだいろいろと議論もされていますが、水面下ではこのような取りくみが少しずつ増えてきていることは、確かですね。

是非これからもこのような研修のお手伝いをさせていただきたいなぁと思いました。

2006年07月14日

6年生の授業 その後(1)

修学旅行も一段落し、6月後半から副読本を利用しての授業が始まりました。
今度のテーマは買い物です。

これも恒例の○○ショッピングセンター(○○の中には小学校名が入ります)につながります。
副読本の中に世界各国の紙幣が紹介されていたので、少しその話題に触れたのですが、次の週に実物を持ってきてくれた児童がいたので、みんなで本物の世界のお金を見ることができました。
やはり実物はいいですね。オーストラリアのプラスチックのお金や、韓国のお金、ユーロ紙幣もあり、みんな食い入るように見ていました。

そのユーロ紙幣の説明をする時に、担任の先生がサッカーのワールドカップ出場国の中でどの国がユーロ紙幣を使っているかという風にクイズっぽくお話をしてくださったクラスがあり、子どもたちもその国の選手を思い浮かべながら、活発に発言していました。

(次回に続く)

2006年07月18日

6年生の授業 その後(2)

昨年、3年生でもハンバーガーショップという設定で買い物のやりとりをしましたが、そのやりとりだけで楽しめる3年生に対し、6年生には+αの何かが必要だな、といつも感じます。

ただ、買い物のための表現を知るだけではなく、知的興味をひきつけるような何かや、何か工夫しないとクリアできないタスクなど、何か+αの要素があるのとないのとでは食いつきも違いますし、終わったあとの満足感もかなり違います。まさにそれが高学年の授業に求められる部分なのでしょうね。

お店の準備もほとんどでき、どんなショッピングセンターが登場するのかとても楽しみです。

2006年07月21日

6年生の授業 その後(3)

1学期最後の英語の授業として、5-6校時を使って、学年全体で○○ショッピングセンターの授業を行いました。
まず全員が20ドル(学校名の入ったオリジナル紙幣です(^_^)v)ずつもらって、多目的室に集まります。

会話に必要な表現の復習をし、先生方とのスキットの中でやりとりの良い例と悪い例(= コミュニケーションのためのマナーや心構えを確認)を確認してから、いよいよ実践です。

各クラスを半分に分け、前半のお店屋さんとお客さんに分かれます。お店屋さんは各クラスでブースを設け、自分たちで作って用意した品物を売ります。が、値段は裏に書いてあるため、買う側には品物の値段が分かりません。もしも高いものを選んでしまっても、交換は出来ないので、何とか値切る方法を考えなければなりません・・・・・・。

(次回に続く)

2006年07月25日

6年生の授業 その後(4)

(前回からの続き)

お客さんは、4クラスあるうちのどこを回っても構わないので、できるだけたくさんのお店を回るようにします。お金がなくなったら、多目的室に戻り、待機します。制限時間になったら、全員が多目的室に戻り、誰が一番たくさん買えたか、を確認します。

休憩のあと、役割を交代して、後半の始まりです。
私は、5時間目しかお手伝いできなかったのですが、みんなちゃんと英語で会話しながらとても楽しそうに活動できていたので、ほっとしました。
1学期は修学旅行もあり、なんとなく全体的にイベント色の濃い授業になりましたが、2学期以降の内容をよく吟味して、高学年にあわせたプランが組み立てられるよう準備しておこうと思います。


2006年08月01日

小学校教員を目指す、大学生の英語の授業(1)

先日、小学校の先生を目指す大学生の英語の授業の見学をさせていただきました。
内容は次回から指導案の作成に入る、というところまで進んできていて、その日の授業は『指導案とは?』という事を説明するため、学習指導要領や年間指導計画など、大きな流れの中にこの1時間の指導計画があり、その指導目標にそったプランをどんな風にまとめていくか、という内容でした。

大学を卒業して○○年。久しぶりのキャンパスは、母校ではないにもかかわらず、学生時代の気持ちを思い出させてくれる懐かしい空間でした。
講義のある教室に入るとすでに学生さんたちがそろっていて、私自身、自分の存在に違和感を感じながらも一緒に講義の内容をメモにとり、学生気分を満喫しました。
とは言え、教室に入って最初に感じた今どきの大学生への戸惑いとは裏腹に、ぐいぐいと講義の内容に引き込んでいく先生の力量、そして学生さんの今後への思いを感じることができました。

<次回に続く>

2006年08月04日

小学校教員を目指す、大学生の英語の授業(2)

特に学生の皆さんがぐっと集中しだしたのは、前回の講義中の発表が残っていたグループの発表の辺りで、わたしもとても興味深く見せていただきました。
これは、各グループの中で先生役を一人決め、クラスルームイングリッシュを使いながら、ひとつのゲームを説明・進行するという発表でした。
特に先生役に当たった学生さんは、いざ英語を使おうと思ってもなかなか口から英語が出てこないもどかしさや、人前で英語を話す気恥かしさ(これは誰もが初めに経験されることではないかと思いますが・・・)を実際に経験しながら、その中で何とかゲームを説明し、授業を進めていくなかで、現場での自分の課題を見つけることもできていたのではないかと思います。そして、生徒役の学生さんも何とか反応していこうと協力していく中で、生徒の立場なら先生がこうすると分かり安い、こうすると分かりにくい、ということも体験できていたように思います。

実際に教師になって、現場に出て行く前にこのような経験ができるというのは、とても意味のあることだと思います。先生になって、子どもたちを前にして身につけていくことももちろんたくさんありますが、大学生の特権を生かし、失敗の許される空間の中で、たくさんの模擬体験ができれば、ある程度のイメージを持ちながら、自分の引き出しをひとつずつ増やしていくことにもつながっていきますよね。そのためのアンテナを持つ、という意味でもとても意味のあることだと感じました。

<次回に続く>

2006年08月08日

小学校教員を目指す、大学生の英語の授業(3)

指導案の説明の後、実際に先生が作られた指導案に沿って授業をするとこんな感じになる、という部分で、Team Teachingの担任の先生役でお手伝いをしました。
授業の最後で私への質問コーナーが数分あったのですが、現場に入ったとき、どんなことに担任の先生は戸惑うのか、という辺りが気になる、ということで、私がお答えできるのはあくまでもALTの立場からですが、『誰でも初めは戸惑うけれど、そういう状況の中でALTや児童の前で失敗を恐れずなんでもチャレンジしてくださる先生がALTにとっても児童にとってもとてもありがたい存在である』、というお話をさせていただきました。

自分が学生の時とは一味違った視点で授業が受けられるので、私にとってもとても刺激になり、是非またお邪魔したいと思いました。


2006年08月11日

初めの一歩、その先にあるもの・・・・・・(1)

先日の内容にある大学の授業の件もそうですが、ひとつのきっかけから始めたことが、どんどんと枝葉を広げ、いろんな経験につながっていく、ということを特にここ1-2年強く感じています。

このブログを書かせていただいていること自体も私にとって、その流れの中のひとつだったのですが、私が初めの頃に書いていた、「まずは英語だけにかかわらずどんな形でもいいから小学校の現場を体験してみてください」という話は身近な先生方にもお話していたことなのですが、その頃から実際に『はじめの一歩』を踏み出し、日本語の読み聞かせやクラブ活動のお手伝いに入られた方のほとんどが、特に必修化の話の影響も受けてか、最近になって『英語の授業の依頼』という形に変わってきつつあります。

児童英語講師が小学校の現場で必要とされる現状が、今後どのような形で変わっていくのかは私にも読めませんが、少なくとも小学校での経験が自分の児童英語講師としての力量の肥やしになっていくということは、間違いのないこととして実感しています。

<次回に続く>

2006年08月15日

初めの一歩、その先にあるもの・・・・・・(2)

(前回からの続き)

児童英語講師をしつつ、小学校に入るということは、特に同じ地域で教室を開いている場合には『自分の教室の宣伝のためではないか』と勘ぐられる方もあります。立場的にはそう思われても仕方ないのかもしれませんが、初めの一歩のその先にあるものは、決してそういうものではない事を現場を経験すれば分かっていただけると思います。

子どもたちの笑顔やパワー、そして担任の先生とのTeam Teachingの醍醐味、それらの中から自分が受ける影響が次の一歩への活力となり、自分もまた新しい一歩は踏み出せる。
私は今そういう経験をさせていただいています。

夏休みに入ったこともあり、少しこれまでの事を振り返ってみました。
このブログを読んでくださる方々が様々な立場で経験されていることなどもコメントに寄せていただけるととても嬉しいです。

2006年08月22日

民間の指導者として、何が出来るか・・・・・

民間で私が初めて依頼を受けた仕事は、児童英語を習ってきた子どもたちの中学校の
授業への橋渡しでした。

小さい頃から外国人の先生に習ってきた子どもたちが、それまでせっかく英語を習ってきたにも
かかわらず中学校の英語の授業がよく分からなかったり、テストで点が取れず成績が思わしく
なかったり、という現状を受けて「なんとか上手く橋渡しをしてもらえないでしょうか」というのが
その時の依頼でした。

生徒の数は6~13人くらいの規模で、2時間のうち1時間はこれまで通りネイティブの先生に
習い、残りの1時間を私が担当しました。会話のための英文法という位置づけで、文法的なことを
織り交ぜながらネイティブの先生がされた内容のフォローをしたり、テキストの内容にあわせて
先へ進んだり、といった感じのことをしました。

学年が進むにつれ英検対策や受験対策もしていきましたが、とにかく基本は中学校の授業を十分に理解できるように、ということで対応していました。その頃からもう10年以上が経ち、求められるものも随分変わってきている事を感じます。

民間の指導者として、何が出来るか・・・・・

2006年08月29日

子どもたちに、丸ごとの異文化体験を

絵本やマザーグースなどのように、英語文化そのものを丸ごと体験するという機会は、
中学では時間的にも制約があるためか、あまり経験できないように思います。
教科書にもそんなには出てきませんよね。

また、内容的にも、ややもすると中学生には幼稚に感じられてしまったり(実際は奥が
深いのですが・・・)、先生方にもあまり馴染みがなかったり、という面もあります。
でも、小学生には何の垣根もありませんから、こういった丸ごと与えられるものを
抵抗感や文法的な理屈抜きでそのまんま受け入れて楽しむことが出来ますよね。

小学校だからこそできる丸ごとの異文化体験を意識して提供してみるのは
とても有効だと思います。


2006年09月05日

中学の授業に即結する基礎力

一方で、やはりせっかく小学校からやるのなら、ある程度の基礎力をつけさせたい、
という欲望?も押さえきれない部分があります。

中学校の現場で、アルファベットからやるといっても、そんなに多くの時間を
それにばかり割くわけにはいきませんから、ローマ字が完全に分かっている
子ならついてこられる程度の進度では進んでいくと考えると、ローマ字の理解が
不十分な子や、アルファベットの小文字がちんぷんかんぷんな子どもたちはまず、
遅れをとり始めます。

中学校1年生の1学期の中間テストでは出題範囲もごく限られていますが、
期末テストではbe動詞も一般動詞も入ってきていたり、ともすると
三単現のsまで入ってきていたりするので、前述のような子はもちろんのこと、
アルファベットは分かるけど・・・・・・という子どもたちの中にもすでにお手上げ状態の子が出始めます。

そして1学期の成績表が手渡されると・・・・・・・。

中学の授業に即結する基礎力

2006年09月08日

「子どもたちに、丸ごとの異文化体験を」の補足・・・(^_^;)

先日アップされた『子どもたちに、丸ごとの異文化体験を』を見て、
改めて自分自身のこっちの引き出しの少なさを感じました……。

こんなものがありますよ!!! こんなものも!!! って紹介できて、
これはね、やってみたらこんな感じでした(^_^)v、
なんてお伝えできてたらもっとよかったな……と……。

わたしも遊び歌やChantsなどはどんどん取り入れるようにしていますが、
絵本ももっともっと取り入れていきたいな、というのが課題です。

絵本といえば、アルクのブログでもとてもよい情報をたくさん ( ……どころではありません!!
とにかくすごい方がいらっしゃいます!(^^)!) shareしてくださっているとても充実した
ページがあったり、絵本の世界をさらに拡げてとても立体的なものとして表現活動にまで
拡げていらっしゃる先生もいらしたり……。絵本にもいろんな切り口があるので、
小学校での絵本を使った授業の可能性は無限とも言えると思います。

Helen Hiroko の絵本の部屋  →  http://blog.alc.co.jp/d/2000705
ゆかちゃんのママの英語育自帳  →  http://blog.alc.co.jp/d/2000740?theme=3


『子ども英語』にもアイデアがたくさん載っていますよね。

『子ども英語』  →  http://www.alc.co.jp/kodomo/index.html

『子ども英語カタログ』にも……。

『子ども英語カタログ』  → http://kokata.alc.co.jp/index.html

多くの学校にエリックカールの“The Hungry Caterpillar”や
“Brown Bear, Brown Bear, What Do You See ?” などはあったり、
無い場合でも、県や市の教育センターなどで貸し出しをしていたりするので、
比較的手に入り易いと思います。

私自身は、昨年度の最後の授業を私の好きなようにして良いと、
まる1時間いただけたので、“Today Is Monday”を子ども達と一緒に
たっぷり楽しみました。

カリキュラムが決まっているとあとから投げ込みにくい場合もあるので、
初めからプランに組み込んでもらっておくとよいと思いますが、
その年の英語活動の中に子どもたちの心に残る絵本が1冊でもあったら、
とても素敵ですよね。

娘も4年生の時に毎週Brown Bear,……を読んでもらっていた時期があって、
全部覚えてしまっていました。
そういう本があるのは、子どもたちにとってもとても嬉しいようです。

2006年09月12日

小学校からか、中学校からか……

先日、公立小学校の先生で英語の授業に力を入れていらっしゃって
本も出版されている方のお話を聞いてきました。
この方のお話はいつか聞いてみたいな、と思っていたので楽しみにしていました。
冒頭で、「職員研修などの取っ掛かりの部分では、大学の先生などを呼んでのお話が多いけれど、
英語活動を始めて何年か経ってくると、現場を知っている人間の“なまの声”やアドバイスが
求められるようになってきて、最近よく講演に呼ばれるようになってきた」とお話されていましたが、
ほんとにその通りだろうな……と思いました。

初めの部分では、理論や方向性のお話もとても大切ですが、実際に動き出してみると、
ちょっとしたコツや、具体的な疑問への答え、困った時の奥の手として使えるネタなど、
生徒を前にして起こってくることへの、具体的なアドバイスや、授業のための引き出しを
増やすための知識や理論といったものが求められてくる、ということだと思います。
小学校での活動の様子も映像で見せていただきましたが、子どもたちが年々ステップアップして
いっている様子がよく分かりました。

ちょうどその夜、NHKで「どうする小学校の英語教育」というテーマで、討論の番組があると
この先生も紹介されていたので、TVを見たのですが、反対派の中に鳥飼 玖美子さんが
いらしたのは、私にとっては驚きでした。

鳥飼さんといえば、学生時代にラジオの英語講座でお世話になった(??)方ですし、
今も英語で幅広く活躍されている方が、なぜ????????と、ひたすら『???』でしたが、
NHKのHPにまとめられた意見を読んでいると、どういう意図で反対しておられるのかは
少し理解ができました。

中学の現場の実態を考えると、この意見もとても貴重なことが理解できます。
ただ、じゃあ小学校で英語をしなくていいかというと私は絶対にそうは思えませんが、
結局どちらかに肩入れすると、もう一方がおろそかになる、あるいは置き去りにされてしまう
という危惧があるということかな、と思いました。

小学校か中学校かなんて論じてないで、両方を充実しなければ結局は実っていかないのだけれど、
予算や政策やいろんな立場のいろんな人の考えが複雑に絡み合って、理想のようには
前に進めないのが現実なのでしょうね・・・。

国語教育重視の反対派の方の考えには、いやそんなことはない!!!と自信を持って
PCの前で反論していましたが、中学の英語教育と絡めた今回の反論には
頭から否定はできない気もしました。

でもね……、やっぱり私は小学生にも英語を経験させてあげたいです。
英語の経験を通して身につけられる国語力やコミュニケーション力も絶対あるって
肌で感じてきましたし、何年も言い続けてきても変わって来なかった(は言い過ぎかな?)
中学英語の現状に、小学校から新しい風や光を入れていくこともきっと意味があると
信じていますから・・・。

いろんな切り口があってこそ、多様な価値観にも対応していけると思うのですが、
現実の壁はまだまだいろいろありそうですね・・・・・(>_<)

2006年09月20日

2学期が始まりました!

2学期が始まり、2回目の授業に行って来ました。
グランドでは運動会の練習が次々と繰り広げられています。
そのあわただしさの中ではありますが、イベント事の多かった1学期に比べ、
副読本にそった内容で授業の流れが作られ、落ち着いて英語に取り組めています。
(副読本の扱いについては、別の機会に書かせていただきますね)

フォニックスに関しては、1学期はこれまでネイティブの先生に2年間教えていただいたことが
どの程度まで力がついているのか、様子を見ていましたが、ひとつひとつの文字の持つ音はかなり
イメージできているようなので、2学期は『音と音のつながり』を意識できるように、
Three-letter wordsを取り入れていくことにしました。(毎時間の初めの5分でします。)

すでにローマ字を習っているので、sat, fat, bat, hat, rat,・・・や、get, let, set, pet, ・・・など、
ほとんど違和感なく読めていました。口の筋肉トレーニングも兼ねながら、
文字を読む力につなげていけたらいいな、と思っています。

1学期の課題として、授業全体の中での子どもたちの発話量が少ないことが気になったのと、
昨年の3年生に比べどうしてもよそを向いている子の数が多いのが気になるので、
授業のはじめや終わりに私と1対1で話す場面を設定していただくようにお願いしました。
こうすることで、子ども達にも適度の緊張感が生じますし、こちらも一人一人の定着度が
確認できたり、名前が覚えられたり、何より一人一人としっかりつながっていくきっかけになると
思うので、この時間を大切にしたいと思っています。

この季節は大人も子どもも体調を崩しやすいですね。
まずは、健康管理に気をつけて元気に、はつらつと子どもたちと向き合えるよう頑張りましょう!!!

2006年09月27日

副読本の使用について(1)

前回、副読本について少し触れたので、今回は現在、どんな風に副読本と使用しているかを
お話しますね。

私がお手伝いに行っている学校では、もともとG社の副読本をベースに担任の先生とネイティブの
先生とでレッスンプランを立てていらっしゃいました。そしてその1年の積み上げ(プランメモとして
残されています)を基に翌年の授業を組み立てる、という流れで進んできていました。

ですから、ひとつの学年だけを見ると、流れはつながっていっているのですが、学年によって
やっていることが違ったり、担当のALTが変わったときにやりにくさがあったり、学年が上がっていくに
つれての確実なステップアップなどにやや問題がある、ということで、各学年の英語担当の先生と
ALT全員とでなんとか学校全体でのカリキュラムを組めないか、ということを昨年度末から話し合い
ました。

ALTで集まって、言語材料を確認したり、カリキュラムの案を立てたりもしましたが、英語担当の先生が
K社の副読本を手に入れられたのをきっかけに、これを柱においてカリキュラムを立てることに決まりました。(カリキュラムは英語担当の先生がまとめてくださいました)

副読本そのものは、子どもたち全員に配布はできないので、イングリッシュルームに来れば
使えるだけの数を購入し、必要のあるときには一人1冊ずつ持って授業を受けることができるように
してあります。実際に子どもたちが手にするのは毎回ではありませんが、絵や写真を参考にすることも
できるので時々使っています。

この副読本は、これまでのものに比べると、会話の流れも子どもたちが受け入れやすいものが
多かったり、国際理解の切り口も上手に絡めてあったり、きっと柔軟に使いやすいだろうということで
意見が一致したのですが、使い始めてみて最近感じていることが一つあります……。

(次回に続く)


2006年10月04日

副読本の使用について(2)

(前回からの続き)

もちろんこれは使う前からわかっていたことですが、1~2年生向けにBook1、3~4年生向けに
Book2、5~6年生向けにBook3が設定されているので、6年生はBook1、2を経験せずに、
いきなりBook3を使うことになるわけです。それでも、2年間の経験があるためやっていけるの
ですが、部分的に微妙なところがあります。

個人で英語を習っていない子には、かなりハードなのではないかしら? ……という私の心配をよそに
子どもたちはすんなりと受け止めているようですが、それで本当にわかって身につけられているのかしら……? という不安が消せません。

また、子どもたちが今学校で習っているような事とリンクもしていませんから、自己表現とかに
つなげていくなら、もっと別の切り口があったほうが、本当に話したい事を話そうとする力にも
つながっていくのではないか、と思ったりもしています。

電話でのやり取りのところでは、学年以外の先生が録音に協力してくださって、会話を聞き取る
クイズをしてから、ペア活動に入ったり、担任の先生も趣向を凝らしてくださっているので、
私もこの学年にあわせた柔軟な副読本の活用法を探って行きたいと思っています。

2006年10月13日

自治体や学校によっての温度差(1)

先日、『互いに学びあう児童英語と小学校英語―小学校英語にたずさわる児童英語指導者が
その問題点を探る―』というテーマの研修会に呼ばれ、以前このブログに書かせていただいたような
内容で、お話をさせていただきました。

発表者は他市で非常勤講師として活躍されているA先生と、保護者ボランティアとして関わっている
私のふたりでしたが、小学校英語という同じ仕事に関わっているとはいえ、赴任校や市により
その様子が様々であることがよく分かりました。

A先生が非常勤をされている市では、あらかじめ講師の希望時間と小学校からの要請時間をもとに、
赴任先や時間数が決められ、それだけ聞いているといいなぁ、と思いましたが、実際にはいろいろと
ご苦労もされているようでした。

例えば……、
A先生は、非常勤なのでお給料はありますが、教材購入の予算が全くないため、ご自分の教材を
持ち出したり、かなりの時間をかけて全てを一から作ったり、ということがあると話されていました。
教材を作るための時間も含まれているのはいいなぁ、と思いましたが、実際にはその時間内では
とても出来ないため、家での時間もかなり割かれるというお話でした。

指導案についても、私の場合は担任の先生がプランメモを作ってくださいますが、A先生は全て
ご自身が案を立てられるそうで、担任の先生とのバランスも難しいとお話されていました。
実際の授業でも、ALTがほとんど主になって進められている様子でした……。

(次回に続く)

2006年10月17日

自治体や学校によっての温度差(2)

このあたりの対応は、A先生と同じ市で非常勤講師をされているほかの先生のお話によると、
同じ市内でありながらも学校によって、校長先生の判断によっても、かなりの差がある、という
お話でした。

市として取り組まれているところでさえ、学校ごとにこれだけ取り組みの差があるのですから、
全市規模で動いていないところとなれば、さらに学校間に差が広がることは言うまでもありません。

また、B市の小学校の英語担当の先生も来られていましたが、いかにカリキュラムを作っていくかで
頭を悩ませている、と話されていました。人材確保の面でも、手弁当だと初めはよいが、
後が続かないので、安定した人材確保のためにも予算を確保したいと話されていました。

学校サイドでのご苦労も理解でき、こうした集まりに小学校の先生が参加してくださっているのは、
お互いの立場や状況を知る上でもとてもありがたいことだなぁ、と思いました。

こうした場で、情報交換や意見交換をすることによって、新しい切り口を見つけることもできますし、
何よりこういう人的ネットワークが出来上がっていくことが、小学校英語がこれから良い形で取り
入れられていくうえでも必要になってくると思います。

2006年10月24日

英語の時間をどう確保するか(1)

私がお手伝いに行っている小学校では、3年生以上は週に1回、英語の時間が時間割にも
組み込まれていて、年間35時間が確保されています。
全市レベルでは、今年度から全小学校の3~6年生で、一律に1クラス当たり7時間を市が
委託した専門派遣業者からネイティブスピーカーの講師が派遣され、担任とのティーム・
ティーチングを行う、という形で進められています。

この7時間と35時間の差をどうやって作り出しているか、ということについては私も
最近までよく分かっておらず、推進校の指定を受けていたからかな? とか、特別活動の
時間や総合的な学習の時間を当てればとれるのかな? と、かなり漠然と捉えていました。

最近になって、いかにその時間を苦労して捻出されているか、という事をうかがう機会があり、
この状態に至るまでの学校サイドの苦労や努力の部分を理解することが出来ました。

基本的には110時間の総合的な学習の時間から、「特色ある教育」をするため、英語に
フォーカスを当てて他校より28時間分を余分にここから使っている、ということだそうです。

(次回に続く)

2006年10月31日

英語の時間をどう確保するか(2)

(前回からの続き)

最近のこととして、運動会を例えにあげると、地域と連携の行事を学校行事や授業の時間内で
することと上手に連携して組み込んでいくことで、運動会の練習に充てる時間と地域の行事に
充てる時間を重ねることが出来、限られた時間の中での調整がなされている、という感じです。

ですから運動会で、リレーや表現活動を!!! と思えば、逆にこんどは英語の時間を削らないと、
そういう種目は完成できないというジレンマも生じます。(保護者としては、両方をかなえて欲しいと
思ってしまいますが……(^_^;))

・・・・・・・

小学校の現場では、英語のことだけを考えていたのでは、英語そのものを取り入れていくことは
できません。常に全体のバランスを見ながら、他の大切な授業や行事ともバランスをとりながら、
物事をひとつひとつ決めていかないと、英語の存在がマイナスの要因になることすらあるという事を
知っておく必要があるのだな・・・と感じるひとコマでした。


2006年11月07日

子どもたちの成長のようす

先日、校内で全市向けに英語の研究授業があり、私も観に行かせていただきました。
『担任主導の英語の授業』というのがメインテーマでしたが、4年生の授業だったので、
授業の中身はもちろんですが、私にとっては昨年度、私がお手伝いしていた3年生の
子どもたちが、どんな風に成長してくれているのか、久しぶりにじっくり姿を見られる
チャンスでもあったので、とても楽しみに参観に行きました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

とてもたくさんの先生方が参観に来られていましたが、その数や雰囲気に臆することなど
全くなく、元気な歌声に始まり、手を挙げるときも “Let me try !!!” と、とても意欲的で
活気に満ちていました。

テーマは家族紹介の3回目、まとめの時間ということで、クラスの友だちの赤ちゃんの時の
写真を見て誰か当てたり、家族の写真を見せながらお互いに紹介しあったり、45分という
限られた時間の中で英語を聞いたり話したりという活動がとてもたくさん含まれていましたが、
しっかり理解したうえで反応しているのがよく分かりました。

担任の先生が日頃からきちんとクラスマネジメントをし、一人ひとりの児童の事をよく分かった上で
とても自然に英語の授業をしていらっしゃるのがとても印象的で良かったですし、そこにALTの
先生が、これもまたとても自然な形でフォローに入っていらっしゃるのが、とてもいいな、と思いました。
だからこそ子どもたちもとてもリラックスした自然体でしっかり頑張れたのだと思います。
これは日頃からの積み重ねの賜物ですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後に感想を言うところでも、『インタビューの時にちゃんと眼を見て話してくれたので
気持ちよかったです』『はっきり話してくれたのでわかりやすかったです』という感想も聞かれ、
ただ英語を学ぶのではなく、それを使ってコミュニケーションしていく楽しさをちゃんと感じながら
授業を受けている子どもたちをとても誇らしく思いました。

わが子を見るような気持ちで参観していたのを見抜かれてしまったようで、一緒に参観して
いらした他校の先生に『このクラスにお子さんがいらっしゃるのですか? あの男の子のお母さん
かな? と思って……』と声をかけられました。思わず『はい』と答えたいような、とても嬉しい参観
授業でした(*^_^*)

2006年11月15日

副読本を使った授業(1)

前回は、思わず昨年度の子どもたちを懐かしんでしまいましたが、
可愛いのは今年度の子どもたちも同じです(*^_^*) 

6年生ということで、昨年度の3年生とは、反応の仕方にもまた違いがありますが、
とても楽しみながら授業をしています。

運動会後から、副読本を使ってのレギュラーレッスンのパターンが出来てきたと前に
書きましたが、その後、レストランでの会話・電話での会話・行きたい外国の話へと
授業は進んでいます。

以前にも書きましたが、子どもたちが実際に言いたい事を表現できるようになっていく、
と言う事を主眼に考えた場合、トピックによっては『?』と感じるものもありました。

レストランでの会話については、副読本に載っている表現よりもっと簡単で、
使いやすい表現を使うほうが、実際に自分たちが注文したり、交渉したりすることにも
つながっていくのではないかな? と感じたり、電話でのやりとりも、何かしらもっと
現実的な流れを作れないかな・・・・・・? と思ったり・・・・・・。

多分こういう時、ただトピックが決まっているだけなら、大抵、どうしようか? 
こうしようか? とあれこれ児童の反応を思い浮かべながら流れを組み立てていくのだと
思うのですが、副読本の文字を見てしまうことによって何かしら縛りがかかってしまって、
知らず知らずのうちに発想にストップがかかってしまったり、動きにくくなってしまう面が
私にはあります。

『教科書を教えるのではなく、教科書で教える』という事を意識しておかないと、
副読本があることによってついつい……流してしまってはいけませんね。

そういった意味では、そのままの内容で子どもたちの反応が良かったのが、
『行きたい国』の話です……。

(次回に続く)

2006年11月22日

副読本を使った授業(2)

(前回からの続き)

『行きたい国』のようなトピックは、国旗をよく知っている子の出番があったり、
行ったことのある国があったり、自分たちの実体験と何かしら重ね合わせる部分がある内容で
盛り上がりますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

おいしいコーヒーが好きだからブラジルに行きたい。サッカーが好きだからイタリアに
行きたい。いや、ブラジルだ。と、言いたいことが次々出てくるようでした。お菓子を食べに
フランスへ行きたい。シベリア鉄道に乗りたいからロシアがいい。 (少し古いですが・・・) ヨン様に
会いに韓国に行きたい、と言った男の子もいました。オーストラリアとの交流があるため、
オーストラリアに行きたいという子も多かったです。

「じゃあ、何に乗っていこうか」ということで、by ~の表現を加え、同じ国に同じ乗り物で行く人を
探す“Find Your Partner Game”も楽しく活動できました。「そんな国にその乗り物では行けない
よね?!!!」 というような組み合わせもあり、いろいろな事を想像しながら楽しめている点も良かったと
思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

授業の終わりに、担任の先生か私と1対1で一言会話をしてから教室に帰るようにしたのもとても
効果が出てきています。

私にとっても一人一人の名前が覚えやすいし、そういう繰り返しの中で親近感ももてるのか、
一人一人とちゃんとつながりが育ってきているのが感じられるのがとても嬉しいです。
クラスによってはその表現を教室でも担任の先生が活用してくださっていて、これはとてもありがたい
ですね。

さあ、次はテレビ会議です。
6年生らしい交流のお手伝いができればいいな、と思っています。

2006年11月29日

オーストラリアの姉妹校とのテレビ会議(1)

いよいよ『テレビ会議』の準備が始まりました。
以前、お話したように私がお手伝いに行っている小学校では、オーストラリアの姉妹校と
相互交流をしているので、その一貫として、テレビ会議も取り入れています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まず、この『テレビ会議』がどういうものか、ということですが、パソコンを使ってお互いの
映像を送りあい、スクリーンに映し出されたお互いの画面を見ながら、LIVEで交流を行います。
どのような交流にするかは、各学年で趣向を凝らして行いますが、学年全体で交流することも
あれば、クラスごとや2クラスずつなど、形態はその内容によっても様々です。
わかりやすいように昨年私がお手伝いに入った、1年生と3年生の例を挙げると・・・・・・

1年生は秋の音楽会で練習した『たぬきの糸車』を披露しました。
これはもともと1年生の国語の教科書に出てくるお話なので挿絵に英訳をつけたものを映し
出して、それを見せながら日本語のセリフと歌で構成された音楽ものがたりとして実際に
再演しているのを見てもらい、楽器の演奏については、コンピューター室に楽器を運び込むことは
できないので、音楽会の時の映像を見てもらっていました。
(演奏の映像を見ているうちに子どもたちがドレミで覚えた歌を大声で歌いだしたのも、
1年生ならではの可愛らしさでした(*^_^*))

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あちらでは学年の言い方が1学年ずれるため、2年生が出し物をしてくれました。
中でも、クリスマスが迫っていたので”The Twelve Days of Christmas”をオーストラリアの
めずらしい動物の名前に替えて歌ってくれたのがすごく印象に残っています。

3年生の交流は・・・・・・

(次回に続く)


2006年12月06日

オーストラリアの姉妹校とのテレビ会議(2)

(前回からの続き)

3年生は1対1の交流をしました。
クラスごとにコンピューター室に入り、まずこちらから
Hello. My name is ○○. I like ○○.
と言ってから、その好きなものを見せたり、やって見せたりしました。
(例えば、リコーダーを吹く、綾取りをしてみせる、ユニフォームを着てきて
サッカーのリフティングをする、ぬいぐるみを見せる等など、趣向を凝らして
楽しんでいました。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、同じ組み合わせのまま、今度はあちらから日本語で
こんにちは。私の名前は○○です。○才です。
と話しかけてくるのに対して、こちらからも日本語で答えます。

この交流のよさは、相手の表情や反応をリアルタイムで見ることができ、
自分の話したことが伝わったかどうかも実感として味わえることですね。
にこっとしてくれたら嬉しいし、伝わった!!!という達成感が次の動機にもつながります。
目を見て、にっこり、大きな声で、ができたらほんとに伝わるんだ、ということを
理屈ぬきに体感できるんですよね。

また、相互交流ということで、こちらだけが英語を学んでいるのではなく、
オーストラリアのお友だちが自分たちの話す日本語を学んでくれている、
というのもとても大きな励みになります。
自分たちがきれいな日本語を話してあげないと、ちゃんと伝わらない、ということも
逆によく理解できたようです。
異文化交流を通じて、自分たちの文化を再認識する。まさにこれですね(^_-)-☆

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、そこで、今年の6年生ですが、
6年生は体育祭の組体操をクイズにしたものと、音楽会の演奏の2本立てで
交流する予定です。
テレビカメラの前で披露できるような組体操をやって見せ、それが何なのかを3択で選んで
答えてもらいます。

例えば、ふたり組みの『サボテン』という演技をやって見せ、
No.1 Kangaroo
No.2 Cactus
No.3 Flower
といった感じで答えを選んでもらいます。
誰が何をするか分担を決めたり、紙に答えを書いたり、準備は着々と進んでいます。
どんな交流になるのか、今年もとても楽しみです(*^_^*)

2006年12月22日

今年のテレビ会議

テレビ会議が行われました。
クラス単位の交流なので、1クラスずつコンピュータールームに入り、
姉妹校の児童と相互交流を楽しみました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まず、代表者が挨拶をした後、各班で組体操を見せながらクイズを出題していきます。
演技するタイミングと英語を話すタイミングを合わせておかないと、組体操が
途中で崩れてしまうので、チームワークが必要です。

実際の交流場面を想像しながら考えてきたチームは、相手が答えを言いやすいように
Please raise your hand.など、場をつなぐ言葉をうまく取り入れていました。
なんでもないことですが、自分たちのグループが終わった時、自然にThank you.が言えると、
尻切れトンボにならずにきれいにバトンタッチが出来ます。

3択の答えの紙が見やすいように、カメラの位置と紙の見せ方を確認したり、
ここでもやはりコミュニケーションのために必要な英語以外の事に
どう気配りしていくかで、交流の距離感がぐっと縮まりますね。

残念ながら他の用事と重なっていたため、2クラス目の途中までしか見られませんでしたが、
練習の時以上に上手に出来ていたので、感心しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クイズのあとは、音楽会で練習した曲の演奏がありました。
楽器はスペース的にも持ち込めないので、全てのパートをピアニカに置き換えての
演奏となりました。ピアニカの重奏による『ハンガリアン舞曲』は、なかなかの迫力でした。

こちらからの出し物が終わると、今度はテレビの向こう側から、卒業を祝う歌を聞かせてくれました。
リズミカルで希望に満ちたとても明るい歌でした。
最後には日本に向けてのメッセージを日本語で書いたものを見せながら発表してくれました。

子どもたちがお互いに、『いつまでも忘れない』心の友であり続けて欲しいですね***

2006年12月27日

ALTとのクリスマスの授業

テレビ会議も終わり、2学期最後の授業は、市から派遣されたイギリス人の
ALTの先生とのTTでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先日から練習していた ♪It’s A Small World をみんなで歌い、自己紹介で
自分の行きたい国の話をしました。
行きたい国の話は、ずいぶん余裕を持って言えるようになっていましたが、
外国の方に直接話すというのは、やはり新鮮な緊張感があるようで、子どもたちの
いつもとはちがった表情を見ることができました。

ALTの先生からは、イギリスのクリスマスについて写真を見せながら、
クリスマスの習慣や食べ物の話をしていただきました。
日本ではどうしても『クリスマス=サンタさんからプレゼントをもらう日』というイメージが
先行してしまっていますが、外国では子どもたちがもらうだけでなく、大人も子どももペットも
みんながお互いにプレゼントを渡しあうという話を聞いて、不思議に思った子もいたようです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ALTの先生ご自身もクリスチャンではありませんでしたが、クリスマスの本当の意味を
知ることは、宗教云々の話としてではなく、その文化の根底にあるものを知ると言う意味でも
とても大事ですね、という話を授業の後いっしょにしました。

分かち合う心、お互いを思いやる心・・・
そういったメッセージを英語の授業を通しても子どもたちに伝えていきたいですね。


2007年01月30日

3学期の授業(1)

3学期の内容は、『インタビュー』と『自分の夢を語る』です。
引き続き、ALTの先生を交え、3人体制で授業をしていますが、2学期からは英担の先生が
全クラスを回るという形で進めています。
ですから、これまでは担任の先生に合わせて、各クラスの授業を少しずつアレンジしていましたが、
今は1時間ごとに修正を加えながら同じパターンで4クラスを回っています。

基本的には・・・・・・

(1) 歌と 3 letter words で読める本の音読

(2) 基本のフレーズを使ったスキット

(3) 必要な表現や語の練習

(4) 基本のフレーズを使って出来るゲーム

(5) 1対1のやりとりチェック

というこれまで通りの流れで進めています。

こういう、基本の流れがあるということは、昨年度も感じましたが、子どもたちにとっても
授業の流れが習慣化していくので、受け入れやすい面があり効果を上げていると思います。

3学期1回目の授業は・・・・・・

(次回に続く)


2007年02月06日

3学期の授業(2)

3学期1回目の授業は・・・・・・

What is your hobby ? When is your birthday ? の2つの質問を軸に、
月の歌やCriss Cross Gameなどで進めました。(その他は既習の表現を使います)

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今回は、最後の仕上げの時間に、グループに分かれて授業中の他学年のクラスまで行って
その先生に突撃インタビューをする、ということで、6年生にとってはその姿を下の学年の
子どもたちにも披露することになっています。

特に6年生は、1年生とペアを組んで入学の時からいろいろなお世話をしてきていますから、
自分たちのペアのいるクラスに行くのはとりわけ張り切っています。
下の学年の子どもたちにとっても、6年生が頑張っている姿は、目標になりますよね。

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この学校では、こうした学年を超えた活動にも様々な先生方が協力的であることが
とてもありがたいです。(今回も結局全クラスの担任の先生方+校長先生・教頭先生が
関わってくださっています)

さて、どんなインタビューになるのか、また報告しますね。

2007年02月14日

インタビュー当日の様子(1)

いよいよインタビュー本番の日。
4~5人のグループを8グループ作って、2人の先生+私にインタビューをします。
どの先生のところにインタビューにいくかは、先生方のご都合を聞いた上で、
例えば1組なら、基本的には1~5年生の1組と校長先生・教頭先生の中から2人という事で
前の週に前もって割り振りを決めていました。当日急に都合の悪くなった先生の代わりには、
栄養士の先生もフォローに入ってくださいました。

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いつもどおり、レッスンの初めのウォーミングアップをしてから出発していきます。
各グループのリーダーがコメント用の紙を持っていて、一連のインタビューが終わったら、
その先生からその場でコメントを書いていただきます。

「目を見てしっかり話せていました」
「発音もきれいでびっくりしました」
「2年生が驚いていました」
「さすがだと思いました」
「こちらからも質問してみたら、ちゃんと答えられていてびっくりしました」
など、お褒めの言葉をたくさんいただいて嬉しそうでした。

「もう少し大きな声で話せたらもっといいですね」
「自信を持ってこれからも頑張ってください」などの
アドバイスもありましたし、この子たちが3年生の頃にこの学年を持たれていた先生からは
「大きくなったね。3年生の頃を思い出します」というような心温まるコメントもいただきました。

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他学年の教室や職員室に入る前の、いつもとはまた違ったドキドキもあり、
インタビューを終えて出てくるときのなんとも言えず達成感のある嬉しそうな笑顔が
とても印象に残りました。

このレッスンプランには……

(次回に続く)

2007年02月20日

インタビュー当日の様子(2)

このレッスンプランには、全学年・全クラスの先生と、校長・教頭先生、
そして栄養士の先生がかかわってくださいました。

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もちろん中には、英語の苦手な先生や、プレッシャーを感じていた先生方も
いらっしゃったと思いますが、そこでNO!!と拒んでしまうのではなく、
そういうドキドキしながらもチャレンジする姿を、
“生”で子どもたちに見せてくださることが、
見ている子どもたちにとっても、勇気を与えてもらっていて、
ほんとにありがたいことだと思います。

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インタビューが終わって教室に帰って来た子どもたちから
順に先生方へのお礼のお手紙を書きました。

色鉛筆で色を塗ったり、飾り文字にしたりしながら、とても丁寧に仕上げていました。
こうした気持ちのやりとりもまた、今の子ども達に必要な部分ですね。

2007年02月28日

英語活動推進委員会に参加してきました (1)

今年度最終の英語活動推進委員会に参加してきました。
メンバーは、学校全体の英語担当の先生1人と各学年の英語担当の先生(6人)と、
お手伝いのALT(4人)で、都合がつけば、大学からお手伝いに来られている講師の
先生にも同席していただく、という感じで、概ね学期に1回のペースで開かれています。

今回は年度末、ということで、今年度の検証と来年度に向けての方向性の相談といったことが
話題の中心となりました。

各学年の先生のお話がとても印象に残りましたので、その内容を少し詳しく書かせていただき
ますね。

☆1年生(6回/年)

・1年生という学年は、入学して初めて文字と言語に出会う学年であるため、英語も日本語と同じように吸収していっていたように思う。

・大学の先生やその生徒さん、ネイティブのALTなど、いろいろな人(=担任以外の大人)に出会ったり、接したりする良い機会にもなっていた。(社会性)

・昨年のプランメモや、3年生の副読本から、指導案作成の良いヒントを得られた。

☆2年生(3回/学期 = 9回/年)・・・・・・(TV会議を含む)

・手探りの状態だったが、回数が限られるため、投げ込みという形で自己紹介や動物の名前などを素材にした。

・教師が考えると、その英語の内容が子どもたちにとって難しいのかどうか、という判断が難しく思えた。

☆3年生(35時間)・・・・・・(3年生以上は週1回英語のが時間割に組み込まれています)

・1・2年生での英語に対する良い印象を持ってあがってきているので、楽しむ事を目標に授業を組み立ててきた。

普段、コミュニケーションのとりにくい子どもにとっても、コミュニケーションのための良い機会作りになった。(日本語で出来ないことも、英語の雰囲気の中ならできる

・英語を習っている子も習っていない子もいるが、何も知らない事を設定に授業を考えた。

・コミュニケーション力をつけるため、『全クラス全員発表』を目標にしていたが、これができるようになった。(英語での発表だけでなく、授業の感想を日本語で言うなど、全員が参加できるように考えた。)

・HalloweenやChristmas などの行事や、ビデオなどを通して、異文化に実際に触れたり見たり、体験を通して肌に感じることができたのが良かった。

・イングリッシュルーム固定の副読本でなく、My Bookを持たせてあげたかった。

そして、4年生~6年生は……     (次回に続く)



2007年03月07日

英語活動推進委員会に参加してきました (2)

そして、4年生~6年生は…… 

☆4年生(31時間)

・全員が必ず参加・活動できるプラン作りを心がけた。

・身体と脳みそを使う授業

・動作・表情豊かに表現すること

・感想の時間を必ず最後に持ち、感覚として『好き・楽しい』だけでなく、
言葉として意識できるように心がけた。

・副読本が役に立った。(指導案が4-5時間構成で載っていたため、
そこからピックアップして発問や流れを参考にできたのが良かった)

・4年生では、楽しむことに重きを置いたが、5年生では子どもたちはさらに知的部分を
求めているのでは? 同じものをさらにレベルアップして、定着を図る事を目標にしても
良いかもしれない。

☆5年生(31時間)

・5年生のパワーをいかに英語活動に乗せていくか、という事を考えた。

・習っている子は言えるけど、習っていない子は言えない、という状況を作りたくなかった。

動きを入れたらすごくのってきた。(5年生=高学年だから動きを嫌う、というような
固定観念ではなく、その学年のカラーを生かす授業が大切だと思った。)

・副読本によって、流れをつかむことができたのが良かった。(来年同じテキストをどのように
使っていくかが課題。オリジナリティーのある授業にしていきたい)

☆6年生(30時間)

・修学旅行でインタビューやショッピングセンター、他学年への突撃インタビューなど、
オリジナリティーのある活動では、地域の人材や他学年の先生の協力も得られ、
授業を深めることができた。

・授業の終わりに担任やALTと1対1の会話チェックをすることで、
一人一人の定着度を知ることができた。
(名前を覚えたり、個々とのつながりを深める意味でも役に立った。)

Three letter wordで作られた絵本(21ページ)をほぼ全員が
読めるようになった。

・自己表現活動を取り入れられたのも良かった。(自分の行きたい国・自分の夢など)


いかがですか?

私が言うのもなんですが、それぞれの学年で、『どんな授業にしたいか』という
先生方のビジョンがかなりはっきりしてきていますよね。

年々、先生方が英語の授業に自信をつけてこられ、
その自信が、日々の他教科の授業作りと同じように、
『その授業でどんな子どもに育てたいか』という意識にレベルアップしてきている事を
強く感じました……。     

(次回に続く)

2007年03月14日

英語活動推進委員会に参加してきました (3)

(前回からの続き)

担任の先生方が『英語の授業』を恐れず、こんなふうに授業作りをされる。
これは、小学校の英語の授業の目指すひとつのゴールでもあるではないでしょうか?

そうなると、ALTの役割もだんだん変わってきますよね。

もちろん英語の専門的な部分では、まだまだALTとしてやるべきことは
たくさん残っているとも思いますが、少なくとも、フォローすべき部分は
かなり変わってくると思っています。

特にプランを立てる段階で、先生方の思いを実現させるための手法や流れの作り方。
これは今まで以上に緻密にすべき部分と、大きな流れで捉えるべき部分のバランスが
必要になってくると思います。

でも、このようにどんどん進化していけるってほんとにすばらしいことだと思います。

6年生の授業も残りわずかとなりました。
学級閉鎖などの影響で最後に時間数が減ってしまったのが残念ですが、
小学校での英語の思い出として、何かひとつでも心に残るような授業ができるよう
私も頑張りたいと思います。

2007年03月16日

6年生の最後の授業 (1)

6年生の最後の授業に行ってきました。

とっても残念だったのですが、3学期の最後の締めくくりの時期に来て、
インフルエンザの影響で学級閉鎖があったり、それにともなってスキーが延期になったりしたため、
英語の授業が3回も減ってしまいました。

伝えたいことや、一緒にやってみたいことはまだまだたくさんあったのに……と思うと
とっても残念ですが、こればかりは仕方ありません。

最後の授業では、どんな事を伝えようかしら……?
と思っていると、最後の授業はアリーナ(=体育館)でします、とお知らせがありました。
お別れ会をアリーナで、ということでした。

アリーナでは、卒業式の準備が進み、在校生の手によるオブジェが飾られているなか、
司会者の合図でみんなが入場してきました。
いつもの授業で見せる顔とはまた違う、卒業を迎えるちょっとあらたまった顔でした。

将来の夢を交えた英語のスピーチを数人がしてくれて、そのあと、卒業式での呼びかけを
聞かせてくれました。一人ひとりが立ち上がって一言を話すので、全員の顔を一人ひとり
見ることができて嬉しかったです。

そして歌のプレゼントは『旅立ちの日に』でした。

(次回へ続く)

2007年03月20日

6年生の最後の授業 (2)

(前回の続き)

そして歌のプレゼントは『旅立ちの日に』でした。

ちょうど偶然ですが、前日にこの歌にまつわる番組のDVDを観ていていい曲だなぁ……
と思っていたので、その曲がこの子たちの声で聴けるなんて、夢のようでした。

「勇気を翼に込めて希望の風にのり、このひろい大空に夢を託して……」

未来に向かって羽ばたいていく子どもたちの姿が重なりました。

私は、先生という仕事はいつも応援団だ、と思っています。
いつか、子どもたちが自分の未来に向かって大きく羽ばたこうとする時、
自分の力で、自分の翼で、はばたいていけるように***

今年も応援団として、少しはお役に立てたでしょうか……。
子どもたちからもらった寄せ書きの中に、
「わかりやすかったです」「英語が好きになりました」というメッセージが多かったのは
すごく嬉しかったです。

そしてあいさつしてくれた子どもたちの口から「小学校で習った英語をいかしていきたい」
という言葉が聞けたことも心強く思いました。

みんなの心の片隅にでも、この出会いが残っていてくれたらいいな……と思います。

私からは『アメリカの心』という本の中から、
「失敗を恐れずに」というメッセージを伝えました。

一人ひとりの可能性が最大限にいかされることを願って***

2007年03月27日

一番大切なもの

日頃の生活の中でもあらゆる場面で『バランスって大切だなぁ・・・・・・』と
思うことが私にはよくあるのですが、小学校の英語をめぐっても、
やはり『バランス』がとても大切なのだと思います。

ひとつの事を取り上げても、それを見つめる角度が違えばいろんなものの見方も
生まれてきますし、どちらかが良くて、もう一方は悪いとは限りません。
どちらも正しいこともあるし、時にはどちらも何かが足りない時だってあると思います。

そういうさまざまな立場や価値観がある中で、何を一番大切にしながらバランスを
とっていくのが良いかを考えていきたい、といつも思います。

小学校の英語を考える時、一番大切にされるべきなのは子どもたちです。

子どもたちにとって、何が一番大切か。

これを見失うことなく英語の授業ができたとき、きっとまた次の一歩をどう進むべきかが
見えてくるのだと思います。

民間から小学校の現場に入る難しさは、まだまだたくさんあると思いますが、
子どもの現状と小学校の先生の現状に寄り添える先生、
そんな先生が増えてくるといいな・・・・・・と思います。

勇気を出して踏み出した、初めの小さな一歩が、次の一歩、また次の一歩へとつながり、
大きな実りとなりますように***

2007年03月30日

等身大の私に出来ること

はじめにこのブログのお話をいただいた時、
いったい私に何が書けるのかしら?と考えました。

自分のブログを持っていたわけでもなく、
ずば抜けて何かができるわけでもない……。
他の先生方のブログを見れば皆さん素晴らしい力量の持ち主ばかり……で、
専門的なことも良く知っていらっしゃるし、意見もしっかりしたものを
持っていらっしゃるし……。

じゃあ、私ならではの何が書けるんだろう?

そしてたどり着いたのが、「等身大の私でできることをお伝えすること」でした。

●等身大の私にできること=小学校の先生なら必ずたどり着けるゴール

●等身大の私にできること=民間から小学校に入ってもできること

中学で習う英語のレベルくらいの知識がしっかりあって、
指導のための引き出しをいくつか準備できたら、
こんなことができますよ、という事を
提案していきたいと考えました。

当初3カ月というお約束でしたが、早いもので1年と3カ月が過ぎました。
私なりに小学校英語に対する思いを言葉としてお伝えしてきましたが、
少しはお役に立てたでしょうか?

どこでどんな方が読んでくださっていたのか、私には全く想像もつきませんが、
拙い文章にお付き合いくださってどうもありがとうございました。

こうして書かせていただくことで、私の中にも得るものがたくさんありました。

貴重な経験をさせてくださいました編集部のみなさん、アルクキッズ事業部の方に
心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

アルク Kiddy CAT英語教室 ラベンダーキッズ  林 由香
















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