
update 2006ー02ー10(2008ー11ー05改訂)
幾度となく
クスノキのことを取り上げてきたが、相変わらず状態は最悪だ。
枝という枝は枯れ落ち、朽ち果てる寸前。まるで山火事に遭った後のように太い幹だけが突っ立っているのである。
それでもなおクスノキにこだわるのは、依然として湯楽庵のシンボルツリーであり、
“雑木林の庭” をめざすうえで核となる樹木であるからだ。
((もうあきらめて、別の樹木に植え替えたら))
そんな悪魔のササヤキには耳を貸さず、マメに枯れ枝を落とし、夏の水遣りには十分気を配り、害虫が取り付いていないかチェックを怠らなかった。が・・・・
((そもそもクスノキって基本的には何もせず、ほったらかしでも育つはずなんだけどなぁ・・・・))
いっこうに回復の兆しが見えない哀しさに、つい、ぼやきたくもなる。
去年、職人さんたちから
「根がダメかもしれない」と言われたことがある。
ワシも原因はその辺にあるのかなと思うようになったけれども、いったい、どうすれば元気を取り戻せるのだろうか。
園芸の本やホームページ、あるいはネット掲示板では、『樹勢の弱った木を回復させる方法』の具体的なコメントは意外なことに少ない。
せいぜい、
「水切れを防ごう」「効果的な肥料を」「病害虫に効く薬はコレ」といった、一般的なコメントでお茶を濁しているというか。
あるいは、
「根の再生を含む本格的な樹勢回復方はシロウトには難しいからやめとけ」と、暗に伝えているに相違ないと勘繰ってしまうほど素っ気無い。
もっとも、質問する側はシロウトだ。
だから回答者も困惑しつつ当り障りのない言葉を並べているようで。
ならば、自分でプロに質問してみようかと思ったりもするが、
「大きくなるクスノキは庭木には適さないから、他の樹木を勧める」なんて元も子もないことを書き込まれると困ってしまう。
やっぱり精神衛生上よくないのでやめておこう。
(つづく)
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update 2006ー02ー11(2008ー11ー06改訂)
異変の引き金は何か ――― 思い当たる節はある。
それは、固形肥料(油粕)を春先に埋めて根を傷めたらしいことと、その直後に高麗芝で覆って大量の目土を入れたことだ。こうした人為的な要因によって根の成長が阻害されたと思っている。
自然の要因としては、夏の日照り、台風の相次ぐ来襲、まともに吹きつける冬の季節風など、厳しい環境が樹体にストレスをかけ続けたことも考えられなくもない。
でも、
クスノキより繊細な
ヤマモミジや
ヒメシャラは立派に耐えているではないか。
結局、どれが引き金になったのかではなく、諸々の要因が重なり合ったとみるほうが正しいのだろう。
あるいはこのクスノキ自体に問題があり、別のクスノキなら何ともなかったということがあり得るかもしれない。
まぁ、そんなことをつらつら考えてもどうにもならないことなのだが。
とにかく、このまま枯れ果てるのを黙って見ているのも悔しいので、やれることはやっておきたいと思った。
しぐれ模様の寒い1月某日。(※2006年1月某日)
まず、幹の周囲の芝を剥いでみた。
2年近く経った芝を剥ぐのは容易ではないと思ったが、いとも簡単にべろんと剥がれたのには驚いた。明らかに地面と一体化しておらず、ブカブカに浮いているのだ。
芝を貼るときに地面が硬すぎると感じていたが、やっぱり少しは土をほぐすべきだった。そう思いながら、試しに鉄の棒を突き刺してみたら、岩のように硬くて刺さらなかった。
湯楽庵が建つこの土地は、真砂土(まさど)で盛土をしてある。西日本では土地の造成でこの真砂土がよく使われるそうだけど・・・・。
で、実はこの真砂土、調べてみると保水力や養分力が弱く、しかも年月とともに固結しやすいことが判った。土地造成には確かに便利な土だけど、植物が育つには具合の悪い土だといえる。
クスノキの根付きが良くないのは、ひょっとすると土が原因だったかもしれない。
そうであるならば、根元の土壌改良が必要だ。
でも、どうやって?(つづく)
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update 2006ー02ー26(2008ー11ー06改訂)
根元の土に鉄の棒を突き刺していくと、少し柔らかい部分があった。
たぶん、基礎工事や配管工事によって一度は掘り起こされたからなのだろう。
クスノキの枝は、その柔らかい土の多い方向にはわりかし多く残っている。それに比べて枝がほとんど枯れ果てている側の土は、コチコチして非常に硬い。
この、土の柔らかさと残った枝の数は関連しているのかもしれないと考え、硬い土の方向を中心に芝をさらに剥がしていった。
気が付けば、庭の半分近くの芝を剥いでしまった。
それでも、
「せっかく貼ったのに、もったいない」などと考えないことにしている。どうせ、また生えてくるのだから。
芝の下から現れた地面は、2年前と変わっていなかった。
「よし、それならば・・・・」
怖いもの知らずの “シロウト園芸人” は、この土をザクザク掘り返して柔らかくしようと考えた。
剣先スコップを突き刺しても簡単にはね返されてしまう。スコップに足をかけ体重を乗せないとダメである。いままでこんな状態の地面の上に、芝と土でさらにフタをしていたのだ。

根まで水が十分に行き渡らないどころか、土中が酸欠状態になっていたのではないかと思えてならない。
地面全体を30〜40センチの深さで掘り返した。
そして、さらに深いところの土壌を鉄の棒でずぶずぶ突き刺してほぐす。かなり荒っぽくしたので、クスノキの根はぶちぶち切れてしまったことだろう。まぁ、もともとダメなのだから関係ないやと勝手に思い込んだワシ。

掘り返した土にはたっぷりと腐葉土を鋤きこんで、平らに均していった。
最後に、剥がした芝の一部を元の場所に戻して、シロウトの “土壌改良” はおしまいである。
再生どころか、完全に息の根を絶ってしまったかもしれない。
けれども、
「それはそれで仕方ないこと」「あとはもう、このクスノキの生命力に賭ける他はないのだ」などと、完全に開き直ったワシである。
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update 2007ー12ー03(2008ー11ー12改訂)
園芸のプロが
「ダメかもしれない」と嘆いたくらい、立ち枯れが進んでいた
クスノキ。
これをどうにか蘇らせようと、ダメもとの自己流で「土壌改良」にチャレンジしたのは、2005年の冬のことだった。

あれから2年近くが経った・・・・。
いまでは上へ上へと枝が伸び、湯楽庵にやって来た当時の梢の高さにまで回復している。そして、その枝々からもりもりと葉っぱが茂り、もうすっかり元気を取り戻している。
「どうせ枯れるのなら・・・・」と、ダメもとで荒々しく土を掘り返した。このときに根をずいぶん切ってしまったはず。
いま思い返せば、これが園芸用語でいう
『根切り』なのか。
落葉してバランスの崩れた水の蒸散を正常な状態に近づけるとともに、細根の発生を促す効果があったようだ。
また、土を掘り返したことで硬く締まった土の中に酸素を取り入れた。さらには、腐葉土を漉き込んだことで死んだ土に微生物が宿った。
そんなふうに自画自賛したワシであるが、たまたま生命力の強いクスノキだったから上手くいったのであり、もっと繊細な樹木ならどうだったか・・・・。
湯楽庵に植えてある他の樹木 ――― 例えば、
ヒメシャラや
ナツツバキなどの落葉樹は、年々、枝が枯れこんで成長が芳しくない。これらは海辺の環境に馴染めないなど要因は他にあるようだけど、いつまでも手をこまねいてばかりいられないのも事実である。
ただ、
『生兵法は大怪我のもと』という諺があるように、クスノキと同じことをすると逆に傷を広げかねないのがちょっと怖い。この冬は遠慮がちに手入れしてみようかと思う。
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update 2008ー12ー29(2011ー11ー11改訂)
植物をどこで購入するかが大きな問題である。
実際に目で見て確かめて買うに越したことはない。枝ぶりや葉っぱの付き具合、根の張り具合、葉芽や花芽の付き具合・・・・。
そして、その植物にはどんな環境が適しているのか、植え方、水のやり方、施肥のタイミング等々、できればその店のプロ(熟練の店員)のアドバイスを受けられたらなおよろしい。
手っ取り早いのは近所のホームセンターだが、10株・20株単位という “まとめ買い” には適さない。在庫が少ないということもさることながら、店頭に並んでいるのは品質が良好かつ均一とは言い難いからである。
花壇をリフォームするべく、まとまった数の
ランタナと
シバザクラの株を探しに、鹿児島市内のとある専門の園芸店に足を運んだ。けれども時期が悪かったのか、これらに関してはホームセンターと似たり寄ったり・・・・。
そんなわけで、結局はネット通販に頼らざるを得なかった。
最近の園芸分野でのネット通販は良くなってきていると思う。
評判が悪けりゃすぐに淘汰されてしまう世界だけに、品質管理にはそれなりの努力が見て取れる。
また、個性のある園芸通販店が、ガーデナーの多種多様な要求に応えているのも、最近の特徴でもある。
A店は樹木の品揃えが豊富で、B店は山野草の専門店で、C店は季節ごとの草花を大量に扱っている、といった具合に。なかにはバラ専門のショップだってある。
残念なことに、鹿児島県内の通販ショップは観葉植物もしくは蘭の販売がメインなようで。

まぁ、鹿児島は産地だから仕方が無いとは思うけど・・・・。
実際の商品を見れない不安はあるものの、鹿児島の園芸店ではあまりお目にかかれないような植物を即座に購入できるメリットが存在する。
もちろん、通販店のサイトには植え方や育て方などのページがあり、商品にも添付されてはいる。さらには、メールで質問を受け付けている店舗だって存在する。

ところで、通販のネックは送料が馬鹿にならないこと。
まとめ買いができて送料はタダという通販ショップを探したら、みつけることができた。その店で花壇のリフォーム用に
ランタナと
シバザクラを購入したが、とても良い状態の株で安心した。
今回はたまたま上手くいったのかもしれない。やはり、ネット通販にはリスクが伴うものだから、ホンネを言えばあまり利用したくない。園芸店やホームセンターにこまめに足を運ぶのが無難なんだろうな、きっと・・・・。
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第36話 南向き、日当たり良好
update 2011ー12ー11
湯楽庵のホームページやブログのネタを振り返ってみると、
「空いたスペースに苗を植える」、あるいは
「枯れてしまったので他の植物に植え替える」ことが、かなりのウェイトを占めていることに気付く。
植えっぱなしで手入れ知らずという植物は、あるにはあるが、やはり、面倒をみないとすぐ不機嫌になるのは人間と変わらない。
こちとらシロウトである。はじめて植えた草や木がどんな性格で、どうしたらご機嫌でいられるのかを知らないのは仕方が無い。だから、園芸本を読み、ネットで検索し、詳しい人に聞いて育て方を学んできた。そうして、試すがえす手入れをおこなってきた。
――― それでも、教科書通りいかないことも少なくない。一生懸命が
「過保護」になり、逆にずぼらな手入れが功を奏したこともあった。
まぁ、それがボタニカル・ライフの面白さであり、奥深さでもあるだが・・・・。
庭のなかで、もっともあれやこれや試行錯誤してきたのが、道路からセットバックしたファサードにある花壇だ。
ここは南側に開けていて遮るものは無く、よく日が当たる。
「南向き、日当たり良好」といえば、賃貸物件では人気の優良物件である。
植物にとっても絶好のスペースであり、すくすく育つことが保障されたも同然 ――― そんなことを考えてしまう。
しかし、そんな理想の場所にも落とし穴がある。
まず、真夏の時期の太陽は容赦ない。カンカン照りの下では、あらゆるものが干上がってしまう。逆に、雨季は大粒の雨によって叩きつけられ、流されてしまう。くわえて、海からの風の強い日は塩害も心配しなければならない。
そんな厳しい環境では、ちょっとでも気を抜けば無残な姿を人目にさらすことになる。なので、この場所には “やわな草木” は植えることはできない。
■写真@ 2003年の湯楽庵完成当初〜2007年4月までは、「サツキ」を列植して、グラウンドカバーは「高麗芝」だった。また、ポイントに「サザンカ」を植えて、その根元に白い「アリッサム」を添えたりした。(2004年5月撮影)
サツキは台風による高潮で海水に浸かったりして、年々、枯れ込んでしまった。そのうえ、強健な高麗芝がはびこって手に負えなくなった。
■写真A 2007年5月〜2008年10月にかけては、花木は「カルミア」を、グランドカバーは「ペチュニア」を植えた。しかし、いずれも過酷な環境に耐えられず、枯れ果ててしまった。(2007年5月撮影)
繊細なカルミアは二度目の夏を乗り切れなかった。ペチュニアはかなり良く育ったが、梅雨の時期の長雨で根腐れを起こしてしまった。
■写真B 2008年11月以降は、花木は「ランタナ」を、グランドカバーは「シバザクラ」を選択した。シバザクラは育つかどうか不安だったが、うまく環境に適応している。(2010年4月撮影)
夏はランタナが枝葉を茂らせてシバザクラを強烈な日差しから守り、冬はシバザクラがランタナの根元を覆って乾燥を防いでいる。
※第36話は、削除した庭活計画の『お手入れ編』の内容を修正したものです。
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