庭 創 り ・ ナーセリーだより ~



軽井沢Vignetteの特集

Nursery こ

○田中澄江著「花の百名山」

○マーガレットハウエルと鄙の暮らし

○びろーどもーずいか 魔女のローソク

○もつと愉しむ庭、食べられる庭創りセミナーの集い(第1回~第7回)
 
tea break:山野草溢れる素敵な山荘暮らしS邸

摘草料理のバイブル

素敵な山荘のオープニングハウスに招かれて,M邸)






  軽井沢新聞発行
軽井沢Vignetteの特集

~軽井沢らしい住まいと庭創り~

コテッヂデザインが提案するサンルームとポティングシェッド 
紹介される。
 
     
     
   
軽井沢VignetteVol.113 2013下巻表紙  コテッヂデザインが勧めるサンルーム&ポティングシェッド 








Nursery し  羽香園

        ナ ナー   
 
鮮やかなポリジの紫  サラダ食材のイタリアンタンポポ  チコリに似たイタリアンタンポポの花  地面に落ちた姫リンゴのようなサンザシの実    春を待つクサソテツ(コゴミ)の
 鉢苗
 
ナーうこうえんNursery Kobushi Ukouen) 
所在:群馬県前橋市郊外 宮田 
 


○耐寒、耐暑性試験
○山菜、野草の育種、繁殖
○ベリー類、ハーブ類の育種、繁殖
○カバープラントなど庭創り商材の育種、繁殖
 
 
   フシグロセンノウ  (脚注Ⅰ) 野生種の黒イチゴ。
園芸種のブラックベリーより実は小さく成り方も平面的 
 
 
サラダ材イタリアンタンポポ
凡そタンポポには似つかわしくなく、草姿はチコリに似る幼葉がサラダにと言うが、固く美味しいものではない。
アーティチョーク 洋風辛味 ホースラディシュ 焼肉や燻製肉に醤油に漬けて食すと、新鮮な辛みと香りが、市販のチュウブ物とは別物の美味しさ。
     
     
 
蒸し暑さに強いスイスチャード夏場の野菜が少ない中、魅力ではあるが、ホコリ臭さが難点 シベリア原産で、冷涼地に適するルバーブを試す。
この地の猛暑に耐えられるか。
高原の冷涼地を好むので、その後、猛暑でとけてなくなる。
やはりここでは無理。標高700m以上の地が適地か。

アムステルダムの郊外バーデンバーグの 運河土手から採取したローズヒップで殖えた野バラ。
薄ピンクの一重咲き。種が多くティーやジャムには不向き
 
     
     
 
ハーブ、ベルガモット(タイマツバナ)
ピンク
白もあるが、これが一番丈夫
葉は乾燥してティー、花びらはそのままサラダに散らし、色添えに 
バジルとオレガノ バジルは毎年種子からオレガノは宿根草ハーブ 繁殖力旺盛でカバープラントとしておすすめ 
     
     
 
四季なりワイルドストロベリーランナーの出ない種。
大きくなった株を放置すると枯れるので、まめに株分けを
ブラックベリー固い種が多くジャムには不向き
何故かヒヨドリもそっぽ。熟れた実にカナブンが来るくらい 
サラダ材イタリアンタンポポレッド (前掲の赤葉版) 
     
     
 
  シロバナタンポポ(和タンポポ)  11/2010 品種改良され簡単に栽培可能となった レモン 今季は初なりで5個ほど 来季は豊産を期待 11/ ’10 ラムズイヤーとミヤマキンポウゲ
猛暑に耐えるラムズイヤー 蔓による強い繁殖力には驚かされる
ミヤマキンポウゲ

 11/ ’10 
 
   
大玉みかん 小玉の豊産種より皮が固く果袋も厚い
 11/ ’10
 
痘痕肌の大きな獅子ユズ 薪ストーブに架けママレードに加工
 11/ ’10 (脚注Ⅱ) 
9月に播種 ハーブ マローの幼苗 
11/ ’10 
 
 
 
     
ハウス内 ベビーサラダミックス 大きくなりすぎて固い  ビニールハウス内 ランナーのあるワイルドストロベリー
美しい葉11/ ’10 
耐寒性がないため冬季はハウス内 
砂糖の300倍の糖度を持つと言われるステビア 
 
     
     
   
つるバラサマースノー 紫花はこぼれ種で繁殖のヤグルマ草

つるバラサマースノー 紫花はこぼれ種で繁殖のヤグルマ草
ヒレアザミ 四角い茎に鰭(翼)があることからヒレアザミ こぼれ種で繁殖力旺盛ながら山野では見かけることは少ない 古代の渡来種  
     
 
一面ヤグルマギクの花園    イタリアンタンポポグリーンとシュンギクの黄花
イタリアンタンポポはサラダ材として繁殖させるも、幼葉さえも固く、柔らか好みの日本人には好まれないのでは 
  
大きな実を沢山付けたヘビイチゴ 
何の味もなく美味しくない



                               -田中澄江著 「花の百名山」-
(脚注Ⅰ)
フシグロセンノウ(節黒仙翁)
劇作家で山と花を愛した田中澄江さんが72歳のとき著した「花の百名山」で雲取山のフシグロセンノウについて書いている。
氏が著書のなかで度々登場させた中軽井沢の柳宿に所有した簡素な「沓掛の山荘」は主を失い、今はその痕跡はなく跡地には異国風の大きな山荘らしからぬ建物が並ぶ。

好きな花をたった一つ選びなさいと言われれば私はナデシコをあげる。ナデシコ科の中でもフシグロセンノウが好きである。
冴えた朱いろの花弁の厚味をおびているゆたかさ。
対生した葉の花の重さを支えてたくましい形。それでいて一つも野卑ではない。
カワラナデシコのように群がらず、日光の直射を避けた日かげの林間の下草の中に、点々としてひとりあざやかに咲き誇る。(中略)

鴨沢にむかう途中の杉林のかげにフシグロセンノウがたくさん芽を出していた。山へ来て花をとってはいけないことはよく知っているけれど、その特徴のある若芽を幾つか見ているうちに二本とりたい、野の花ではフシグロセンノウが一番好きだと言われた熊谷守一さんの庭にもっていってあげたいと思った。

熊谷さんは九十七歳のすぐれた画伯。今までにクガイソウやノハナショウブを、その庭に植えてあげていた。
東京にもどって、仕事に追われて熊谷家にうかがえないでいるうちに、肺炎が原因で、この高齢なひとは急逝し、最後の絶筆は庭のフシグロセンノウであったことを知った。
私は雲取のその花を、いつかお墓の前に植えにゆかなければと思っている。
                              ‐田中澄江 花の百名山 昭和55年7月25日第一刷 文藝春秋‐



又、田中澄江さんは同著「花の百名山」の中で浅間山の裾野や自邸「沓掛の山荘」の山野草がどんどん姿を消して行く有様を憂い次のように記している。

そしてその裾野の花のすばらしさ。
娘の頃はいつも千ヶ滝から朝四時出発で歩いて登ったのである。万山望から小浅間までの道は、オミナエシやマツムシソウやオニユリやカワラナデシコが咲きみだれていた。
北軽井沢へゆく草軽電鉄の車窓から、キキヨウの大群落で、窓硝子がムラサキいろに染まるばかりなのを見たこともある。
いまはもう、それらの花たちは、かっての場所のどこにもない。

この二十数年来、夏の一ときを沓掛の林の中にすごしていて、わが家の庭にもノハナショウブやサワギキョウやルリトラノオや
ヤマオダマキやトリカブトやオミナエシがあったのだけれど、この年月に絶えてしまった。
家族が引き揚げたあとで、他人の庭の山草を盗んで歩くものがいるのだという。
家がふえ、山も野もひとの心も荒れたようだけれど、つい最近、千ヶ滝の林の隅で、小さなムラサキの一本を見つけてうれしかった。
(中略)あのムラサキは最後の一本であったかもしれない。   -「花の百名山」(1983年、文春文庫)より」-




(脚注Ⅱ)
獅子柚子マーマレードのレシピは「山荘だよりVol.11」。



 






tea break     マーガレット・ハウエル と鄙の暮らし 


(「マーガレット・ハウエルの暮らしと料理」に掲載されたブラックベリーが乳白色のPYREXらしき器に盛られた写真)を真似て、 PYREXの白いOVEN WAREで再現。

「イギリスの鄙びた海の町にあるセカンドハウスでは、庭のリンゴやブラックベリーを積んで自家製のジャムを煮る。

服でも食べるものでも彼女の心をとらえるのは素材の持ち味。」  

-暮らしの手帖 32号「マーガレット・ハウエルの暮らしと料理」より-
 
 

 マーガレット・ハウエル MHLブランド2題
シンプルでソフト、いつも清潔感に溢れるマーガレットの服。「どんなに崩して着ても育ちの良さが感じられる」といわれるのは、少女の頃に培われた優しく純粋な感性によるものと言われている。
マーガレットの服の特徴は、すぐれた素材とていねいなつくりのよさである。

素材はすべて自然素材。コットンやウールなどの自然素材は、着心地も動きの感じも快く、しかも年月を経るごとに魅力がましていく。デザインはシンプルに徹している。
プレーンで、知的で気取りがなく、品の良さが漂う。

着飾るための服ではなく、流行を追うこともない。それでいて新鮮で人の心を惹きつける。
イギリス王室にも愛用され、映画界でもダイアン・キ-トンはじめ、多くのスターが彼女のフアンとなっている。むべなるかな。
 40代後半、若かりし頃のマーガレット 
     
 Margaret Howell 
 40代後半、若かりし頃のマーガレット 
M君のジャケット 着て映えるにはいまひとつ シャビーな古着に見えてしまう生成りのため着こなしが難しい
マーガレットは、単純さ純粋さからメンズ仕立てが好きで自ら身につけた。
彼女はメンズから立ち上げたと言うのも頷ける。
 
Mrs. Mのコート トラデショナルなフォルムと大柄なタータン 
   
   


 







             びろうどもうずいか

こんな変な名前の植物が、ドイツ、イギリス、フランスの小説の中などに時々出て来る。もちろん日本の植物ではないが、だれが日本名をつけたのか、このもやもやした長い名前がいかにもうまくその植物を言いあらわしている。

というのは、三年ほど前、ある薬草園でこぼれていた種子を拾い、庭へまいたら、高さ二メートル以上にも及ぶ毛深い化け物のようなものが出てきたが、これがびろうどもうずいかで、今年も黄色の花を咲かせている。

種子が沢山とれるので、よかったらあげようかと言っても、庭に咲いているその姿を見てしまったものは、まあいいやと言って持って行かない。

新聞にこの植物のことを書いたら、米沢、秋田の方から、近くに生えているという葉書を頂いた。

駐留軍が来てからのことか、その辺のところはよく分からない。
外国では、書物によって調べてみると、この花には、悪魔はらいの力があるとか、これを採取すると雷に打たれるとか、花の位置で冬の寒さを占うとか、さまざまの言いつたえがある。

またこの植物を蔽う毛は細かに枝分かれしていて、蝋燭の芯にする。
薬草としては、肺炎、気管支炎、痙攣、痛風、歯痛、神経痛に効くということであるが、そんな威力を持っていることが分かると、種子をひろったばちでも当たりそうな気がして来る。

 
ー串田孫一隋想集5 博物誌 筑摩書房昭和33年刊よりー
 
 
 








自然流・派向け庭創り  もっと愉しむ庭創りセミナーの集い

(食べられる庭創り)

第1回 開催 平成21年8月8日・9日~第8回平成28年5月27・28日(最終回)





 ~第1回 2009年初夏庭創り 庭を愉しむセミナーの集い~

愉しみの庭、野趣あふれる旬の恵みでおもてなしの庭創り
1.日時:21年8月8日(土)、9日(日)13:30~15:30
  
 
21年8月のセミナースナップ
軽井沢ヴィネットVignette 春vol.105号「COLUMN」より


 





        第2回

平成22年度自然派向け庭創り

庭を愉しむセミナーの集い
 
・野趣溢れる旬の恵みでおもてなし

・貴重なイワタバコ物語

 
沢山自生する大きく光沢のある赤いバライチゴの実
トゲがあることからバラの名が 食せるが生食は美味しくない  
  夏のこぶしざわ山荘の径 せせらぎに架かる「はるにれ橋」
を望む 
  ,  
昨年に続き小さな山荘での実践講座です。「見るだけの庭から、山菜やベリー類を取り入れた恵みの庭への植栽計画」
○ところ:中軽太郎山した こぶしざわ山荘
○日時:平成22年5月28日(金)、29日(土) 13:30~15:30(15:30~鉢苗頒布、1鉢100円均一、15品目)

 
                                「軽井沢ニュース2010年5月14日発行 第81号
                                          町の話題あれこれ」 
より。 


  <セミナー概要>
軽井沢において自然流の庭創りとは  ピユーリタニズム的伝統を踏まえ、質素、簡素、繊細さを旨とする、建物、周囲の景観、植生、雰囲気に調和させる、園芸種導入の留意点ほか
基本情報と知識  デザインのカギ、耐寒性と常緑性、陽と陰の庭、広い庭と狭い庭、ほか 

愉しみの庭、野趣あふれる旬の恵みでもてなす庭とは 旬の食材、万葉の雅「摘み草料理の宿人気の秘密」、ほか
植栽計画  山菜導入の留意点、植栽候補リストほか
食材としての利用法  調理と保存法 
こぶしざわ山荘の実践例  環境と植生ほか
鉢苗頒布 アサツキ、セリ、ワサビ、モミジガサ、ヤブレガサ、ノアザミ、ノハラアザミ、ヤブカンゾウ、ナルコユリ、野いちご、ベリー&ハーブ各種
推薦参考書籍の紹介 庭の時間〈辰巳芳子著 文化出版局)、食卓の山野草〈ゲーテ高橋著 春夏秋冬叢書)ほか
     
 山菜の試食で歓談される二日目に参加された皆様    碓氷川えん堤に芽吹く優良山菜ナルコユリ アマドコロに酷似  碓氷川えん堤に群生するヤブカンゾウ 7月には花も  
     
                           ーイワタバコ物語ー

食べたら絶えてしまいそうな山荘のイワタバコ(岩煙草)


イワタバコは、清水が滴れ落ちる岩肌などに生える多年草。薄紫色した星型の美しい花を咲かせる。ほろ苦さが酒の肴にお薦めながら、貴重種のため多量に食べられないのが難。

古くは万葉集にも登場する伝統の山菜である。
-前掲推薦参考書籍より-


「岩たばこは、葉がたばこの葉そっくり、か弱い白い茎の立ち上がりは、せいぜい十センチ、花は薄紫の星型。はりつくように育ちます。
鎌倉のかくれた宝の一つです。」
-庭の時間 辰巳芳子著-

-摘み草の心得、これから始める方へ-
僕が気を付けているのは、希少価値になりかかっているものは採り過ぎないようにし、人にも教えない。
例えば岩煙草は大きい葉を採ると枯れてしまう場合がある。だから僕は葉を半分だけ貰う。

文化センターの教室で生徒を連れて出かける時なども、目に付き次第採ってしまう人もいて、行く場所には気を使う。(中略)

「柔らかそうな若い葉は美味しそうだが、一株からせいぜい二枚ぐらいしか新葉を出さない。
採取するときは、大きい葉の半分を残して、岩煙草の株を保護するようにしている。夏に花茎を伸ばし、赤紫色の花を二、三個咲かせる。
花が美しいことから山野草として親しまれている。生で天ぷらに、茹でて胡麻和えやマヨネーズ和え、煮びたしにする。」
-食卓の山野草 ゲーテ高橋著-
 
   
こぶしざわ山荘庭のクリークの苔むした浅間石に   当地軽井沢では、8月に花を持つ 
食べたら絶えてしまいそうな山荘のイワタバコ(岩煙草) イワタバコは、清水が滴れ落ちる岩肌などが自生環境

千ヶ滝別荘地内山荘浅間石積門柱に繁茂する岩タバコを見つける。大切に育てている様子が伺える。花の季節には見事であろう。10/23 2010  

辰巳芳子さんと同じ鎌倉に住む隋筆家の甘糟幸子(あまかすさちこ)さんもイワタバコについて書いています。
 

「私の家の裏には私が移植して、やっと根づいたイワタバコの崖がありますが、大事にしていますので、遠来のお客様でもなければ使いません。
でも、そんなにおいしいのか、と聞かれると「食べるより、花の方がはるかにすばらしい」と強調してしまいます。(中略) ことさら花を強調したいのは、本当は、イワタバコを食べられる草として見られたら大変だ、という気持ちが働くからでしょう。
(中略)人間の手がのびれば、根こそぎ抜かれ、何人かが繰り返して取るだけで、一定の地域では絶滅もしかねないでしょう。
イワタバコの葉が欲しいときには、ぜひ花バサミを使って切るなり、爪の先を立てて摘み取るなりして、根を傷めないように気をつけてください。

-野草の料理 甘糟幸子著 昭和52年2月発行 中央公論社- 


       、                                                                

-イワタバコの自生環境- 

前掲の辰巳さん甘糟さんの暮らす鎌倉には秘所といわれる"谷戸″(やと)が134箇所ほどあると言われています。
谷戸は"谷″(やつ)ともいい、山中の深く侵蝕された山襞(やまひだ)があり、その溺れ谷(おぼれだに)みたいなところを指す呼称です。
地名としても、扇ヶ谷、瓜ヶ谷、番場ヶ谷など"谷 やつ″がつけられています。

一説にはアイヌ語の低湿地を示す言葉とも言われているそうです。(「鎌倉の秘所 谷戸を行く」-松藤庄平-より)
イワタバコの自生環境は、単に土山を切り開いて築造された道である、いわゆる"切通″(きりどおし)ではなく、湧水がジメジメと滴る岩肌が最適ということです。

日照はほとんどないところから、結構木漏れ日や朝日が射す場所で見られます。
鎌倉には谷戸や切通がたくさんありますが、谷戸はイワタバコ自生に最適な自然環境が揃っていると言えます。

イワタバコは軽井沢でも耐えられる耐寒性がありますが、冬は上部が消失し、春に若芽が吹きます。
繁殖は株分けか、若葉を鹿沼土に挿す"葉挿し″で比較的簡単に増やすことができます。

ここ軽井沢でも、軽井沢駅から矢ヶ崎にかけての湿地が古くは“中谷(なかやつ)”と呼ばれていたのを初め、湯川の川沿いなどに谷と呼ばれているところがありますが、単に土を地盤とした湿地帯であり、イワタバコが自生する岩肌の鎌倉とは異にします。
軽井沢での自生域として見られるのは、"白糸の滝″の流域、近隣では和美峠から下仁田に至る沿線に散在する沢にひっそりと、息づいています。




   
   
   この三つの映像は2021年12月に撮影したもので、長野県
との県境域群馬側の岩清水が滴る崖に群生するイワタバコ
です。

これだけの群生地は珍しく貴重なものです。
ほとんど人が踏み入らない場所に加え、清水滴る岩肌の
絶好な環境で繁殖しています。

   


 
~イワタバコの増殖~

こぼれダネが岩肌に着床し、環境条件を満たしたものが発芽、
何年もかけ少しづつ子孫を増やす。

簡単な増殖法の葉挿しでと、30枚ほどを鹿沼土に挿し、2ヶ月経過して元気、先ずは一安心。


秋から冬に葉が枯れて消えるまで、どう変化するか不安ながら楽しみだ。

イワタバコは今まさに可憐な花を咲かせている時、
これから新たな芽が出てくるとも思えない。
挿し葉がそのまま枯れてなくなり、来春新芽を吹くのであろうか。

それまでは発根したのかどうか確信が持てない。
今後の動きを見守りたい。
  6/16 '12 30枚程の挿し葉、2ヶ月後の8/16 '12現在の様子


 




   
 第3回 平成23年度自然派向け庭創り

ー庭を愉しむセミナーの集いー


                           
 
             
過去2回は、軽井沢に相応しい自然な庭とは・・・、そのための植栽計画・・・、などデザイン面を主に開催してきましたが、今回は、「自然派向け 野趣溢れる旬の恵みでおもてなしの植栽計画」をテーマに開催致します。

自然の恵みとして、収穫の喜びを体感し、野趣溢れる食体験をするために、山菜や軽井沢の自生植生から庭創りに適するものを選定した植栽計画について理解を深めて頂く実践的講座です。

選定草木の耐寒性、耐陰性、栽培のポイント、繁殖方法、食べ方など、育種から食べるまでの、盛沢山で愉しい内容になるよう努めます。

過去のセミナーでご一緒した機会を契機に、庭造りに関わる情報交換や山野草苗、種子の交換などの輪が広がっている方達がいらっしゃいます。
この講座の趣旨は、そう言った輪を広げる機会を提供させて頂くことも開催目的の一つです。

独りより、意を一にする同好の士を得ることで、知恵や知識、工夫のみならず、多くの゛現物(苗、種子)″を手に入れることが出来、思いや夢をよりすばらしい形と速さで着実に実現できると考えます。―何事も独りでは限界があります。相互の協調がそれを解決してくれます。―
 
 

1.テーマ: 「第3回 自然派向け庭創りセミナー―愉しみの庭、旬の恵みの植栽計画―
        <主な内容>
         ・食べられる庭創りとは 自庭から野趣溢れる恵みを収穫し、おもてなしできる感動とよろこび
         ・草・木選定にあたって  旬を巡る植栽計画、 山野草、園芸種との取り合わせ
         ・選定草木の耐寒性、耐陰性、植栽のポイント、繁殖方法、調理法 etc.

2.開催日時: 平成23年5月27日(金)、28日(土)ご都合の良い日を一日お選び頂きます。
          各日とも13:30~15:30
          

3.場所:    太郎山別荘地(ふもと) こぶしざわ山荘 (中軽井沢太郎山別荘地(した)、御影用水端から少し入った小さな山荘です。
          小さな庭ですが、15種ほどの木・草本で゛食べられる庭″を実践しています。


     
ニリンソウ 若芽をお浸しに 芽出時は猛毒トリカブトに酷似、区別がつくまで待つ  ビル 野のエシャロット   ハルジオン 若芽のうちはヒメジオンと
区別がつき難い 共にお浸しや和え物に
 
総苞外片が反り返らず キリット締る和タンポポ(カントウタンポポ )根を含む全草を食す 
         
     
在来種 シロバナタンポポ単為生殖ながら西洋タンポポほど繁殖力は強くない  北アメリカ原産の外来種ヴィオラ・ソロリアスミレはどれもエディブルフラワー  帰化植物 オニノゲシ 若葉をサラダやお浸しに   イタリアンタンポポレッド 苦味が強いのでサラダのアクセントに少し加える  春の七草 ナズナ (ペンペングサ)お浸しが美味しい 


                                 -セミナーを終了して-

今回は主催者側の不手際から、参加募集のお知らせから日が浅く、周知されなかたことに対し、お詫びとともに反省をしております。
軽井沢新聞に広告を掲載、発行が5月13日、「軽井沢ニュース」の
“町れ”に掲載され発行が5月20日と共に開催日まで15日を切ってしまっていました。
締め切り日が迫る中、軽井沢駅に置かれた軽井沢ニュースを見た方が駅から参加申込みを頂いたり、参加したくとも既にスケジュールが埋まってしまって参加できない。「もっと早く知らせて欲しい」と言った苦言や、「次は何時やられるのですか」と言った問い合わせを頂きました。
 
 
                                  
  <5月27日(金)>
Sさん姉妹とMさん。Sさんお姉さんは最近山野草に嵌まり、精力的に蒐集されています。
一日中庭いじりに興じていることもあるようです。

森の中の広いベランダや庭には園芸種のラミュームやペチュニアなどが上手く配置され、野草とのカラーコンビネーションが上手な方です。

妹さんはベテランの山野草愛好家。隣り合わせのお二人の山荘は軽井沢の伝統をベースにした自然素材の山荘らしさ溢れる素敵なお住まい。
(☆)

植え切れないほどの広い庭を持つ。庭の高台にある家へのアプローチ小道には沢山の野草が群生し、季節には小花が咲き競い見事な景観をつくります。

お二人とも沢山の食材山菜苗を購入頂きました。いくらでも植える場所があるのが、羨ましい限りです。
セミナー会場こぶしざわ山荘とはご近所の仲です。

Mさんは千ヶ滝西区から参加。レイモンド、吉村順三テイストフアンとおっしゃる。
常住のお宅は流石、シンプルモダンな吉村テイストを実現。RCの階下は駐車場、長い端正な平屋は渋い木外壁で大人の雰囲気が漂う。只今、自然風庭造りを試行錯誤中。
細々した部分の前に全体のゾーニングづくりをお奨め。沢山の食べられる山菜苗を購入頂きました。
 

<5月28日(土)>
 軽井沢ニュースの梅原編集長さんは昨年に続き参加頂きました。
この企画にも賛同、記事として取り上げて下さった。

昨年の頒布会でのルバーブが大きな株に育ち、奥様特製のジャムが美味しいとおっしゃる。
丸紅南軽井沢別荘地南斜面の環境の良さもさることながら、育て上手には脱帽。
ルバーブをもっと増やしたいとの希望。来春の新苗予約を頂く。

Yさんは遠路御代田の雪窓湖畔の山荘からタクシーで参加されました。
現在兜山麓に角ログの新山荘建築中。自然風庭造りの情報を蒐集、イメージを膨らませていらっしゃる様子。一番の楽しい時期とお見受けしました。

Nさんはこぶしざわ山荘のご近所で、東京の職場へ新幹線通勤。週末は薪作りと広い庭の手入れに精を出す。
今回剪定中に梯子から落ち、骨折して、参加できなくなった御代田のNさんの代わりに、こちらからお誘いしました。

山野草中心の庭づくりをされており、“食べられる庭”には人一倍興味を示され主催者もホットしています。
 
 
 
(☆)妹さんの山荘は、北軽井沢や伊豆などで、数多くの名山荘を残された第5代愛知県立芸術大学学長をされた建畠嘉門(たてはた・よしかど)と名コンビ吉沢朋子の作品。緩傾斜を利用したスキップフロアーのアーティステックで遊び心一杯、モダンで気品溢れるコンパクトな山荘(1970年8月竣工)。
このページ末尾の素敵な山荘スナップ映像をご覧下さい。 



                           <セミナー当日の試食山菜など>

○モミジガサの出し汁付け  軽く湯がいたものを出し汁につけて、冷蔵庫で保存可能1~1.5ヶ月 
○モミジガサの佃煮  木の芽(サンショウ)の佃煮と同様、出し汁と味醂、酒で味濃く煮詰める。保存可能2ヶ月。
共に、カビ発生を抑える鷹の爪唐辛子を彩を兼ね加える。香り歯ごたえとも人気の優良山菜、三ツ星級。

○イタドリの浅漬け  酸味は心地良いが、独特の臭みや歯ごたえで、不人気。やはりイタドリは熱を加えた処理が必須か。
 

○ニワトコ茶  花を乾燥したマイルドで癖もない飲み易さの健康茶。今回はブルガリア産の西洋ニワトコ茶。
日本では、自生のニワトコは、芽や蕾を食用、花を茶にするが、熟した実をジャムにする話は未だ巡り合わない。
昨年は、イタリア産のジャムを取り寄せ試食したが、西洋ではエルダーベリー・ジャムとしてポピュラーなもの。
西洋ニワトコ2種の苗を取り寄せ育苗中(深い切れ込み葉のラキニアータ、本邦自生と区別ないサンブカスニグラ)と同時に、自生のニワトコを挿し木で増殖中。
来期はエルダーベリー・ジャムを試したい。

モリアザミの根の醤油味漬物  北海道産ヤマゴボウとして、市販されているもの。なぜ猛毒草のヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)を想起させる命名をしたのか、野草をわかる方は疑問を持つ。市販されるだけあって、味、歯ごたえとも良好。

○西洋タンポポ根の出し汁漬け  生の根の表皮を削り落とし、漬け込んだもの。繊維質筋があり、小さくスライスしないと素直に口に収まらない。
全草が食せると言うデモ的、話の種的域をでない。
行けるという人と、どうもという人で二分した。熱をとおしたキンピラがベターか。

外来種として、敵視される西洋タンポポは軽井沢や浅間の深山まで、いたる所に繁茂、駆除問題が悩みの種。
全草食せる山菜と前向きに捕らえたらと、 言ってはみるものの、サラダ材としても、柔らかい口当りを好む日本人には、とても手には負えない代物。

○ワイルドストロベリー・ジャム ランナー有り種 野性味たっぷりで、こくのあるジャム。小粒なので沢山は出来ない。ナビスコクラッカーに載せ試食。
 


 
ワイルドストロベリーアレキサンドリア種(ランナーなし) この種は株分けで苗を更新して行く必要がある(ナーサリーこぶしにて)   5/31'11 伊万里皿にワイルドストロベリー ランナーなしは大き目、更に小さいのがランナーあり種ワイルドストロベリーは摘む時にがく片が付いてこないので処理が簡単
 

 







tea break       山荘の素敵な佇まいと山野草で溢れるSさん山荘のスナップ― 
( 6/18 ’11)  
 
                            
北軽井沢や伊豆などで、数多くの名山荘を残された第5代愛知県立芸術大学学長をされた建畠嘉門(たてはた・よしかど)と名コンビ吉沢朋子の作品。

緩傾斜を利用したスキップフロアーのアーティステックで遊び心一杯、モダンで気品溢れるコンパクトな山荘(1970年8月竣工)。
 

 
 紅葉の大樹に映える山荘 後年東隣に 増築された書斎 使いやすいコンパクトな間取と品のよいインテリア 
     
白壁から木のアームで吊るされたペンダント    可憐な花のチョウジソウ   
       
 
       
浅間石築山に咲くゴマノハグサ科鷺苔(サギゴケ)強健で良く増える    庭作業で愛用されている お母様から引き継がれた籠






今回の終了で、セミナーに参加された方は28名となりました。一貫して、自然流庭創り、食べられる庭創りを提案してきましたが、賛同頂ける方達も一巡した感があり、今後続けるか否か見極めて行きたいと思っています。

開催の目的の一つに、参加された方達が情報網を広げ、山菜苗、種や育種情報などの交換が行なわれるキッカケ作りをしたいとの思いがあります。、
軽井沢の伝統を踏まえ、周囲の自然景観にマッチした山野草中心の庭創り、必然的にお金をかけないローメンテナンスの庭創りにつながります。
旬の恵がもたらされる庭創りの愉しみが広がることを願っています。(主催者)




                                         
 




  tea break 
    
摘草料理のバイブル


奥京都の花背、山深い山中にある料理旅館「美山荘」の先代中東吉次氏の著書は、早春の若葉や秋の茸等自然の恵み80種を選び、豊富なカラー図版で器の説明と心入れを添えた料理の数々を紹介。

巻末の摘草の保存法と戻し方では、採取に出かける準備から、採取の仕方、アクの抜き方のコツについても述べられている。

野草料理のバイブルとして、私も大切に愛用している。(淡交社刊 平成元年5月24日初版発行 古書マーケットより入手)

 
-私の宝物「京 花背 摘草料理 美山荘」 料理家大原千鶴-

月間誌「天然生活 発行(株)地球丸 2014年4月号」の特集 小さな宝物 料理家の宝物のなかで、「身近すぎて、気づかないけれど、かけがえのないもの。ささやかだから、見過ごしそうな、心に染みること。
ほかの人には見えないけれど、私にとって、大切な宝物。」と、料理家の大原千鶴さんは父・中東吉次氏の著書「京 花背 摘草料理 美山荘」をあげている。


また、「暮らしの手帖別冊 暮らしのヒント集3 暮らしの手帖社刊 12/5 ’13」でも大原千鶴さんは「段取り力から生まれる、始末のいい暮らし」の中で、父上の著をあげられ、自らも畑を持ち野菜を育てるようになって「素材ひとつひとつを大切に、おいしくいただく」という気持ちがいっそう強くなったと述べている。
 
表紙は、前菜(つつじ花に)うに、長いもキャビア和え、きゅうり共おろし、海老梅肉添え、紫蘇の実甘煮
器 青白磁輪花皿 ひかげ葛敷き

中東吉次(なかひがしよしつぐ)
1938~1993
昭和13年4月22日京都洛北花背に誕生。
23歳で家業の「美山荘」を継ぎ、“摘草料理”を創り、自然と都会の融和に寄せる心情を献立と料理に反映。
料理材料の山野草の如く、通好みのほどよいアクの持ち味で客を愉ばせて、「摘草料理の美山荘」の名を高めた。 


大原千鶴(おおはらちずる)
1965~
料理家 美山荘中東吉次氏の次女として生まれる。
豊かな自然に囲まれて育つ。
子供のころから家業を手伝い、料理の腕を磨く。

結婚後は京都の中京区に在住。二男一女の母。
自分でも畑を耕し、生活に寄り添う、気取りのない料理を提案している。




 






オオバギボウシ(ウルイ)  栽培の椎茸  オオバギボウシとモミジガの鉢苗  クロイチゴ  美味しくはないバライチゴ 
         
 
平成24年夏
 第4回 自然派向け庭創り
-庭を愉しむセミナーの集い-

 自庭からの収穫を愉しむ植栽(食彩)計画 

 
ノハラアザミ  ナワシロイチゴ 
     
ルバーブとクレソン ともに明治時代に宣教師が食料として軽井沢に持ち込んだといわれる 見た目食感ともブロッコリーに似たニワトコの蕾 
  
過去3回のセミナーは軽井沢らしい自然に溶け込む庭創りをデザイン面ならびに植栽計画を中心に実施致しました。
今年は更に一歩進んで自庭から食卓を彩る旬の恵やポプリ、リース材料などを収穫する感動や喜びを体験できる庭創り=植栽(食彩)計画を企画致します。

山菜や自然の恵を食材として供する“食の自然回帰”の流れはアメリカ西海岸や北欧の星付きレストランをはじめ、世界の潮流となってきました。

各地の市民農園が多くの人が空きを待つと言った盛況ぶりや家庭菜園関連のグッツ販売が好調であることなども、食の安全確保から派生した自然に親しみながら収穫の喜びを得ることの現れと、見ることができるのではないでしょうか。

非日常の“おもてなし”を演出する珍しい食材が山荘の自庭から採取できる喜びを体験する愉しみの植栽(食彩)計画をお手伝い致します。 
自然豊かなこの地だからこそ実現できる愉しみです。
 


                               

                           ~開催内容~


1.開催日時: 平成24年6月16日(土)、17日(日) ご希望の曜日を一日選んで頂く 13:00~15:30

2.参加お申込み方法および定員
          お電話でお申込み下さい。℡0267-46-0017 〈有)コテッヂデザイン
          各日とも先着5名様まで。
        
<予定販売苗>
☆山菜:  オオバギボウシ、モミジガサ、ユキザサ、ミズ、ヤブレガサ、セリ、クレソン、ワサビ、カワジシャ、シャク、ノビル、アザミ
        ウツボグサ、ナルコユリ、 イワタバコ、アサツキ、ほか。

☆ベリー; ブラックベリー、木苺、カラント、バライチゴ、ワイルドストロベリー(ランナー有無など3種類)ほか。

☆ハーブ: ミント、ベルガモット、オレガノ、タンジー、セージ、ラムズイヤー、魔女のローソク〈マレイン、バーバスカム)ほか。

☆その他: サンショウ、タラノキ、サルナシ、アケビ、セイヨウニワトコ、アーティチョーク、ルバーブ、トマティーヨ(食用ホーズキ)
        ワイルドチコリ、イタリアンタンポポ(グリーン、レッド)、フキ、ミョウガほか。

                                    生育環境から当日その場で揃わないものもあります。
                                    ご注文を頂き、後日お渡しすることとなります。




  ~第4回 セミナー終了後のティー
素材試食タイム~
 
 トマトとオレンジをミックスさせたような味の
食用ホーズキ
   星型のイワタバコの花
     
  ナーセリーより収穫したばかりのマロウ(ウスベニアオイ)の花 
青色の茶にレモン汁を垂らすとさっと綺麗なピンク色に
香りもなく美味しいと言うほどのものではないが、変色のマジックショーが話しの種に 
 
     
ナーサリーから収穫した四季なりワイルド・ストロベリー     貴重なイワタバコの若葉 ほろ苦いお浸しが好評
     
   これだけの収穫は滅多に望めない 大きな葉は葉挿し増殖へ  
     
ブルガリア産 ニワトコ茶のティーバック ウバマミソウ シャキシャキ感の歯ごたえで美味 美しい花のモリアザミ 根は漬物〈ヤマゴボウ)として売られている 
     

      ―試食素材―
 
    
1.食用ホーズキ(オレンジチェリー種)ジャム
     2.ヤマゴボウ(モリアザミの根)
     3.タンポポ根の醤油漬(西洋タンポポ)
     4.イワタバコの御浸し
     5.マローの花のティー
     6.ミズ(ウワバミソウ)の御浸し
     7.ニワトコの花の佃煮
     8.ワイルドストロベリージャム
     9.ニワトコ茶(エルダフラワー ブルガリア産)
 
 軽井沢にも沢山ある和の自生種ニワトコの花   


 
 





 平成25年度第5回 自然派向け “愉しみの庭創りセミナーの集い” のご案内

野草木主体での庭創りを計画されている自然派向け講座です。

今回は、過去一貫したテーマとして採り上げてました自然に溶け込む庭創り、
食べられる庭創りに加え、ガーデニング好きのトレンド情報として興味ある以下二つのテーマを採り上げます。
近年人気の「家庭菜園」を軽井沢で取り入れるには・・・・。
  イギリスの「ヘッヂロー」とは? 軽井沢で取り入れるには・・・。

野草苗の交換や情報の共有など思いを一にする同好の方達の橋渡しの場となれば幸いです。
お一人では遅々として進まない思いも同好の輪を広げれば意外に簡単。
手に入り難い山野草苗なども沢山育てている方が見つかる筈です。

私自身も多くの同好の方達、ご近所から自生のサクラソウ、クリンソウ、ヤマオダマキなど
沢山の種類を戴いたり、交換で手に入れることができました。


今シーズンも4月10日発行の軽井沢新聞にお知らせ広告を掲載しましたが、以下の内容での開催を予定しています。
小さな山荘での開催ですので、定員は各日とも先着僅か5名様のみです。

過去、「食べられる庭創り」「見せる庭から愉しむ庭へ」など特色あるテーマで開催して参りました。
軽井沢の自生植生、らしさ、建物と周囲とのマッチングなどへの配慮を最大限考慮しつつ、愉しみの庭創りとは?
をより具体的、実践的で愉しめる講座にして行きたいと思います。

具体的には、近年日本でも普及し、度々耳にする「家庭菜園」、フランスにルーツを持つポタジェ(Potager)やイギリスで生まれたキッチンガーデン(Kichen Garden)です。この講座で一貫して取上げてきた食べられる庭創りや愉しみの庭創りの具体的な形であると言えます。

また、自然との共生や自然保護の観点からも大きな役割が期待できるイギリス田園風景の象徴、ヘッヂロー(Hedgerow,生垣)についても、これらが当地軽井沢でどう取り入れられるかをご一緒に考えてみましょう。

<開催内容>
○テーマ: -自然派向け愉しみの庭創り-
自然に溶け込む軽井沢らしい庭との関わり方
軽井沢における野草主体の「家庭菜園」とは。軽井沢におけるヘッヂローとは。

○日時: 平成25年6月15日(土)、16日〈日) どちらかご希望の日、 各日とも13:30~15:30
○募集定員: 各日とも先着5名様(小さな山荘での集いにつきご容赦下さい。)
○お申込み・お問合わせ: TEL0267-46-0017 コテッヂデザイン
少人数での先着募集のため、管理の都合上お電話のみのお申込みとさせて頂きます。

○その他 
・終了後、参加頂いた方への鉢苗頒布があります。セミナーでの実践的稙栽計画に沿って、市販されていないものを中心に、食べられる山野草、ベリー、ハーブなど凡そ30種類の鉢苗を安価で販売致します。 当日準備できないものは予約を承ります。

・ご希望の方にはセミナーに沿った庭創りの無料相談も承ります。






~第5回自然派向け 庭創りセミナーの集い~
平成25年6月15日(土)・16日〈日)

両日とも梅雨の鈍よりした空模様でしたが、盛会裏に終わることができました。
 
<内容>
1.軽井沢における自然派・流の庭創りとは
2.畑(菜園)と庭との違い
3.園芸種や蔬菜導入の留意点
4.広い庭と狭い庭、日当たりの良い庭と日陰庭
5.苔の導入
6.食べられる庭、野趣味ある旬の恵みを愉しむ庭とは
7.トレンド事例 摘み草料理の宿美山荘、世界のベスト50レストランの
  自然食材
8.植栽(食彩)計画
9.食材としての利用法
10.こぶしざわ山荘の実践例
11.ポティングシェド(Potting shed)&サンルーム(Sun room)
12.ヘッジ・ロー(Hedge row) 軽井沢でのすすめ
13.食べる庭創りのための鉢苗頒布
14.ティータイム 同好の士たち交流会
 
 
  二日目セミナー後のティータイム 交流会 6/16 '13 
   
  今回は、過去一貫して提案させて頂いた自然流庭創りの基本と、
食べられる庭創りに加え、ガーデニング愛好家へのすすめとして、
ポティングシェドとサンルームをとりあげました。
また、英国カントリーサイドの里山丘陵に生き続ける生垣、ヘッジロー
を静物多様性のサンクチュアリとして、ここ軽井沢にも!を
提唱して来ましたので、披露させていただきました。

過去のティータイム交流会では山菜の試食として、ヤマゴボウ
(アザミの根)の漬物、モミジガサ、タンポポの根、ニワトコ
の花などの醤油漬を用意しましたが、セシウム,ヨウソが検出された
報道を受け、今回は、残念ながら野生の恵みは見送りました。
このところの新聞では基準値以下か検出されずを目にします。
来期以降を楽しみにします。

<お詫び>
話しに夢中になり、初日のティータイム交流会のスナップ写真を撮るのを
忘れてしまいました。すみません。

      <セミナー主催者> 日本ガーデンデザイナーズ協会会員
                   野菜ソムリエ、家庭菜園検定取得

ミントティー、マローテイーも準備 ホーローのスパゲティー茹で鍋に碓氷峠で採取した野生のノアザミを
沢山入れて。 菊池さんアザミでお顔が隠れてしまって御免なさい  6/16 '13
 
   
   



  








“第6回 自然派・流の庭創りセミナーの集い”開催のご案内

早6回目を数えることになりましたセミナーの集い。
今季も従来から一貫して奨めてきました「もっと愉しむ庭、食べられる庭創り」をテーマに入梅前に開催することと致しました。

過去5回の開催で参加いただいた方は40名を超えました。
しかしながら、その後苗頒布の問い合わせや音信を保てる方はほんの僅かに過ぎません。


本当に賛同されて参加いただいたのか、自然派・流庭創りを理解していただけたのか晴れない気持ちです。

軽い気持ちで結構ですが、過去の開催内容等をご覧頂き、賛同され実践を試みたい方、奮ってのご参加をお待ち致します。

小さな山荘での限られたスペースでの開催のため先着申込み順ですが実践力を重視した有益で楽しい集まりを心がける所存です。

 

<開催内容ならびに募集要項>
 
1..日時: 平成26年5月24日(土)、25日(日)( どちらかご都合の良い日を1日)
       13:30~15:30

2.テーマ: もっと愉しむ庭、食べられる庭創り、増殖計画など
        
        セミナー終了後食べられる鉢苗頒布を行ないます。
 


第6回セミナーを終えて ~試食&ティータイムスナップ~ 

 
こぶしざわ山荘敷内に咲くコンロンソウ
若芽をお浸しに
5/24(土) 御代田、西区、オナーズヒルから参加の5名様 
テーブル上にはコンロンソウ、ニリンソウ、ラミューム(食べない園芸種)
ルバーブ花(葉と花は食べない)など
 
   
  5/25(日)  北軽井沢、レイクニュータウン、追分、借宿から参加の5名様

こぶし沢に群落をつくるユリワサビ
ポン酢漬けを試食会に
 



―第6回セミナー余話― 
軽井沢の隣町御代田から参加されたNさん、かなり自然ライフのキャリアを積んでおられるとお見受けした。
セミナー後の庭見学中、ポティングシェッドと沢の間に2本出ていたキノコ(アミカサタケ)を目ざとく見つけられ、「取って持ち帰って良いでしょうか?」 

どうぞ、もう数日前から出ていますから少し古いですよ、との言葉も意に介さず「フレンチでは高級なスープ食材よ」と喜びビニール袋に大事そうに納め、ここでも博学を披露された。
私もフランスやイタリアでは優良食菌と言われていることは承知しているが、どうもその姿から食べようとは思えず、残念ながらどんな食感、食味か知らない。
食菌の編笠茸 珍味?   






         第6回 追加開催 
       平成26年5月30日〈金)13:30~16:30

過日24日・25日の両日は満席のためお断りした方で次回の予告をお約束した方に追加開催を打診したところ、是非とのご要望を頂き開催することと致しました。

今回参加の4名様は全員軽井沢町内に移住されたか、移住計画中の方達とお聞きしました。

 
マロー 背丈は1.3m位になり無数の花の種子が毀れダネとなって驚く程の増殖力を見せる   ティー材 色鮮やかなマローの花弁とミント葉

 
ティータイムにて マロー茶&ミント茶の試飲 こぶしざわ山荘庭より採取のモミジガサ出汁醤油漬&葉ワサビの柚子ポン漬けの試食
テーブル花はコンロンソウ、オオバギボウシ、サラダバーネット 






   
ナーセリーこぶしより採取のホタルブクロ(白花と紅紫花) 

釣鐘型の花穂にホタルを入れ洩れる光を遊ぶ。

ホタルブクロとは何と素朴ながら時として優雅な的を得た命名でしょうか。
子供が遊んだと言われているが摘草を優雅な遊びとした万葉の時代から大人達も遊んだのではないかと思えてならない。
日本古来からの灯り、陰影礼賛を愛でる行灯(あんどん)に通じる情緒豊かな遊びではないでしょうか。

別名を提灯花(ちょうちんばな)と言うのも納得。

花言葉は“愛らしさ”、“誠実”、“正義”など。淡く優しい花色うつむいきながらもしっかりとした形から、これら花言葉もむべなるかな。

こんなホタルブクロも若芽や花は「食べられる庭創り」に在っては珍味の食材。

写真は摘み取った新鮮な花の(がく)付け根部分を少し切り落とし、2分ほど茹で柚子ぽん酢をかけたもの。
特別な香りやえぐみがあるわけではないが、若草の仄かな香りを感じる優しい味覚といえる。

 
   









―第6回 セミナーを終えて― 
今回はかってない盛況でした。追加開催を行い3日間で計14名の方達が集っていただきました。 
特に追加開催を行なうこととなったのは軽井沢新聞社さんのご好意で5月15日発行5月号軽井沢新聞のイヴェントカレンダーに情報として掲載いただいたことも要因の一つと考えています。

この5月からスタートした新軽井沢自治会のサークル活動の初回参加者10名に今後希望される講座についていくつかの候補をあげ、聞き取り
でも夫々希望が分かれ、テーマを決める難しさを実感しました。
そんな中でも「食べられる庭」の希望が最も多かったことには勇気付けられました。

一人でも多くの方がこの講座の趣旨を理解、賛同され実践されることを願って止みません。






tea break       素敵な山荘のオープンハウスに招かれて― 
 

第6回に参加されたオナーズヒルのM様から極内輪のオープンハウスのお招きを頂き、Hさんを誘い見せて頂いた。 
綺麗に区画分譲された南向き緩斜面に建てられた山荘はフラットなスラブを設け、端整で小気味良く、LDには南前面の大きな窓ガラスから陽光が溢れ、
生成りの清潔感あるインテリが目を惹く。

駐車スペースから玄関へは緩斜面にアプローチに弓弧を描く無塗装白木のガーデン枕木が美しい。
このアプローチ脇に来春ヘッジローやカバープラントの植栽を計画中であり、これが完成すれば建物と一体の美しい景色が生まれる。

     
地形を生かした平屋建て
左玄関へのアプローチは左端高い場所に弓弧を描く 
屋外アプローチから玄関へと続くデッキ  ポルトガルのマデーラ島で作られたという各種ウイローバスケットが白壁に映える  ベランダに置かれたポルトガルのアンティ-クコッファーとデコイダック 
     
    設計 〈株)鈴木孝紀建築設計事務所
SUZUKI ARCHITECTURE STUDIO
東京都渋谷区渋谷2-3-8-602
http://www.suz-as.com
 
箕浦徹也氏作のモダンな白磁一輪挿しに
何と「屁糞蔓」が鎮座生けられて一瞬見紛う 
   








第7回 自然派・流の庭創りセミナーの集い”開催のご案内

本年5月に第6回を3日に分け開催、好評裏に終了致しましたが、
何せ小さな山荘会場のため限られた募集人員のためウエイティングの方達がいらっしゃることも勘案
今シーズン再度第7回として開催することとしました。
内容は、一貫して奨めてきました「もっと愉しむ庭、食べられる庭創り」がテーマです。

過去6回の開催で参集いただいた方は50名を超えました。
今後は
「実践あるのみ」をモットーに、当講座の趣旨を理解賛同され、実践される方達に奮ってのご参加をお待ち致します。

小さな山荘での限られたスペースでの開催のため先着申込み順ですが実践力を重視した有益で楽しい集まりを心がける所存です。

 

<開催内容ならびに募集要項>
 
1..日時: 平成26年8月22日(金)、23日(土)( どちらかご都合の良い日を1日)    13:30~15:30
2.場所: 中軽井沢太郎山別荘地下「こぶしざわ山荘」
3.参加費: お一人様1,000円(茶、実践用鉢苗2~3鉢を含む)
4.参加申込み: ℡0267-46-0017 締め切り8月20日

8月10日付発行の「軽井沢新聞」に本開催の広告とイヴェントスケジュールが掲載されています。



― 第7回 集いを終えて―

今回の実施時期は初めて8月の下旬としました。
また5月に続き一シーズン中に2回開講したのは初めてでした。

春の開講とは違い、山菜採取の時期ではありませんでしたので試食では保存食としてのジャムを試食していただきました。

一つは桑の実(マルベリーmulberry)ジャム、もう一つは西洋ニワトコ(エルダベリーelderberry)ジャム。
桑の実は6月初めに群馬県高崎市を流れる烏川の河川敷にある大きな3本の桑の木から採取。元々は養蚕桑であったものが放置され大樹になった畑らしき痕跡が確認できる場所。
エルダベリーはナーセリーこぶしから8月初めに採取。

共にクッキーにトッピングして試食いただきました。
マルベリージャムは軽井沢では市販されていますので食べたことがあると言うことですが、エルダベリーは全員初めて、少し種子か皮が口内にボソボソ感で残るもののまずまずの評価。マルベリーは上品な甘味で好評。

今回は実践用鉢苗付きとしましたがエルダべりー苗を準備したので特に西洋ニワトコ関連としてエルダフラワーのハーブティー(ブルガリア産)も試して頂きました。

 
 
 
8月22日  テーブル花はオミナエシ、ノハラアザミ、ヤブミョウガ  8月23日 テーブル花に大きな赤い実のバライチゴを加えて

  左はナーセリーこぶしで栽培の西洋ニワトコ(エルダベリー 日本各地の自生種に似て、葉に切れ込みの無いサンブカスニグラ種、ほかにエイザンスミレのような葉に切れ込みのあるものは西洋ニワトコ ラキニアータがあり)の熟した実。 2種の花や実には見かけ相違はない。

軽井沢のこぶしざわ山荘辺りにも沢山自生する和のニワトコ(一見サンブカスニグラ種に酷似)と比較し実の大きさは3~5倍はあろうか。
自生種の実は小さくジャム加工などには適さない。

そのためか我が国ではエルダフラワーの茶、実の加工は馴染みがなく、一部山菜好きの好事家が開花前の蕾を茹でて、ブロッコリーのような食感を味わうも過食は下痢する毒素ありと知られている。

花姿とブルガリア産エルダベリー茶は「第4回庭創りセミナーの集い」に映像を掲載。
西洋ではポピュラーなエルダ・ベリーの熟した実   





 





平成29年度 第9回 自然派・流 庭創りセミナー & 相談会の集い 最終回


庭創りセミナー&相談会の集いは昨年5月に開催以来、今回で9回を数えることとなりました。
過去を振り返ってみますと、開催テーマで「自然派・流」と銘打ってはいましたが、驚く程参加者の庭に対する考え方、希望、好みが異なっていました。
「自然派・流とは?」、 「今イングリッツュガーデンを計画しています」など、私がお奨めしたいものに、多くの賛同を得るかが如何に難しいかを痛感させられます。確かに人の好みは10人十色と言われていいる通りだなと、今更ながら実感しております。

事務所兼用の小さな山荘での開催ですので各回極少人数での募集ですが、過去毎年の開催で累計8回となり、結果68名の参加者が受講されました。
参加者の方で早速実践に移され、相談、鉢苗頒布、庭創りなど繋がりが継続されて居られる方々も居られ、この講座の目的が叶い嬉しい限りです。

過去開催の内容は自然流・派とは?、この地に合う植栽とは?、食彩(植栽)で愉しむ庭とは?、など私がお奨めしている基本的なことが.中心内容でした。
前回からこれらの事も簡単に踏まえ、新規作庭やガーデンリフォームを計画されておられる方向けに、より実践的・具体的な内容としています。

潅木や野草の植栽などはお好きなものを時間をかけて、ご自分でされるのが愉しみで理想ですが、この場合注意したい点は部分的に手が加わる結果となり、庭全体のまとまりや景色を欠くことになりかねません。
基本のゾーニングやコンセプト、大きな樹種の植え込み土砂の移動など舞台造りは造園業者にお任せすることが必須です。

また個別の相談は参加者に共通する内容であれば共有の知識、情報として講座時間の中やティータイムで取り上げたいと考えます。
特に個別色の強い内容であれば、時間後又は日を改めてお願いすることとします。


         
     <第9回開催のご案内>

1.日時:平成29年㋆㏴(金)、㏵(土) 
      13:30~15:30(各日)
2.場所:中軽井沢太郎山別荘地下(長倉4468-3)
      こぶしざわ山荘事務所
3.参加費:お一人様500円
4:お申込み:各日とも先着5名様迄、締切り7月19日
        電話0267-46ー0017 コテッヂデザイン
  ―セミナー内容―
  1..自然流・派の庭創りとは
  2..食べられる庭、野趣味ある旬の恵みを愉しむ
  3.植栽〈食彩〉計画
  4.園芸種や蔬菜導入の留意点
  5.トレンドの事例紹介
  6.食材としての利用法
  7.こぶしざわ山荘の実践例
  8.ティータイム
  9.情報交換&鉢苗注文受付・交換会
  ⒑.個別相談会










土地選び、建物、インテリア、作庭・植栽計画のご照会・
ご相談は、℡0267-46-0017 コテッヂデザインへ。
 
 
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