三重県四日市市の近鉄富田駅からいなべ市の西藤原駅まで26.5Kmを、三岐鉄道の三岐線が結んでいます。三岐線かつて国鉄(JR東海)富田駅を結んでいましたが、近鉄富田駅への需要が多く、近鉄富田駅への連絡線を新設し、今の旅客列車は近鉄富田駅と西藤原駅間で運行されJR富田駅には、セメント輸送のための貨物列車しか運転されていません。
三重県内にしか路線がないのに三岐鉄道。いささか不思議な感がありますが、当初は四日市から岐阜県の関ヶ原を経由し滋賀県の木ノ本を結ぶ計画だったそうです。


北勢線の阿下喜駅より歩くこと約20分。たくさんの貨物列車が留置された伊勢治田駅付近の踏切に到着しました。

この区間を歩いて列車に乗りに来る人もいないんだろうなと思っていると、警報機が鳴りだしました。セメント輸送の貨物列車が重連で通過してゆきました。

やっとの思いで伊勢治田駅に到着しました。

伊勢治田駅は、留置線があるだけでなく列車の交換も可能な役でした。

三岐鉄道:三岐線

留置線には、たくさんのセメント輸送にかかわる貨物列車が留置されています。

伊勢治田駅の駅名標です。木を組み合わせた味わいのあるものでした。

15時46分発の下り列車が入線してきました。

反対側のホームには、上りの近鉄富田行きが入線です。まさに右に左に写真を撮るのに右往左往です。

15時57分定刻通り西藤原駅に到着です。三岐鉄道の車両は、関東ではおなじみの西武鉄道の車両です。

乗車してきた列車の車両は、クモハ101でした。列車のマークは、「き」が三つデザインされていました。「き」が三つで三岐鉄道!

西藤原駅の駅名標も木を使ったものでした。

西藤原駅には、2001年に三岐線開業70周年を記念して鉄道公園の「ウィステリア鉄道」が作られました。本日は、平日のため何も行事が行われていませんが休日には、ミニ鉄道などの運転会などが行われるのでしょう。
展示されているE102号蒸気機関車です。

側面には、三岐鉄道のマークが掲示されています。
現役の電車を横目に静かにE102機関車が、たたずんでいます。
蒸気機関車は、電車と違い力強さを感じます。大井川鐵道のように蒸気機関車を復活させられないものでしょうか。そうなると私も忙しくなりますが・・・。
黒光りした機関車は、いまにも走り出しそうです。
蒸気機関車は、複雑なロットで動力を車輪に伝えます。
大井川鐵道からやってきたいぶき502号電気機関車です。大井川鐵道では、蒸気機関車の補機として活躍していたのでしょうか。
側面には、ちゃんと三岐鉄道のマークが掲示されています。日本語の愛称がついているのも珍しいですね。
線路の幅についても、学習できます。奥から762ミリのナローゲージ。北勢線の線路です。真中が、1067ミリの日本の標準軌。三岐線やJR在来線の線路です。手前が、1435ミリの日本の広軌(世界の標準軌)。近鉄や新幹線の線路幅です。北勢線の線路と近鉄線の線路幅は、ほぼ半分なのですね。西桑名駅の南には、日本に1か所のこれらの3種類(近鉄・JR・北勢線)の線路を横断できる踏切が存在します。一度渡ってみてはいかがでしょうか?
最近見ることがなくなった腕木式信号機も展示されています。
SLをイメージした西藤原駅です。中では、乗車券のほかウィステリア鉄道や三岐鉄道のグッズや記念乗車券なども発売しています。
いよいよ西藤原駅にもお別れの時間が来ました。16時39分の近鉄富田行きで離れることにしました。16時33分着の西藤原行きが到着しました。
終着駅の近鉄富田駅です。間もなく駅舎が取り壊されるため、工事がおこなわれています。
近鉄線を特急列車が駆け抜けていきました。
北勢線へ