8月の後半は、オリンピックの話題一色でした。

メダルラッシュがマスコミを賑わし、選手のコメントは早くも
「流行語大賞だ!」などと騒ぎたてられました。
本当に日本選手団の活躍は素晴らしかったと思います。

一心不乱に競技に打ちこむ姿に、感動した方も多かったのではない
でしょうか。

選手たちはほかの誰のためでもなく、自分自身のために闘ってい
たのでしょう。

自分の好きな事、得意な事をさらに高めるため、ひたすら研鑽努力
を積み重ねた結果を、国際舞台で表現していたのでしょう。
一部、球技種目で『旗のために』闘った人たちもいましたが ・・・
それはさておき、人間ってアカの他人ことでも、一生懸命な姿に
感動するものなのだとつくづく思いました。

なかでも私が感心させられたのは、卓球の愛ちゃん。
コメントも楽しかったのですが、わずか15才の彼女の延べ練習時間
が16000時間にもおよぶと聞いたときは本当に驚きました。
1日4時間練習するとして、365を掛けてもたったの1460時間。
単純計算で、毎日4時間の練習を1日の休みなく11年間。
これはスゴイ!
「オリンピックに出る人は、才能があるのだ」などといっていられな
い数字です。

『天才は1%のひらめきと99%の努力』とはエジソンの言葉です
が、努力を続けられる人だけが『天才』になれるのではないかと思え
てきます。そうだとしたら、私たちは自ら『天才』になれる芽を摘み
取ってしまったのかもしれません。
自分自身のことは仕方がないとしても、子どもに対して不用意な心な
いひと言で『天才』への道を閉ざしてしまったとしたら、とても残念
なことです

子どもにだけでなく、夫に、妻に、兄弟に、友人に、生徒たちに、
同僚に、部下に一度でも「あなたには無理だよ。」と言ってしまった
ことはないでしょうか?

悪い事をするわけでもないのに「そんなバカな事お止めなさい。」
と本人のやる気を制してしまったことはないでしょうか?

 珍しく反省しました。
今日から私は、『天才』の芽をつむような言葉をいっさい口にしない
と宣言します。自分も含め、人の好奇心を応援し、長所を伸ばし才能
を開花させることに惜しみなく協力していきたい。 
何かのご縁でこの文章を読まれているあなた、まわりの人を暖かく見
守って、励ましてあげましょう。

特にお母さん、お願いです。お子さんの愚痴を絶対にこぼさないで!
出来ないところばかり見ないで!
あなたの判断で、お子さんの能力の限界を決めないで!

あなたのお子さんは、あなたより優れています。今はまだ幼いだけ。
2004年9月
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