ここにあるのは、生命の不思議が紡ぐ夢。
この夢の中に、いつまでも浸っていたい。
作家・森下一仁
「ふたつの小鳥」
1 三日月の浜
この海はどこかにつながっている。
思いは時を越えて、
いつか同じ思いを抱いてここに立つ君に、届くだろう。
ある夢がやぶれたときに作りました。
2 ふたつの小鳥
ある曲を聴いたとき頭の中に広がった風景。
その風景の中に、二羽の小鳥が飛んでいるのが見えた。
ヒバリのようにまっすぐ空へ。やがて小鳥は旅をはじめました。
3 はじまりのうづまき
わたしたちのこの銀河は円を描いている。
だから時空もウズマキ状に広がっているのかもしれない?
4 遠い国
この世界では、どんなふうに時間が流れているのだろう?
「向こうの国」では、どんなふうに時間が流れるのだろう?
ある人が亡くなった後に、海辺で、そんなことを考えていた。
5 君と月のステップ
好きなひとのことは何でも知りたくなっちゃうんだよなあ。
ねえ、お願い、なにもかも、教えて!
……という、実はこれは、煩悩のうた?
6 真昼の月
太陽の光で乱反射する、白い坂道。その向こうの空に真昼の月。
春の土の上、ある愛おしさこみあげ、空を見上げる。
7 キツネ
どこかに、応え合える心が、きっとある。
だから、苦しくても、ひとりで立っていられるでしょう? と自分に問う。
8 途方のまち
どうしようもないことって、あります。
出口も見つからず、
その架空のまちで、ぼんやりしているしかなくて。
9 吹雪の夜に
突然、鮮明に思い出される、もう去ってしまった人の記憶。
10 星の舟
強い思いは星の舟になって、夜を漕ぎだす。
11 鳥
「鳥」は、「真に自由である心」の象徴です。
ほんとうの自分に。ほんとうの夢へ。鳥に会いたい、鳥になりたい。
12 いつかふたりで
ふたりで一緒に歩きたいな。
夜が明けるまで、ずっと、ふたりで星を見ていたいな。きっといつか。
楽曲はシンプルで、メロディーが覚えやすい。
歌詞もシンプルで、表現が映像的で面白い。
というあたりが、柳瀬さんの作る曲の魅力でしょうか。
歌は、テクニック的に優れているというタイプではありませんが、
自分自身の作った楽曲の世界を素直に聴き手に伝えるに充分な、
ニュアンスに富んでいます。
〜柳瀬さんの歌の世界・世界観はそのままに、
熟練のアーティストたちが優しくその世界・世界観に深みを与えている
とでも申しましょうか。
booxbox 田原ヒロアキ
このアルバムを聴いていると、体から
余計な力が抜けてゆくような……。そんな静けさがあります。
過度な飾りがなく、繰り返し聴いていられる、そういうアルバムだと思います。
「ありのまま」を望んでいた私にとって、
すばらしいものが出来上がった、と、そう感じています。
ぜひ聴いていただきたいです。
柳瀬美保
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