メニエール病とは?
          
メニエール病は、原因も効果的な治療法も確立されていない、厚生労働省の特定疾患ですが
特定疾患治療研究対象疾患ではないので、助成などはありません。

難聴の障害者認定も条件が厳しく、一側の難聴では(失聴でも)認められません。
メニエール病の定番薬の液体「イソバイド(内耳のむくみを取る利尿剤)」は、とても高い薬です。

症状には個人差があり、数年に一度しかめまいが出ない人、めまいが軽い人もいるようです。
診断も曖昧で、めまいなら何でもメニエルじゃない?なんて言う医者も多いようです。
原因がわからないと「メニエール症候群」なんて病名をつけられたり・・・
メニエールと診断されても「真のメニエール患者」は本当はうんと少ないので、あまり心配しないで専門医へGO!!

メニエール病の定義は、「めまい、耳鳴り、難聴」です

●メニエール病の特徴
・めまいは、誘因なく突発的に生じる事。(頭位に関係なく起きる)
・めまいは回転性で激しく、一般的には30分位から数時間にわたる。
・めまい発作中には、自律神経症状として、悪心、嘔吐、冷汗、顔面蒼白、頻脈などを伴うことが多い。
・めまい発作に難聴や耳閉塞感、耳鳴りなどの蝸牛症状を随伴するのが特徴。
・蝸牛症状はめまい発作と一致して現れたり悪化したりし、めまいの寛解と共に軽快したりする。
・めまい発作の始まる前に、蝸牛症状が先行して表れる事が多い。
・難聴は初期には低音障害型で、発作を繰り返すうちに難聴は高度になり、全周波数の聴力が低下する。
・難聴があるにも関わらず、音が響いて大きく聞こえるようになる(補充現象)。

 
 
●良性発作性頭位めまい症との区別
・頭を動かしたり、寝返りをうった時、起床時などに、激しい回転性めまいが起こる。
・頭をそのままの位置にしてじっと我慢をしていると、回っている時間は数秒から長くて1分以内。
・めまい中、頭位を変えるとめまいは治まる。
・吐き気を伴うことがあるが、耳鳴りや難聴が一緒に起こることはない。

めまい発作の原因=ライスネル膜の破裂?
内耳には、「音を聞く役割」と「体のバランスをとる役割」があります。

内リンパ液は、半規管や蝸牛でつくられ、バランスをとる働きをした後、内リンパ嚢という場所に吸収されます。
何らかの原因で内リンパが増え過ぎるのが、メニエール病の原因の、内リンパ水腫です。

内リンパが更に増えると、内リンパと外リンパを隔てている「ライスネル膜」を圧迫するため、
破裂寸前の状態になり、「耳が詰まる」あるいは「軽い難聴」といった症状を引き起こすと言われています。

更に内リンパが増加すると、このライスネル膜が破裂してして、内リンパと外リンパが混ざり合ってしまいます。
内リンパと外リンパは、カリウム濃度が違うので、ライスネル膜の破裂で、濃度に変化が生じ、
音を感じ取る感覚細胞が高濃度のカリウムを含むリンパ液にさらされ、強い刺激を受けてめまい発作を起こします。

人間の自己治癒能力で、破れたライスネル膜は癒着し、一旦修復されます。
しかし、内リンパ量が多い状態が改善されないと、再びライスネル膜を圧迫する力が生じ、
また破裂が起き、めまいや難聴を引き起こします。
修復→破裂を何度も繰り返していると感覚細胞の変性が進み、聴力が低下して戻らなくなるのです。

私の大きなめまい発作は、あるスイッチが入って始まる感じで、この説は納得出来るものがありました。
                                  (参考文献・NHK きょうの健康 No.162深谷卓先生著)


私は最初はめまいはなく、軽いフラフラ感や耳の詰まりや音の変な聴こえ方で始まりました。
3ヵ月後、もの凄い耳鳴りがするようになり、教科書通りの典型的グルグルを頻発するようになりました。
命に関わる病気ではないとわかっていても、そのつらさは死にたくなるほどで、
そのすざましいめまいの恐怖に、外出や人との付き合いも出来なくなりました。

超簡単に言うと、内耳の内リンパ液が増えてパンパンになるらしい・・・

私は実際に耳の中で破裂するんじゃないか?という圧迫感があったりします。

めまいは予兆がある時もある(耳閉やひどい耳鳴りやリクルートメント現象)、突然起きる事もあります。
めまいのすごさって・・・コーヒーカップを高速回転で回した事はありませんか?そんな感じです。
そして吐き気、嘔吐とともに、それが数時間(私は18時間なんて時も・・・)続きます。

その間、1mmたりとも動けない状態になり、あらゆる場所で倒れるので、いつでも薬と水とゲロ袋
家族に助けを求める為の携帯を常にバックに入れ、肌身離さず家の中でも持ち歩いています。
まあ、だいたい薬なんて発作の時に飲んでも効かないし、ほとんど吐いちゃうんですけどね・・・

就寝中、吐き気で起きるとグルグルしている事も多く、トイレに行くのも死ぬ思いで、
数十分かけ頭で床掃除をしながら、そろそろと這っては吐いていました。
友達にオムツをしろなんて冗談で言われたけど、真剣に考えたくらいです(;´д`)

初期は低音部の周波数が聴こえなくなるので、人が何を言っているのか
良く聴き取れなかったり、聴こえないのに音が異常に響いたりします(リクルートメント現象)
お皿の音なんか飛び上がるほど響いて、いつも耳栓をして皿洗いをしています。
これもなかなか家族にも理解してもらえないようなつらい症状のひとつです。

2003年11月から3ヶ月間、もの凄いめまいの連発で、どこの病院へ行ってもどうしようもなく
あまりの辛さに藁にもすがる思いで、北海道の先生が発表しているゾビラックスの
プロドラッグである「バルトレックス」を個人輸入して服用。
これが良かったのかは残念ながら不明ですが、この時はめまい頻発が治まりました。

たまたまそう言う時期だったのか?薬のおかげかは不明!!
もちろん、めまい専門医の主治医には、内緒で飲んだので言えませんでした。

それからもめまいは何度も再発し、転院してあらゆる治療をして来ました。
せめてめまいから解放されるなら・・・どんな遠くでも、どんな治療でもと思い頑張っていますが、
右耳の聴力を失い、左も危なっかしく、とても先行きが不安なまま6年目になりました。

メニエール病の怖いのは、めまいを繰り返し、聴力を失う事です。
  
                  
原因は? 

わかれば難病じゃないですよね(´へ`;)ゞトホホ〜

私の発病は、飲食店を経営していて、ちょうど7年目に入る頃でした。
夜の10時から朝方まで営業していたので、全くの昼夜逆転生活をしていました。
仕事から帰ってパソコンや家事をして、息子が学校へ行ってから寝る、
昼に用事がある事も多く、慢性寝不足。
とにかく寝られる時に寝るという不規則な生活が当たり前になっていました。
幼稚園、小学校は何かと行事も多く、寝ずに行動する事も良くありました。
5年生では役員をやって死にそうでした。

そんな状況で息子は中学受験を決意。
塾の送り迎え、食事の支度、宿題させて、お風呂に入らせて歯を磨かせて、寝かせて・・・
それから仕事に飛んで行くという忙しい日々でした。

売り上げの為に営業もしなければいけないし、でも忙しいけど楽しい事もいっぱいの毎日でした。

中学に無事入学したらのんびりしよう・・・と思ってたけど、何でも管理しなければ気が済まないらしい私は、
勉強させなければ・・・仕事も行かなければ・・・売り上げも上げなければ・・・とストレスは確かにありました。

それでも、充実していてストレスも充分発散していたし、私にとっては楽しい日々だったのです。

そんな中、新しく家族になった子犬が、思いがけず先天性の心臓病の疑いが出て来て、

獣医のドクターショッピングをしては、毎日仕事から帰ると、学校へ行かせる時間まで
パソコンや本で調べるという、またまた更に忙しくなってしまいました。

私は、ずいぶん前から右耳で電話が聴きにくいと感じていました。
利き耳が左なのかな〜?程度にしか考えていませんでした。
長年の、ストレスや不健康な生活など、悪条件が積み重なり、
もともと弱かった右耳に、ドカーンときたのかもしれません。


そして、私はひどく悪化させてしまいました。
ストレスが大敵な病気なのに、発病前と変わらない忙しく無理な生活を続けて、
仕事よりも、家族によるストレスも、許容範囲を超えた事も確かだったのです。

       
    発病〜開業医から大学病院へ

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