犬の先天性心疾患

我が家のyukiは、先天性の心臓病を持っています。
犬にも数種の先天性心疾患がありますが、病気が確定するまで時間がかかりました。

心雑音は、販売時からあった事は間違いないと言われています。
生命保証というペットショップの保険に入っていたので指定獣医へ行っていましたが、
足を傷めたのがきっかけで別の病院へ行って、偶然心雑音がわかりました。
聴診器を当てた事ないの?と発見した獣医に言われました。

それがなければ、良く食べて元気で、おなかをこわす事も吐く事も一度もなかったし
ショップの保険に入っていたので他の病院へ行く事もなく、当分見つからなかったと思います。
この「指定病院のみ保証」という制度にはかなり問題があると思います。

心雑音の発見から、病気は何なのか・・・?
病気ではないと言われたり、病名の確定ができなかったりで獣医を転々とする事になってしまいました。

日付 場所 内容  金額
2004
6.15
わん○村直営
ペットショップ
出逢い

ふわふわの真っ白い子に釘付け〜まさかうんこ食べる犬だったとは( ̄∀ ̄;)汗
6.16 指定病院F
1回目
体をしきりに掻いているので、ショップに連絡すると
「店の子犬とまとめて、所沢の指定病院Fへ連れて行く」と言われました。
感染が怖いので、直接連れて行きフロントライン、聴診有り。
補償
6.22 指定病院F
2回目
2回目のワクチン、検診。聴診有り、異常なし。 5,250円
6.30 指定病院F
3回目
白目が充血しているのを発見、指定獣医で目薬をもらう。
聴診もしました。
補償
7.20 指定病院F
4回目
3回目のワクチン、聴診有り。 5,250円
7.25 C動物病院
3ヶ月
心雑音の発見!

留守の間に、足をサークルの隙間に挟んで傷めたようで、
足を上げて歩くので、診療時間ギリギリ20時にC動物病院へ駆け込む。
レントゲンの結果は、骨には異常なし・・・(;≧∇≦) =3 ホッ

先生は異様に長い時間聴診してて「何かあるのかな?」と思ってどきどき。
言われた事は、「この子心臓が悪いよ。雑音がある。今まで聴診した事ないの?
短命かもしれないし、この先大変だから今のうち返した方がいいよ」
と・・・

思いがけない告知に、ショックで血の気が引きました。
いつも行ってる獣医が休みで、初めての獣医だったのですが、これが幸いだったのです。
いつもの獣医では聴診をしなかったでしょう。(今までに何かなければした事がない)

ショップに心雑音がある事を連絡すると、指定獣医に連れて行くと言うので、また直接連れて行く事にしました。
5,500円
7.28 指定病院
5回目

心臓の検査
隠してるのか?わからないのか?

指定病院の獣医は、目を閉じて長い間聴診をしていました。
そして、「心雑音は全くありません。その獣医には行かない方がいいですよ」と言いました。
心配なら足立区の指定病院へ行けばもっと検査ができるが、預かりになるとの事。

病院は狭く、入るとすぐ診察台で待合室もなく、不衛生で感染が怖いと思いました。
2階、3階が入院室で、診察室のケージにも子犬が入っていて新聞紙で覆われています。
衛生面でもかなり不安な病院だし、信用出来ないので他の病院へ行こうと思いました。

指定病院の住所は、契約書を見るとペットショップの本部の住所になっています。
指定病院というより、経営に関わる関係者なのでは?と思いました。
系列ショップで購入した子犬を連れた飼い主が、次々やって来ます。
素人目に見ても衰弱してて、助かるのかな?と心配になる状態の子も見ました。
補償
7.28 Tペットクリニック 指定病院の診断にに納得出来なかったので、その足で20年のつきあいのTペットクリニックへ。
心雑音は確かにある、この心雑音が聞こえないなら聴診器が詰まってるんじゃないか?と。
心臓病で有名な、A病院を紹介してもらいました。
1,350円
- ショップと交渉 ペットショップの交渉担当者は、購入店でも本部でもなく、高崎店の女性でした。

「今まで何度も聴診してて、獣医は隠していたとしか思えないので他で検査する」と言うと、
「契約書の通り、犬の交換しか出来ない」と言われました。
交換はまったく考えていない事を伝えました。

販売時から心雑音があったはずで、指定獣医が隠していたとしか思えない事、
民法570条「瑕疵担保責任」を主張して病気の場合は交換ではなく返金を希望しました。

「もし心臓が悪く投薬が必要なら、指定病院で薬を原価で出します」とか、
「返金については、出来る限り出来るように上司と相談します」と言われました。

今後、指定病院には行かないと言うと、「紹介先病院での検査費用の負担をする、
その後の事は、また相談しましょう」という事になりました。

*民法570条「瑕疵担保(かしたんぽ)責任」について
ショップの補償は、だいたい「同等の犬と交換」という契約がほとんどですが、
ショップ側に有利に書かれているもので、法的には無効です。

まず、犬を買う場合「この犬が欲しい」と特定して購入していれば「特定物」となり、
民法570条の「瑕疵担保責任」 が該当します。
その犬という「特定物」の売買契約を結ぶ時に、その特定物に見ただけではわからない瑕疵(犬の場合、病気や障害)があった場合、損害を請求できると規定しています。(犬の場合は購入代金や治療費など)

-
8.2 (紹介先)
A病院
最初の検査「無害性心雑音?!」

紹介してもらった、A病院へ行きました。
院長先生は心臓病では有名な先生だそうです。

聴診をして「確かに雑音はありますが、問題ないと思いますよ。
レントゲンと心電図検査をして異常があればエコーをしましょう」と言われました。

レントゲン、心電図には異常はなく「無害性心雑音」と診断されました。
人間の学童期の病気ではない心雑音と同じで、消えて行くので心配はないそうです。
今後の定期検査も必要ないとの事・・・良かった〜!!
12,600円
(ショップ負担)
9.7 示談提示 ショップ側が「生命補償含む51,800円の返金、1歳までフードを提供、
今後の責任は負わない」という内容で示談を求めて来ました。

ゆきの親犬がわかれば、繁殖に使わないようにすると言うので、
「自家繁殖ならわからない事ないでしょう?」と聞いたら
「市場などでも仕入れる為、わからない事も多い」と・・・
じゃ血統書っていったい信用できるのかな?
返金
51,800円
9.21 Tペットクリニック 健康診断と、避妊手術の相談に行くと、
心雑音が消える気配がない・・・無害性心雑音ではなく、明らかに心臓に問題があると思う。
大学病院に行く事も考えた方がいいかもしれませんね。」と言われました。
えっ・・・どうしよう?!
1,050円
9.21 A病院へ
電話してみる
「やっぱり心臓に問題がありそうだから、精密検査をした方がいい」と言われ、
A病院にその旨を伝え、「エコーの検査をして欲しい」と、電話をしてみました。

先生は、「病気ではありませんよ、そんなに心配なら1年に一度私が診ましょう、来年来て下さい。
心臓には問題ないので、避妊手術はどこでやっても大丈夫ですよ。」とキッパリと言われました。
何で検査をしてくれないんだろう??不安は消えませんでした。
-
11.4 B動物病院
6ヶ月半
心臓の検査もしたかったし、避妊手術は設備の有る病院でと思い、初めて行ってみました。
術前の血液検査をして、麻酔法を確認して予約。

手術時に、心臓のエコーとレントゲンを撮る事になりました。
13,780円
11.8 B動物病院
避妊手術と心臓の検査
ここの病院は避妊手術は日帰りなので、午前に連れて行って夕方お迎えです。

心臓のエコーの結果「僧帽弁がパタパタしているから、僧帽弁閉鎖不全です」?!
中年以降の病気では?と聞いたら「先天性です」との事・・・
それ以外は検査結果の説明もろくになく、質問にも適当な回答で、全く納得できず。
「この先生、わからないんだな・・・」と思いました。

ここで検査してもまったくの無駄でした。
わからないなら、「自分にはわからない」と言って欲しいものですね・・・~(-゛-;)~

画像は手術当日、無事で良かったです。
40,870円
2003
3.21
Rどうぶつ病院
11ヶ月
やっぱり心臓病だった・・・

大学病院へ行くべきか?来年A病院へ行くか?(家族はここの先生がとても気に入っていました)
ネットで獣医さんに相談したり、yukiの心臓の事で頭がいっぱいの日々でした。

同居犬が具合が悪くなり、遠いけど評判の良い病院まで行ってみたら
ちょうど、ペットドック(健康診断)のキャンペーンをやっていたので、受けてみました。
院長は心雑音を確認して、「1歳で心雑音があるのはやはり無害性とは思えない、何か病気があるはず」だと。
カラードップラー検査をすると、明らかな血液の逆流がある様子がわかりました。
明らかに心臓病がある。。。

しかし、この先生も病名の確定には至る事は出来ませんでした。
この時点では心房中隔欠損かもしれない、他に心奇形の合併もあるかもしれないとの事でした。
経過観察をして行くと言う事で、他への紹介などはありませんでした。
20,480円
5.17 Rどうぶつ病院 それでも、「病気じゃない」とあれほどはっきりと、心臓病の第一人者である先生に言われたので
もしかして、ほんとに病気じゃないかもしれない・・・と言う期待もあり、大学病院へ行こうか一人で悩んでいました。

そんな時、Rどうぶつ病院の院長先生から電話がありました。
「○市の獣医師会の勉強会に、日獣医大学から循環器の専門の先生が来るから、
yukiちゃんを連れて行って、診て貰おうと思うがどうか?」と言われたのでお願いしました。

その前にデータを取るためにカラードップラー、心電図の再検査を受けました。
7,350円
5.23 Rどうぶつ病院 夕方ゆきを預けて、院長先生が夜に行われる勉強会へ連れて行く事になっていました。
ところが、院長先生は風邪でお休み・・・( ̄□ ̄;)!!
他の先生が代わりに連れて行く事になり不安でした。
yukiは初めてのお泊りです。

翌日、院長先生から結果を聞きました。
日獣医大学の、循環器専門の先生の診断は、肺動脈狭窄だと。
生まれつき肺動脈あたりが細く、肺へ血液を送るのに負担がかかっているのだとか・・・。
(後に肺動脈弁の癒合奇形だとわかりました)

血管を広げる為に、エナカルド(ACE阻害剤)を処方されました。
この薬は、始めたら一生飲まなければなりません。
3ヶ月ごとに検査をするそうです。

5,260円
- メールで複数の
獣医さんに相談

農工大の山根教授へアポ
病名がわかったものの、診断をした先生から、直接説明を受けていない事、
R病院は対応はいいけど、心臓に関して詳しい先生がいないという不安(実際に各種検査設備はあっても診断出来なかった)

病気の事をいろいろ調べたり、メールで複数の獣医さんの意見を伺いました。
処方されたエナカルドに関しても賛否があり、安心して飲ませる事が出来ませんでした。

メールで複数の先生から、農工大の山根義久教授の診察を受けては?と勧められました。
「二歩先を行く獣医さん」「良い獣医さんはどこにいる」などの本でも、山根先生の事は心臓病の権威として書かれているので、頭にはあったのですが、思い切って直接メールで伺ってみました。

山根先生は、獣医の間では知らない先生はいないと言う、超有名な先生だそうです。
鳥取のご自分の病院と農工大を行き来されていてお忙しい中、すぐにお返事を頂きました。

「3ヶ月時に無害性心雑音と診断されたそうですが、レントゲンと心電図だけでの診断は不可能です。その後、PSと診断されたそうですが、エナカルドの服用に関しても、病態により治療法は異なりますので診察に来て下さい。病態が悪化しない事を祈ります。」
という内容だったので、すぐに予約を取りました。
-


  いよいよ農工大へ

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