「 古谷 徹の誕生日 」


「今日7月31日は古谷徹の誕生日だ。」
「ああ、そのことなら大丈夫だ。」
「え?」
「すでに俺とお前の名前で祝賀メールを送信しておいた。」
「うむ、それはよい!」
「俺たち聖闘士にとって彼の存在がどれほど重要かを考えれば、十二宮に招待してパーティーを開いてもいいと思うぜ!それができないのが残念だよ。」
「たしか初代ガンダムではアムロだったな。」
「ああ、俺が赤い彗星のシャアで好敵手だった。」
「長い付き合いということだ。」
「ガンダムのときも有名な台詞は数多いが、星矢の 『 ペガサス流星拳! 』 以外で一番知名度が高いのは次回予告の 『 君は小宇宙を感じたことがあるか?! 』 じゃないのか?」
「なるほど、そうかも知れぬ。」
「いい機会だから聞きたいんだけど、俺の小宇宙をほかの黄金の小宇宙と識別できるようになったのはいつ頃だ?」
「そうだな……最初のころは小宇宙の存在すらわからなかったものだが、だんだんと感覚的につかめるようになり、お前と他の黄金との判別がつくようになったのは………そうだ!お前が崖から落ちたときだ!」
「え!あの時に?」
「アイオロスにラテン語を教えてもらっていたとき、誰かの小宇宙がいきなり私の意識に飛び込んできて、その瞬間にそれがお前のものだとはっきりとわかったのだ。 とても鋭い感触で、でもすぐに弱々しく微弱になった。そこで私はお前を探しに行った。」
「で、俺を見つけてくれたわけだ!」
「いったん特徴を感じてしまえば、けっして見失うものではない。テレパシーと同じで、まるでその人間の声のように違っているのがよくわかる。」
「ああ、そうだな。聖域に来たばかりのころに海岸でお前が足に怪我をしたときにサガとアイオロスが俺たちを見つけてくれたのもそうだ。 小宇宙はそれぞれ特徴を持ち、一つとして同じものはない。ところで俺の小宇宙ってどんな感じ?」
「そうだな……お前の小宇宙はとても躍動的で、色彩で言えば赤なのだと思う。とても暖かい。」
「ふうん、そうなんだ!お前のは涼しくて爽やかで水色系だぜ、俺はいつもそう思ってる。」
「凍気の聖闘士だからだろうか?」
「たぶんね。でも…」
「…え?」
カミュはついまた聞き返してしまったのだ。あとになって後悔するというのに、なかなか学習効果が上がらないのはなぜなのだろう。
「夜のお前の小宇宙は…」
「あっ…!」
「熱くて神秘的で震えるようで………俺にはその変化がたまらない♪ 今夜も俺だけに楽しませてくれる?」
「ああ……ミロ……そんな…」
「いいから、いいから♪」

※ 崖から落ちた話 ⇒ こちら