「天草」は海・海岸はもちろんだが、それだけでなく歴史、文化、さらには特産品など多面な顔を持っている。むしろ、それらの持てる力を存分に発揮していない―そんな感じを強く持った。

2004年7月の天草 〈下〉       ※下の写真をクリックして下さい。
所変れば品変る、とは良く言ったもので、グリーンのポストを見つけた。大都市には速達専用のブルーのものがあるがグリーンは珍しい………と喜んで近づいたら町への投書「行政POST」だった。 (五和町・オークス前で)
本渡市を流れる川の一つに広瀬川と町山口川があるが、その二つの川は河口付近で見事な干潟を形成している。潮が退くと美しい姿を見せてくれる。藻の緑が目に染みた。 (本渡市)
御所浦町が最近“売り物”にしている一つに「恐竜」がある。フェリーで御所浦港に入ると、船着場の屋根に“しおさい館”という文字と大きな恐竜の模型が目に飛び込んでくる。「“しおさい”というサイがいるの?」と聞いたら笑われた………。 (御所浦港で)
 
(左)本渡港のもっとも河口部分に天草大橋がかかっているが、そのすぐ手前の、いわゆる本渡干潟といわれる海岸をシンポジウム会場から開講前に見た時はほとんどが海面下にあったが………。


(右)2時間ほどして、外に目をやると、見事な干潟が現われていた。この潮の干満の差、姿を見せた干潟に生息しているであろう生きものたちがいつまでも生き続けられることを祈らずにいられない。   (いずれも本渡市・河丁ホールから)
 
八代海に面している樋島(ひのしま)の外平(ほかびら)海岸は地元住民が気がつかないうちに“再生計画”と称する“環境破壊”が行われようとしていた。絵に描いたような景観が風前の灯火にある。 (上天草市龍ヶ岳町)
羊角湾が細まるあたりに、ひっそりと建っているシックな教会が崎津教会。今の建物は昭和初期のものだが、海から見ると、羊角湾の汚染は許さないぞ!と無言でチェックしているようにも見えた。  (河浦町)
(左)汚染の進む羊角湾だが、それでもまだ真珠の養殖は関係者の努力によって続けられている。

(右)まだ少し早い時期だったが、すでに真珠は核を形成していた。    (いずれも河浦町の羊角湾で)
天草と言えば海ばかりに人々の目が行くが、一歩内陸に入ると緑豊かな丘陵地帯が連なる。ゴルフ場の建設予定地だったが、バブルの崩壊でもう10年も捨て置かれている。 環境に負荷をかけない利用法が練られている。  (五和町)




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