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07/06/20 師匠からのメール



かなり焦っていた。。。

万全のろ過システムを組んだ60cm水槽が換水後、すぐに濁ってしまうとは何か重大な過ちを犯したに違いない。
何をどう間違ったのかは分からないが、とにかく何か間違っているのだ。

「水槽立ち上げ・白濁」みたいな語句でで検索してみると、立ち上げ当初はバクテリアが繁殖しておらず、白く濁ります。
なんて書かれている。
立ち上げてから、1ヶ月近く経つこの水槽が「立ち上げ当初」なんて訳が無い。
現に今までは白く濁らなかったじゃないか。
ここは、色々と検索しても「分からない事が分からない状態」なので、意味が無い。

『師匠に聞くしかない』

今の現状を画像に収めて私のウェブページに密かにアップして、それを師匠に見てもらって何が悪いのか判断してもらおう。
師匠もお忙しい方なので、メールで色々と質問するのは気が引けるのだが、今の状態が続けば私はきっと水槽を放り投げてしまうだろう。

クワガタ飼育を始めた時、色々と分からない事は師匠のホームページを見れば、ほとんど解決した。
師匠は、ご自身のホームページを立ち上げてからクワガタ飼育を始めたので、それこそ「クワガタがゼリーを食べない」と言う、本当に初心者が戸惑ってしまう事象もホームページに日記形式で公開していたので、その日記を読めば、たいがいの事象は解決した。

しかし、アクアリウムに関して言えば、師匠はホームページを立ち上げるはるか前から極めていた。(と、思う)
そのようなレベルの方がホームページを公開したからと言って、ずぶの素人が疑問に思うようなツマラナイ事柄などは、
わざわざホームページに載せたりはしない。
クワガタ飼育もアクアリウムも、ある程度経験を積めば、新しい事柄などそんなに出てくるわけが無い。
必然的に更新もしなくなる。

現に私もオオクワガタの飼育日記はつけるのを止め、公開もしていない。
ある程度、飼育方法などが分かってくると、自分にとっての新しい発見や教えたい事などしか公開しなくなってくるのだ。
クワガタ飼育なんて、サイズを追い求めなければ産卵〜羽化までの1サイクルを経験してしまえば、初心者は卒業。
仮に分からない事が出てきても、一度経験しているので、検索や掲示板での質問ができる。

しかし、アクアリウムに関しては私はズブの素人。
現にこのページを読まれている方で、アクアリウムを少しでも齧った事のある方は、
「何をつまらない事で大騒ぎしているのか?」と思っているだろう。

と言う事で、一つ前の私のページをウェブに密かに公開前にアップして、何が悪いのか師匠に聞いてみた。
私が一番知りたいのは、
なぜろ過装置が不完全な飼育セットの30cm水槽の水が、「濁り・臭い」が発生しないのか?
水質を検査すると、60cm水槽の水質は安定しているのに、「濁り・臭い」が発生してしまうのか?
これからどうすれば良いのか?
大きく分けてこの3点である。

メールを送ると次の日に師匠から意外な回答が返ってきた。

「水質検査の結果は見事ですね。
生物ろ過を完璧にこなしている60cm水槽に対し、アンモニアの分解がやっと終わった状態の30cm水槽。
まるで模範解答のような測定結果。」


『模範解答...?!』という事は、これでいいのか?

師匠の回答の内容はこうだった。

1.ホースの汚れは気にしない。洗面所の排水口のパイプと同じで、1ヶ月もすればヌルヌル状態になってしまう。
 ホースはやがて茶色になり、そして黒くなると思いますが、ヌルヌルは雑菌の住みか=バクテリアなので気にしない。

『そっかー。だから、給排水パイプやホースに緑色を使用しているメーカーがあるんだ。』と妙に納得した。
透明なホースはいずれ汚くなるなとは思っていたのだが、まさか
1ヶ月で汚れてくるとは...恐るべし雑菌。いやバクテリア。
2.上部フィルターの臭いは、アオコの類の為だと思われるが、これも完全に防ぐのは不可能だと思われる。
水槽内の少ない栄養分をたくさんのライバル達と奪い合って、生き残ろうとしているので、やむを得ない。との事でした。

3.白濁の一番の原因は底床にありますが、立ち上げ当初の画像を見ると大磯砂はかなり丁寧に洗っているようですし、底床からの白濁は日増しに少なくなると思われますので、原因からは除外してよいかと思われる。
画像は立ち上げ当初の低床写真。
確かに大磯砂はこれでもかっ!て位に洗った。良かった〜。
4.次に考えられるのが、餌のあげ過ぎ。
しかしながら、60cm水槽の琉金2匹と30cm水槽の子赤2匹には、金魚の大きさを考えて同じような割合で餌をあげてきた。

60cm水槽の白濁が餌の食べ残しが原因だとしたら、同じような割合で餌を与えた30cm水槽の低床は未消化の糞だらけになるはず。30cm水槽は赤白の石を敷いているが、糞だらけにはなっていない。
画像は4/30から与え始めた「テトラフィン」です。
3cm程度の子赤2匹プラス、同じ位の大きさの小出目金2匹+ピンポン2匹(両種共☆になった後)〜尾びれを含めて5p程度の琉金2匹に約2ヶ月間与えた量だ。
新品購入して、今現在「テトラフィン」の文字辺り。自分では適量だったと思っている。

5.餌の与えすぎではないとすると、通常飼育で排出される金魚の糞による白濁ではないか。との事でした。

「恐らく、現在の白濁は、バクテリアが繁殖する前に溜まっていた金魚の糞を、一挙に処分しているのが原因だと思います。
1ヶ月間、溜まりに溜まった糞が、バクテリアや水流によって微粒子にまで分解され、それを取り巻くようにバクテリアが大発生し、
それが白濁の原因となっているのではないか。」と師匠は推測。

確かに、不思議な事がいくつかあります。
↑の画像は金魚の飼育を始めた4/30の30cm水槽です。
何とも味気ないレイアウトですが、水槽に入れたプラスチックの水草モドキは娘が粒状の餌をやり過ぎて、臭くなった時でも茶色のコケは発生しませんでした。5/20に60cmの水槽に移動するまで、この状態は続きました。
ところが、この水草モドキを5/20に60cm水槽に入れてからは、わずか10日間程度で、茶色のコケが発生しました。
水槽のガラス面にもうっすらと茶色のコケが発生し、コケ取り部隊の投入となった訳です。

その後、60cm水槽には茶色のコケは発生していません。
いくらコケ取り部隊が頑張っても画像後方にある排水口近くで揺らめいている、細い水草モドキのコケはそうすぐには取れないでしょう。この細い水草モドキも先端部に茶色のコケが発生し、換水時に一度洗いましたが、その後はコケは発生しませんでした。
最近になって、30cm水槽にも茶色のコケが発生しています。
立ち上げてから、2ヶ月近く経ってからの事です。
もしかして、ろ過装置の不十分な水質の安定しない小さな30cm水槽では、バクテリアの発生を含め「生きた水」になるのが遅いのでは...?

水量が少ないので、換水は全交換に近い量をしています。
外掛けフィルターにはバクテリアが発生しやすいろ材が無く、バクテリアが発生しにくく、いつまでも水道の水に近い「死んだ水」なのではないかと思いはじめました。

「水質検査の結果は見事ですね。
生物ろ過を完璧にこなしている60cm水槽に対し、アンモニアの分解がやっと終わった状態の30cm水槽。
まるで模範解答のような測定結果。」

師匠の回答の意味が少しずつ分かってきた。

現在の60cmの水槽はバクテリアが繁殖する前の糞を含めた汚れなどが溜まりにたまり、水流やバクテリアによって微粒子にまで分解され、その微粒子を今バクテリアが分解しようと大発生し、この為に白濁になっている。
と師匠は推測されました。

師匠の回答はこう綴って終わりました。
その微粒子を取り巻くように大量発生したバクテリアの大饗宴だと思います。
蓄積された糞には限りがありますので、やがて糞が底を付いた時、バクテリアも消滅し、宴は終わるはずです。


バクテリアのような微生物も生き物。
オオクワガタも大きな親同士を掛け合わせても、大きな個体が出現するとは限らないように、生き物相手では様々な条件が重なり、全て上手くいくとは限らないが、この方向で間違いは無いと私は確信した。





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