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Home>読み聞かせのセラピー効果                             Last Up Date
「読み聞かせ」に
      セラピー効果なんてあるの?
 
<セラピー効果のはじまり>

  「読み聞かせ」を始めて数日経つと子どもの変化にお気づきになる親御さんが多いことでしょう。「読み聞かせ」のときに健やかな表情になったり、絵本の絵をじっと見ていたり、お母さんの声に聴き入っていたり、これまでとはちょっと違う表情を見せることがあります。その表情の変化を「見つける」こと、変化の「気づき」を持ったときから、お母さんはわが子のセラピストになります。
 
<知らず知らずのコミュニケーション>
 乳児の場合、親子の視線の交わりや相互の微笑返しが子どもの吸収力を促します。子どもは親に「言葉にならないメッセージ」を伝えようとし、その発信を受信したときの親の表情の僅かな変化を子どもは感じます。その親の表情の変化を再度試し見ようとして、子どもは発信を繰り返します。言葉を覚え始めの子どもは、自分が言葉らしき「発声」をしたときに生じる親の表情の変化を敏感に受信します。「マ〜・・」と言ったら、母は「子どもがママと言おうとした」と感じて、思わず頬が緩みますが、その表情の変化を子どもは受信して、再度、母の微笑を試そうとして、さっき言った「マ〜・・」を発声します。こうして子どもは親との無意識の、あるいは本能的な交信のうちに徐々に言葉や仕草を掴んでいきます。

 <スキンシップとことばのインプット>がセラピー効果を生む
 語彙が増えてくると子どもは情緒が安定するように見えます。自分の欲求を言葉によって把握するからです。言葉は自分の気持ちや感情を自ら整理する働きがあります。また、読み聞かせによる言葉の自然なインプットは、子どもが聞きたいものに傾注して聞く力、見たいものに焦点を合わせて見る力、言葉によってイメージをつくる力、概念をまとめる力、言葉の使い方を試す力、などの能力を育てます。それは大脳全体に関わります。前頭前野を活性化するからだろうとも言われていますが、現状では、科学的な仮説の域を出ません。
 着目したいことは、「読み聞かせ」で子どもの情緒が安定したという事例の多さです。次のページで幾つか紹介しましょう。


<読み聞かせのセラピー効果の実際>
   親はわが子のセラピスト
                       
1.おねしょが治った!
   「読み聞かせ」を始めた小1の二男、週に2〜3回のおねしょをしていたのが治った。
  小学校入学時、おねしょが頻繁になった。小学校に行くようになってストレスがあるのかなと親は感じていた。家庭でも小学校の様子を聞いたり、できるだけストレスがたまらないように、友だちを家庭に呼んだり、友達つくりの輪を広げるように配慮したとのこと。また、夜寝るときにもおしっこのことを本人には意識させないように努力したが、一向に治まらない。
 この家庭は幼稚園のときには絵本の読み聞かせをしていたそうで、小学校に入ってからは読み聞かせが減っていたので、寝る前に読み聞かせを再開した。すると、その後一週間くらいしておねしょが減って、その後、ほぼ完全に治った。身体の状態のこともあるので、読み聞かせが特効薬とは言い切れないそうですが、親御さんとしては読み聞かせが、安眠の切っ掛けになっていのかもしれないと感じているそうです。


2.チックが治まった!
  小2の長男がチックが出ていると気づいたので、知り合いの精神科に相談したところ、学校での友達や勉強の課題などでストレスにお心当たりはありませんか?と尋ねられた。親御さんは一向に心当たりが見つからない。子どもにそれとなく聞いても分からないので、どう対応していいのか分からなかった。日常生活には支障がないし、勉強にも困っていないので放っておいても良いのだろうかと迷っていたとき、ある親御さんの懇談会の時に読み聞かせをすすめられた。これまでたまにしか読み聞かせなどしたことが無かったが、毎晩寝る前に読み聞かせをすることにした。しばらく経つと、夜だけではなく、昼間も本を持ってくるようになったので、小2だけど、自分から言ってくるのだからと、できるだけ付き合って読んであげた。
 あるとき、チックが出ていないことに気が付いた。子どもの肩の力が抜けたような感じがあったそうだが、読み聞かせかの効果かどうかは分からないが、スキンシップが増えたとのこと。


3.パニックを治める読み聞かせ
 2歳4ヶ月のY君は、初めて訪問するところでは、時々パニック泣きをします。親御さんのサークル活動で初めて行った市民センターの会議室でも、講師の顔をみるなりパニック泣きをしました。そこでお母さんはいつも持ち歩いている絵本を取り出して、いつものように膝に座らせて、いつものように読み聞かせを始めました。すると、Y君は直ぐに絵本に夢中になり、お母さんの読み聞かせにあわせて自分でページめくりをしました。そして「おしまい」と一冊の読み聞かせが終わったときに、Y君は笑顔でいっぱい。あのちょっとお堅い講師と視線があったとき、Y君は余裕の表情で微笑返しをしていました。・・・子どもにとって極度に緊張する場面でも、Y君はいつもの読み聞かせをしてもらって心を開くようです。まさに、読み聞かせのセラピー効果ではないでしょうか。(040620)


4.セキュリティー・ブランケット
 好きな本ができたお子さんによく見受けられることですが、好きな本を抱えている幼児さんです。好きな本の代わりに、お気に入りのぬいぐるみや人形のお子さんもいますが。子どもにとって何らかの理由で不安から遠ざけてくれるもの、自分を守ってくれるものです。絵本の場合は、本の中の登場人物がお子さんに秘密の安心を与えるのでしょう。登場人物でなくて、お母さんがその本を読み聞かせしているときのシチュエーションそのものが安心材料なのかもしれません。この本を読んでもらうときのお母さんの言葉かもしれません。むしろ、そのような親子読書の状況がお子さんに心の平安を与えているのでしょう。読み聞かせをしてもらって好きになった本ですので、本のストーリーだけでなく、母親とのスキンシップが安心の土台になっているのでしょう。このことを「セキュリティーブランケット(安心の毛布)」と呼んだお医者(ブルーノ・ベッテルハイム医師)がいますが、言い得て妙というものですね。(040703)


5.セラピーを越えて、読み聞かせ療法へ。
 読み聞かせの研究家や幼児教育に携わる人、脳科学の研究者や医者にも、多くに影響を与えた事実を描いた本「クシュラの奇跡」(ドロシー・バトラー著、のら書店)を紹介しましょう。
 染色体異常で内臓疾患(脾臓、腎臓、口腔)、視力が弱く(目の前十数センチの視界)、筋力もないので自分の身体を支えることも出来ず、精神的にも肉体的にも遅れていたクシュラが、生後4ヶ月から読み聞かせを受け、絵本への興味を示し、五歳になった頃には、本を自分で楽しめるようになって、平均的な健常な子よりも知的なレベルは高くなっていたというのです。この本にはそのクシュラが受けた140冊の絵本の読み聞かせと知的成長の記録が記してあります。たった140冊?と思われるかも知れませんが、これらの本の数冊はクシュラが大変気に入って数百回は読み聞かせられたことも記してあります。ただ単に知的な成長だけでなく、筋力も内臓疾患をも克服していった、クシュラが自ら生きようとした姿が克明に描かれています。読み聞かせが知的成長を促したと言うだけでなく、読み聞かせを通して生きる力を得たクシュラが、病気そのものを治癒していったという、言わば、読み聞かせ療法の記録でもあるかと思われます。もしかしたら、お母さんの価値観を変え、お子さんの人生を変える一冊になるかも知れません。(040705)


6.乳幼児検診で泣き止んだ。
 1歳半の検診のとき、診療所の異様な雰囲気に泣き出してしまったS君ですが、待合室にあった絵本を読み聞かせした途端に泣き止んで、検診のときもパニックになることなく受けることができました。日ごろから読み聞かせをしているので絵本は大好きでした。そのときに読んだ絵本は初めての絵本だったのですが、初めての絵本でも直ぐに大人しくなったことをみると、「これが読み聞かせのセラピー効果かなあ」ってお母さんは思ったそうです。(050122)


7.一人で寝るようになった。
 6歳年長のK君は、簡単な絵本は自分で読んでいますが、やっぱりお母さんの読み聞かせは大好きです。夜寝る前に、お子さんがお母さんに1冊、お母さんがお子さんに1冊、それぞれお互いに読み聞かせをしています。それまでは寝る前の読み聞かせはあまりしていませんでした。この相互の読み聞かせを始めるようになってから、お子さんはお母さんの添い寝がなくても、一人で寝るようになりました。メリハリが出てきたのでしょうか、それともちょうど一人立ちする時期になっていたのでしょうか。その辺りははっきりとは分からないようですが、もしかしたら読み聞かせでお子さんが安心した気持ちになったり、安らいだ気持ちになったりしたからかもしれません。これも小さなセラピー効果でしょうか。(050122)


9.下の子が生まれたとき赤ちゃんがえりしたけど・・・
 妹が誕生したとき上の子は幼稚園年少。これまでになかった「赤ちゃんかえり」をして、指しゃぶりやヒステリックにないたり、我侭がひどくなったり手を焼いていたころ、「子育てサークル」で読み聞かせでスキンシップをしましょうと言われて、家庭の読み聞かせを再開しました。「たんたんのハンカチ」が気に入ったようでした。あるとき上の子が一人でお昼寝していました。しっかりと「どんなにきみがすきだか あててごらん」を抱いて寝ているのにびっくり。この絵本、とっても好きになったようです。読み聞かせを始めてからは、しっかりしたお姉ちゃんになったように思います。指しゃぶりも直ぐになくなりました。(050718)


10.↑上記の「赤ちゃんがえり」のお話を聞いて
 実はうちも同じ状況だったのです。親として困り果てて、すっかり疲れてしまっていました。そんなとき上記の方のお話を聞いて、私も上の子に読み聞かせをしてみました。知り合いに薦められて、「ねえ だっこして」を読み聞かせしました。読み始めると、直ぐに私のほうが泣けてきて、上手に読めませんでした。泣いている私を子どもは不思議そうな眼をして見ていましたが、子どもも直ぐに泣き出し、一緒になみだ目になってしまいました。それからというもの、上の子も読み聞かせをおねだりするようになりました。我侭も少なくなりました。癒されたのは、私の方だったといえます。







続く・・・・
「読み聞かせ」のセラピー効果について、お気づきのことがございましたら、教えてください。トップページより、掲示板orメールでお送りください。


Since  2004. 6. 17   管理人Yumeoibito