暮らしのデザイン工房お薦め
自然味豊かでアーティステックでハッピーな小物たち 


−木彫小物−
 
木彫アーティチョーク    木彫パンリース 

ここ浅間山麓の周辺からは、山荘建築や風倒木、諸事情から毎日多くの樹木が伐採されている。
伐採された材の再利用を目的として、軽井沢町は貯木場を設置し、伐採業者からの持込を受け、丸太は薪など、枝葉は大型キルーンで粉砕し
チップとして、無料で持ち出し利用できるようにしている。
チップは、敷内に敷いたり、ブルーベリーの根元への土壌改良に敷き込んだりして利用している。樹木の多い高原の町ならではのシステムと言える。

貯木場やチップ業者に持ち込まれる前に、取引先の工務店、伐採業者や造園業者にお願いし、サクラ、ミズキ、ホオ、ヒノキ、イチイなど細工に適する樹種は譲ってもらうことにしている。

何十年もこの地で根を下ろし、成長して来た樹命が薪となってしまうのはあまりにもったいない。
これら地元素材を加工して、自然素材として日々暮らしの中で使用し、願わくば後世まで残したいとの思いから始めたのがこの木彫類である。

これら木製品の制作にあたっては、素材の木目や生地を生かし、彫り跡を残し手作り感と雅味を持ったアーティステックさを目指している。
そのためには、敢えて加工機械を駆使して、綺麗に仕上げた市販品とは違った素材感を残して、手作り感を出すことを心掛けている。

自然の風合いやソフトで温かみのある木素材は工業製品とは違い、使い込むほどに美しさと愛着が増し、暮らしに遊び心と安らぎをもたらす。
  



   カトラリー(cutlery) 小動物、静物、鳥、ミニチュアハウスなど 




&カトラリー(cutlery)〜 

大きさや重さは個々夫々ですので、概略を記しました。
木取りから全て手作業のため同じものがない所以です。

○ パン皿 
素材:ヤマザクラ クルミ油仕上げ
大きさ:φ19〜22cm
重さ:150〜200kg
制作:暮らしのデザイン工房こぶしざわ
 
    
パンならぬクサボケの実を載せて 左には黒い染みが、景色として愛でたい  裏面 

パン皿として朝食に一人前の食パン一斤を載せるのに丁度良い大きさです。
慌ただしい朝も暖かな感触と静かな佇まいで心落ち着かせてくれる木皿。

左の皿にある黒い染みは樹木の成長の過程でできたもので、自然色の生地に変化を与えて、むしろ景色と捉えています。 
 
クルミ油で処理してありますので、サクラの美しい木目や生地色が楽しめます。使用した後は固く絞った布巾で拭いて置きます。

経年変化で当初の色合は少しずつ濃く変色して、サクラ材特有の美しさの経年変化が楽しめます。

水洗いは極力避けたいものです。手入れとしては、洗い褪めなどが気になる時は柔らかな布にクルミの実を包み、潰して満遍なく刷り込むと、
又美しさが蘇ります。 
クルミに替え亜麻仁油や米糠油などを柔らかな布に浸みこませて刷り込んでも良いです。






○ 菓子皿 
素材:ヤマザクラ クルミ油仕上げ
大きさ:φ5.5〜6cm 厚さ1.5cm
重さ:105〜125g
制作:こぶしざわ

 
  皿中央に丸刀で彫り跡をつけた表面  裏面 縁に向かい削り落としてある 
前掲のパン皿を小さくしたものです。
和洋どちらにもフィツトします。
パン皿同様、温かい感触で静かな気持ちにさせてくれます。 





○ 盛皿(ホウの葉サイズのサクラ材プレート) 


   
2〜3人のゲストに寿司、スパゲッティー、菓子などを盛ってサーブすれば、自然のフレッシュさが際立ちます   殻付の栃(富知)の実を載せて  食卓プレートとしてでなく山荘玄関ドアに遊び心のアートオブジェとして付けたもの 

こぶしざわ山荘の隣地にあるホオの木 の大きな葉は秋には“カサ カサ”と大きな音をたてて落ちます。
大きな葉はそのもの自体が物語り性を帯び季節の移ろいを演出します。

このホオ葉は、ホオ葉味噌などの焼き物の器として火にかけ使用されることは夙に知られています。
こんな食べ物関連からの連想から、このプレートは、ホオ葉の実物を型になぞり実物大で制作したものです。
その大きさには驚かされます。

ホオ葉は、柏葉と同様蒸してホオ葉餅などに使われることはご存知のとおりですが、食べ物関連の連想からこんな形で食卓に乗ものを制作すると言う
アイデアから生まれたものです。

製材した板材を乾燥する過程での反りを利用し、裏面の縁を削り落として制作したものですから、皿や盆のような掘り込みをすることがないため、比較的
少ない制作時間で出来上がるものです。

大きさからしてもゲストに大皿としての使い勝手で、お寿司、ケーキ、パスタなどを盛るのに使われるとお洒落で雰囲気のあるものです。
特に山荘でのおもてなしには殊の外マッチします。






○ マイプレート 

    カップ、茶果皿 トチ(富知)の実を付けて   反りの不安定さ調整のために裏面に脚を付ける  絵付ティーカップよりラフなファイヤーキングのマグなどを 
     
反りのついた板材を足跡型に切り抜き、カップと茶菓子を置くところを浅く彫ったものです。
反りを平らに修正するため裏面に脚を付けました。これで安定します。
自然味と遊び心から近所で採取したトチの実を縁起物摘みとして付けました。
これで来客にサーブすると一様に笑みがこぼれ、「面白いですね」、摘み飾りのトチの実を「何ですかこれは栗ですか?」と尋ねます。
中にはトチの実を言い当てる人もいます。
 




 






○ 菓子切り
    

梅材は、薪としては堅材でカロリーの高い優良材です。
群馬県榛名山の南西麓のMさんから更新済み伐採老木を毎年頂いてきます。この地は紀州梅に次ぐ梅の産地です。老木を若木に更新するため毎年太い老木が伐採されており、これを薪材として頂いてきます。
丸太から薪作りのなかで、節がなく綺麗な樹肉のものを選別して、薪割りや鉈で加工に適する太さや大きさにしてからナイフで削り出し制作したものです。
樹肉の美しさは何と言う色かを色見本帳を見ても該当色を見つけるのは難しく当たりません。
特にクルミ油で処理したものは経年変化でコックリとした色合が増し非常に美しいものです。
菓子切りはいろいろな形が考えられますが、本品は少しカーブを付け、先を二股に割き優雅な姿に仕立てました。
ケーキにも和菓子にもお使い頂けます。ここでも扱いのある木製の菓子皿に添えれば更に雰囲気がでます。
 




 ○カッティングボード パン食やティータイムにガラスドームと共に必須のコーディネートアイテム
樹齢100年以上の森の恵みを、植物性のエゴマ油で仕上たものです。丸いツマミを付け、扱いやすくしてあります。
使い込むほどに木の温かみが増し、風合いが出てきます。無数のナイフ線跡が味となり、テーブルに雰囲気を持たせてくれます。
 
写真右からサクラ、ニレ、タモ材   写真右からサクラ、ニレ、タモ材  


料理スタイリストの堀井和子さんは、自身、沢山のカッティングボードを愛用されている。スイス製の白木、北欧のもの、信州の自然味豊かなもの、南仏のオリーブのものなど材、形は様々。
スイスレマン湖畔のレストランでのカッティングボードにまつわる想い出を綴っている。
 

朝食は大きな大きなパンかごに盛られた10種類以上のホール(Whole)のパンの中からお客が好きなパンを好きなだけ切り分けて食べるスタイル。(中略)
厚くてがっしりした木製のカッティングボードがいくつか並んで、やはり、しっくり飴色になった木の柄のパン切りナイフがそれぞれに添えられている。
カッティングボードには無数のナイフの跡が自然に重なっていて、温かみを感じる。
手に入れたばかりの白木のボードの表情は、未だ緊張してそっけなく冷たい。
こんな木の表情を見せるまで使い込めるといい。
ここのカッティングボードは、分厚くて重いから、しっかり焼いた弾力のある皮のパンを切っても動いてずれることがなく、切り分けやすい。(中略)
カッティングボードは、ナイフの跡も含めて木の持つ魅力を率直に力強く伝えてくる。
本当に美しくなる。こんなふうにパンをサーブできるなんてうらやましい。
                       
「和のアルファベットスタイル 日本の器と北欧のデザイン 木製の工芸品」
堀井和子著 文化出版局より

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〜小動物、静物、鳥、ミニチュアハウスなど〜 

新・古を問わず、洋の東西を問わず、プリミティブな美を新しい感性と尺度で、私達を覚醒させてくれているアンティークタミゼの吉田昌太郎さんがその著「antiques tamiser scrapbook 筑摩書房]で、オブジェについて「大切なオブジェ」と題して語っている。
その中で彼はオブジェについて、
「僕なりに簡単に解釈すると飾れる日用品かな。いつまでも、眺めていたい色、形がひとつになった物をオブジェと言いたい。」と。

ここでは、素朴で色、形、テクスチャーが微笑みや温かみを誘い、日々の暮らしを豊かにしてくれる小物をラインアップし、提案していきます。
未だアイテムは多くはありませんが、今後「雅味」のあるオブジェをどんどん増やして行きます。
タミゼのコレクションとまでは行かないまでも。






 ○皮靴作り用木型(アメリカ)


     
写真左より(大きいサイズから)サイズ、メーカーほか―

@左足 8B L=16.5cm VDLCAN                                    8,000円
A右足 8E L=16.7cm United Last Co.,  Cincinnati Ohio        8,000円
B左足 7E  L=16.1cm Morton Last Co.,Ohio                      8,000円
C左足 6C L=15.0cm VDLCAN                                    8,000円
D左足 4・1/2E L=13.6cm Morton Last Co., Ohio       SOLD
E左足 4・1/2D L=13.3cm VDLCAN                            8,000円
F左足 4D L=13.1cm United Last Co., Cincinnati Ohio          9,000円
G左足 4E L=13.2cm Mears                                       9,000円 
H右足 1・1/2D L=10.8cm VDLCAN                                      SOLD 

Toddler(ヨチヨチ歩きの幼児)から6〜7歳位までの幼児の靴木型です。
アメリカの靴木型メーカー(Last )で1950年代〜60年代に作られたものが中心です。

実際に使われていたデコイなどと同じ感覚で、本来の用途とは違った装飾小物として、我が国にも持ち込まれたのでしょう。

現在では、こういった靴木型は、生産されているのか、いないのか、調べてはいませんが、遠く海を渡った異国でインテリア小物として、愛されているとは不思議な運命の用具です。

近年、大人のドデカイ物は時々見掛けますが、幼児のものはカントリーアンティークの人気でキュートなインテリアとして、納まるところに納まってしまったのでしょう。
このサイズを見つけるのは非常に難しくなりました。

8年くらい前でしょうか、銀座松屋と青山キラー通りにあったアンティーク雑貨のZONAで使い古された木地の風合いとキュートさに魅かれ衝動的に買い占めたものです。

私のところでは電話カウンターに置きペン立て(鉛筆やボールペン)として使っています。
 




鉛筆立てとして使用
サイズ:  4・1/2E
メイカー: Morton Last Co.,Ohio 
製作年:  Mar.31 1958
 




  〜ティータイムちょっと一服  

  Toddlerの木型は可愛いものですが、大人のものはインテリア小物と言うわけにはいきません。

このオードリー・へップバーンのものは、流石に細身でスマート、別格です。

Salvatore Ferragamoが作った木型として、現在゛オードリー゛の愛称で定番化しているモダンでシンプルな靴の原型となったものです。

数多くの女優や有名人の木型とともにフェラガモ社に保存されているものです。

 
 
 参考映像 イタリアフェラガモ社のAudrey Hepburnの木型








○ 静物シリーズ アーティチョーク 

 
白釉のイタリア大皿に載せて 
 
弊社ナーセリーで収穫するアーテチョーク(朝鮮薊)を題材にミズキ材で彫ったものです。
イタリア、フランス、スペインなどでは市場で山売りされている光景を目にしますが、わが国ではあまり馴染みがありません。
輸入物食品店などで酢漬け瓶詰めが驚くほどの高値で売られています。イタリアンレストランでも高級食材扱いです。
塩茹でして萼(がく)を剥がし歯で扱いて食します。味は枝豆のようで美味しいのですが、何とも図体の割りに量が少なくて 扱い難く好物になりません。?
私の処では収穫したものをドライフラワーとして、大皿に他のものと一緒にインテリアとして飾っています。

せめて題材と形の妙を求めて木彫にしてみました。インテリア小物として味のあるものです。
萼(がく)を一枚一枚彫るのは大変な労力を要しますので、粗彫りに留めました。全体の造形の妙を評価頂けたら幸いです。
     






〜自然の恵みから生成りのエコライフを愉しむ〜 

山荘建築で伐採され薪にされてしまう大樹。
燃やされ灰にされたのではあまりにももったいない。

木彫材として、山桜、檜、イチイ、ホウ、ミズキ、トチなどはメモリアルなインテリア小物として残したい。

木彫は、彩色は控え生成り
素材の美しさと手作り感を持たせるのがポイント。

まさに環境に優しい生成りのエコライフ



     
   
こぶしざわ山荘ベランダにて、毬付山栗 、ヨーロッパのカントリーハウス、山桜プレートに橡ドングリ 橡の実 泥川土手で採取のホーズキと木彫ホーズキを載せて
テーブルは生成りの古いオーク材、デンマーク人の古い山荘で使われていたもの。
後背の太い幹はこぶしざわのベランダ内に残したシンボルツリー辛夷の大樹の一つ  (平成25年12月) この辛夷大樹もサンルームへとリフォームするため惜しまれながら伐採され 今は無い。


     




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 〜ティータイム ちょっと一服 

(ホオ)の木伐栽で貴重材入手 
軽井沢バイパスとしなの鉄道間に静かに佇む桜ヶ丘での別荘建築用地開発に伴い100年ものの株立ちホオを伐採せざるを得ないと言うことになり、貴重な木彫材として頂くことになり、早速チェンソーで扱い可能な太さの丸太を玉切り。

運搬は軽トラ所有のHさんが関係する隣地の建築現場の人手を借り、山荘まで運搬をして頂いた。
数日後、節の無い真っ直ぐなものを選び、Y製材所へ持ち込み角材と板材に製材。床下への乾燥貯蔵を行なった。

小学生か中学生か定かでないが、学校工作で版木として、朴を彫刻刀で彫り、賀状版木を彫ったのが思い出される。

繊維が均質で緻密にも拘わらず刃物の通りが頗る良く加工しやすい。
割れや狂いも少なく、広葉樹の中でも極めて良質の彫り材として楽しみだ。

   
 長さ700〜900に玉切り 節の無いものを製材へ
   
   
熟達したYさんは丸太をセット、加工寸法をコンピュター基盤にインプット、いとも簡単そうに帯鋸を操作するが、大事故につながりかねないため、緊張の連続と言う 
 
角材加工(バードカービング用材) 50x45x135mm 丸太2本
板材加工 厚さ8mm(デザートフォーク、豆皿、マドラーなどの用材) 丸太1本
10mm(バターナイフなどの用材) 丸太1本+角材加工の端材 
12mm(フォークなどの用材)
 丸太2本       12/27 2012 






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