皆さん、こんにちは。ラジオ・ハバナの科学技術環境の最新版ブレーク・スルーへようこそ。私はラジオ・ハバナのサイエンス・エディター、アーニー・コロです。いつも、あなたに魅惑的なこうしたテーマのニュースをお届けできるのが楽しみです。
以前、有機食品について耳にされたことがあるでしょうか。もちろん、お答えは「イエス」でしょう。ですが、有機砂糖については聞いたことがあるでしょうか。そう、有機砂糖です。もし、耳にされたことがないならば、今日のブレーク・スルーを聞いて欲しいのです。これから、あなたの購入品目リストに、有機砂糖が入るようになると私は確信しています。
キューバは今、二ヶ所の精糖工場で有機砂糖を生産しています。ひとつは、中心部にある大学の小さな実験的な製糖工場です。この物語はここからはじまりました。もうひとつは、全国初の国営プラントで、多くの仕事が実施された後、商業ベース規模で有機認証砂糖を生産するために操業された、どちらかというと伝統的な砂糖工場です。
ですが、今、なぜ、このプロジェクトが現実を帯びているのだろうか、に話を戻しましょう。よくおわかりのことと思いますが、この宇宙船地球号の全乗組員は、食べものと深く関わっています。確かに私たちが日々口にする食品には、数多くの化学物質が含まれており、中には極めて有害な化学物質もあり、それらはなるたけ早く止めさせなければなりません。ですが、いわゆる有機と称され、有機認証食品として記載できる食品には、極めて厳密な必要条件が多くあり、その生産もとても複雑なプロセスになります。結果として、サトウキビ・プラントで生産される砂糖が、「オーガニック」としての品質を確保するには、とても多くの仕様書の事項を達成していなければならないのです。それが、サトウキビが最低3年前から、完全無化学肥料・無農薬が行われた畑で作付けしなければならなかった理由です。種子も認証規準を満たすように注意深く選ばれ、種子そのものを認証しなければなりませんでしたし、そこから、キューバの産業規模での有機砂糖生産というの長い鎖が始まったのです。
サトウキビの収穫期はまもなく終わりますが、とても価値が高い有機砂糖が、実験施設と初の商業規模のプラントで生産され、ヨーロッパに輸出されることでしょう。ヨーロッパでは、健康への関心が高い消費者たちの間で、自然な褐色をしたキューバの有機砂糖に需要があるのです。このプロジェクトで働いているキューバの科学者たちによれば、褐色の有機砂糖には、ビタミンや微量要素が含まれています。ですから、この砂糖を食べるどの消費者にも日々大きく貢献することになります。そのうえ、化学添加物がまったく含まれていませんから、有機砂糖がアレルギー体質の人に有害なアレルゲンとなる可能性も避けられます。
2000~2001年収穫では、キューバの有機砂糖生産はまだ限定されていて、その需要を満たしていません。それが、砂糖産業省(現在:砂糖省)が、有機認証基準を満たす砂糖生産用の農地をサトウキビ・プランテーションで増やす計画を既に立てている理由です。
おわかりいただけるように、このエコロジー的にも健全な砂糖の生産コストは、通常のプランテーションでの減化学肥料・減農薬栽培の褐色砂糖よりも高くなります。ですが、有機砂糖は生産コスト増を十分に埋め合わせる価格で販売されるし、来る2001~2002年のサトウキビ収穫では、西ヨーロッパの多くの人々が、昨年の初生産で既に楽しんでいただけた、美しく、おいしく味わいのある褐色の有機砂糖の生産が大きく増加することでしょう。
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