今日は、キューバの天然肥料生産プログラムのこと、そして、ミミズ堆肥が、作物が必要とする全有機肥料をキューバの農場にいかに供給しているのかをお伝えしましょう。
ミミズと有機物を組みあわせると、それが適用されたすべての作物の収量を増加させるユニークな有機質肥料で、非常に効果的に自然の驚異のひとつを産みだす。ホセ・ラモン・クエバス(Jose
Ramon Cuevas)博士は不幸なことに自動事故で最近死去されましたが、キューバの著名な生物学者で、天然肥料生産の専門家で、ミミズ堆肥利用の国内の第一の主張者でした。
クエバス博士は、様々なミミズ種で数多くの研究を行い、ミミズの種によって生産性も大きく異なることを知りました。クエバス博士は全世界の各地から堆肥を作り出すミミズを入手しました...。博士の所属する研究所が、世界各地の研究所と有機農業の交流プログラムを発展させたように、博士の忙しい地下の労働者たちも、カリフォルニア、インド、ブラジル、オーストラリア、その他多くの国々からやってきたのです...。
ミミズが産みだす堆肥肥料の利用方法について何年も話した後、クエバス博士は牛糞からサトウキビ残渣の混合物にいたるまで、様々な有機物資源を活用し、高収量を達成する技術をキューバの全農民にもたらすことに成功したのです。
キューバは2001年、数万トンものこのユニークなミミズの天然肥料を生産しています。天然肥料やバイオロジカルな病害虫防除に強い信念を持っている、もう一人のキューバの科学者、アドルフォ・ロドリゲス(Adolfo
Rodriguez Nodal)博士の指導のもと、それは、とりわけ全国有機農業プログラムで活用されています。
クエバス博士の学徒たちは、博士の研究を継続し、農民たちにミミズ堆肥肥料をどう効率的に、かつ、低コストで生産するかのセミナーを開いています。クエバス博士の仕事の成果は、キューバ中の、そして、各有機農法ユニットにみられるかもしれません。それはWHOが推奨するよりも多い日量300g以上の野菜をキューバ人たちに供給する一助となっています。化学物質で汚染するのではなく、キューバの農民たちは、ミミズ堆肥を利用して優れた結果を得ています。そして、このユニークな肥料の生産は、それが必要なまさにその場所で行われ、それゆえ輸送コストも削減しているのです。