実践のための
トヨトミ窓用エアコン 分解清掃方法
TIW-A160F(W)
エアコンのカビで苦しんでいる方、窓用エアコンを分解して、すっきり清掃しましょう! 細かいところまで徹底的に掃除するための実践方法です。
分解方法
(1)前カバーを外します。ネジは3か所あります。ネジを外したら、カバーの下部を手前に引っ張ると、バキッという音がしてカバーが外せます。
プラスチックの爪ががっちりかみ合っていてはずれない場合は、爪の部分にマイナスドライバーを入れて、引っかかりを取ります。
(2)後ろカバーを外します。ネジは6か所です。ネジを外したら、上部を手前に傾け、上に引き抜くと外れます。
(3)上部プレートを外します。ネジは6か所です。戻す時わかりやすいように、はずした通りの配置で保管します。
(4)断熱材を引き抜きます。サーミスタの2本のケーブルをよけながら、上に引っ張ると外れます。
(5)排熱側(屋外側)ファンを外します。ファンの下部に開口部があり、そこからドライバーを突っ込んでネジを外します。
(6)冷却側(室内側)ファンを外します。ファンの下部に開口部があり、そこからプラスドライバーを突っ込んでネジを外します。空間が狭く、長さのあるドライバーではまっすぐ入れられないので、短めのものを使います。
(7)サーミスタを2つはずします。1つ目(右側)はクリップのように挟み込まれているので、指で右側に引っ張ってはずします。
もう1つは、左端をつまんで左側に引っ張るとひっかりが取れて、手前に引き出せるようになります。右端がポチッとはまっているので、そっと手前に引くと外れます。
(8)冷却フィンの左横の支柱を外します。下部にネジが1か所で固定されています。ネジを外すと取り外せます。
これで分解は完了です。
掃除の仕方
*(1)排水のため背面下部にある排水口に洗面器をあてがっておきます。普段ゴム栓をしている方は、栓を外します。私はホースで排水しているので、ホースを外します。
*(2)冷却フィンは、少量の洗剤を付けたブラシで全面をこすり、汚れを落とします。表と裏の両面をやります。
ブラシは、初めの頃は歯ブラシを使っていましたが、毛足の長さが足りないので、その後はフードプロセッサーに付属されていたブラシを使っています。歯ブラシを大きくしたようなブラシです。
裏の右下の部分が狭くなっているので、小さめのブラシを使って掃除します。
冷却フィンは、下部両端2か所でプラ部品にネジ止めされているだけです。グラグラ揺れて非常にもろい構造なので、ブラシでこするときは、手でしっかりフィン全体を抑えて、グラつかないようにします。
洗剤を使いすぎると、すすぎのとき泡があふれて大変です。
(洗剤について、化学物質過敏症の方は、本編記事「エアコン」をご覧ください。一般の方は、泡が出るエアコン専用のスプレー洗剤でなくても、普通の中性洗剤で充分だと思います。)
*(3)冷却フィンの下の受け皿を掃除します。複雑な形状をしているので、あらゆるブラシを駆使して、こすりながらきれいにしていきます。「やかん・急須の注ぎ口ブラシ」各サイズを使って掃除します。タフトブラシ(歯の根元を掃除する歯ブラシ)や歯間ブラシも便利です。
(4)放熱フィンも掃除します。ブラシで全体をこすります。
*(5)エアコン下部の水がたまるところを掃除します。暗くてよく見えないので、天井の照明がよく当たるようにエアコンを配置し、細かいところはペンライトで照らしながら、様々な形状のブラシ、スポンジなどを使って掃除します。狭いところは綿棒も便利です。
*(6)冷却フィンに水を流してすすぎます。プラコップに水を入れて、ソーッとかけてやります。水は、冷却フィン→フィン下の受け皿→排熱フィン→底部の水受け→排水口→洗面器と流れていき、一気に全体をすすげます。
排熱フィンの水がかからないところは、別に上からコップで水をかけてやります。
洗剤の泡がなくなるまで水を流します。
(7)放熱側のファンを掃除します。まずはじめに、上部の軸に塗ってあるグリースを拭い取ります。洗剤を付けたブラシで全体をこすって、すすぎます。
*(8)冷却側のファンを掃除します。以前は、(7)と同じ方法で掃除していたのですが、乾燥させた後、こびりついて取りきれないカビが浮かび上がって見えたので、掃除方法を変えました。全体にざっと水をかけて湿らせた後、先を濡らした綿棒でファンの羽根を一本一本こすって、カビを拭い取ります。羽根は全部で約140本あります。10分くらいかかります。綿棒が汚れたら、次々と新しいものに替えながら、拭い取っていきます。
最後に全体をジャーッとすすいで、完了です。
(ファンは、つけ置き洗いをするのが一番確実と思いますが、金属部分が錆びるような気がするのでやっていません。)
(9)前カバー、後ろカバーは、ブラシでこすって水ですすぎます。
(10)上部プレート、断熱材は濡らしたキッチンタオルで拭きます。断熱材は、洗剤を付けたスポンジでこすってすすいでも、すっきりします。
シーズン中、カビが気になり始めたら(アレルギー反応が出たら)、上記の *印の部分の清掃を行います。カビが生えやすいのは、水が流れるところと、結露で湿るところなので、そこを中心にやります。
シーズンオフの掃除では、全工程を行います。
組み立て
「分解の仕方」を逆行すればいいだけです。
・2つのファンの軸に、新たにグリースを塗りたくります。(私の場合は、化学物質過敏症でグリースを使えないのでワセリンを使っています。)
・ファンをネジ留めするとき、ドライバーの先にセロテープでネジを軽く固定しておくと、目的の位置に持っていくのが容易になります。ネジ留めが終わると、セロテープはドライバーの方にくっついて取れてきます。
・2つのファンはネジの受けがなく、軸にネジの先が圧着する力でファンを固定するようになっています。力を込めてしっかりネジを締めることが大切です。
・上部プレートを戻すとき、アースの2つの端子をネジで固定します。
・各ネジは、しっかりとめると、エアコン運転時にガタつき音やビビリ音が出にくくなる感じがします。
説明は以上です。自由にメンテナンスして、快適なエアコンライフを送れますように!