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自動車

2012年に、それまで乗っていた車が故障し、新しい車を迎えることになりました。その車のCS状況と対処法について書きます。


○新しい車を手に入れる

 2012年の春頃から、我が家の車は暖房が効かなくなり、寒くても車内を暖めることができなくなってしまいました。春だったので、だんだん気候が暖かくなり、次第に暖房をつけることはなくなったのですが、次の冬までには対策をすることが必要になりました。自動車工場で車を見てもらうと、暖房を直すには10万円以上かかると言われました。修理は無理なので、エアコン全体を交換しなければならないということです。古くなってあちこちガタが来た車を10万かけて直すよりは、新しい車を買った方がいいのでは?という話になりました。

 夫と私はかつて中古車探しをしたときに、CS患者でも耐えられるような車を探すことが、いかに大変かを十分承知していました。また同じ苦労を繰り返さなければならないのでしょうか?

 そんな窮状に陥った私たちに、救いの手はさしのべられました! 宮城県に住む夫の妹さんが、新車を買うというので、それまで乗っていた車を譲ってくれるというのです。これは本当にありがたい申し出でした。その車は、買ってから10年経っているというので、すっかり新車の匂いは抜けているはずです。彼女はタバコを吸わない人なので、車内にヤニ臭い匂いが染みついている心配もありません。以前、天然系(ヒノキ)の芳香剤を使っていたことがあるということでしたが、それも合成の芳香剤よりは何とかなりそうです。このありがたい申し出を受けることにしました。

○試乗
 2012年10月に新しい車が我が家にやってきました。さっそく匂いを嗅いでみると、予想通り、新車の匂いは抜け、タバコの匂いも全くありません。芳香剤の匂いも感じられませんでした。どんなにがんばって中古車を探したとしても、こんなに条件のよい車を見つけることは至難の業でしょう。

 車内は少しホコリっぽい感じがしたので、丁寧に掃除機をかけました。この時点で、匂いもホコリもほとんど感じられませんでしたが、何となく重苦しいような空気感がありました。

 試しに乗ってみました。乗り始めは快適でしたが、時間が経つにつれ、だんだんと具合が悪くなってきてしまいました。暖房をつけて、車内の温度が上がると、さらに症状は強くなりました。窓を開けると、かなりマシになります。車内の化学物質に反応しているようです。

 奇妙に聞こえるかもしれませんが、その症状はとても懐かしい感じがしました。昔はよく体験していたのだけれども、しばらく忘れていたことのような・・・。フラフラと揺れるようなめまいがして、気が遠くなっていきます。頭が腫れたような重苦しい頭痛がして、胃がムカムカします。これは2002年に札幌に引っ越す前、仙台にいた頃には、頻繁に体験していた症状でした。農薬にさらされると典型的に出ていたものです。札幌に越してきてからは、農地に近づくことがほとんどなくなったので、ずっと忘れていた症状でした。

 夫の実家は、宮城県の穀倉地帯にあり、見渡す限り田んぼが広がっています。家の周辺は、夏になると、ヘリコプターによる農薬散布が行われます。その農薬の成分が飛散して、車にも付着してしまったのではないかと思いました。

○対策
 どうしたらいいのだろう? 考えなければならないことがたくさんありました。よく思案して、次のような計画を立てました。

・床に敷いてあるカーペット類は取り外して、どこか別の場所に保管する。
・運転席と助手席に大きなビニール袋をかぶせる。
・バックシートは養生用ビニールシートで覆う。
・天井は90リットルゴミ袋を切り開いて、貼り付ける。
・その他細々とした部分は作業しながら考える。


 この計画をもとに、実際に対策に取りかかってみました。運転席と助手席の背もたれに、90リットルのビニール袋をかぶせました。ヘッドレストがあると、ビニールの長さが足りないので、はずしてかぶせました。座面はすっぽりとビニールをかぶせることが難しいので、何となく引っ張りながらカバーしました。助手席の床にもビニールを敷きました。運転席の床は危険なので、何も敷かずそのままです。

 バックシートは養生用ビニールの大きなシートをかぶせて、縁のくぼみにビニールの端を押し込んで固定しました。天井は、マグネットがくっつくかな?と思っていたのですが、実際にやってみると全然くっつきませんでした。ホチキスの針を刺してみたら、しっかり留まったので、タッカー代わりにして、ビニールを天井にとめつけました。

 これらの対策を終えると、車内の重苦しい空気は軽くなり、農薬系の反応もずっと少なくなりました。この状態で乗っています。ビニールだらけの車でも、ちゃんと車検にも通りました!

(2017年11月)

「集合住宅」へ続く
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