3.TA☆KO☆I



























アルマティは大都市だった。

産油バブルに沸く、大都市だった。



アルマティ駅の構内

ピロシキ(?)のような、肉入り揚げパンをかう。

ATMからお金を引き出す。



外に出た。

遠くには雪をたたえた山並みが、手前には馬の銅像が。

道路わきの排水溝にセラセラと水が流れている。

思ったよりも冷たい、透き通っている。




アルマティ駅前銅像と、かばんをかついだ俺。
いつものようにバックひとつ&竹刀袋に2ピースロッドを入れてテキトーに旅してますワ。











雪をたたえた山並みが、この美しき街を囲んでいます


























さて



今晩の寝処を探して、宿探しだ。

バスの乗ると、金髪のおばあさんが荷物の大きい俺たちに気を使ってくれた。



街を一番多く走る車はベンツ。

名だたるブランドの集積した、ファッションビル。

店先のマネキンが着ていたコートと、ン百万円の値札。



オサレな映画で見るような、ヨーロッパの都市のイメージ。

「これが、ロシア!?」





旧ソ連領、現在CIS(独立国家共同体)

ロシア語が飛び交う。


ここはカザフスタン共和国。




「世界地図を見て、気づいたことを挙げてみようか?では、小塚。」

中学1年の4月、始まったばかりの社会の授業で、

コワモテのT瀬先生の指名で

「・・・ユーラシア大陸の真ん中あたりに“スタン”って国がいっぱいあります」

そう発言したのを覚えている。


そのひとつが、ここだ。








驚愕だ。

百聞は一見にしかず、というが、まさに。

中国の地方都市といい、アルマティといい、

全然富山を越えてやがる!笑





福井、石川、富山・・・JRに北陸3県自動改札無し。

そんな素晴らしきふるさとを思いながら、

なんか時間がゆっくり流れるこの都市の空気は爽快だった。


東南アジアのあふれんばかりのエネルギーや、

パプアの危険な、そしてみなぎるような湿気もない。

アフリカの音割れしたスピーカーの大音量もない。








なんと空の青いことよ。






ガイドブックに載っていた安宿。

見知らぬ“ガイジン”(←この言葉、日本的であまり好きではない)と相部屋がちょっと心配だが、

この際しょうがない。


なんとか今晩の宿を決めると、

俺たちは探検を始めた。





テルさんと二人、トコトコ街歩きをしながら、

数日かけて情報を集める。

ロシア語は、英語がさっぱり通じない。

前述の「指差し会話帳」をフル活用し、

情報を集める。





こういうとき、なにはともあれ市場だ!

市場には、ちょっと違う顔ぶれが並ぶ。

アジア系、アラビア系、そしてアジア系・・・。

街で見かけたロシア系は、どうやら裕福層らしい。

魚売り場へと向かう。

いた、この国のメインターゲット、ヨーロッパオオナマズ。

「宗教上、カエルを食う鯰をこの国の人々はたべない」

そう聞いていた。

でも、じっさい、無念そうなアホヅラさげて、つぶらな瞳でおれを見ている。

口を触ってみる。

分厚い、細かい刃のならんだ、ヤスリのような唇。



日本から持ってきたクエ用の針がココに食い込む画と感触が浮かぶ。


ニヤつく。

イイ感じ。



「金髪ネーチャンとは対極の浪漫やな(汗)」
殺されてなお、笑ったようなこのアホ顔のナマズに俺は心の中でつぶやいた。



モンゴルでもそうだったけど、
乾燥地帯の人々にとって「ベリー」って貴重な栄養源なんだと思う。
これだけまとまって売られてると、見てるだけでもウットリくる。宝石みたい。
市場にて。





























日本大使館へ行った。

「釣具屋の場所を教えてください」

と聞きにいった。

こんなふざけた用件に、親切に地図まで書いて答えてくれた。

税金払っててよかった。

ちゃんと税金払います。


去る。旅ノートに足跡を残して。














・・・・というわけにはいかなかった。











安宿で相部屋になった男が入り口で待っているのが、

大使館のあるビルの5階(だっけ?)からみえる。










「おれはボクサーの卵で、いま、この町に長期滞在してる。用事があるなら案内してやるよ」

そういってついて来てくれた相部屋の彼、



あまりにやさしすぎる、親切すぎる。







そうすると、おれたちは疑う。

「なにか下心があるんじゃないか?」って。





そのほかの質問も含め数時間、

ボクサーは今も下で待っている。








大使館の人にも事情を説明すると

「怪しんだほうがいいかもしれません。しばらくここで待機されては?」と。

大使館(といってもビルの1フロア)の窓から1回の入り口を眺め、

「あいつ、まだいるなぁ」なんておもうこと数時間。







さすがに数時間も待たせると、痺れをきらせた彼は帰っていった・・・。






















夕方、安宿の部屋に戻ると彼はそこにいた。

俺達の荷物も何も、そのままの形で一切何もされてなかった。


「すぐ終わるっていうから入り口で待ってたのに、遅くなるならひとこと言いにきてくれよ!」

と、まぁさして気にする様子もなく、黒パンをむしゃむしゃやりながら言った。



「わりぃ、長引いちまった。ゴメンな。」

そう苦笑いで謝った跡に、

あ〜、俺ってちっせぇなぁ。って欝になった。






「こめんな、成功を望むと、失敗を恐れちまうんだ。」


信じる勇気はどこに?

期待が大きい分、守るものがでかい分、

人を信じろよ。

やさしさを婉曲してとってしまうのは

いいことなのか?

「ちいさな親切」が、「余計なお世話」となり、挙句「不審者あつかい」・・・

どおしてかな?日本人だからかな?



「見知らぬ人から声をかけられたら・・・・」

小学校から教え込まれるそんな教えって、

どうなのよ?

リスク回避で回避しちまった幾多の出会いに、焼香をあげよう。

チーン、ポコポコポコ・・・








ゼニのことなど、多少だまされても、

笑い飛ばせるような

美しきアンポンタンでいたいなぁ。







危険など、屈することない強い人間でいたいな。

精神的にも、肉体的にも。

おれ、男だし。

寝返りのたびにピクピクうごく、ボクサーの上腕二等筋を見ながら

「でもやっぱこぇえよ、アンタ(笑)」って思った。










久々に体を洗ったら、なんかすっきりしたサー。







「食えよ」

そう言って、もらったりんごが、ちょっと酸っぱかったナ。


安宿のベランダにて。どこまでもいいやつなボクサー君、りんごまでくれました。
・・・・りんごって、すっぺぇなぁ〜おぃ・・・・
なんかハート型に見えるよ。
ボクサーくん、ごめんね。俺、小心者みたい・・・・
ビリーバーよ、憂鬱をぶっ飛ばすような一匹連れてこいよな!























よし、動こう。





















釣具屋で聞いた場所へ、行こう。

翌朝、長距離バスターミナルへ切符を買いにいくが、



当日分は売り切れ。

明日の分を購入し、帰路に着く。


相変わらずの乞食ルックスのテルさんと一緒にいては、タクシーは止まらない(笑)



今度はモンゴルへの航空券を買いに、旅行会社に行く。

陸路移動は国境が外国人に解放されている保証がないためだ。

まぁ、そんな細かい事情より、

キーンとクーラーのきいたオフィスで

スーツ姿の美女たちの綺麗なこと。






大陸の乾いた風が、

次々通り過ぎる美女たちの髪をとかす。

強い日差しに、皆サングラス姿。

「これがセレブってやつ!?」





俺は偏光レンズをかけた。

さて、観光だ。

今日はのんびり行こうじゃないか。













もはやアルマティ(都市部)はヨーロッパ!
だれが呼んだか“汗くさ系・防注射必要なし地域禁止”のモンキスらしから写真だな(笑)
あのね、シルクロードの中間地点ってことで(?)
もうありとあらゆる人種が集まって、そしてそれぞれに超美人!
おかしいよ、この街!めっちゃいいオンナやん!!











というわけで、諸事情によりしばしベンチから立ち上がれなくなった(笑)ので、
左手側をパチリ。若いってイイね!
まぁ整備された植物は整備された植物で“綺麗”
ただ・・・「野郎ふたりでデートする場所はココじゃねぇ!笑」
俺たちには秘境が似合うゼ!ね、テルさん?笑
奥に見えるのはロシア正教(?)の協会デス。

















「地球の歩き方」片手にハイポーズ(笑)
俺たちの間でブームだったあおりショットでの一枚。
テルさんのキャノン・パワーショットのイカサマレベルの発色具合をご覧あれ!笑

























「イクラ」ってロシア語だって知ってる!?
ここいらではキャビアも含めて「イクラ」って言うらしいんだ。
せっかく中央アジアに来たんだし・・・ってなわけで
スーパーで「イクラ プリーズ!」って買った缶詰&ビールを安宿であけて、ガックリきたの図。
「ここらでイクラって言えばキャビアだろっ!」
ま、貧乏旅行のボロ宿の晩酌には黒いダイヤは似合いませんか・・・貧民万歳!!








































…翌朝、釣具屋で聞き込んだ目的地の村を目指して出発した。



都市を離れると雰囲気は一変。



金持ちヨーロッパ系はいなくなり、アジア系のカザフ族の居住区となった。




乗り合いワゴンバスはデコボコ荒野を行く。







一番上写真の赤ちゃん。
移動のぎゅうぎゅう詰めのバスの中での、せめてもの癒し。
でもこの写真は・・・
俺みたいなヤサクレを門前払いするオトナの顔してる。
やめろよ、1歳でこんな顔すんなよ・・・。







定員オーバー&積載量オーバーの車内。

時折吹き込んでくる砂埃。うれしくない“あいのり”は10時間も続き…

当初の目的地の川沿いの村へ。

が…川が小さすぎる&水がない


とてもオオナマズが釣れる雰囲気ではなかった。













「あの釣具屋店員、ガセつかませやがった!!!」












途方にくれる俺に、隣に座っていた一人のカザフ人のオヤジが言った。

「タコイ、タコイ!」と意味不明の言葉を連呼するこの親父は言った。





「終点の俺の家まで一緒に行こう。
そこにはソム(欧州大鯰の現地名)はいっぱいいるぞ!」






真偽は確かめようもないが、

その夜の宿もままならないような寒村地帯だ。

俺はこの怪しい“タコイ親父”についていくことを決めた。



「なんともならんけど、どうでもいいわい。結果的に何とかなるやろ?
今までの放浪がすべてそうであったように…。」










タコイ親父の村に着くと、訳わからんことで金をせびってきた“警官”
「地方ではさまざまなトラブルがありますから、そのときはコレをお見せください・・・」
大使館で書いてもらった“切り札”をみせ、
「この紋章が目に入らぬか〜!」とデジカメを向けるとスゴスゴと退散したマヌケ男。
でも写真には撮るあたり、俺は鬼ですから(笑)
「俺に喧嘩売った奴は・・・」笑
社会主義国の公権力の威を借るアホは、本物であれ狂言であれタチ悪し!
けっして屈するなかれ!














行き場無き俺たちを救ってくれたタコイ親父。
底抜けに明るく、ちょいワル親父的イケメン。
どことなく浮世離れしたカンジのわけは後にわかる・・・



















タコイ親父の家でご馳走になった夕食。
左手前が娘さんで
左奥が奥さん!ナント!(※朝青龍ではありません)
この写真じゃわかりづらいけど、奥さん、ヒゲぐらい剃ろうよ!
でもこの奥さん、近くの学校の女校長先生。
タコイ親父は無職。
「あぁ、あんた、ヒモだったのね・・・汗」











ちうわけで、到着も早々に、

「もう夕方だから明日やればいいのに」という奥さんの助言を無視し、

俺達はタコイ親父に連れられて、

近所の川で釣りを始めた。

この旅で初めて竿を出す。

結果はすぐに出た!







らっしゃい!この旅ファーストフィッシュはウグイとシーバスの中間みたいな
「ジュリー」って言う魚!ミノーにがっつり!
薄暗くなってたけど、やっぱ嬉しいもんは嬉しい!蚊の大群の中で釣り続行!!















岸スタ特別カラー「ナミダ君」でもGET!
後述するけど、「日本のみんな、頑張るよ〜!!」ってこのときはイケイケモードだったの。
だから直後、何者かに盗まれたのはショックだったなぁ・・・。
こいつにこの旅だけで10目ぐらい刻む予定だったのに!!
「ルアーなど俺にとっては何でもいいのさ。ソレに気持ちが乗るか否かダケ。以上!」










本命のソム(オオナマズ)はとりあえずおいといて、

珍魚釣りに興じる俺達。

たしかにタコイ親父の言うとおり、

生物の匂いは強烈にする川だ。

ここが「イリ川」だと言う。

川幅10m弱、

「怪物がいるにはちょっと細くないか?」とも思ったけど、

まぁ急ぐ旅でもない。

タコイ親父もめっちゃいい人やし、

居候を決め込んだ俺達は

その夜、溶けるように眠った。




































翌朝も朝イチから出撃だ!























ひゃっほう!
やっぱ朝イチは気持ちいいゼ!
朝日を浴びる船着場にてキューンとお目覚めの1匹。
テルさんがまたキザったらしい写真を撮ってくれました。
いや、俺のせいじゃないし・・・笑


















意外とナイスサイズが混じってくるから驚く(笑)
バリバスの「パワーフィネス」なんて俺に似合わない高級ラインだから
おそるるに足らずだけどさ♪
11ポンド直結、一切不安なし!え?リーダーつけろって?・・・俺に難しいこと求めんなよ!
むしろ単なるハードガイドのエクセージ様が心配だな・・・汗。
















なんか童謡が流れてきそうだな・・・
「似たようなショット撮って!」とテルさんは言うけれど・・・
「ごめんなさい、被写体に問題が・・・笑」













ここで新たなる珍魚登場!!







GWの多摩川ハクレン引っ掛け釣り大会以降
「ごつださん」に借りパク状態のCD9にてGETの現地名「スダック」って魚!
まじサンキュー!最近パチンコ漬けの日々って聞いたけど、またスカっと釣りいこうや!>ごっつあん






コレがスダックの全体図!イカしたルックスの魚だ!




“旅的”開拓inカザフスタン

結果的にこの判断は一応の成功を得るのだった。

数日間の居候中、竿を振っていればどこでも人気者。

土地の漁師たちと昼間から乾杯!

ロシア圏らしくウォッカのストレートをガバガバいく。

昼間はたくさんの子供たちに囲まれ、それはそれで楽しかった。

巨大なタニシを持ってきて、それを針につけろと言う。

「俺、“ルアー”ファンだからさ(笑)」といっても聞くはずもなく・・・絶対釣れない(汗)

でも構わない(笑)

「OK、これだよ、いつもの感じだ。」



中国とは違い、ここには川遊びの好きなクソガキたちがいっぱいいた。

大事なルアーを高切れされたりしたが、それはそれで楽しかった。

…そして見慣れぬ外国人は結構モテた(笑)

日が落ちてくるとガキんちょたちと入れ替わり、村の年頃の男女が川辺に出てくる。

漁師のアホなおっさんたちのせいで慢性的ホロ酔い状態の俺、

ちょっかいを出したり出されたり…歌を歌いながら竿を振る変な外国人は村の人気者になった。










・・・てなわけで、「村」ライフを写真で追ってみます(笑)






あくる日は村人のおにーさんにバイクを出してもらい、広域を開拓!
「・・・手伝えよ!」ってツッコミ、期待どおりに受け取ります(笑)
手作りのサイドカーに乗せられて(ほんま板の上に“乗る”ダケ)疾走すると、
気分は仮面ライダー!
でもね・・・地面と近い距離でのでこぼこ道での疾走は、
スピード恐怖症の俺にとってはマヂ恐怖でした・・・。
これで俺が走り屋だったら、ほんとに命がいくつあっても足りませんわ。ママチャリが一番です、ハイ。







アニキ、お疲れのところご迷惑をおかけします・・・。
朝もはよからすんません・・・。








旧ソの遺産ってヤツ?
赤サビのでた土管と、それに乗って釣りするテルさんと、サイドカー付きのバイクと・・・
まさに惜愁。
「ピロシキ、ピロシキ、スパシーバ!」
川は途切れる流れ続けるのです。
時代も、ヒトも、関係なく
その懐にたくさんの魚を養って














夕方、上の写真のポイントに戻ると漁師の船が止まっており、当然宴会に発展した(笑)
このオヤジがまたノリのいい人で、
キュウリ&アンチョビみたいなもんをどんどん出してきて飲んで飲んで飲みまくり!
とりあえず言葉はまったくわかんねぇけど、楽しかったなぁ〜。
のんべぇに国境は関係なし!
きっと「そうそう、そんな感じ!」「まじで〜」「またまた〜」・・・って日本語で相槌打ってたと思う。
向こうは?語、俺は日本語、でも通じたんだ、通じてたんだ。それは間違いない。
“無防備の備”、「なるようになれ!」と警戒心を解けばいくらでも楽しいことがまってる。
「俺一人のたれ死んでも、世の中なんも変わりゃせんよ。命なんて粗末に扱うべきだ。自分を大事にしすぎる奴らへ、お前ら何様だよ?笑」
〜だまされたくはない、でもだまされやすい人でありたい〜
砂漠の真ん中の水辺で、俺はそんなことを思うのでした・・・。










ついでに出しといた竿にフナがかかった!
「記念撮影前にグィとやれ!」
ってなわけでコニャックをあおって撮影で、この表情(笑)




お別れのとき、ピースで手をふるオバカさんたち(笑)
しょーもないおっさんたちだろうけど、俺は一生こんな素晴らしさを忘れない。
「所詮シロート、一生ただのクソガキ、偉大なるカス」でいたい。
インテリはインテリなりに悲しいんだ。
・・・頭の中ではブルーハーツの「ロクデナシ」」が鳴っていた。

























てなわけでタコイ親父宅にもどり、その近くのいつもの船着場での夕まず目。
いや、かなりの範囲を開拓したけど、やっぱここが一番魚たまってるわ。
ってなわけでこのころには酒も回ってて、酔拳釣法進化系「シング・ア・フィッシング」
歌いまくりながら(というかパンクを叫びまくりながら)釣り続行
すぐに子供たちが集まる(笑)
あ、エクセージ様に結んでおいたTDペンシルがいつの間にか消えていたのは、
おそらくこのガキが高ギレ起こしたのね・・・。証拠写真として残ってんだぞっ!笑
なんか糸の先にスダックがついてますが、ぶっちゃけこの写真を撮った記憶がありません・・・。

蛇足でTDペンシルについて少々。
ダイワの無料機関誌「ルアーボーイ」を読んで育った俺としてはだ、バス釣りの知識がそれぐらいから止まっとるわけで、
シール目時代のダイワルアーって大好きなのね。
ってなわけでロドリには好きなメーカー聞かれたとき「シール目時代のダイワ」って書いたのに、
記事になったときにはただ「ダイワ」ってなってました。・・・いまのリアルなダイワには残念です。
媚売ってるとか勘違いされるの嫌なんでいちいち補足説明しときます(笑)

まー、どーでもえぇけどねー。
















少年釣り師に何事かを教わっている俺(いつのまにかテルさん撮影)
おそらくルアーの針にタニシをつけられているものと思われます・・・汗
ぶっちゃけ邪魔ばっかされるし、キャストの時危ないし(超酔ってますので)・・・、
でもこのノリが俺の原点だからさ♪
この写真じゃわかりづらいけど
手にはまたちょっといいサイズのスダックを握ってますが、この魚も釣った記憶がありません・・・汗
この後、サービス精神旺盛な俺は、このタニシ付きルアーでもむりやり魚を釣ったハズです。
・・・おそらく、ね(笑)

「テキトーにやるよ。魚は勝手に食いついてくれますわい(笑)」




























釣りに没頭してたら、気づけばあたりは真っ暗に。
ガキ共がおうちに帰ったあとは、夜行性の世代が動き出す(笑)
夏の川原って、万国共通でダルいもので・・・笑
このあたりになると酔いが悪酔い変わり始めてますが・・・
胸の辺りにやわらかい記憶(というか感触)を覚えています♪笑












それでもナマズは釣れないゼ!

ここまできて釣れなかったら流石にチキンだゼ!


って数日もするとあせり始めた。




早朝


「魚のことは漁師に聞け!」

ってなわけで

一仕事終えた漁師さんたちに「どこ釣れますか〜」って聞いたら、

とりあえず飲み会になりました・・・


もうさ、いいやつか悪いやつかって顔みりゃわかるのよ。
帰国後「人は見た目が9割」って本読んだけど、内容自体は大してパッとしない本だったけど、
題名だけでお腹いっぱいよ。
とくに左端の志村ケンみたいなオッサンと、その隣の船長さん(キャプテン)とか、
全身でいい人オーラ出してるしね(笑)





























だいぶ俺も酔ってきました・・・
































根拠はないけど自信はあるゼ〜
楽しいゼ〜






























そのまま仲良くなったキャプテンの家で夕食&居候。
朝一にバルハシ湖まで行く漁に同行させていただくことになったのだ!






・・・ってなわけで楽しき数日間ではあったけれど、

そこにはナマズのヒゲも形もなかった。

昼も夜も挑戦した。

餌もルアーもやった。

でも…すべてウォッカに邪魔された(笑)







「明日こそオオナマズを!」


そんなわけで

「最後の賭け!」とばかりに上写真のキャプテンの朝の漁につき合わせてもらい、

川を下ってバルハシ湖(琵琶湖の10倍近い、

現地では“海”と形容されている内陸湖)まで行ってみたりもした…

祈りにも似た思いと、あまりやる気のなさそうな船員達を乗せ

薄暗い中、出船。

船は川を下り、バルハシ湖にたどり着いた。



しかし悪いことは重なるものだ。

台風で湖面が荒れて、

河口付近でしばし待機することに・・・。

しかし、俺はそれを幸運と受け取った。



「デカい湖じゃ開拓にはちょっと荷が重過ぎる!河口で待機なら、勝機はある!!」











餌の小魚はすぐ釣れた。

待ってました!とばかりにナマズ仕掛け投入!

待つ、ひたすら待つ、







・・・でもうんともすんともいわなかった(汗)












「終わった・・・」















「河口最強説」開拓的旅的釣行ではもう絶対不動の理なのだが・・・。

それが崩れ去った今、俺は酒に逃げることにきめたっ!笑






これがそのとき河口で釣ったウォブラ。→すぐに背掛けでGO!
ウグイのアホさと、オイカワの精悍さをあわせ持ったような魚。
この魚は本当にいっぱいいるわ。
10年前にはじめて買ったバスタックル、いまだ現役バリバリの
エクセージ&バイオマスターにどんどん新種の魂が刻まれております。
ラインはもちバリバスのパワーフィネス11lbよ♪
・・・聞いてないって?
あぃとぅいまてん〜笑


























しばらくしてようやく湖面がおさまってきたのでいよいよバルハシ湖へ

バルハシ湖とテルさん
このころになるとテルさんがなに人がわからなくなってきました・・・汗。
バルハシ湖、地元の人たちが「海」と呼ぶだけあってデカイ!
アフリカのツルカナ湖、タンガニーカ湖やマラウイ湖・・・世界のスーパービックレイクを見てくると、
琵琶湖ってなんて愛しいんだろうって思うんです。
なにやっていいか見当もつかんデカさなんですわ・・・。
「チンチンも縮こまってしまいました・・・もう帰っていいですか?」・・・そんな感じです(笑)

















同船してた漁師の卵たち。
たぶんクソガキ。たぶん・・・















だめだこりゃ、ってなわけで早々に撤退です(汗)
今回の自分の写真はすべてオリンパスのμ720。
防水、防衝撃、防砂塵、ちょっと表現力に難ありなカメラやけど、
泳ぎながらこういう写真が撮れます。
船の上では下戸のテルさんがイジメられてます(笑)









































といいつつポジティブシンキングだけがとりえの俺サマ。

「だめだこりゃ…」と、この一帯からの移動を決意した俺は

更なる聞き込みを開始。



そして知った新事実。

「大ナマズが潜むのは確かにイ“リ”川の河口のデルタ地帯。
ただし、細いイ“リ”川ではなく、
途中で分岐した支流(?)の方の、太く、水量の多いイ“ル”川だ。」








…えぇい!騙されたぞ!!(笑)









即移動じゃ!!

























・・・・というわけで居候させてもらったオヤジに別れを告げ(なんやかんやで楽しかった。ありがとう!)、

暇そうな村のオッサンに交渉して車を出してもらうことにしたのだった。












































乾燥地帯をぬけてひとやすみ。川辺にだけ緑があふれてる、そんな感じ。
車の後部は巻き上がった砂でホコリをかぶったみたい。
てなわけで、窓に落書きしてみたよ(笑)


















エンガーーーイ!
そう、塩害。ちょっと縮小かけたからわかりづらいけど、
塩の結晶が析出してます。
そういやカスピ海やなんや、内陸湖ってものすごい勢いで失われ、
こういう塩害がでてるって聞いた。
このすぐ近くにあるバルハシ湖もしかり、なのかな?
中学の社会で習ったことが、旅ではひとつひとつ答え合わせしてるみたいに目の前で起こる。
コワモテ(?)のT瀬先生、お元気ですか?

































そんなこんなでデコボコ荒野を更に数時間、イ川ほとりの村に到着。





いい川だ。






川よりは数段水量も多いし、流れも複雑。

その頃にはすでに日が傾いていた。

オオナマズがジタバグにボコッと出そうだった。

はやる心を抑え、そして更に村人への聞き込みが続く・・・。









といっても家も人もほとんどいない。


すでに村ですらない・・・















もうロリコンと呼ばれても否定しないことにしました・・・笑
だってかわいいんだもん(笑)
ていうか、ほんとにいろんな顔のヒトがいる国だよ。
「テルさん、この子アマゾンの奥地っぽい顔ですよね?」
「そうだね、ボニータ一歩手前ってカンジ?」
そんなことを言い合いながら、旅は続くのであります・・・。


















「ソム、ソム、ソム!」



と、言いまくった。
















「ソムが釣りたいんだ。俺よりでっかい、化け物みたいな奴を…。
船を持ってる、知り合いの漁師はいないか?」










事情を理解した(らしい)ひとりの村人はどこかに電話を掛けた。





「OK、すぐ迎えに来るよ。」という。





今日の俺はついている!





明日からの日に焼けたおじいとの貧乏&コアすぎる釣行を勝手に妄想し、ニヤついた。










その一時間後、俺は当惑することになる…。













何者かに電話してもらった後、「ここで待ってろ」といわれた船着場にて。
釣りキチって、5分でも時間あれば竿出すよね(笑)
で、これまたあっさり釣れたジュリー。
某人物に似てますが、帽子とメガネと顔の骨格の問題です。
意識しているわけではまったくございません(笑)・・・マジ、リスペクト!
この後、パンをコネコネして「ウォブラの数釣りトーナメント」をテルさんと開催。
無意味な真剣勝負でそれぞれ20匹ずつくらい釣りましたがたしか惜敗したはず…
「姑息に上手いな、テルさん(笑)」
・・・って思ってたところに水面をすべるようにマーキュリー登場!
「え?マジ!?」ってな感じで話は急展開に…。
「ボンボクラ〜〜!笑」









村人に「ここで待て」と言われた船着場で雑魚を釣りつつ待つこと1時間、





水面をすべるようにやってきたのは最新鋭のマーキュリー製モーターボートだった。






時々エンジンが止まるようなボロ船を予想していた俺は面食らった。


そう、村人は何を思ったか近くのフィッシングロッジに電話を掛けていたのだ。



俺は少し迷った。




行き当たりばったりの珍道中、現地人との交流の末に自らの作った人脈&自らの足を使った開拓で怪魚に出会う、


そんな己の“旅的”スタイル。


ガイドサービスを使わないのはひとつのプライドだった。
(現実問題、そんなお金がないしね…。)











しかし…











砂漠帯を流れるこの河川、このデルタ地帯の両岸は竹のような巨大な葦原で埋め尽くされ、


岸から開拓が出来るような場所ではない。


バルハシ湖はあまりにも広すぎるのは先日見ていたし、


入り組んだ水路帯は複雑かつ広大で迷えば消して生きては帰れないだろう…





そして何より人がいないのだ。


見渡す限り、家も船も、ほっとんど無い。



英語も全くといっていいほど通じず、交渉&聞き込みは難航を極めた。


正直に「貧乏旅行者でキツキツなんだ…」


と迎えに来てくれたガイドにジェスチャー交じりに伝えると、


しばしの電話の末


「オーナーにもお前と同じ程の息子がいてな、
学生料金というわけでほぼ半額でいいそうだ。


いまは季節外れでロッジも暇だしね…。」











三食&寝場所つき、すべてコミで1日約5000円!


…破格値だった。


都市で普通に旅していてもなんだかんだでメシ&宿でそれぐらいはかかる。



後でわかるのだが、オーナーは数百ヘクタール(!?)の土地を持つ大地主、


趣味が高じて道楽でやっているような釣り宿で、もともと格安のところを更にお安くしてもらったのだ。











どうする・・・?
















































「うん、楽ちんフィッシングって最高だよね♪」











































…コロっと手のひら返した俺(笑)はボートに乗り込んだ。

ロッジを目指し、ボートは爆音で音楽をかけながら湖面をすべっていく。






“旅的”スタイルに一抹の気まずさが残る。









でもね…




「“旅行”はこうでないとね♪思いっきり“釣らせて”もらおう!
必死こいて働いてやってきた海外。ここでまで苦労したくないよ…。」

















どんなときでも自己肯定(笑)
自分ぐらい自分のみかたでいてやりますゼ(笑)


















広大な湖に沈む真っ赤な夕焼けに気分は最高潮!


ガイドが言った「季節外れ」、


その言葉がどこか引っかかってはいたのだが…。












よしっ!やったるっ!!


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