9. Cost of my freedom
〜それから〜




その後、月明かりだけを頼りに崖を登り(ライトは壊れていた)、

満身創痍でテントに戻った。

そこにはなんとあの翁が戻ってきてくれていた!

せっかく炊いてくれた米は冷えてしまっていたけれど…。

カタコトのモンゴル語で「マンガル・トム・トル。サエハン!!」
(キ○ガイじみたデカさのタイメンを釣ったよ!やった!!)

と伝え、柄にもなく抱き合った。

すぐ焚き火を起こしてくれ、濡れて冷え切った俺の体を暖めてくれた。

貴重品の「のりたま」をぶっかけ、冷えてしまった飯を食う。

借りたアルミの洗面器で炊いた米(大きな鍋は荷物になるので持っていけなかった)、


蓋もなく、翁の気転で油を入れて炊いた米が

こんなにも旨いのか?








コップの代用、「プリングルス」の筒で直接すくって回し飲んだ熱い紅茶。

灰が大量に入ってはいたけれど、

冷えた体の細胞一つ一つを癒す最高のぬくもり。・・・

モノにあふれた日本を離れて思う、ナイことの豊かさ。


一つ一つに感謝。

一つ一つに感動。


最高の夜、つつましくも楽しい宴会は深夜まで続く。












日付は変わり、そういえば今日は実の親父の誕生日だ。

今年、図らずも親父は開高先生の没年と同じ歳。

約40年後・・・俺が子を育て、その子が俺ほどの年になった頃、

“青く豊かな水の星”はまだあるのだろうか?

こんな、気が振れるほどの感動をはぐくむ手付かずの大自然が。



「今日死んだ鬼は、ちょうど開高さんの魚の子供の世代なのだろう。」



…眼下、月明かりに光り背々らぐ川に、俺は小さな憂鬱を流してみた。















運命の夜は続く。

夜も更けテントにもぐりこむ。




…どれくらい時間がたったろう?

テントに何かぶつかった。


「ポタッ、ポタッ…」


雨とは違う、

何かが滴り落ちているかんじ。




耳を澄ますと頭上で鼻息が聞こえる。

それも一つではない。




息を殺して様子をうかがい続ける。

どれくらいの緊張状態が続いたろう?

去っていく足音は、家畜のヒヅメのそれではない、

確かに肉食獣の肉球の音だった。






後で翁に聞くところ

「オオカミだろう。この辺にはいっぱいいる」

と事も無げに言った。










翌朝、テントにかけておいた濡れた衣服はカチコチに凍っていた。

急いで鬼門に戻り、鬼の亡骸を撮影しまくった。

みぞれ交じりの天候の中、

何百枚も撮りまくった。

こいつの“生”が決して色あせることのないように。


「最後はカッコよく撮ってもらおうや、なぁ?」




























開高先生、20年のときを経て

チョロートは未だに元気でしたよ。

































































































































































































































































































円は閉じたんだ。





















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





その後、合計9日間チョロート川に滞在した。

しかし1匹もイトウを追加することはなかった。



1度だけ、すごいヒットがあった。

ガンクラフトの鮎邪に食いついたそいつ、

大地の神の逆鱗、暴れる赤い尾は紛れもない1mを超えた“鬼”。


しかし集中力無き今、糸は力なく抵抗を失った。

ウォッカを飲み干してしまい出陣のお祈りを怠ったから、と自己分析してみた。







…もう充分だった。

























〜 Photo Album in Chuluut River〜

〜炎消えし俺はカメラにうつつを抜かすこと〜






生きているものはやがて死ぬ。
土を肥やし、そこに花が咲く。








鬼の遺影の撮影もひと段落した頃、

ライズを発見!

スピナー&ミノーを通すも反応無し!


「それならばマッチ・ザ・ハッチ」でしょ?



セレクティブバイトしてると判断

チョロート周辺にめちゃくちゃいる「チョロート蜘蛛」

カマドウマみたいな足の長い、黒に赤い斑点の入ったクモを選択的に食ってると予想。



ミニタンク(スモーク赤ラメ)のノーシンカーで決まり♪


予想通り一発で食った!







グレーリング♂(ハイルスともいう)
孤高の美しさ。
※画像補正はしておりません。









背びれはまるで小宇宙
・・・写真では全然ホンモノの美しさには及ばないけど。









連日のアホなサバイバル生活に目が腫れております。
鬼の死に泣き明かしたのです。
・・・嘘です。でもお疲れなのはホントです。
にしてもこの魚、すばらしいネ!
















こいつもスバラシイぞ!!















鮎邪ジョイクロ148を襲ったレノック。
ちょっと精悍な顔つき。ウグイみてぇな口だけど(笑)
ほんとに、体色が綺麗だよこの魚。

















コイツはサイテーだぞっ!



















家畜大国のダニ。小豆ほど。
頭がかゆくて掻いたら出てきた…怖っ!













ヤラセも演出のひとつだぞっ!



















バーボット(和名:カワメンタイ)の死体・・・汗
淡水のタラだそうで、結構大きくなるみたいです。
ユーラシア大陸全土にいるとか。
エサで一晩ぶっこみ釣りして狙ったけどダメでした。
いつか、どこかで。



















「おい!お前、言いなりになれ。
それが
無一文のお前に残された、唯一の選択肢だ…。」

日本円から現地通貨への換金を怠り、
3万5000円分を俺に借りている状態のテルさんだが、
俺も貸してあげれる限界に来た!
「俺一人だけは生きて帰りますので、のたれ死ぬなり土下座するなり好きにしてください…。」
乞食一歩手前のテルさんに、チョロートの王が5000円を貸すの図。
いや、チョロートの王者も「無一文旅人友の会」の会長、テルさんはその副会長ですから…。

立場逆転の図をパプアで見た気がしますが…笑。
とにかく釣り旅人は快楽主義者で刹那的な人が多い。
いつかどこかでみんな死ぬでしょう。
・・・え?俺もですか?(汗)













終に“アナック”登場だっ!
















時間は前後するが、
“鬼”を釣った後、一回タリアット村に戻り、買出し他、形勢を整え再度チョロートに挑んだ。
オレの“炎”は完全に消えていたけど、朋友テルさんにまだ“鬼”が出てなかったからね。
その合間、立ち寄ったテルヒンツァガンノールにて骨休めをしたとき、
ついに馬に乗って現れた“モンゴルの三平”ことアナック。
アナルックとは全然違うよ(笑)。会った瞬間仲良くなれると確信した。
小豆色の民族衣装「デール」がよく似合う。青空と馬に映える。
テルさんが嬉しそうだった。























いい顔してる奴だろ?
人は見た目が9割だよ。言葉じゃなくて、雰囲気と顔つきで仲良くなれる奴かどうかわかる。
これで15って言うからオドロキだけど、童顔ながらやることは全て大人びた“男”だった。
自分の15歳が情けなくなるほどに・・・
でもね、こいつもやっぱりバカだったんだな。笑(後述)
「俺達は明日チョロートに行くけど、来るか?」
「学校サボってでもいく!」
ってなわけで即決!















そして俺、テルさん、アナックと3人での

究極アウトドア生活が始まった!
















サバイバル野宿生活。
砂まみれ、灰まみれ、
着ていたジージャンが加速度的にイイ味を出していきました(嬉)
いっちょまえにタバコを吹かすアナック少年。
ガキなのか、なんなのかわかりません。
かしこいバカです。大好きです。また会いたいな

























ものめずらしげに遊牧民がテントに遊びにいらっしゃる。
逆光がイイカンジ。
お酒切らしててさ、ごめんなさい(汗)

















なら釣りでもしますか?






おれ、もう充分満足してっから竿ださねぇ。俺の分、アナックががんばれよ。






“モンゴルの三平”、


前評判どうり、ただもんじゃねぇわ。













ちょっと教えれば即、自在にベイトも使いこなしました…。
オレのカルカッタが奪われたので、今日は1日オレは写真家になります。


















Wonderful



















ダメだ、天性の釣りセンスと圧倒的視力…
アナックに釣れても俺には連日ボウズ!
いやはや、まいりました(笑)
























ちなみに、アナックがオレのBOXから勝手に使ったのは、
黒ちゃんから賜ったビーフリーズ。
「国産で唯一に近い海外製に対抗できるジャークベイト」
だそうで・・・流石アナック、お目が高い!笑
ありがとう!>黒ちゃん
※こいつは完璧にリリースできました。バーブレスは絶対ですね。えぇ。
アナックはモンゴル人にしては珍しく「キャッチ&リリース」主義者です。
コレは完全な“密漁”ですけど(汗)、俺が竿を出さなかった分、オレの許可証の分だと思って見逃してね。
現地人だったらいいんだっけか?わかんね。

































ある日の午後







去年は「殺す、殺されるの仲(?)」だった2人も今年はこんなカンジ。
翁よ、お酒はホドホドに(笑)





















意外とスーホっていっぱいいるんだね…。
背景の白いゴマ見たいのはヒツジです。
もう、ヒツジばっかりです。
それにしても、なぜ彼らは鉄砲を背負ってるのでしょうか・・・(笑)































アナックがレノックフライを作った後の真っ黒な油で何か料理を始めました。
貴重な玉ねぎをぶち込み、ありとあらゆる調味料をありったけ入れていきます。













どんどん奇怪な料理に・・・
コゲついた鍋はお前が洗えよ・・・汗

















で、カップ麺のカップに盛り付けて完成・・・




















食えるかっ!


































このラーメン、モンゴルでもまったく同じの売られてたよ。
モンゴルの僻地には上写真の「大和碗」と「辛」しか選択肢がない。
懐かしくなって、日本でも手に入る「辛」食いながら更新してるよ。
応援しててね、紗季ちゃん?・・・ダルっ(汗)



























開拓しましょ?そうしましょ?
















チョロートに流れ込む支流にて。
紅葉、ってやつですか?
ちなみに川の水、めっちゃ冷たくて、そして旨いです。
川を渡るべく、ズボンのすそをまくったアナック。
ホント小学3年生ぐらいに見えるぞ、お前・・・。










































毒蛇発見!!
チョロートには結構な数がいる模様です。
その意味でも、皮製のモンゴルブーツは有益です。































60近い、いいレノックが釣れたよ!
賜:ナカジマ曹長さんのジンガにて。ありがとうございました。
このルアー、チョロートではかなりイイ。ベタボレでした。
ちなみにテルさんはトリプルインパクトが“鉄板”ルアーだそうです。
こんなスピナーテイルバンゴー系が強いかな、とにかく根がかり多くて潜るルアーはあかんから。
ちなみにテルさんは今回の旅では2本のタイメン(106&90)の両方ともにトリプルインパクトでした。
































なんかアナックがペットボトルを細かく切っていた。


モノは何一つ無駄に出来ない。


そのペットボトルは水を汲み、予備として竈のそばに配置してあるものなのだが、


なにかもっと重要な使い方を思いついたのだろうか?
























え?












































なんてさわやかなバカなんだろう









・・・でもよアナック、これでいちいちちょっとのことでも水を汲みに川辺に下りるハメになったじゃないか・・・汗
(鉄砲水を恐れ、ある程度水面から高いところにテントを設営しています)



























ホント、気持ちのいい奴、気持ちのいいところだったよ。

翁、アナック、またいつか。




サヨナラ、憧れ続けた“鬼の住む川”

サヨナラ、チョロートゴル。




次にここに来るのはいつなのかな?

もうないのかもしれないな?
















なぁ“鬼の首”よ、どうおもう?





































・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




























チョロートからの帰り際、タリアット村周辺を散策した。

文豪の足跡残るこの地、その中でオーパのカケラを拾い集めた。

作中、狼をしとめたお爺さんの写真がある。

ホリが深く、鋭い眼光のこの老人はもうこの世にはいない。

名をダナクスルンと言ったそうだ。

氏の奥さんと息子さんと記念撮影をした。

息子さんもまた、優秀な狼ハンターのようであった。

部屋の家具には開高先生のステッカーが黄ばんだ色で張られていた。







左上、鏡に張られた開高ステッカー









 
「おじいさんが1発で狼をしとめた」の写真、ご家族(親戚?)でナント日本語を学んでおられる方に、
氏の名前をモンゴル語(?)と日本語でサインしてもらい・・・











「オーパ」にはボツショットとなりつつも、送ってもらった(届けてもらった?)別の写真を拝見させていただきました。











そんな「ダナクスルン」氏の息子さんとオーパを片手に記念撮影。












奥さんは健在で、これまたオーパと記念撮影
















息子さんもまた、優秀なハンター。
乾燥したオオカミの毛皮を見せていただいた。
コレ、乾燥する前は相当でかいんじゃないだろうか・・・。










































その後、村から程近い湖、テルヒンツァガーン湖を訪れた。

氏の訪問から20年経ってなお、






「パイクがやたら釣れた。」
















開高健「オーパオ−パ!!モンゴル篇」(集英社文庫)
44,45頁

















































45ページ上写真。「私の得意なルアー。」マグナムタドポリー






















鮎邪ジョインテッドクロー178(GUNCRAFT)






























































同頁下写真「パイクがやたら釣れた。」

























初日のワタクシの獲物。上からビリーバー、ブレイド(GRAYZ)、鮎邪178(GUNCRAFT)
・・・ちなみにテルさんはボウズ。俺が「やたら釣れた」のはこの日で終わり。翌日以降、テルさんのロングAに歯が立たなかった。

























“換骨堕胎”

変わらぬものが、そこにはあった。
























しかし現地人が“白き湖”と呼び、神聖視するこの湖、

こんな片田舎にも現代の波がおとずれているのも事実。



観光地化が進行し、湖畔に建ったロッジではフランス人がビールを飲んでいた。

タリアット村まではインターネットも来ている。

ここにまで回線が届くのもすぐだろう。


「遊牧民」は「遊牧」をやめ、観光客からの収入でログハウスを立てている。

モンゴル伝統の移動式簡易住居「ゲル」は、物珍しさ目当ての観光客用宿となっていた。

中国人が来て12トン(?)のパイクを乱獲していったとも聞いた。



途上国では「変化」こそが重要で、

海賊版DVDなどでみる先進国的生活は、

さぞ輝いて見えるのだろう。



しかし…どうしようもない流れだからこそ、

どうしようもなく悲しくなるのはなぜだろう?



“逆”浦島太郎の俺はちょっと鬱になり、

ドラマ「裸の大将」、山下清のようにつぶやいた。

「竜宮城に・・・行きたいなぁ〜。」


…なんちゃって(笑)






観光客用ゲルと、定住化のログハウスを建設中。
「変わらないで」、それはエゴ。でもセツナイ。

































〜 Photo Album in テルヒンツアガーン湖&タリアット村〜

〜白き湖でただ釣りを楽しみまくったコト〜




鮎邪178を丸のみ












テルヒンツァガンノール。
(テルヒンツァガン湖)

タリアット村に程近い湖。

文豪が竿を出した湖であり、現地人に“白き湖”と呼ばれる聖地である。



湖畔で手漕ぎボートを借り&漕いでもらって出撃。



しかし!

ボートマンの「もりお」(通称。なんとなくもりもりしてるから)は風裏のシャローから沖に出たがらない。

「ここで釣れる」という。



・・・もうこの時期、こんな寒いのにシャローはハズレだろ!

疲れるかもしれんが風の当たる岬周り、それもディープ側だ!!

魚探などもちろんないので、地形だけで読み、目とルアーで水深を開拓しながら打っていく。




・・・いろいろ考えてのポイント選択だったけど、説明めんどい!


もう「勘」ってことにしよう!笑


とにかく、選んだポイントで、この日バッチリ爆発したんだ!












そして今日、投げ続けているルアーがあった。

パイクのファーストヒットはこれと決めていた。


「THE BERIEVER」


北欧のこのルアーを投げたおした。

そのルアーデザインのアホらしさも秀逸ながら、

名前がイイ。


俺達の世代には、「HI STANDARD」という伝説的バンドがあった。

解散後、何年かの沈黙の後、

そのギタリスト「横山健」氏のリリースしたファーストソロアルバム。

「 Cost of My Freedom 」

“自由への代償”と銘打たれたそのアルバム、

その代表曲(と俺は思っている)が11曲目、


「believer」


モンスターバンドを解散した後の、独りになった決意の歌、

今まで身に着けてきたものをいったんゼロにして、また新たに歩み出すための歌

英語詩のその歌詞に、なんとなくそんなことを感じ取った。





投げたおす理由など、俺にはそれだけで充分だ。


「 I am a believer …」


頭の中でリピートされる歌詞。

気持ちよくエフェクトし、鳴り響くギターサウンド・・・。












程なく、俺の竿も気持ちよく曲がったゼ。





























カザフのボクサー君、ゴメンな。










































釣れるまで釣り続ければ必ず釣れる。

ホント、シンプルなことだ。

今までも、これからも、

俺は自分が一番気持ちのよい釣りをする。


























さぁ、お世話になった人に恩返しをしよう。






「牙魚=S字形」


頭に描くイメージを確信に変えろ。

結果はすぐに出た。













お次はGRAYZ!


今度は“特殊”チューンを施したブレイドだ。

ウィーどパッチを感覚で探りフォール&HIT!

ノってる時はこんなもんだ。

何で釣れれてるのか、自分でもワカンネ(汗)





俺の人生に挫折など、こいつだけで充分だ。






あの頃の僕よ キミの目に 今の僕はどんな風に映るのかな?
憧れてた ヒーローにはなれなかったけど 信じた道をこうして歩いているよ。(ゆず)























ってなわけで本日♪






























“お互い、世界を制して再会しよう。「僕達。」らしくな!”
これが俺からの返礼だ!
・・・ってか近いうち会うことでしょう!バカタレめがっ!笑>黒ちゃん









翌日より、なるだけリリースをする、

というか「ミスって水中に落っことしたようなふりをする。笑」




だって、ボートをこいでくれてる「もりお」は

全部食うって言うからな・・・。





釣ったパイクは近所におすそ分けし、
居候させていただいた家ではソボロにして、
ホーショールと呼ばれる揚げ餃子(ロシアで言うピロシキみたいな料理)になりました。
旨かったですよ。ちょっとクセありましたけども。












ついでに「村ライフ」、テルさん知人宅での居候生活も公開!














村では「ホルホグ」というモンゴル伝統料理をご馳走になりました。
薪ストーブに入れて焼いた石を、
肉&草原ニンニク&塩と交互に牛乳瓶(?)に入れていきます。














上に乗り、体重をかけて待つ。
いわゆる“圧力釜”のような、一気の圧力調理ですな。










ハイ、程なく出来上がり!
ヒツジやプレーリードッグ(現地名タルバガン)等、
いろんな肉でやります。
タルバガンが一番旨いそうです。
実際旨かった…禁猟なのに、どこからか出てきました…。
底にたまった滋味あふれるスープは絶品、
香り豊かな牛肉、そんな感じです。
自然保護と伝統的食生活維持と・・・難しい、そんな“滋味”でした。

















どのゲル、どの家に行ってももてなされ、出てくる“チーズ”アラカルト。
日本のチーズじゃないぞ、乾燥地帯モンゴルではカチカチになって、
カキ餅みたいになってて、それよりもっと硬い。
「Mongol1300」で背中に突き刺さるかと思った、石のようなチーズだ。
でもね・・・旨くない。少なくともオレにとっては。
いっしょに出されるスーテーツァイ(塩味ミルクティー)も・・・。
ヨーグルトだけは日本と同じ味でウマいよ!





















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ってなわけで日付は変わりますです(笑)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・












快晴






今日も飛ばしていくぞ〜!



前日「ボ」を食らったテルさんも、この日から爆発!






























テルさん、なんかかっけぇじゃん♪















でも・・・




















髪ぐらい切りましょう・・・(汗)














パイク釣りの合間、上陸したアナックと「もりお」が何かを探し始めた。














探していたのはコレ。
ブドウのような実。
なんかスターの出た宝石みたいだ。
甘酸っぱく、おいしい。
今はどうかわからないけど、肉主体のモンゴルの食生活で、
古くから人々はコレによってビタミンなどを補ってきたのでしょうカ?

















“天高く馬肥える秋”

その言葉はモンゴルで最高にキマる。

青い。蒼い。高い。





















実りの秋でもある。
酷烈な冬を前に、穏やかな日差しが優しい。優しい。























































































































まだまだ“恩返し”は続くぜ!

俺はひつこい男やからよ(笑)

期待してくれた嬉しさが、おれをどんどんノせるのさ。

GUNCRAFTさんの新作「OSA115」

この時点ではまだプロト。

でも、関係ねぇ。

今の俺にはなんだっていい、




ただ、

ガンクラフトで釣りたいんだ!!












































そして最期のダンクシュート!!








最大魚、泣きメーターのノーザンパイクは
鮎邪ショインテッドクロー148(GUNCRAFT)
この魚のファイト中、歴戦の酷使にてコンク200のグリップが片方もげ、
餌船用リールのようになりました。
でも酷使無双竿は不敗、衰えを知らぬその釣能力。

















以上、全てバリバスアバニMAXパワーGT70LBをスナップ直結。



俺みたいな単細胞に期待してくれた、全ての人にバイルッラ!

ありがとうって言うゼ!



期待されれば俺はどこまでもすごいことやっちゃうからヨ!
































ボートマン「もりお」に鮎邪をかしたらすぐ釣った。
おそらく「“S”meets牙」は間違いない。丸のみだ。食い方が違う。







「もりお」&「S字系」強し!
借:ユッシ−の5連結ミノーを丸呑みした“草原の牙”
・・・でもオレが釣ったんじゃないのよ(汗)
「もりお」が勝手に使って勝手に魂を入れた・・・汗。
ごめん、ユッシー!(笑&汗)


















調子に乗っちまえ、俺!






「あと、もう1種・・・」





テルヒンツァガンでのもうひとつターゲット「パーチ」

せいぜい50センチほどの魚だけど、

ピーコックバスみたいな色した、美しい珍魚。

夏場の暖かい季節なら岸によっているらしいのだが・・・。




小さなルアーで、スピニングを握る。

カザフを開拓中、酔ってフラフラしてたときだろう、

何者かに「小さなルアー用BOX」は盗まれてしまったので

ウルギーの市場で買った

安物バイブを流す。



樹脂自体がピンク色ってのがイイ!
「ピンクが好きなお年頃…」ってか?笑
ラインはバリバスパワーフィネス11LB、これもめんどくせぇので直結だっ!汗











で、ヒットした魚はなんか強烈に引くんですけど・・・














「やっぱお前かよっ!笑」


結局季節が悪かったみたいでパーチの顔は見れなかったけど、期せずしてこの竿にまた新たな魚の魂が刻まれた。
そんなに多くはないがスピニングも何本か使ってきたけど、未だに折れず、手元に残っているのはお前だけだ。
俺にルアー釣りを教えてくれたエクセージ。
小学校6年の時の誕生日プレゼントにもらった大事な竿。
偶然とは恐ろしく、なんとこの日9月7日は俺の21回目の誕生日。
HAPPY BIRTHDAY 俺サマ。

HAPPY BIRTHDAY エクセージ。
9歳の誕生日おめでとう。















9月の声を聞いた今、朝は凍結することも。
モンゴルの、大陸の内陸部の夏は暑く、そして短いのだ。
持っている衣類を全部きこんで出撃&1日竿を振るのは決してラクではない。
パイクも既にだいぶ深みに落ちているようであった。
1日投げてせいぜい数バイト。
「海外だから爆釣!?」
・・・実際やってみると、そんなに楽じゃないゼ、BABY!
by不幸自慢する幸せ者(笑)































幸せだ〜〜〜!!!


パンヤオってやつ?(笑)
テルさん、いい写真とってくれてありがとう。
全ての魚が浮かばれるよ。
そして、いい思い出をありがとう。ダルかったけど、いい旅だったよね?


















昔、NHKの「生き物地球紀行」という番組を欠かさず見ていた。



ジャングルから北極まで

オレは仮想トリップしてた。







スカっとする色、凛とした冷たい空気、






そんな憧れてた世界が、目の前にあるよ。




釣り糸で、つながってるよ。








ホント、お腹いっぱいだよ。

出来すぎだ。







風がやんだ聖地“白き湖”
湖面の静けさは、今のオレの心境だ。







エンディングテーマ「TOMORROW」

大空を自由に鳥達が 光の中飛び交うように
夜空からこぼれた星クズが 波の上を滑るだろう・・・








早く帰りたいな。

みんなが待ってる日本に。
















オボー。
すべてが終わった後に見るオボーは、
本当にきれいでした。


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