〜大事件〜私は今公園にいる。。。なにが起こったんだろう??三上理恵は落ち着こうと頭の中を
整理した。今まで1m以上離れていた地面が顔のすぐ近くにある。
ベンチがブランコがすべりだいが。。。見慣れている風景なのに今日はちょっと違う。
そう全てが大きくなっているのだ。
この公園にはよく人が来る。なぜいるのか?それはあこがれの、
同じ中学校の3年生の桜田裕太をまっているからだ。
裕太はいつもこの公園をとおって帰っているのだ。
理恵はそれを2週間前に発見してから、たびたびこの公園に足を運んでいた。
今日もいつもどうり公園で裕太を待っていた。少し今日のことを思い出しながら・・・。
***同じクラスで理恵の親友である亜紀とケンカしてしまったのだ。亜紀はわりと気が強く、
自分の考えをズバッっという方だった。だから、意見が合わなくケンカをするコトは何回もあった。
しかし理恵はなんだかんだ言っては亜紀を好きだった。
悩み事があったら自分のことのように真剣に考えてくれるし、約束は絶対守ってくれた。
だから、いつも次の日にはお互いに謝りあってまた元どうり仲良くなるのだ。
だけど昨日の放課後――。亜紀は先生に呼ばれたので理恵は教室で待っていると、
隣のクラスの人女子2人が理恵を廊下に呼んだ。
(確か亜紀と同じバスケ部の小春さんと・・・友達?亜紀に用かな??)
そう思い廊下に向かった。すると、「三上さんって桜田先輩のこと好きなんでしょ〜??」と聞いてきた。
理恵はあまりにもとうとつだったので返事を返すタイミングを逃してしまった。
「あ〜黙ってるってコトはやっぱりそうなんだ!!」「ちっ違う!!誰がそんなことっ!!」理恵は
必死に言った。「え〜だってねぇ?」小春が友達を見て言う。「うん。昨日亜紀が言ってたよね?」
田村が少し戸惑い気味に言った。「えっ!?亜紀が!?」思わず大きな声を出してしまった。
丁度その時向こうの方から亜紀がやって来た。「えっ?私がどうかした??」
亜紀は困惑気味に聞いた。小春たちはあっ!!といい教室に入っていった。
「亜紀!!私が・・・桜田先輩のことスキだって小春さん達に言ったの!?」
「なんで?」亜紀は理恵落ち着かせるように言った。
「だって小春さん達・・・言ってたよ!!ヒドイょ・・・信じらんない!!」
「それは・・・はっ!!・・・なんでもない。どうだっていいじゃんそんなこと」
亜紀は下を向いた。「何それ。。。ヒドイ。。否定しないんだ?」
もぅいいよ!!と言って理恵は帰ってしまったのだ。今日も学校で亜紀とも一言
も話さなかった。
***そんなことを思いながらベンチに座っていた。
今日は天気がいいので近所の子供達や立ち話をしている主婦などがたくさんいた。
しかし、急に夕立が降り出した。ふと雨にもかかわらず仔犬が元気に走り回っているのが目に入った。
「元気な仔犬。私も犬だったら何も悩まずに気楽になれたのかな??」
理恵は何気なくそうつぶやいた。
雨がだんだん強くなってきた。もう公園には誰もいない「早く帰らなきゃっ!!」走り出そうと
した。刹那――。いきなり光に包まれたかと思うと。何か聞こえてきた。
理恵はあたりを見わたした。が、誰もいない。また声がした。『・・・ちゃん、理恵ちゃん』
「だれ?」理恵は声をふりしぼっていった。『目の前を見て!!』するとさっきまで何もなかった
場所に、小さな白い光の玉が浮かび上がった。『理恵ちゃんの願いをかなえてあげる。
そのかわり相手に思われないと元には戻ることが出来ないよ。・・・頑張ってね!』「えっ!!ちょっと
まっ・・・。」
理恵が止めるまもなくその光は消え辺りも元の公園に戻っていた。
そして今にいたるのだ。(願いを叶えたってどういうこと??)そんなことを思いながら、
おそるおそる水たまりに自分の顔を映した。「・・・・犬!?まさかさっきの!?えっ!!えっ!!落ち着かなきゃ!!」
ゆっくりと深呼吸し、さっきの白い光が言っていた事を思い出した。
(相手に思われる・・・??どういうことだろ??くしゅっりあえず雨宿りできる所に移動しなきゃ・・・・あれ?
おかしいな体が重くなってきた。この姿じゃ帰れないし・・・くしゅっ寒くなってきたな・・・怖いよぉ!!)
その時――。
遠くの方から水のはねる音が聞こえてきた。
だれかが走ってきたのだ。(だれ!?)理恵はその場にすわってじっと目をこらした。
顔が雨にかすんでよく見えない。そしてピシャッ・・・。足音が止まった。(気がついた??)
そう思ったのもつかの間。また足音が聞こえ遠ざかっていった。
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それからどのぐらいたったのだろう?理恵は動くことも出来ずにただただ降りまない雨に
からだ打たれていた。このまま誰にも見つけてもらえずに死んじゃうのかなぁ・・・。
そんなことまで考えていた。するとまた遠くの方からピチャッピチャッと足音
が近づいてきた。(・・・誰??)今度はさっきよりも近づいてきて、何か話しかけてきた。
でももう鳴く気力もない。ついに理恵は倒れてしまった。
気がついた時には公園ではなく見知らぬ家だった。(ここは天国?
じゃない・・・よね。。。ぅう頭痛いし体が重い。)
しばらくしてあたりを見わたしていると、足音が聞こえ「気がついたか・・・よかった。」と声がした。
(えっ!?桜田先輩!?なんで!?)理恵はすぐにわかった。
「すぐに病院に連れて行ってやるから。」そう言って理恵(仔犬バージョン)
を抱き上げた。(えっ!!先輩!?おろして!!って体おもぉ動けないよ。)
裕太にに運ばれて病院へ行き注射をしてもらうことになった。
でも、理恵は注射が大の苦手なので、注射をみたら震えてしまった。
(怖いょ〜でも落ち着かなきゃ!!)
すると、裕太が手(前足)をにぎっりながら背中をなでてくれた。
(先輩・・・。)理恵は落ち着き、無事注射することが出来た。
2日後には、体が軽くなっていて走りまわれるほだだった。
うれしくて走り回っていると「チロおいで」と桜田先輩がよんだ。
(チロ?私の新しい名前!?)「わんっ!!」とチロは元気よく返事をし、
桜田先輩の方へ行った。