〜ウラギリ〜

 ある日、親と妹と姉は旅行に行ってしまったで、裕太はチロが遊んでいると、

‘‘ピンポーン’’とチャイムが鳴った。「チロちょっと待ってて。」と言って裕太は

玄関に向かった。そしてドアを開けるとそこにはちひろがいた。

「ちひろ??なんでココに!?」そして「裕太なにやってんの!?約束ゎ!?」

ちひろは、怒って言った。チロはつい玄関の方に顔を出した。(えっ!!あれは!?亜紀と同じ部活の

成宮先輩!!彼女なのかな・・・。やっぱり先輩には彼女がいたんだ。。。。)

チロはしょぼんとして裕太を見た。

裕太はチロに気づいて、チロを呼んだ。「この仔犬と遊んでたんだよ。電話でも言っただろ。今日俺の他

に誰もいないんだ。だからごめん。今日は行けないから。」そして裕太はチロを抱きかかえた。

ちひろはさっきまでの表情とはまた違う表情で、何かまだ言いたそうにチロをにらんだで帰っていった。

裕太はそのまま自分の部屋へ言った。「ハァ〜」っとため息をつき、バタッとベットに倒れこんだ。

(裕太どうしたの??)チロは裕太を見つめた。「チロはわかるのか?俺の気持ちが・・・。」

その時!!チロが煙に包まれた。そして光が放たれて裕太は思わず目を閉じた。

目を開けると、そこにはチロの姿は無く、代わりに一人の少女が倒れていた。

そして、裕太の後ろに一人の女性が現れ、裕太に話しかけた。

『本当はその仔犬、チロは仔犬ではなく、一人の少女なのです。1年以内に好きな人に愛されないと

一生元の姿に戻ることは出来ないのです。』その女性は静かに言った。

「それは本当なんですか!?」裕太は興奮気味に言った。『残念ながら本当ですよ。』

「じゃぁこの子は・・・。」『えぇそうです。この少女の本当の名前は三上理恵。あなたと同じ

中学校に通っていました。今わかっている事は、前に付き合っていた人がいて、今は他に違う人を

好きだということだけです。』女性はそう告げた。

 

真実?〜

「・・・・・。つまりチロを・・・その三上さん?を元に戻さなくちゃいけないってことですよね?」

女性は無言でうなずいた。

「はぁ〜マジかよ。。。冗談きついって・・・。」裕太ゎ振り返りチロを見ようとした。っとその時!!

またいきなり光に包れた。―――。「んぁっ」裕太は目を覚ました。

すると元の自分の部屋だった。時計の針は午後2時をさしていた。

いつの間にか寝ていたらしい。「ゆめ・・?はっっっ!!」裕太ゎチロを見た。

しかしチロは仔犬の姿に戻っていて隣で寝ていた。

「くぅ〜ん」裕太の声でチロが起きた。(あれ?私いつの間にか寝てた??)

理恵は裕太の視線に気がついた。(なんだろ??先輩がこっち見てる〜)裕太はしばらくチロを

見て首を振った。「人間なわけ無いよな。変な夢・・・。」裕太ゎ小さな声でつぶやいた。チロは大好き

な先輩に見られてるということで頭がいっぱいだった。だから裕太の言ったことなど聞いていなかった。

そして「お昼まだだったよな」と言ってキッチンに行った。

その後からだった。裕太の様子がなんだかおかしかった。裕太は親があまり家にいないせいか、

料理が得意だった。なのに今日はチャーハンを作るだけでも焦がしてしまっていたし、食べている

時もなにか思いつめたような顔をしていた。

それからもぼーっとしていてチラっとチロをみるのであった。

理恵は裕太を心配した。(先輩大丈夫かな??成宮先輩とのコト??あたしのせいかも・・・。

なんとか成宮先輩に説明しなきゃ!!あっ!!明日は月曜日!!学校に行って・・・。

あ〜ダメだこの姿じゃ当分学校にいけないんだった。ぅ〜ん考えてみるとなんで成宮先輩

応援してるんだろ?このままだったらあたしにもチャンスあるかもだし・・・。

ダメダメ桜田先輩がこのままのほうが困るし!!そんなコト考えてる場合じゃないよ!!

よし!明日こっそり学校に行ってみよぉっと♪)

そんなことを考えていると裕太の家族たちが帰ってきた。

「ただいまぁ〜裕太ぁチロちゃん元気にしてたぁ??」と元気に麻智が言ってリビングに入った。

「きゃぁ〜なにこの煙。焦げ臭いわよぉ!!」麻智はあわててキッチンに向かった。

裕太はさっきからキッチンへで夕飯を作っていた。

「あぁ姉ちゃん帰ってきたんだ。」裕太は気のない返事をした。

「‘‘あぁ’’じゃないでしょ!!なにやってるの!?ほらかして!!裕太ぼーっと立ってないで

あっちいってて!!」「えっ?はっ!!ごめん。」裕太は今気がついたかのように言って

リビングに行った。すぐに那智と親がリビングに入ってきた。

「お兄ちゃん大丈夫??」那智も心配して言った。母が「勉強のしすぎじゃないの??

頑張りすぎないでね。ほらチロちゃんも心配してるわよ?」ね?っとチロを呼んだ。

裕太はチロを見ると「もう大丈夫だからな」とにこっと笑った。

でも理恵にはなんだか‘‘ごめん。’’と言っているように見えた。

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