喪主の通夜のあいさつ………………宇井紀子

多くの先輩や研究仲間や学生さんに恵まれ幸せな一生でした

本日はご多用にもかかわらず、こうして多くの皆様方にお集まりいただきありがとうございます。
宇井もさぞかし感謝していることと思います。また、病気療養中にはお見舞いいただきましたこと、合わせてお礼申し上げます。

宇井は74歳でございました。生存中は先生方や先輩方、環境公害の研究仲間、学生さん方に恵まれ、皆様の温かいお力添えにより自分の思う仕事を存分にさせていただき、幸せな一生であったと思います。

故人は「人生には自然を破壊したり、人々を苦しめたりしないですむ、そういう選択をする機会がかならずある。もし人が生涯にたった一つでいい、本当に良かれと思う選択をしてくれたなら、この社会はきっと変わるはずだ」と申しておりました。宇井は、自分が気がついた時、勇気を持って実行いたしました。

通夜の後には供養のために心ばかりのものを用意いたしましたので、どうぞお召し上がり下さい。

2006年11月15日
宇井紀子
写真左:遺影の前で挨拶する喪主・紀子夫人
写真右:故人が常に説いていた言葉の一つを紀子夫人が書に