小学校の英語活動における現状と課題
担任主導が望ましい、とされている小学校英語活動ですが、現状としては
英語活動に対する担任の先生の不安は大きく、地域人材等のサポートを
得られたとしても活動のための十分な打ち合わせの時間が取れないなど、
お互いに信頼関係を築き、双方の良さを生かしていくには程遠い状況の
小学校もまだかなり多いようです。
ここでは担任の先生方の不安を取り除き、授業全体のイメージを持って
活動できるよう、出来るだけシンプルで応用の利くレッスンの例を
提案したいと思います。
そして、その中でJTEとしてどのように関わっていくか、についても
実践例を上げながらご紹介したいと思います。
あまりうまくいっていないところでよく見られる傾向・・・
担任
・ 小学校教諭になる段階では英語を教えるなんて思っていなかった。
・ JTE等に助けてはほしいが、口出しされ過ぎたくない。
・ 守秘義務や生徒指導の面からもあまり入り込まれすぎても困る。
・ 過度の期待をされても困るし、かといって批判もされたくはない。
・ 英語以外にもしなければならないことが山のようにあり大変なことを
わかってもらいたい。
その結果… → 不安・丸投げ・無関心・拒絶など
地域人材等
・ 熱意からついあれもこれもと提案してしまう。
・ 公立である、ということの意味を理解しにくく、自分の価値判断で
動いたり、意見したりしてしまう。
・ 教師に対する過度の期待、出来ないことへの不理解。
・ 多人数を相手にすることに慣れておらず、全体を見たり、生徒を
コントロールしたりは出来ない人もいる。
その結果… → なぜ??のオンパレード
→学校や教師に対する不信感・批判
担任には担任ならではの強みや良さがあり、
地域人材には地域人材ならではの強みや良さがある一方、
そのどちらにも、サポートが必要な弱みも持ち合わせている。
つまり、お互いに出来ていないことに目を向けるのではなく、
互いの良さを生かしあえるよう、まずは信頼関係を築き、
出来ることから一緒に深めていくことがいかに大切か、
ということだと思います。
提案したいこと
* 初めから無理をせず、出来るだけシンプルに授業を組み立てる。
* 大まかな流れをレギュラー化する。 ← これは子どもたちにとっても安心。
JTEは
* 担任の気持ちに寄り添いながら、担任にとって負担が少なく、
やろうと思えば出来ることを提案する。
* そのシンプルな枠組みの中で、担任の良さや強みを生かせる
ようフォローしていく。
* 英語の専門家として、それぞれの活動がただの遊びに終わって
しまわないようフォローする。
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