ホームスモール・データ・バンク

ゴム製品
 

[合成ゴムによる症状]
 私は、合成ゴムがとても苦手です。CSだと気づいてから、カー用品店やガソリンスタンドなど、タイヤを積んである場所ではぐあい悪くなっていました。2004年秋に中古車を見て歩いたのですが、後部座席にタイヤを積んでいる車が数多くあり、そのにおいをかぐと、とても気持ち悪くなりました。

 症状は、まず胃がムカムカしてきて、生唾が出ます。そして背中から首筋が硬直した感じになり痛みます。その痛みが上に上っていって重苦しい頭痛を引き起こします。車酔いのときの症状に似ています。気道にゼラチンのような固まりが詰まっている感じで、息苦しくなります。時間がたつと、だんだん視界が暗く狭くなってきます。ゆらゆらと体が揺れて気持ち悪くなります。物の輪郭が虹色にきらめくことがあります。重症だったときは、その場を離れても、2〜3時間は調子が悪かったです。

[アスファルトによる症状]
 2000年夏、オープンして半年くらいたったスーパーに行きました。私は建物の中のにおいがきつかったので、店内に入りませんでした。夫が買い物をしている間、駐車場の車の中で待っていました。すると、だんだん気持ち悪くなってきて、車のシートを倒してぐったりしてしまいました。夫が買い物から戻ってきて、家に帰ることになりました。その頃、私と夫は同居していなくて、それぞれの実家に住んでいました。私は夫と別れて、車を運転して帰ろうとしたのですが、ぐあい悪くてうまく運転できません。運転中、路側帯の白いラインが視界に入ってくるのですが、それが波打って左右に揺れるので、まっすぐ走るのにとても苦労しました。ラインはまっすぐなのに、私がひどいめまいを起こしていたために、波打って見えたのです。だんだん気が遠くなってくるし、あまりにも危険なので、すぐ目についた駐車場に車を入れて、地下鉄で家まで帰りました。どうやって家まで戻ったのかよく覚えていません。家に帰ってから、ウーンウーンとうなりながら寝て、翌朝早く、車を取りに行きました。(早朝の方が道路がすいていて運転しやすいので。)

 あとで夫が調べてくれたのですが、そのスーパーの駐車場のアスファルトは古タイヤを再生して作ったものだということでした。夏なので、炎天下でゴムの成分が揮発していたみたいです。

[靴を購入する方法]
 ふだん合成ゴム製品と接触しないように気をつけているのですが、靴だけは履かないわけにはいきません。靴店は、ドアを開けただけで、ゴムと革のにおいがムワーッと迫ってくるので入れません。デパートやスーパーで、広いフロアの一角が靴売り場という場合は、何とか近づくことができます。靴店よりゴムの揮発成分の濃度が低いからです。

 私はどんな商品でも、買う前によくにおいを嗅ぐようにしていますが、靴だけは特別です。靴は鼻先でにおいを嗅ぐと刺激が強すぎるので、少し離して用心深く嗅ぐようにしています。明らかににおいが強いものと、比較的マシなものがあるので見分けて買います。

 靴は、買ってから1年くらいベランダに置いておき、においが抜けてから履くようにしています。現在履いている靴の次の靴が、すでに干してあります。先を見越して購入するようにしています。

[ズック靴]
 2000年春に、祖父が入院しました。しばらくして少し症状が落ち着いてきたので、リハビリをすることになりました。祖父が売店でズック靴を買ってきて欲しいというので、買いに行きました。ズック靴を手にしたのは、高校卒業以来10年ぶりのことです。それはそれは、ゴムくさかったです。よせばいいのに、私は鼻先まで持っていってにおいを嗅いでしまいました。どのくらいにおうのか確かめようとして・・・。最近「シックスクール」の問題が取り沙汰されていますが、CSの子供には、ズック靴はすごくきついんじゃないかと思います。祖父はその後、病状が悪化して、そのズック靴を使わないまま亡くなりました。私は病院に行くだけで体がつらくて、あまり何もしてあげられなかったことを、今でも後悔しています。

[調理用品]
 調理器具などの底に、滑り止めのゴムがついていることがあります。新品はけっこうにおいます。しかし、使用されているゴムの量がそれほど多くないので、2,3ヶ月我慢して使っていると、においがうすくなってきます。時々耐えられないほど刺激が強いものがあるので、そのときはゴムの部分をカッターで削り取ってしまいます。しかし、その際、そのゴムを貼りつけている接着剤(黄色っぽい色のものが多い)が露出してしまうことがあります。これはゴムよりも刺激が強いことが多いです。ゴムをはがさなかった方がマシだったということが何度かありました。そういうときは粘着テープで接着剤の部分を覆ってしまうと、刺激が少なくなります。(粘着テープは刺激の強いものが多いのですが、私には1種類だけ使えるものがあります。)

[水道]
 水道や浄水シャワー・浄水器などにも、接合部にゴムパッキンが入っています。これは、けっこう刺激があります。水道のパッキンは古くなってもなるべく替えないようにしています。(蛇口の締まりが悪いです。) 新品は干してから使うと、刺激が減ります。

[シリコンゴム]
 シリコンゴムも苦手なものの1つです。シリコンゴムは熱に強いので、耐熱容器の蓋のパッキンなどに使われています。容器を買うときにパッキンが有害かどうかよく確かめるようにしています。刺激が強くて使えないものがほとんどです。目の粘膜に刺すような刺激があります。圧力鍋を買うときも、ゴムパッキンで困りましたが、ドイツ製のもので、1つだけ刺激が少ないものがあったので助かりました。(フィスラー:圧力鍋)

 歯科治療の際に、詰め物をしたあと、シリコンゴムのヤスリで表面をなめらかに研磨することがあります。これは、けっこう目が痛いです。そのため、歯科治療後、家に帰ってから、治療した歯の表面をオイルクレンジング(洗顔用)と石鹸(液体)で洗います。かなり刺激が取れます。はじめの頃は石鹸だけで洗っていましたが、クレンジングも併用した方が、刺激がよく取れることがわかりました。

参考までに・・・クレンジング(ドクター・ウィスラーズ・ウォーター)、石鹸(自然丸台所用)

[天然ゴム]
 天然ゴムでも刺激を感じることがあります。これも目の痛みの症状が出ます。合成ゴムやシリコンゴムよりは刺激が少ない感じです。CS患者は、あの独特のにおいが苦手なのだと思いますが、私はにおいは割と平気で、とにかく目が痛みます。天然ゴム製品は、遠くに離れて存在している分には、まだ影響が少ないのですが、近くにあるとかなり痛いです。

 私は2001年に電磁波過敏症(ES)を発症してから、金属製品を身につけると強い目の痛み・頭痛を感じるようになりました。髪をまとめるのにヘアピンやバレッタ(髪留め)を使えないので、仕方なくゴムを使っています。髪をまとめるゴムはたいていレーヨン+天然ゴムが原料です。最近ポリウレタン100%というものも出ました。(見た目は、輪ゴムに黒い色をつけたようなかんじです。) しかし、これは従来の髪ゴムよりずっと刺激が強いです。

 髪ゴムは身につけて使うものなので、少しの刺激でも影響が大きいです。私は使用する3ヶ月前に、ゴムを干すようにしています。ゴムは伸ばして使うものです。縮んだ状態で干しておくと、使用したときゴムが伸びて、それまで空気に触れていなかった部分の刺激が出てきてしまいます。必ずのばした状態で干すようにしています。こうすると、刺激が減って使えるようになるのですが、すでに初使用のときには、ゴムが伸びてヨレヨレになっています。使っているうちにさらに伸びていき、弾力性がなくなっていきます。寿命はとても短いです。このような方法で、なんとか髪ゴムを使えるようになっています。

 輪ゴムは問題なく使用できています。においも刺激もそれほど感じません。

[衣類のウェストゴム]
 2001年にパジャマのズボンのゴムが伸びて、ズルズルずり下がるようになってしまいました。新しいゴムを入れようとしたら、刺激が強くて目が痛くなってしまいました。買ってきたゴムの原材料は、天然ゴム+ポリエステルです。これは使えないのであきらめて、ひもを通してしばることにしました。市販の綿ひもを買ってきましたが、これも刺激があって使えなかったので、自分でひもを作ることにしました。私は布も使えないものが多いのですが、1種類だけ使用できるものがあったので、その布を細長く切って、折りたたんで縫い、5mm幅のひもを作りました。これをズボンのひも通し穴に通して使っています。ズボンのずり下がりはなおったのですが、弾力性がないので、寝ていて、何となくお腹が苦しいです。ゴムというのは、本当に便利なものだと思いました。

[歯科治療]
 歯科治療のときに歯科医が手にはめているゴム手袋も天然ゴムです。これはけっこうゴムくさいです。そして目が痛みます。治療時間はせいぜい30分〜1時間くらいなので、何とか耐えられます。もし、そのゴム手袋を自分の手にはめて長時間過ごさなければならないとしたら、とても耐えられないと思います。

 ラテックス・アレルギーの人は天然ゴムに接触するとかぶれます。医療現場では、ラテックス・アレルギーの患者のために代替品を用意しているはずなので、かぶれる人は相談してみるとよいと思います。しかし、代替品を使うと、かぶれは防げてもCS症状が強く出る恐れがあります。多分、代替品はポリウレタンか合成ゴムで、これはかなり化学的なにおいがします。医師・歯科医師とよく相談してみてください。

(2005.4.15)

ホームへ戻る
このページのトップへ
「寒さ対策」へ続く
スモール・データ・バンクの目次に戻る