ホームスモール・データ・バンク

シロアリ駆除

 

[シロアリ駆除剤による症状]
 私は農薬が特に苦手です。虫を殺すものには、たいてい激しい反応を起こします。1999年に自分がCSであると気づいてから、何十件も賃貸住宅を見て廻ったのですが、一番問題となるのはシロアリ駆除剤でした。CSのため集合住宅に住むのは難しいと考え、古い一軒家を探したのですが、床下・1階は強烈な反応があります。私は物件を見るとき、床下の通風孔を必ず嗅いでみるようにしていました。シロアリ駆除剤による反応は、次のようなものです。嗅いだ途端、重苦しいガスが呼吸器に入ってきた感覚があり、一気に吐き気がします。手足がだるくなって体に力が入らなくなります。立っているのがやっとという状態になります。重力が5倍くらいになった感覚です。船に乗っているような揺れるめまいが現れてきて、歩くのが難しくなります。思考力が落ちてしまい、不動産屋と会話をすることもおぼつかなくなります。視覚の変化もあり、物が歪んで見えます。遠近感も狂ってきます。視野が暗く狭くなったと感じます。ひどいときは家に帰れなくなるので、一人で見に行くときは警戒していました。家に帰ると、丸一日寝込んでしまうことがありました。

[過敏性の高さ]
 どんなに古い住宅でも、シロアリ駆除は5年に1回くらいやるようです。私の場合、「薬剤撒布後10年経っても反応する」という感じです。2002年まで実家に住んでいたのですが、この時点で薬剤撒布後10年経っていましたが、1階の畳の部屋は薬剤の匂いがして、ぐあい悪かったです。

 私がCSだということを知って、何人かの人が健康住宅を建ててみたらどうかと勧めてくれました。しかし、私の過敏性の高さでは、自分の家でシロアリ駆除剤を撒布しないとしても、隣家で撒布すれば十分反応を起こす可能性があります。”ニュータウン” などという名称の住宅地に入ると、住宅地内にシロアリ駆除剤の匂いが充満していると感じられるほどなのです。そのため一ヶ所に定住するのは難しいと感じていました。

[シロアリのいない地域]
 シロアリ駆除剤のために新しく住む家を見つけることができず、私と夫は結婚後3年経っても、それぞれの実家に住んでいました。「木造は無理なのではないか…?」と思い、鉄筋コンクリートのマンションを探したこともありました。しかし、鉄筋コンクリートの建物は、気密性が高いために建材の匂いがこもりやすく、10年経ったものでも木造よりずっと匂います。どこにも住む所がないという状態が3年続きました。

 その後、北海道(南部地域を除く)にはシロアリが生息していないということを知り、札幌に引越しました。現在は、木造築30年の一軒家に住んでいます。

(2005.1.21)

ホームへ戻る
このページのトップへ
「新築建物」へ続く
スモール・データ・バンクの目次に戻る