洗濯
○洗濯機を購入
1999年に自分がCSだと気づいたときから、手洗いで洗濯をしていました。洗濯機はカビが生えたり汚れが付いたりして、よけいに洗濯物が汚染される感じがしたからです(→「第1部 第1章〔3〕 e.洗濯についての注意」参照)。2010年に一軒家からマンションに引っ越してからは、ユニットバスでの手洗い洗濯がきつく感じられるようになってきました。浴槽が小さく、洗い場もないので、狭い浴槽内で洗うしかありません。動きにくい上に、窓もないので蒸気がこもって蒸し暑くなります。体調が悪いときに、大物(寝具やコートなど)を洗うのが大変に感じられました。もうそろそろ洗濯機を導入した方がいいのではないか?と思いました。
全自動は、せっけんカスやカビ、洗濯機自体の汚れの問題があり、できれば使いたくありませんでした。とすると、二槽式? 狭いマンションのどこに置き場所があるというのでしょう。札幌では、冬が寒いので、ベランダに洗濯機を置くと凍ってしまって無理です。
どうしたものか・・・?と、うなりながら思案しているうちに、アイデアがわき出てきました。要するに、何から何まで機械にやってもらう必要はなく、手洗いの動力部(モミモミする)だけを機械に代わってもらえばいいのです。それまでたらいで手洗いしていたので、それに撹拌用のプロペラが付いているようなものであれば充分です。とすると、これは・・・? ひらめきました。かつて「電気バケツ」という商品が流行ったことがあったじゃないか。あれでいい、あれは今でも販売されているのだろうか?
ネットで検索してみると、今でもちゃんとありました。しかも、かつては「不便」「面倒」「すぐに使わなくなる」と評判の悪かった電気バケツも進化して、いろんな商品が出ていました。
商品のレビューを呼んで、製品臭(機械油、プラスチック、シーリングなど)の少なそうなものを選びました。どうせだから脱水機能も付いているものにしました。
ミニ楽ンドリーKJ-800
○製品への反応
商品が届けられたので、さっそく匂いを嗅いでみました。予想していたのよりずっと匂いが少なかったです。うっすらコーキングやシーリングの匂いがしていましたが、症状を起こさないレベルでした。
洗濯槽をよく洗ってから、洗濯をしてみました。動かしてみると、モーターが回って、機械油の匂いがしてきました。けっこう強い匂いです。お湯を入れたので、プラスチックやシーリングの匂いもしてきます。匂いは気になりますが、何とか耐えられるレベルです。洗濯物に匂いが移ってしまうのではないかと心配になりましたが、大丈夫でした。いくらかは移ったのかもしれませんが、よく嗅いでみてもわかりませんでした。
また、機械が動くと、かなり強い電磁波が出る感じがします。全身の筋肉が痛くなります。CSよりもES的につらい感じがしました。長時間使っていると、機械油の匂いとも相まって、頭痛もしてきます。それでもこの洗濯機を使うと、手洗いよりもずっと楽で、汚れ落ちもいいので、買ってよかったと思いました。
脱水機能も使ってみました。これが笑っちゃうくらいダメで、ぜんぜん絞れません。2分ほど回してみたけれども、洗濯物からまだしずくがボタボタと垂れています。幼児が絞っても、もっと水が切れるはずです。この脱水機能を使うのは、1回きりで終わりとなりました。同じメーカーから脱水機能なしのものがもっと安く出ていたので、そっちを買えばよかったと思いました。
○対策
CS的には何とか使えそうでしたが、ES的には体に負担がかかりそうでした。それで、少しでも楽に使えるようにと、工夫してみました。浴室にある洗濯機から延長コードで玄関まで配線を引っ張ってきます。玄関のチェーンのところにコードを引っかけて、ここにコンセントの入切スイッチ(スイッチ電源タップ)を接続します。浴室で洗濯機のタイマーをセットしたあと、玄関まで出てきて、入切スイッチで電源を入れます。洗濯機の運転が始まったら、マンションの廊下に出て待機します。部屋からある程度離れると電磁波を感じなくなるので、そこで待ちます。運転が終わる頃に玄関に戻って、スイッチを切ります。洗濯・すすぎなど、お湯を入れ替えるたびに、これを繰り返します。
配線図
玄関のスイッチ
廊下で待っている間は手持ちぶさたで、特にやれることもないので、フラフラと歩き回ってあちこち見たり、窓から外を眺めたりしています。「時間の無駄」と思う人もいるかもしれませんが、私はこの時間が好きです。のんびりゆったりと考え事をしたりします。外の景色に新たな発見をすることもあります。格好のリラックスタイムとなっています。
電気バケツについては、ネットのレビューを見ると、全自動洗濯機に慣れている人が「不便すぎる」と不満を言っていました。でも、それまで手洗いしていた私にとっては、ラクチンで便利すぎるくらいです!
○脱水機を購入
電気バケツの脱水機能はお話にならないので、手で絞っていましたが、これも体力を使うし、きちんと絞りきれないので、脱水機も買うことにしました。脱水専用機で、高速回転のものです。一般の洗濯機についている脱水機が毎分800〜1000回転なのに対して、専用機は毎分2500〜3000回転です。3倍の回転数です! 2000年頃、深夜のテレビショッピングで見て、「いいな、欲しいな」と思っていたのですが、お値段や置き場所の問題で延び延びになっていました。ついに夢が叶いました! CS・ES的に問題がなく使えれば、ですが・・・。
届けられた商品を見てみると、コーキング・シーリングやプラスチックの匂いはそれなりにしていました。しかし症状を起こすレベルではありません。デザインがまるっきりオシャレではないのが気になります。
Bearmax パーソナル脱水機 【Dassuie ダッスィー】 SD-3000
さっそく使ってみました。回転すると、ものすごい電磁波です。強烈な頭痛がします。そして、機械油の匂いがムワーッと上がってきました。高速回転しているので、回れば回るほど匂いが強くなってきます。モーターが温まって、揮発してくるみたいです。辺り一帯に機械油の匂いが広がって、気分が悪くなってきてしまいました。それでも、これもまた洗濯物には匂いが移らない感じなので、だましだまし使えないかと思いました。
対策法は、洗濯機の時と同じです。電磁波対策として、運転中に廊下に出ていること、スイッチは延長コードで伸ばして玄関で行うこと。機械油の匂いは、使用するごとに薄くなっていき、2年経った現在では問題ないレベルになりましたが、今でも匂いはします。
脱水機の性能はどうかというと・・・本当に、すばらしい! どのくらい絞れるかというと、脱水し終わった衣類にさわっても、手が濡れないくらいです。ポリエステルなんかは、脱水が終わった時点で、生乾きの状態というか、「もう乾いちゃったのかな?」というくらい水分が抜けます。
大気汚染などの問題で、部屋干しが基本ですが、部屋がしけるのが気になっていました。カビの原因となるからです。この脱水機を使うようになってから、洗濯物の乾きが早くなり、部屋の湿度が前より上がりにくくなりました。
欠点としては、音がどうしようもなくうるさいというのがあります。集合住宅なので、他の入居者に気を遣います。偏らないように均等に洗濯物を入れると、静かに回るけれども、ちょっとでも偏りが出ると、ものすごい音になります。性能がすばらしいので愛用しているけど、この音には本当に辟易させられます。
電気バケツ+脱水専用機で、簡易二槽式の洗濯システムが完成しました。洗濯がラクになって、楽しくなりました! 洗濯の時は、2つのマシンをユニットバスの浴槽に並べて使っています。ふだんは部屋に置いてあります。容量が小さいので、タオルケットなど大型のものは洗えません。タオルケットは2つに切ってしまい、裁ち端の始末をして、2回にわけて洗っています。洗濯のたびにバラして、乾いたら縫い合わせています。特に問題はないです。他のものは、たいてい洗えます。
心配していたカビですが、洗濯機の方は、全くカビが生える様子がありません。素材が半透明のプラスチックなので、機械部分まで透けて見えます。2年以上使ってみて、どこにもカビが生えていません。もし生えたとしても、単純な作りなので、掃除も簡単そうです。
脱水機の方は、底部の排水ホースにつながるあたりに、ピンク色のカビが生えてきてしまいました。それほど量が多くないのと、洗濯物に直接触れるわけではないので、そのまま使っています。もう少しひどくなったら、掃除してみようと思っています。全自動洗濯機よりも単純な作りなので、掃除も簡単そうです。
カビの心配から解放されて、良い洗濯システムが作り上げられたと思います。
(2017年11月)