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姉妹工場だった亀浦工場と広浦工場はほとんど同じ作りだった。ピーク時には亀浦と広浦の両工場で核入れと細胞切りで2工場あわせて100〜120人が従事していたという。 =『覚田真珠の50年』から |
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貝を上げるベルトコンベア(右側)がついている核入れ作業場への桟橋 |
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核入れ作業の様子。少しでも明るくして貝の中がよく見えるように、作業員1人ずつ蛍光灯をつける。1日1人800〜1000個という数量もこなし、正確さも要求される、集中力が必要なデリケートな作業だ。 |
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栓差し作業:開口器と呼ばれる器具でアコヤガイの口を開けて、プラスチック製のくさびを差し込むことによって、貝柱の筋肉が緩む。後で行う核入れ作業をやりやすくするための作業だ。 |
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栓差し作業が終わり、棚に並べられて核入れを待つアコヤガイたち。 |
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核入れ作業:右が核入れ済みの貝。中央が核入れ前の貝。左が衰弱などしていて、核入れに適さずはねられた貝。ばねのついた金具で貝をはさんで、作業がしやすい角度に調節して行う。左奥の小さく区切ってある箱の中の白い玉が核。 |
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「細胞切り」作業:核入れ作業と並行して行われる。核を入れる貝とは別の貝の外套膜を切り取り、マッチの軸くらいの大きさに切り分け(細胞と呼ぶ)、挿入された核に貼り付ける。こうすることで細胞が分裂し、核を包み込みそこに真珠成分がはじめて分泌される。外套膜はすしなどでいう「ひも」とか「ヘビ」に相当する部分。 |
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核入れ作業を後ろから見た様子。開口器で開いたアコヤガイに核と細胞を入れる。寸分の狂いも許されない精密な作業が要求される。 |
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開口器で開けたアコヤガイ内部を小さなメスで所定の位置まで切っているところ。生殖腺の中に核を入れる。少しでも狂うと肝臓を圧迫したり、神経を傷つけて貝が死んでしまう。
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【工程解説:松本基督さん】
=2004年7月3日、羊角湾で |