宇井純、菩提寺・鮭延寺の墓に眠る

JR古河駅からタクシーで10分ほどで着いた鮭延寺の本堂のたたずまいはそう大きくなく、むしろ質素なおもむき。控え室でしばらく待機した後、本堂に案内され、祭壇の左右に分かれて着席。しつらえた新しい塔婆に白さが明かりをおとした中で際立って見える。
写真左:山門はなく、開放されている感じの鮭延寺
写真右:真新しい塔婆が目にしみるようだった

11:10。
田中賢昭住職の読経がはじまり、促されて喪主−子ども−親族−一般の順で焼香。四十九日の儀は30分余りで終り、寺のたたずまいに比べ、かなり広い裏手の墓地に移り、宇井純の骨は宇井家之墓に納められる。宇井純、ついに土に帰る………いささか大袈裟だが、そんな感慨に襲われる。
写真:宇井純、ここに眠る………

参会者がこもごも線香を手向け、水をかけ、冥福を祈る。宇井の死を知って、沖縄で指示通り回分式酸化溝設備を作り、操業し、効果を上げている金城寿次が送ってきた上澄み液のボトルを長女・美香が墓に向かって「おとうさん、金城さんから届いた上澄み液だよ。規則で墓に入れられないので、ここに撒くね」とつぶやきながら薄茶色の液体を撒く………。「金城さん、粋なことをしたね」。そんなことを思いつつ、寺を後にした。
写真:遺骨が埋葬され、次々に焼香が行われた
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遺族・親族・友人らが焼香、合掌
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沖縄から送られてきた回分式浄化槽の上澄み液が美香さんの手によって墓の周囲に撒かれた

この後、市内の料理屋に場を移し、宇井家から精進料理が提供され、四十九日法要・納骨式はすべて終了した。

写真左:お礼の言葉を述べる紀子夫人
写真右:来賓を代表して岡本雅美さんがあいさつ