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読書感想

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No.31〜40

[40] 月刊MOE 2005年6月号

絵本などについて情報が載っている、雑誌。今月号の特集は、ミッフィー50周年。

ミッフィーはうさぎの女の子。絵本はあまり見たことがなくて、話は知らないけど、キャラクターとしては、あの原色の黄色やオレンジや緑のの色合いがすき。

1955年のミッフィーと、今のミッフィーとはだいぶ形がちがう。でもあの特徴のあるお口は、いつもバッテンの形です。

この号では、あと、児童文学の女性作家の連載特集として、神沢利子さん。『くまの子ウーフ』や、『ちびっこカムのぼうけん』。名前はよく聞くけど、読んだことがなかった。『銀のほのおの国』には興味がある。それで、このかたの名前が記憶にあった。

先月号が、アンデルセンの特集でした。

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[39] 黄金の七つの都市

スコット・オデール
訳:大塚勇三

『太陽の子エステバン』というアニメの原作(?) だということを知っていて、前から読みたいと思って、でも本を手にしても途中までしか読めていなかった。

このあいだ、伝説の話の航海などを扱った本を読んだら、その中にエルドラドのことがあった。その本自体はもう少し、空想色の強い話を扱っていて、エルドラド探索などの現実的な旅を扱った項よりはそちらのほうに興味を抱いたのだけれど、ムーア人の奴隷エステバン という言葉が出てきて、『黄金の七つの都市』の本のことを思い出した。やっぱり読みたい、と。

読後、太陽の子エステバン というタイトルと、あまり合わないような気がした。少しアニメのことを調べてみたら、内容がかなり違うような気がする。

この本の青年エステバン・デ・サンドバルは、ムーア人のエステバン(エステバニコ)とは違う人物だった。スペイン人の地図師という設定で、アラルコン提督の船で、黄金郷とされるシボラの地を目指す航海にでているのがはじめだ。

今、その旅のことを書きつけようとしている部分と旅の部分とが、交代にでてくる描写など、うまいなあと思った。

物語の最後、エステバンの言葉が、とても心に残った。

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[38] デイルマーク王国史1 詩人たちの旅

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
訳:田村美佐子

「マークウッド」って出てきた。一瞬、闇の森?と思ったけどつづりが違った。でも、あちこち、指輪物語の影響というか、(影響というと言葉悪いかもしれないけど)読んでる人ならではだなと思うようなところが見られて、 思わずニヤっとさせられた。

正直に言って、期待していたほどはハマれなかった…(好きな人、ごめんなさい)。

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[37] グリーン・ノウの煙突

L.M.ボストン
訳:亀井俊介

グリーン・ノウ物語第2弾。これは、わたしにとって1作目より良かった。

このシリーズも、興味のある、時間がテーマのもののひとつだったんだ!

過去と現在がつながるところなど、とくに植木鉢の中に、ヤマアラシだったっけ、を入れるところとか、トンネルを見つけて…というところなど、過去が今か、今が過去か、というような、ぞくぞくするようなうれしさを感じながら読んでいた。

時間の結びつき、とても不思議だけど、それがぴたっと気持ちにあてはまる。

でも、登場人物が、少し、決め付けがあるような気がする。顔がきれいな人は、性格が良くなくて、華やかだけど愚かだったり。人間ってそんなふうにどちらか決められるものかな。

主人公ともいえる、トーリーとおばあちゃんが、彼らを、そういう目でしか見ないのも、好きなはずのふたりの視線が、ちょっと悲しくなる。

それにスーザンとジョナサンは幸せになるんだ。でもジェイコブには、スーザンとという選択はないんですよね。

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[36] ネバーランド(Vol.2)

編集:井辻朱美ほか

4コ下の、ネバーランド創刊号の次号です。

読んでも読んでも、なかなか読み終えられません。やっとだいたいのところ読みました。創作物語や詩などは、パラパラっと目を通しているくらいなんですけど。

神宮輝夫さんの連載が気になるのと、特集のダイアナ・ウィン・ジョーンズ。ダイアナさんのことは、名前くらいしか知らなかった。ハウルの原作者ということくらいしか。ちょっとわかってよかったです。初訳の短編も入っていました。

この雑誌、デザインがいまいちかなー…。裏表紙に目次があるっていうのは、不思議な感じがする。まあそれはいいけど、次号の予告が小さいのなど、気になるなぁ。

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[35] グリーン・ノウの子どもたち

L.M.ボストン
訳:亀井俊介

グリーン・ノウのシリーズ、よく名前をきくから、読んでみたいとおもっていた。

うーん…きれいだけど、不気味なところもある話でした。そういうところは苦手かもー。

ちょっと、『トムは真夜中の庭で』に似ているかな、ああいう、物語の中の 自分たちだけにわかる秘密みたいな感じを覚えました。子どもと老人は、そういうところに共通点があって、いたずらっこみたいに、くすくす笑っている、そんな感じを受けました。

300年も前の子どもたちと、それからおばあさんの子ども時代のこととか 少し、ごっちゃになって、意味がつかみにくいところも感じました。

マザーグースの「クリスマスの12日」のうたがでてきたな、って思いました。

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[34] 宝島

スティーブンスン
訳:阿部知二

宝島。名前は知っていても、内容は知らなかった。やっと読んでみました。

ジョン・シルバー。児童文学関連の本でよく名前をきく、この登場人物。

うーん、もうちょっと強烈な人物だとおもっていたのだがなあ。

海賊の歌が、いくつか出てきました。

「ヨー・ホー・ホー」

とかいう掛け声、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』でも聞いたなあなんて思いながら。海の上に差し出した板の上を目隠しして歩かされる、なんていうのもありましたね。

表紙が、寺島竜一さん(指輪物語の文庫版の絵のひと。)の絵だった。

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[33] アニメ絵本 稲むらの火

アニメ(日本損害保険協会企画のもの)を絵本にしたものです。(協力:中井常蔵)

稲むらの火の話は、津波から村びとを救うため高台の稲むらに火をつけたという大筋はぼんやりとではありますが知っていました。でも、「その時歴史は動いた」というテレビ番組で、はじめてモデルとなった浜口梧陵のことを知りました。八雲が書いたということも知らなかったです。

今、この話がよく知られているというのは、国語の教科書の改訂のときに公募があり、和歌山の教師、中井常蔵が八雲の話を知って感激して、子供向けに書き直したものを応募したのが、教科書に載ったということがあるようです。

この本はアニメを本にしたものだから、本そのものとしては、どうということはありませんが、やはり多くの人に知っていてほしい話だと思います。

ひとつ思ったのは、丘の上から海をみている庄屋さんが「津波が来る」と感じているのは、(この本では)海の水がひいていくからなのに(ひいていく場面がある)、文字として、「水がひいているから」というせりふがないことです。アニメではどうなんでしょう。

でも、スマトラ島地震の津波では、水がひくという前兆もない場所もあったということですね・・・

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[32] ネバーランド(Vol.1)

編集:井辻朱美ほか

季刊の児童文学誌です。

特集は、詩人、童謡童話作家の佐藤義美さん。生誕100年だそうです。このかたのことは知らなかったです。「いぬのおまわりさん」の作詞をなさったかた。最後の作品の「ひらひらはなびら」もうなにかすごい、短い言葉に、深いものがこもっていてすごいと思いました。

特集のほかは、創作や詩があり、また嬉しかったのは、神宮輝夫さんの、「イギリス児童文学のリアリズムに学ぶこと」という連載。

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[31] 砂の妖精

ネズビット
訳:岸田衿子/前田豊司

以前、別の出版社の版を手にとって、挿絵も違いました。でも読むにいたりませんでした。やっと、読めました。

砂の妖精、といっても、羽のはえたような美しい姿ではありません。けむくじゃらで、砂の中にもぐっていて、目はかたつむりのように長くとびだしていたり。

子供たちが、じゃりとり場の砂の中で見つけたその者はサミアドと名乗ります。不機嫌な態度ではありますが、一日にひとつずつ子供たちの願いをかなえてくれることになったのですが・・・。

<エヴリディ・マジック>と言われる、日常生活の中に魔法や異世界のことが入ってくるという物語のスタイルを確立したネズビット(この系統の中にはトラヴァースの『メアリー・ポピンズ』シリーズが入るそうです)。一度は読めてよかったです。続編もあるようなので、『火の鳥と魔法のじゅうたん』(?)また読んでみたいです。

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