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2005年9月

9月29日 オルランド・フリオーソ

以前ですが、子ども向けの英語番組をふと見ていました。『ライオンたちとイングリッシュ』という番組で、ライオンのパペットがでてくる英語の番組。

その回は、「Night」と「Knight」 という言葉を勉強する回。 ライオンの女の子レオナは、人形劇の騎士のオルランドに夢中。セリフも覚えている。アンジェリカ姫の人形を壊してしまって、自分が姫の代わりに扮装して出演する、という設定だったような。 その騎士のあやつり人形がすごくかっこよくて、「オルランド・フリオーソ!」と叫び、剣を振り上げるところなんて、ほれぼれするような感じでした。

この人形劇、何?と思って調べてみたら、どうやら、シチリアの伝統的な人形劇みたいです。愛知万博にも来てたみたい。ユネスコ無形世界遺産だとか。

NHKのサイトより「ライオンたちとイングリッシュ」(リンク切れ)

アメリカの放送局(?)の「Between the Lions」のサイトより(リンク切れ)
↑ちょっと写真が分かりにくいですが。

余談ですが、「Between the Lions」って、「Between the lines(行間を読む)」のもじりだとか。面白いなと思いました。

(追記)
(参考:シチリアの人形劇プッピについて:ブログの関連記事

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9月13日 ガリー・ベルティーニ

日曜日の夜、選挙が終わり、テレビで選挙速報をつけていたけど、途中でチャンネルを回した。

「N響アワー」にしたら、指揮者の人が写った。ガリー・ベルディーニという人。この人いい顔しているなー…と思って見ていた。指揮とかクラシックとかよく分からないけど、この人の表情が好きだ。マーラーの曲を演奏。マーラーなんてよく知らないが、よかったです。

のちに少し調べてみたら、ガリーさんは今年、お亡くなりになられたのですね。ご冥福をお祈りいたします。

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9月3日 金曜時代劇

金曜の夜、『秘太刀馬の骨』がみれませんでした。

主演の俳優さん、なんていったっけ。『ふたりっ子』の森山さん。

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9月1日 ダイアリーが

しばらく、とどこおっていました。音楽のほうから来られたかた、音楽のページも更新が滞っていまして、すみません。

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2005年8月

8月8日 真くんがパーフェクト

土曜日、「世界ふしぎ発見!」を見ていたら、野々村真くんが、20年目にして初めてのパーフェクト賞を取った、ということだった。

真くんは、泣いていた。「個人的なことだけど…」と言って、田舎の身内のかたが病気であること、パーフェクトを取れたら励ましになればと思っていた…というようなことを、話しながら、涙を流していた。

黒柳さんと坂東さんも、あたたかい眼で見守っていた。(その前は、パーフェクト取ったら真くんはこの番組をやめるそうです、なんてからかっていたけれど。)

いつもドジをしたり、人を笑わせている真くん。普段は出さない気持ちもあったんだろうな。

真くん、いいな、と思った。

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8月3日 『ロビン・フッド 中世のアウトロー』を読んで

ロビン・フッドについて

J. C. ホウルトという人の、ロビン・フッドに関する評論の本、『ロビン・フッド 中世のアウトロー』(みすず書房)を読んだ。

『ロビン・フッド 中世のアウトロー』(ブックリスト2のデータへ)

ハワード・パイルの『ロビン・フッドのゆかいな冒険』を読んだだけでは、ロビン像を把握しきれていなかった点。補足しておきたい。

中世の『ロビン・フッドの武勲』『ロビン・フッドと修道士』など、古い時代のもの(詩?バラッド?)では、ロビンは、金持ちから奪って貧しい人に施す、という意味はなかったらしい。 森も、シャーウッドの森、というのが有名だけど、もともとはバーンズデイルというところだったみたい。

ロビンの恋人として有名なマリアンもいない。ハンティントン伯ロバートという、貴族の家柄のロビンが位を奪われて、という話もない。(そういえば、ケビン・コスナーの映画では、位が高い人だったような。)ロビンはヨーマンという立場だった。

後のほうの作品では、中世の伝承から随分かけ離れてしまった。

ロビン以外の伝承で『ガムリンの物語』という詩で残っているものがあるらしいが、そのガムリンが、ガムウェルとなって、ロビンの甥とされ、ウィル・スカドロック(スカーリット)とされた。スカーリットというと、ハワード・パイルのほうの訳では「赤服のウィル」だろうか。だから、パイル版で彼がガムウェルと名乗り、ロビンの甥となっているわけだな。

ロビン伝説ほど、広まらなかったが、やはりアウトローもので、『アダム・ベル、クリム・オヴ・ザ・クラフとウィリアム・オヴ・クラウズリ』という話がある。その版画が、ロビン物語の絵に転用されているのが面白い。

三人というと、アダム・ベルたちをあらわすみたい。ロビンのほうは、ロビン、リトル・ジョンとして、もうひとりは、ウィル・スカーリット? その三人かな…という気がするけど、はっきり三人組じゃない気がする。もうひとりのウィルである「ウィル・スタトレイ」っていうのは、誰なんだろうな。このホウルトの本ではそれらしいのがいなかった。

ロビンのこと以外で、他の本との関連で感じたこと

■弓術の浸透

「1363年にエドワード三世は祝祭日や日曜日に必ず弓術の練習をするよう命じており、また1465年にエドワード四世は、どの町区でも射的場を整備して祝祭の時に射的をするよう義務づけた。こうした行政的措置は十六世紀まで実に数多くとられ」(P227)

サトクリフの『イルカの家』でも弓術の練習に行く場面があった。たしか16世紀の話だったから、この記述に合うなあと思った。また、マリアン(メイド・メアリアン)、ロビン、タックなどに扮する、五月祭の行列のモリス・ダンスの描写があった。

『イルカの家』(ブックリスト2のデータへ)

■お忍びの王

「このお忍びの国王という主題は、十二世紀にアッサーの『アルフレッド伝』に書き加えられた、アルフレッド王とパンをめぐる有名な伝説にもみられる。」

ホッジズの、『アルフレッド王の勝利』で、このエピソード、出てきた。有名なエピソードだったんだ。アルフレッド王が農家(?)に身を寄せ、その家の老婆にパンを焼くように言われて、焦がしてしまう。王だと気づかない老婆が王を叱り付ける、というエピソード。

ちなみに、ここで言われている「お忍びの王」の主題というのは、リチャード獅子心王がロビンに会いに森へ入るときに王の姿をせずに行ったこと、を言っているのだと思う。(この部分、今手元に本がなくて思い出して書いてます)

『アルフレッド王の勝利』(ブックリスト2のデータへ)

■ドゥーム

アウトロー、ヘリワード・ザ・ウェイクについて、「1086年のドゥームズデイ調査」「ドゥームズデイ・ブック」(P108)という言葉が出ているのに気づいた。

あれ、『ドゥームズディ・ブック』って、うわさを聞いている本のタイトル。そのときは、ドゥームズディ・ブックってどういう意味か、どういう本なのか、わからなかったし、そういう言葉があるっていうことも知らなくて。 じゃあ、あの本はここで言われている「ドゥームズディ・ブック」というものを、モチーフとした本だったのだな。 では、その「ドゥームズディ・ブック」というのは、何なのか、調べてみると、土地台帳のこと。ウィリアム一世がつくったらしい。

Doomsdayというのは、「世界の終わり」、「最後の審判の日」のことらしい。ウィリアム一世の土地台帳、そんな名前がつけられているなんて、どんなものだったんだろう。厳しいものだったんだろうか。

このDoomsdayから思い出したのが、Doomという言葉。最近、この言葉について、知った意味や、なるほどと思ったことがあった。

『指輪物語』で、「Mount Doom」(滅びの山) また 「Crack of Doom」(滅びの罅裂)という言葉がある。でも、doomという言葉知らなくて、「滅びの山」のもとの言葉はMount Doomというのか…ぐらいの認識しかなかった。doomの単語の意味は破滅、運命という意味だと知った。だからMount Doomで「滅びの山」になるわけか。でも、単なる滅びの山という言葉だけじゃない。doomはもともと、「最後の審判」が意味するところの運命、を指しているから、ただ滅びの山、滅びのきれつというだけじゃない意味があるんですね。

Crack of Doom という言葉はtill the crack of doom「世の終わりまで」という用例で、辞書にも載っている(参照は三省堂のデイリーコンサイス英和・和英辞典)。これは、シェイクスピアの『マクベス』の中に出てくる言葉らしい。

トールキンはいろんな言葉の仕掛けを考えて、書いているんだなと思った。

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