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農薬の空中散布

 

[農薬散布の状況]
 田畑に広い範囲で農薬を撒くときは、ヘリコプターによる空中撒布が行われます。空中散布は広範囲に大量に農薬の霧が拡散するので、有害性が高いと感じます。

 2002年までに住んでいた仙台では、何年か前からヘリコプターによる空中撒布は廃止されていました。その代わりに農業機械やラジコンヘリによる散布が行われていたようなのですが、撒布の現場を見たことがないので、どのような規模・頻度で行われていたのかはよくわかりませんでした。

 夫は、宮城県の南の方の町に住んでいました。結婚後も一緒に住む家が見つからないので、私たち夫婦はそれぞれの実家に暮らしていました。夫の実家は、家の周囲が見渡す限り田んぼで、ヘリコプターによる空中撒布が行われている地域でした。撒布をするときは、事前に回覧板で撒布日を知らされるのだそうです。農薬を空中撒布すると、田だけではなく、家や車にも農薬の霧が飛散します。

[夫に会えなかった日]
 夫の家の周りで空中撒布があってからすぐに、夫が私の家に来たことがありました(2001年7月頃)。私の実家の庭に、夫の車が入ってきたとき、私は強い刺激を感じました。その刺激は夫の車のボディから発散していました。そして、夫が車から出てきたとき、夫本人からも、とても強い刺激臭を感じました! 空中撒布後、夫の実家の周辺一帯が濃い農薬の霧に包まれていたのではないかと思います。そのため、夫の車にも、着ている服にも、農薬の成分が付着してしまったようでした。夫ははるばる50kmの道のりを運転して私を訪ねてきてくれたのに、私はとても一緒にいることができませんでした。申し訳なかったけれど、そのまま家に帰ってもらうことにしました。

 夫と別れた後、私は2日間寝込みました。そして、その後しばらくは夫と会わないことにしました。どれくらい時間がたったら、あの刺激は収まるのか、気が気ではありませんでした。このままずっと会えなくなってしまうのではないかと心配だったのです。2週間後、夫がまた訪ねてきてくれました。私は恐る恐る玄関から出て行ったのですが、幸いなことに、あの刺激はなくなっていました。本当によかったです。それからは、空中撒布が行われた後は、しばらく会わないように日程を調整しました。

[無農薬野菜なのに・・・]
 札幌に引っ越してからは、家の周りに農地がないので、空中撒布とは無縁の生活を送っています。それでもときどき、空中撒布のことを意識することはあります。夫の実家では自家用に野菜を栽培していて、我が家にも野菜を送ってきてくれます。無農薬栽培です。この野菜はとてもおいしいです! しかし、ときどき野菜に刺激物が付着していることがあります。そのときに電話で夫の実家に聞いてみると、周辺で農薬の空中撒布をした直後だったということがありました。根菜類はそれほどでもないのですが、葉物野菜はとても刺激が強かったです。

(農薬の空中撒布については、「第2章〔2〕原因の究明−aよく観察し調べる」にも情報が載っています。)

(2005.6.24)

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「排気ガス」へ続く
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