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天草から“レッドカード!” |
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台風16号、21号時の外平海岸の状況激写!
相次ぐ来襲で自然植生の強味がより鮮明に
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台風の来襲はもちろん歓迎することではない。自然の猛威は人命を初め私たちの生活を脅かすからだ。が、時として「自然」vs「人工」の優劣を目の当たりに見せてくれることもある。ここに紹介するのは、無駄な公共投資を行い、なおかつ自然を破壊しているという典型的なパターンをはからずも台風が示してくれた。【天草からレッドカード】第2弾として二つのケースの写真類をとくとご覧いただきたい。
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●16号● 垂直護岸はるかに超える波しぶき
【天草からレッドカード】−1−で吉崎和美さんが取上げた「樋島外平海岸」における石垣護岸と野生のダンチクが茂った個所の波浪の吸収、消波効果が明らかに違うことが記録された。
天草・上島の東南の方向に位置する樋島は樋島大橋で“陸続き”になっているが、その東側に位置している外平海岸が今回の舞台だ。
ロケーションを簡単に説明しておくと、樋島大橋から外平海岸への入口付近で車を降り、左右が藪の道を浜へ向って少し上ると、突然、浜と八代海が視野いっぱいに広がる。右手には城島、その先に黒島の二つの島があり、突堤から2本、海に突き出している。突堤と突堤の間は約350メートル。うち約250メートルがダンチク植生部分、残りが石垣による垂直護岸になっている。
島田さん撮影の【そのT】、北垣さん撮影の【そのU】は主として浜と左側(西側)の突堤から激写したものだ。
【そのT】は、台風16号が吸収を縦断した2004年8月30日午前9時50分頃、地元在住の島田光久さん(自営業・漁協組合員)によって撮影されたもので、石垣による垂直護岸の個所に寄せる波と大きなしぶき、それに対して石垣でない、ダンチクが群生している所では同じ浜でも波浪が吸収され、消波されている様が如実に分かる。
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垂直護岸(石垣)自然植生(ダンチク)の消波効果は歴然 |
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石垣護岸 |
石垣護岸 |
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ダンチクが生えているところ |
ダンチクが生えているところ |
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ダンチクが生えているところ |
ダンチクが生えているところ |
【撮影日時:2004年8月30日AM9:50頃】
【撮影者:島田光久】 =提供:天草の海を考える会= |
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●21号● ダンチク群生個所は波静かで暖かさ感じる
【そのU】は、【T】の1ヵ月後、こんどは台風21号が16号と同じようなコースをたどった際、「龍ヶ岳の海と食を護る会」代表の北垣潮さんが“決死の撮影”を行った際の貴重な記録である。
北垣さんの本業は漁業だが、地元の自然環境を守るために意を決っして町議(いまは合併して市議)に初立候補、トップ当選したり、昨年9月に福岡で開催された「第4回有明海・八代海総合調査評価委員会」に発表人として発言するなど、本業をないがしろにして(?)、地域の環境保護に尽力している人だが、写真を通じて「記録を残す」マインドも旺盛で、[T]の知人の島田光久さんが16号時に撮影したことを意識し、同じ個所からの検討を心がけたと言う。
今回いち早く貴重な写真を≪環っ波≫に提供して下さったが、合わせて以下のようなコメントも寄せてくれた。
【北垣コメント】
「風も波も吸収」―ダンチクのありがたさ身をもって認識した
- 風が強くなったので危険を感じ、一度戻って、様子を見てもう一度行きました。
- そこで目撃したのものは砂浜のある方は打ち上げた波は砂浜にほとんど吸収されますが、堤防が出来ている所は返し波があり、砂浜の沖合と比較した場合、大きい波が出来ていることでした。
- また、ダンチクのある所を通るときは風もなく、濡れていた体が暖かくなりました。風もしぶきもなく快適でした。ダンチクが切れると体が冷たくなりました。
- 護岸を造るから波の力で砂を沖合に持っていかれてしまい、砂がなくなす事がよく分かりました。日本中の海岸で見られる現象ですが………。
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◆道路から外平海岸を望む |
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AM08:24 |
AM08:25 |
◆ダンチクが植生している個所 |
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AM09:09 |
AM09:09 |
◆ダンチクが切れた個所から突堤を望む |
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AM08:34 |
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◆左側の突堤から南方向を見る |
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AM08:39 |
AM08:41 |
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AM09:04 |
AM09:05 |
◆同じ突堤から西側の工事が行われた個所を見る |
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AM09:49 |
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◆コンクリート堤防の先端から |
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AM08:55 |
AM08:56 |
=提供:龍ヶ岳の海と食を護る会= |
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