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参加者、全国津々浦々から続々集まる

東大で≪自主講座 宇井純を学ぶ会≫

文京区民センターで≪偲ぶ集い≫開催
〈宇井純〉生誕75年の前々日、2007年6月23日の昼・夜、「学ぶ会」と「偲ぶ会」が開かれた。全国各地から合わせて1400を超える人たちが集まった。                  
【写真:広瀬美紀

≪公開自主講座 宇井純を学ぶ会≫
「学ぶ会」は、≪公開自主講座 宇井純を学ぶ会≫として、同日午後1時から、「宇井純を学ぶ」実行委員会の主催、日本環境会議の共催で東京・本郷の東京大学・安田講堂で開かれた。
プログラムは、講演「若い世代に伝える宇井さんの言葉と仕事」とディスカッション「若い世代が受け取る宇井さんの言葉と仕事」で構成され、生前の宇井さんと関わりのあった人たちがそれぞれの体験や思い出などを語り、それを若い世代がどう受け留めるかという企図で組み立てられた。
写真:満員の安田講堂には緊張感すら漂った

安田講堂をほぼ埋め尽くす1000人超の人たちが全国から集まり、講師やパネリストの話しや議論に熱心に耳を傾け、予定時間を大幅に越えながらもフロアから活発な意見が出され、最後に日本環境会議代表理事の宮本憲一さんが「総括」を行い、同5時過ぎ散会した。
写真左:原田正純さん(右端)の講演で始まった
写真右:4人のパネリストたち(右側)も率直に「宇井論」を展開した

この日の講演は、原田正純熊本学園大学教授、淡路剛久早稲田大学教授、桜井国俊沖縄大学学長、最首悟和光大学名誉教授、吉岡斉九州大学教授、宮内泰介北海道大学准教授(現 教授)の順で行われ、パネルディスカッションは三輪大介京都精華大学院生(現 兵庫県立大学博士課程)、友澤悠季京都大学院生、山下英俊一橋大学講師、鬼頭秀一東京大学教授の順で発言があった。モデレーターを小林和彦、井上真両東京大学教授が務めた。

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≪宇井純さんを偲ぶ会≫
≪宇井純さんを偲ぶ会≫は会場を文京区・春日の文京区民センターに移し、同実行委員会の主催で開かれた。午後6時過ぎ、会場いっぱいの400人余りの人たちが参加した。

前半の「追悼の部」では、全員で黙とうをした後、報道写真家の桑原史成さん、弁護士の坂東克彦さん、那須塩原市議の早乙女順子さん、元WBA世界チャンピオンの平仲信明さんがこもごも思い出や、今だから話せる話しを披露、会場は何度も笑いにつつまれ、和やかな偲ぶ会となった。
写真:400人の人たちがそれぞれの話に聞き入った

続いて、「懇親の部」では映像作家の土本典昭さんの音頭で献杯の後、高校時代の同級生の新井達夫さん、かつて埋め立て反対運動で宇井さんの指導を受けた陸前高田の河野正義さん、HIV訴訟原告(現参議院議員)の川田龍平さんらが次々とエピソードや宇井さんとの関わりなどを語り、この間、カネミ油症対象協議会の矢野トヨコ・忠義夫妻および作家の石牟礼道子さんからのメッセージも披露された。

さらに、余興として自主講座メンバーだった舘野公一さんらのギターとバンフルートの合奏や東大音感研究会のOB・OGによる「千の川になって」などが歌われ、会場は期せずして大合唱の渦となった。

そして、ノンフィクション作家の柳田邦夫さんの話に続いて、遺族・親族を代表して紀子夫人から感謝を込めたあいさつがあり、同9時過ぎ閉会となった。

≪お開き≫
お役所仕事の会場を締め出されても、なお60人以上の人たちが去り難くしていたら、カメラマンの機転で集合写真を撮影。ようやく“お開き”となった……。
写真:みんなの顔に「宇井さんのこと、忘れませんよー」という思いが表れていた

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