ギロチンと赤潮はいまや切っても切れない……… =2004年5月24日撮影
赤潮(あかしお)
植物性のプランクトンが海中で急速に増殖し、海の色が赤茶っぽく見える現象。赤のみでなく、褐色、黒褐色、緑色の場合もある。
植物プランクトンは二酸化炭素と水と光でいわゆる光合成を行なうが、増殖や生長には栄養塩(硝酸・亜硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、その他の金属類、ビタミン類など)が必要で、この栄養塩の濃度が河川から生活排水や工場排水などが流入することによって上昇すると、異常に増殖して赤潮と呼ばれる状態になる。また、海水の温度変化、潮流、台風や低気圧などによって、底層水に沈積した栄養塩や海底の土に微量含まれている鉄分やマンガンなどが底層水とともに表層に運ばれる湧昇が起きると、赤潮の発生につながることもある。ただ、一口に赤潮と言っても古代から起っている現象と、近年人為的な結果によって起る現象があり、有明海では後者で、1990年代前半までは赤潮の発生しない海と考えられていた過去の常識を覆す連続的発生を見せており、これがノリの養殖などに大きな影響を与えている。







ギムノディニウム サングイナム (Gymnodium sanguineum)
渦鞭毛藻類(うずべんもうそうるい)に分類される毛藻類の一種。
赤潮を形成する一員とされている。
大きさは長さが54〜56μm、幅が35〜45μmで、細胞の形はやや細長く、角に丸みがある五角形が多い。海中をゆっくり泳ぐ。














スケレトネマ コスタータム (Skeletonema costatum)
珪藻類の一種。
赤潮を形成する一員とされている。
大きさは幅が6〜22μmで、多くの細胞が針状のものでつながっており、ほぼ真っ直ぐに長い。冬や春に大きくなる。
1年を通じて発生するが、リンが海に流れ出す河口付近に発生し、芽を痛めたり、色落ちなどノリ養殖に悪影響を与える。










=画像はいずれも「サイエンスミュージアム」より
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