(1)フッ化物洗口 |
フッ化ナトリウム溶液による約1分間洗口する方法です。4歳からの実施により永久歯で50〜60%
のむし歯予防効果があります。水道水フッ化物濃度適正化が全く行われていない日本では、この
方法に頼るしかありません。 |
園や学校など集団で実施するフッ化物洗口法は、個人でする場合と比較して |
@その施設内のほぼ全員の子供たちに、むし歯予防の効果が表れます。 |
A 歯科医や園の先生によるのではなく、子供たちが自分で行ないます。 |
B 施設内であれば、忘れることがなく、確実な管理ができます。 というメリットがあります。 |
集団で実施するフッ化物洗口法は、日本で約3000施設、30万人の子供が実施していますが、これ
は必要とされる全小児人口の2%程度であり、全く悲しい現状です。今後、早急に普及させなけれ
ばなりません。 |
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(2)フッ化物歯面塗布 |
フッ化物歯面塗布法には、歯ブラシや綿球、綿棒などを用いてフッ素を歯に直接、年に3〜4回塗布
する方法です。20〜30%のむし歯予防効果があります。 |
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(3)フッ化物配合歯磨剤 |
むし歯予防のためにフッ素が入っている歯磨剤のことです。
フッ化物配合歯磨剤は、パッケージ等に「フッ素入り」の表示や、歯磨剤の成分表に、モノフルオロ
リン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズなどと記載が目安です。また、小児用の歯磨剤
の90%以上は、フッ化物配合歯磨剤です。20〜30%のむし歯予防効果があります。
フッ化物配合歯磨剤は、日本以外の先進諸国において1980年代ですでに90%に達していました。
過去20年間にこれらの国でみられたむし歯の減少は、フッ化物配合歯磨剤によるところが大きいと
いわれています。現在では、世界中で15億人が利用しています。日本においても最近になって普及
し始め、2001年で市場占有率は79%までに上昇しました。 |