ホーム >> ブック >> ブックリスト2 >> 読書感想 >> No.161〜170
ターシャ・テューダーの、クラシック絵本のシリーズです。
感想のアップはしてませんけど、このあいだ、『コーギビルの村まつり』を読みました。
(参考:『コーギビルの村まつり』(絵本の項へ))
おまつりの日を描いている点、品評会や出店があったりにぎやかな雰囲気は、こちらも共通しているかも。
[158]『がちょうのアレキサンダー』にでてきた、シルヴィー・アンと、がちょうのアレキサンダーもでてきた。
もしかしてシリーズ共通の登場なのかな? [150]『ホワイト・グース』にはでてきてなかったけど。
シルヴィー・アンのおにいさんのトムの顔が、なんか気になってしまう。(ななめからの顔、って感じのところ)
「絵本 かんこく・ちょうせんのみんわ 第1集」
の12、です。
白いひげをはやした老人の絵、仙人みたい。
竜井(リョンジョン)という池のぬしで、青い竜、青竜(チョンリョン)です。
絵は、池とか、ほかもところどころ、貼り絵になっているのかなあ。
「どろどろと大地はゆれ、
いなずまが天をきりさき、
すでに二ひきの竜は
はげしく たたかっていた。
金武達(キムムダル)は、
もうおそれてはいなかった。
弓をきりきり ひきしぼり、
矢を ひょうといた。」
(p.18)
まものと戦うときには、つばをつけた矢で射るんだそうです。
竜に矢を射こむところは、なんか『ホビットの冒険』思い出しました。
[156]『妖精の妻』で読んだ、学校図書の「世界の昔ばなし」シリーズの、「4・スペイン」 です。
バーバラ・クーニーの絵がついていることを知って驚き、読んでみました。
この『四人のきょうだい』は、バーバラ・クーニーというだけでなく、りゅうの絵があったので、興味がわきました。スペインの昔話が6つ入っていますが、りゅうがでてくるのは、表題作の「四人のきょうだい」。
きょうだいの中で、<末っ子>がいちばん手柄をあげることになる、定番のお話ですが、きょうだいたちも一緒に行動するしそれなりに活躍します。欲のない末っ子と、
「やぎのちちしぼりをしたい」
という王女。なんだかそぼくでほのぼの。
りゅうとおもっていたのは、「うみへび」、と訳されていました。絵をみると、身体はへびのように長い。顔はりゅう、という感じです。いわゆる、東洋のりゅう、のような感じです。りゅうや、うみへび、といってもいろいろあるんですね。
「半ぺらひよこ」は、途中はこわい感じもしますが、ラストは意外でおもしろい。
「鬼のカーランコ」は、おおかみと七匹の子ヤギのおはなしみたい。子やぎは三匹で、おおかみでなく、鬼だけど。すずめばちの修道院長、というのがでてくるのは、変わってますね。
子やぎ三匹の絵がカワイイ。
やぎって目がこわいところもありますが。
りゅうの絵本、みつけました!
表紙にある絵、王子様みたいな姿の男の人と、りゅうの絵。
いままで読んだ絵本では、創作されたお話や、簡略化されたりおもしろおかしいりゅうだったりしたので、これは、なにやら本格的なりゅうのお話かも?と心おどりながら手にとりました。
デイヴィッド・ウィーズナー。うしろの人物解説のところ読んでみたら、『フリーフォール』の作者とあって、この絵本ちらっとみたことあるので、アっと思った。
たしか、字がなくて、絵だけの絵本…。そこに、りゅうの絵がひとつあったような? あんまりりゅうはたくさんでていなかったし、読むのはやめたけど、今度またチェックしてみよう。(参考:[174]『フリー フォール』を後日読む。)
で、この絵本は、ウィーズナーの言葉のところにこうあった。
「 この物語は、イギリスの民俗学者ジョゼフ・ジェイコブズが、1890年刊行の“English Fairy Tales”という本に、“The Laidly Worm of Spindleston Heugh”(スピンドルストーン・ヒューのみにくいワーム)と題して再話したものを元にしました。さらに元をたどると、これは18世紀の民間伝承の物語詩からきています。ジェイコブズは、物語詩版の主人公オーウェインは、アーサー王伝説のサー・ガヴェインと同一人物であると推測しています。(後略)」
あ、ジェイコブズの本は読んだけど、『スピンドルストーン〜』という話は、はいっていたのだろうか?
(参考:ジェイコブズ『ジャックと豆のつる イギリス民話選』(伝承の項へ))
この絵本自体もまた、ウィーズナーたちが、あらたに再話したわけだけど、民話的なお話でうれしかったです。
『フリーフォール』をみた時もちらっと思ったのは、きれいな絵なんだけど、ちょっとうごきが止まっているようなそんな感じも…? でも、きれいな絵です。
妹のマーガレット姫のドレスのスカートがきれい。黒っぽい上着に、スカートはピンクで、柄が入っている。ちょっと変わってて素敵なドレス。
継母のお妃さまがワルで、お姫さまはりゅうにかえられてしまう。
りゅうのうろこの柄が独特な感じ。このりゅうは、身体がけっこう長くて、顔は爬虫類系な感じがした。
(追記)
そうか、「ワーム」なんだ。「ドラゴン」じゃなくて。だから、恐竜型の体型のドラゴンの絵もいままでの絵本などで見てきたけれど、それよりも、爬虫類的なのだろうか。
教えていただいた、インノチェンティ。はじめて読むインノチェンティです。
クリスマスの絵本で教えてもらったのですが、こちらの絵本は、重いテーマです。
インノチェンティにこの本があるのを知ったけど、手にとるのはなかなか気がすすまないような思いがしていました。でも、何を読もうかと思っているときに、目にとまったので、思い切って。
強制収容所におくられる母親が、貨車の窓から赤ちゃんを投げ落とす。万に一つでも、赤ちゃんが生きのびる可能性のために。その赤ちゃんだった人から、著者のルース・バンダー・ジーが聞いたことなのです。
絵の、インノチェンティ、独学とありました。すごいですね。モノトーンの場面など、写真みたいにもみえる、絵でした。
ほかの子はもうはやくからとんでいるのに、末っ子の竜の子だけは、羽も蝶のように弱くて、とべません。竜の国へいくときが近づいているのに。
おじいさんは、竜の国の王、ダンド。おとうさんのカイ殿下は、末っ子におじいさんの立派な名前をくれました。
ときどき、絵の中でいいなと思える絵がある。
ダンドが口をあんぐりあけているところとか、 かぶとをかぶって長く髪をあんだウェルキン人の、スモウルド隊長のむすこ、ドラムが、ふとんのなかでないてるところとか。
(父親のスモウルド隊長、けっこういいとこあります。)
ラッセル・ホーバンというひとは、名前は有名ですよね。きいたことあります。
表紙をひらいたところにある、久山さんの、言葉が目にとまって、勇気が与えられるような絵本のように思って、読んでみました。
でもちょっと、話がむずかしくて、ながながしくて、たいくつだったかも…。
ウミドリのひなは、はまべにうちあげられて、でも、じぶんにとじこもったように、外の世界にでていこうとしない。かくれがをつくったり、砂に円をかいて、すわりこむ。
円からでるときは、「またぐだけ」
では外にでられない。線をけさなくちゃならない。ばかげたことだけど、でも、そんなことや気持ち、きっとだれでもある、かな…。さらに「円を二重に」
したり。
放浪者のアホウドリが、かっこいい。
「海にくらべて小さくないものなんかあってたまるか! あのでかいシロナガスクジラだって海の中じゃちっぽけなんだ。海が大きくなけりゃ、海じゃなくなっちまう。クジラはクジラ分の大きさだし、おれはアホウドリ分の大きさだ。おまえだってウミドリ分の大きさなんだ。それ以上、何を望む!」
さいご、おいてかれちゃうカニがちょっとかわいそう…。カニはどうして、よく泣いていたのだろう?
アーノルド・ローベルは『ふくろうくん』というのを読んでみたいとおもっている。(参考:[190]『ふくろうくん』を後日読む。)
これは、「りゅう」になってしまう男の子がでてくるというので読んでみた。
バートラム王子はいい子ではありませんでした。ベッドでわめく、あかんぼの王子。少し大きくなっても、いたずらばかり。にくたらしいような目つきの小さい王子の絵が、ミョーにツボにはまります。
小さいりゅうの絵がかわいらしいです。口からはく火の描き方が気に入りました。
さいごは、王子さまも、ほほえんだ口元の、あいらしい笑顔になってます。よかったね、バート。
再読です。
サトクリフのこの本、サトクリフの中でも、さいしょのほうに読んだ本。ハードカバーだけだったけど、岩波少年文庫から出たのを、おいていたのを読んだ。サトクリフの他のも少年文庫になってほしい。
(参考:ダイアリーの関連記述)
これは、青銅器時代を扱った物語。最初に読んだときは、あまり好みの時代ではないような気もちだった。原始的というか、地味なように思えるし…。(でも、なにしろブリテンの歴史がわかっていなかった) チャールズ・キーピングのさし絵も、あまりかわいくないと思った。
でも、サトクリフの作品を読んできて、またこれに触れてみて、なかなかいいと思いました。ようやっと、サトクリフの重厚さ、猪熊さんの訳の特徴、なれてきたというのもあると思う。
チャールズ・キーピングの絵も、なれてきて特徴がつかめてきたかも。黒ぐろと縁取りしたような絵、人物の群像ふうみたいなところ。
(参考:チャールズ・キーピングについて[58]『夜明けの人びと』)
浜田廣介[154]『りゅうの目のなみだ』より先に、こちらを読みたいと思っていた。
このあいだ、新聞で俵万智さんがこの、ないた赤おにの絵本を紹介しているのをみて、やはり読みたくなった。
俵さんが紹介していたのは、偕成社のほうだった。いもとようこさんの絵の(金の星社)のが気になっていたから、こちらをよんでみた。
『りゅうの目のなみだ』よりずっと泣ける…。タイトルからして赤おにはでてくるのはわかってたけど、青おにがでてきて何をするのか、しらなかった。
赤おにが人間としたしくなりたくて…というところまではわかっていた。赤おにの気持ちに感情移入して、感動しようとしてたけど、この青おに…。うわ〜〜、青おに…。この青おににショック受けてしまった。
日本の絵本、あまり今まで興味もなかったけど、いいですね。言葉のリズムもいいし。浜田さんの絵本、またほかのも読みたくなった。
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