Cottage Design Karuizawa
 Karuizawa

   山荘だより 
 Vol. 11

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<Vol. 11の内容>

○森の恵み 大きなハナビラ茸

ドレーヌ adeleine

○獅子柚子マーマレード(Marmalade)作りの愉しみレシピ

○〜驚きの野趣味〜コペンハーゲンの番外2つ星レストラン“noma”

○ここでも野趣味溢れる異素材が!パティシェ ピエール・エルメ氏のスイーツ

○“noma”の照明シーンを演出するタルジェッテーポールセン

○バジルペースト+生パスタの食卓

○芸術的で繊細なフレンチ Restaurant Toeda 軽井沢 
 





森の恵み 大きなハナビラ茸   11Aug. 2010  

猛烈な雨があがったので、森へウオーキングに出掛けた。
雨後の森は、一段と匂いたつ。

大規模別荘地を抜ける。
普段は静まりかえる別荘地もこの時期は多くの山荘に日中ながらあかりが灯り、開け放たれた窓から温かな雰囲気と話声が漏れる。

1時間20分程歩き、帰りの途につく。ふと、3年前ハナビラ茸を採取した場所を思い出し、足はその道へと向かう。
30mほど来た山道から、その場所に目をこらすと、なんと大きな白い塊が二つ見える。
そこは、山道から7〜8m入った雑木の林で、中に目通り30cmほどの太さの赤松が5,6本立つ沢の傾斜地で、下には清流が流れる。
足元の悪い傾斜地も忘れ、急ぎ踏み込むと見事なハナビラ茸が赤松の根元に二つ。
雨後の水分を含み、ずっしりと重い。野趣溢れる独特の香りを近隣に放つ。
山荘に持ち帰り、新聞紙の上に広げる。
水分を飛ばし、明日調理しようと、閉店間近いツルヤへ材料を仕入れに出掛ける。
この時間にも拘わらず、店内は避暑客でごったがえしていた。

ここ数年ハナビラ茸には巡り会わなかったが、こんな恵みがあるから、野山のウオーキングはやめられない。

以前、所属する「われもこうの会」「野山の恵みでおいしいレシピ」なる特集をしたことがある。
そこに寄稿した内容をここにご紹介したい。


はキノコ!採って楽しむ旬の味
ハナビラ茸は、秋に大きな唐松や赤松の根回りに発生する。
白舞茸よりも小さな花びらが無数につく白い大きなキノコ。

キノコ料理のレストランシェフの舞茸レシピからヒントを頂いたが、舞茸と同じ「歯切れの良い食感」と「香り」が身上で、和洋どちらにも美味しい、すばらしい
食菌だ。

[ペンネの「ハナビラ茸」ソース、ツナ風味]
@鍋でオリーブ油を熱し、みじん切り玉ねぎ、にんにくを加え、焦がさないよう香りを出す。
A@にツナ〈入れすぎないこと)、裂くように切り分けたハナビラ茸、白ワインを加え、炒める。
B火を止める直前にオリーブ油、塩、レモン汁、コショウで味を調える。
C火を止め、ゆでたペンネをAに加え、混ぜあわせる。
D深鉢に盛り、おろしたパルメザンチーズを加える。      (こぶしざわ 羽鳥)

    −会報 われもこう 第19号 2005年7月13日発行よりー

 
 
   
  径40センチ、重さ806gの大きなハナビラ茸
下の上毛新聞掲載の発見ハナビラタケに優るとも劣らない大きさか 
 
 重さ341g、2個で1kgを超える

お吸い物も美味しい。ペンネでなく、バリラのスパゲッティで食する。
酢のものは、茹で汁を捨ててしまうため、香りと出汁を失う。
 
   
 レシピのペンネに替えて、スパゲッティーで、オリーブオイルを控えたので、ネットリ感に欠けたが、香りと食感は良好    皿は毎年行われる木村硝子店の軽井沢山荘セールで購入 破格値でデザイン性豊か
http://www.kimuraglass.co.jp



   
群馬の地元紙「上毛新聞」の記事より  あの繊維会社ユニチカ(株)の健康食品「白幻鳳凰」のPR
ハナビラ茸はアガリクスやメシマコブ、霊芝などと同じ強い免疫賦活作用、制癌作用を持つβーグルカンを豊富に含む 




ドレーヌ   adeleine〜  
 
野草木による食べられる庭創り相談のため雲場のIさん夫妻が来荘された。
過去にも摘み草試食会的な催しに参加されたと言う。

夫人は、教室も運営されていたお菓子作りのプロ。
ご自分で作られた「マドレーヌ」をお土産に頂いた。
小さな無地の白い紙箱に沢山のマドレーヌがセロファンに包まれて綺麗に並べられていた。
その風体はお店で買う体裁の良い商品と見紛うほどのもの、さすがプロの技と感心させられた。

マドレーヌは、ポッコリと膨れ、身が絞まり、まろやかな甘みが広がる。
過去食べたマドレーヌの記憶と比べ、しっかり絞まった身からは、増量材などの添加物?を加えていない
純粋な美味しさに感激。



マドレーヌといえば、プルーストにおける記憶の典型としてきわめて有名な一節を想い出す。
「ある冬の日、私が家に帰ってくると、母が、私がさむそうなのをみて、いつもの私の習慣に反して、飲ませてもらうようにと言いだした。
はじめはことわった、それから、なぜか私は思いなおした。
彼女はお菓子をとりにやったが、それは帆立貝のほそいみぞのついた貝殻で型をつけられたように見える、

あの小づくりでまるくふとった、「プチット・マドレーヌ」と呼ばれるお菓子の一つだった。
そしてまもなく私は、うっとうしく暮れた一日とあすも陰気な日であろうという見通しとにうちひしがれて、機械的に、一さじの紅茶、
私がマドレーヌの一きれをやわらかく溶かしておいた紅茶を、唇にもっていった。
しかし、お菓子のかけらのまじった一口の紅茶が、口蓋にふれた瞬間に、私は身ぶるいした、私のなかに起こっている異常なことに気がついて、
すばらしい快感が私を襲ったのであった、孤立した、原因のわからない快感である。

その快感は、たちまち私に人生の転換を無縁のものにし、人生の災厄を無害だと思わせ、人生の短さを錯覚だと感じさせたのであった。
あたかも恋のはたらきとおなじように、そして何か貴重な本質で私を満たしながら。
というよりも、その本質は私のなかにあるのではなくて、私そのものであった。

私は自分をつまらないもの、偶発的なもの、死すべきものと感じることをすでにやめていた。
一体どこから私にやってくることができたのか、この力強いよろこびは?それは紅茶とお菓子との味につながっている、しかしそんな味を無限に越えている。
したがっておなじ性質のものであるはずはない、と私は感じるのであった。このよろこびはどこからきていたのか?それは何を意味していたのか?
どこでそれを把握するのか?私は二口目を飲む、そこには一口目のとき以上のものは何も私に見出されない。
三口目は二口目よりもすこし劣ったものしか私にもたらさない。もう私はやめるべきだ。
飲み物の効力は減ってゆくようだ。あきらかに、私が求める真実は、飲物のなかにはなく、私のなかにある。
 
 −プルースト 失われた時を求めて 第一篇 スワン家のほうへ 第一部コンブレー 井上究一郎訳 筑摩書房−

 


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 〜獅子柚子のマーマレード(Marmalade)〜 

 
1.5m程の小さな木から大きな実を13個収穫(12/2015)
冬、山荘の薪ストーブの季節になると柚子の収穫時期
料理研究家辰巳芳子さんの梅しごと” ならぬ柚子しごと” ストーブの上の鍋からコトコトと柚子の香りが部屋を満たす。
たっぷりな湯で瓶の煮沸も全てストーブで、ゆったりとした時間を愉しむ。


ブログに多くのレシピが紹介されていますが、ここでは料理研究家の石原洋子(いしはらひろこ)さんの簡単な甘夏のマーマレードレシピをベースに獅子柚子に応用したものを紹介します。
‐「季節の保存食」 石原洋子 家の光協会‐

<材料>
獅子柚子1個 (因みに写真左の大きいの768g 右606gもあります)
グラニュー糖 (表皮+果肉と同じ重さ)
 
 
  樹高1mほどの木にこんな大きな実が10個も付くので添え木で支える 
弊社ナーサリーこぶしのものは自然そのままですが、市販のものはワックスが塗られたり、消毒剤が散布されているものがあるそうです。束子などで良く洗って下さい。
もともと痘痕の凹凸表皮ですから、汚れが入り込んでいますので、丁寧に洗う必要があります。

1.皮をむき、果肉と皮を分ける。
  果肉はマイルドな甘みでそのまま食べてしまっても良い。
  但し、果肉袋から分離するのは簡単ではありません。

2.皮を縦に6等分ほどに切り分け、表皮の裏の厚く白い綿を包丁で切り落とす。
  これが結構大変で手間のかかる作業です。
  
  夏みかんの皮で砂糖菓子を作られる場合は、表皮でなく白い綿を使うので注意が必要です。

  果肉は袋から出し別置きする。 
  なお、種子は果肉を一緒に煮込む際、ガーゼや濃し網などに入れて煮込むとペクチン代りとなり、
  とろみを出すのに使います。 
 
  獅子柚子は白綿を捨て表皮を使う 
3. 6等分した表皮を半分に切り、薄い千切りとする。
  水に浸け数時間置き水を捨てる。


  各種レシピでは、水に浸け一晩置くものや、沸騰させ一晩置くなどの方法が
   紹介されていますが、
   苦味やピリピリ感を除くための強弱の手法であり、
   好みにより程度の程を選ばれたら良いでしょう。
   一度ではその程度はわかりませんので、再度作られる機会がある方は
   可能です。
 

因みに私は沸騰させ一晩置いて、その汁を捨ててから作りましたが、結構な苦味(ピリピリ感)が残っていました。
もう一度熱湯に晒せばほろ苦さとマイルド感のある大人の味に仕上がります。
この場合は、次の4.の行程を加えると3回ほとばし湯を捨てることになりましょうか。
 
  夏みかんほど酸味はなくマイルドのため果肉も一緒に 
4.沸騰したお湯に表皮を入れ、再び沸騰したら湯水をきり、鍋に戻して、
  果肉と甘味料を加える。


  甘味料はグラニュー糖が基本で、色が鮮やかにあがります。
   血糖値や甘味を抑えなければならない方はステビアやラカントなどの各種
   甘味料を使います。
  
   右の写真は自然派甘味料ラカントSを使用したもので、色合いはいまひとつ。
   ここでの分量比は、表皮525g+果肉122g 計647g ラカントS250gで
   甘さを抑えたものです。血糖値の高い者が主に食するため。



5.水をひたひたになる程度加え、強火にかける。
  沸騰したら弱火にし、木ベラなどでかき混ぜながら30分程煮る。 
 
   
6.30分程煮ると量が半分ほどになる。
  煮沸殺菌したビンに熱いうちに詰め、脱気のため逆さにして冷ます。 


  

  美しい飴色にあがり、ほろ苦く柑橘の香り豊かなマーマレードができれば成功です。  
 
   美しい飴色でほろ苦く柑橘の香り豊かにあがれば成功




 
 素朴なQ 〜ジャムとマーマレードの違いは?〜

日本JAS規格では、ジャム、マーマレード、ゼリーをジャム類と称します。
ジャム類のうち、柑橘類を原料とし、その果皮も含まれるものがマーマレードです。 −YAHOO 知恵袋ベストアンサーより−


                            
なるほど、これは明らかにマーマレードで良いんです。

 
 


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〜驚きの野趣味〜   NOMA ノーマ 「北欧料理の時間と場所」
                世界が注目するコペンハーゲンの番外二つ星レストラン
  
 
 
 

      

       
フレッシュチーズとトウヒ
の若芽 
生の甘エビと酢漬けの海藻、
マンネングサとルバーブのジュース 
北欧には食べられる
野生のベリーが59種ある
 
花のデザート   マイタケと血のピユーレ カタツムリと苔  タンポポとキンレンカ、
ハマナの実と黄ビート
世界の注目を集めるコペンハーゲンのレストラン、ノーマを紹介するのが本書だ。

シェフのルーネ・レセッピはまだ30代前半。店名はデンマーク語で北欧料理を意味するnord isk mad からつけられている。
メインはもちろん料理の写真。北欧らしいベリーを使った一品が目を引いた。

グラニータ(かき氷のようなもの)の緑にブルーベリーの青とアイスクリームの白が映えて実に美しい。だが、巻末にまとめられたレシピを見て驚いた。
グラニータに、常緑針葉樹であるトウヒの若芽が使われているのだ。カタバミやヒース(へザー)も散らしてあって、実にワイルドな「緑」の味がしそうである。

この「野趣」がノーマの特徴であるのは、料理とあわせて紹介されている食材を見ればわかる。ガマはキュウリのような風味が強く、
軽いコショウのような味が残るそう。
また野生ニンニクの若芽は、シェフたち自ら、3月の夜明けに市内の公園で摘むのだとか!

時折、肖像写真がある。ノーマに食材を提供する人たちで、北欧全体で60〜70人位いるらしい。興味深いのは、彼らのほとんどが、本職があったりする
ホビーファーマーであることだ。趣味だから、珍しい品種を栽培し、採取するという採算度外視の方法でかまわない。

そしてノーマは、絶えずメニューを変えるし数十席ほどと小規模だから、ある季節に少量しか採れない食材でも問題ない。

ノーマの野心的な料理を通して、大地や森や海と人間との関わりが再生され、維持されている。
小さなレストランが、環境と文化をさりげなく保全しているのだ。

           ―2011年7月17日朝日新聞 「視線」 保坂健二朗(東京国立近代美術館研究員)より― 

  
            ヨーグルトとホエー、サヤエンドウとセロリ                   鴨の胸肉、舌と心臓、キンレンカとクレソン 
   
    
    ホワイトカラントとキュウリの絞り汁のジェル、スウィートシセリーとへーゼルナッツ                         アスパラガス、ガマと鴨の卵 
   
    
          エルダーベリー 食べる前に必ず加熱しなければならな       グリーンストロベリー 未熟のものは酸味が強く、歯ごたえがある 
   
    
        北欧原産の植物 トウヒ、カタバミの花、クルマバソウ、ブナの若芽            羊のすね肉のグリルとラムソンの葉、黄ビートとエルダーフラワー  
   
 
詳しいレシピは、NOMA ノーマの巻末に「季節のレシピ、 レネ・レゼピ」として、掲載されていますので
ご購入あれ。
料理提供=レネ・レゼピ
発行者=リチャード・シュラッグマン
発行所=ファイドン社 定価7,308円
 
☆☆COOK IT RAW in Ishikawa 13-18 11 2011 にデンマークのレストラン“NOMA”の若きシェフ
ルーネ・レセッピも参加〜☆☆
 
今、世界のフードジャーナリストが最も注目するイベント“COOK IT RAW”(“あるがままに料理する”とでも言おうか、“自然を壊さずに料理し、自然を食べる”と言う意味)の第4回が里山、
里海の食材が豊かな石川県かほく市鉢伏の結婚式場アマンダンビラを会場として、4日間に亘って開催された。
2009年温暖化対策の国連会議(COP15)がコペンハーゲンで開かれたのを契機にデンマーク・コペンハーゲンで第1回が開かれ、ヨーロッパ以外では
日本で開かれたのが初めてだ。
(脚注1)

伊、米、仏、デンマーク、スエーデン、ブラジル、スペインなど10カ国から
「自然との共生」を考える15名の世界を代表するトップシェフ達が一堂に会した。
“Cook It Raw”は、その土地の食材を使って料理する世界で最も贅沢な晩餐会だ。石川では若手を主体とした伝統工芸作家達の器にこの料理が盛られた。

ホストを務めたのは、東京の二つ
レストラン「ナリサワ」のオーナーシェフ成澤由浩(42歳 BS− TV エルムンドのレギュラーゲストとしてお馴染み)だ。
彼は里山、里海の豊かな自然と食材に加え、伝統文化を誇る石川県の地を世界のシェフ達に見せたいと、この地を舞台に選んだと言う。

シェフたちは、地元里山の人たちの案内で山に入り、ヤブミョウガ、ムカゴ、ウバユリ、シャク、フユイチゴ、ユキノシタ、ワサビ、
ムラサキシキブ、ナメコ
フユワラビなど自然の恵みの多様さに感嘆。
また輪島の鮟鱇の肝、赤烏賊、能登産の牡蠣などが里海の食材として供された。

ここでもNOMA同様、自然の恵みが食材として使われている。特に
ムラサキシキブの熟した実を口に運んだのには驚かされた。
野趣溢れる自然の恵を食材として取り入れる世界的潮流?がここでも強力にアピールされた。

それにしても、
ムラサキシキブは野趣味嗜好の私も食べたことはない。来秋に紫に熟した実が待ちどうしい。 ―放映12/22 2011 11:00〜11:49
BS−1 エルムンド―


(脚注1)<開催地>
       第1回 2009年5月 デンマーク・コペンハーゲン
       第2回 2010年1月 イタリア・フリエルベネチア
       第3回 2010年9月 フインランド・ラップランド
       第4回 2011年11月 日本・石川
     第5回 オーストラリアやブラジルが開催候補地として挙がっている。

  “noma”の証明シーンを演出するタルジェッテーポールセンの照明―
 

毎回北欧の美しい照明シーン映像を送ってくれるタルジェッテーポールセン社の照明
コンサルタント高橋さんから今回は何と期せずして、“Norma"の照明シーンが届く。


“今週のルイスポールセン”では、照明の美しい写真をお届けしています。 (12/14 2012)
「世界のベストレストラン50」というランキングで3年連続1位を獲得している、コペンハーゲンにある「Noma」。

料理の盛付けがアートです。
Photo Copyright: Louis Poulsen
Toldbod 220 Wall 290 Post

ルイスポールセン
高橋 亜須未
tel:03-3586-5341

     
外壁ブラケットにタルジェッテーポールセン社のToldbod Wall 220アルミが、ライトグレーが外壁色にマッチ“noma”のサインを照らし出す   店内随所に照明シーンを創り出す 
     
 
   

 
 
 

ここでも野趣味溢れる素材が!パティシェ ピエール・エルメ氏(Pierre Herme )のオート・パティスリー 
     −パティシェとしての氏が創り出す異素材を組み合わせた新しい味覚と、洗練されたデザインに世界が注目−
 
 
マカロン    エルダーフラワー 

1998年東京ホテル二ユーオータニに1号店を開き、2001年にパリ出店、今や日本12店、フランス14店、ロンドン、ドバイ、香港など、2014年には世界で40店に達すると言う。高級ホテルやレストラン、飛行機のファーストクラスまで引っ張りだこだ。

「シナリオ」と呼ばれるデザイン画を添えたレシピから創り出すオート・パティスリー(高級菓子)は味は勿論、素材の品質から店舗、パッケージまで洗練されたデザイン性豊かに全てにトップを心がける。まさにファッション界のオート・クチュール(高級注文服)だ。

ここで織り込まれる異素材にはサフラン、スミレ、アイリス、ワサビ、バラ、エルダーフラワー(ニワトコの花)などが使われる。

これら予想外の組み合わせが新しく複雑な味わいを生み出す。トップ・ノート(最初の香り)からラストへ向かって幾重にも広がる風味、余韻。「味覚の調香師」と言われる所以だ
  

〜エルメ氏プロフイル〜
1961年フランスアルザス地方のパン菓子店の4代目として生まれる。ルノートルでの修業を経て、24歳でフォションのシェフ・パティシエに。
1998年なんとフランスではなく東京のホテルニューオータニに第1号店を開く。
2007年フランス最高勲章レジオン・ドヌールのシュバリエ受賞、2009年にはシャネルやエルメスなどフランス文化に貢献したブランドだけが加盟できる「コルベール委員会」に、創業10年強の早さで入会。現在国際プロ菓子職人協会「ルレ・デセール」副会長。

従業員450人、「幹部の多くは在社年数10年以上。彼は人を信用して任せるのがうまい」と日本法人社長。
モード界にならい春秋2回新作コレクションを発表。著名写真家による商品写真や、各店異なる内装と、ファッション性も意識する。
またアーティストらを招待した昼食会も定期的に開催。

日本文化に造詣深く、玉露を飲むのが日課。谷崎潤一郎のファンで「陰影礼賛」は何度も読み返していると言う。京都の竜安寺や金沢の金箔工芸は作品のヒントにもなっているという。
 

                                               ―朝日新聞2013年10月19日フロントランナーより抜粋―




<マカロン>
 写真はパリで売られているマカロン。
例えば、エルメ氏のマカロン
「アイリスの庭」はプラダの香水からインスピレーションを得たという。
香りをいかに味覚に置き換えるかが工夫のしどころ、あれこれ食材をあわせていく様は、まさに香水を作り上げる作業に似ていると言う。
「スルタンの庭」は、アフリカを旅して、コーヒーにハーブのエルダフラワーを入れる習慣からインスピレーションを得て。

<エルダーフラワー> 写真は弊社ナーサリーこぶしに咲く西洋ニワトコの花。
日本ではニワトコを食す習慣はあまり聞かない。花は茹でて食すとブロッコリーに似て美味しいが食べ過ぎると下痢をおこすと言われている。
また実をエルダーベリーとして食すことはないようだ。多分日本に自生のニワトコの実は小さくまばらに成るうえ、熟す前にほとんど小鳥達に啄ばまれてしまい食すに値しないせいであろう。
西洋ニワトコは大きな花房で実も密で、粒が大きく日本の種の3倍ほど。 西洋ではこの花を乾燥し茶にしたり、黒く熟した実はエルダーベリーとして、ジャムに加工したりと、ハーブとして非常にポピュラーだ。


 
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☆バジルペースト+生パスタ☆ の食卓

毎年ナーセリーこぶしでは1年草のハーブのため採取し保存して置いた種子を3月に播き8月は収穫期だ。
花芽が出ない葉の柔らかい時期は短いので、葉を摘むタイミングは結構限られる。

ミントなどの多年草と違い毎年種から育てる儚い宿命かも知れない。
故に食材としての加工も期間が限られる。
代表的なバジルペーストは、生葉を使用するためジャムのように長期保存は工夫が必要だ。
ジャムと同様瓶を煮沸し、脱気を行なうが、時期が真夏とあって、ガス節約のため薪ストーブを使うのは熱くて大変だ。

<バジルぺースト>
○バジルの葉(茎や蕾は味を損なうので入れない)200g
○ニンニク 2片
○松の実  1/3カップ
○Extra Virgin オリーブオイル 1カップ(200cc) 好みに応じて量を加減する。長期保存は多めに。
○アンチョビ 3枚
1.バジルの葉を洗い、水気を良くとる(拭き取るか除湿器にかけ水分を飛ばす)
2.ニンニクは2〜3個に小さく切っておく。
3.松の実はフライパンで軽く炒っておく(香ばしさを増すため)
4.フードプロセッサーに入れ、滑らかになるまでまわす。
5.途中味見し、塩と胡椒で味を調える。(塩胡椒を入れないで、茹で汁に入れたり、後で振りかけても良い)

<ポイント>
バジルとオリーブオイルの量は注意が必要だ。長期保存に耐えるにはオイルにバジルを浸すくらいでないとカビが発生し易い。
また、利用する際もバジルの量が多いと固まり、ソースとして使い難い。
自らの失敗から得た教訓だ。

保存は、煮沸殺菌した瓶に入れ、脱気密閉し冷蔵庫に入れる。


   
 ナーサリーから摘んだ600gほどのバジルの葉  袋詰め松の実、アンチョビ缶詰と入っていた紙箱 
    


<生パスタによるスパゲッテイの一皿>
フェトチーネ、タリアテツレ(幅5mmほどの平打ち麺)またはスパゲットーニ(2mmほどの各打ち麺)を3分ほど茹で、湯切りして
今茹でた熱い鍋に戻し、バジルペースト大匙1杯を入れ、良く混ぜ皿に盛る。

前以てベーコン2切れをフライパンで軽く炒めておき、細かく切ったものを混ぜ合わせると更に風味が引き立つ。
ペーストにする際、塩味で整えていない場合はこの時点で塩を加え味を整える。
 
     
生パスタ 左が2mm幅の細い角打ち麺スパゲットーニ、右が幅5mmの平打ち麺フェトチーネ オリーブオイルをたっぷり効かせたバジルペーストは、濃厚であり幅広のフェトチーネがより美味しい  


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〜アーティステックで繊細なフレンチ 
 レストランToeda 軽井沢〜  
 

平成24年4月に鳥井原東信号から南に僅か入った湯川沿いにオープンした新鋭レストラン。

シェフの戸枝さんは南麻布のレストランひらまつから軽井沢追分のドメイヌ・ドウ・ミクニを経て独立。ワインソムリエの奥様と若い二人が切り盛りする。 
店内は、白壁に明るくシンプルなインテリアで清潔感溢れるこじんまりとした空間。

戸枝シェフは、星付きのパリ店を持つレストランひらまつの芸術的で繊細な定評ある伝統を引き継いでか、さしずめ見事な皿の上のアートと言える。
素材の味を失わず、これだけの作品に仕上るには驚き。

これから先、更にどう進化するのだろうか楽しみだ。

今日は、建築士の霜鳥さんのお招きとあって味覚と感動は一入だ。現金な話で恐縮。   12/18 2012
 

       
外壁は木縦張にシルバーグレー塗装  ガラス窓越に湯川の流れを望む     クリスマス時季とあって北欧のトムテ人形が
       
       
       
枡の小豆に立つサーモンと蕎麦粉のクレープ    有・無塩バターに四角いパン   秋刀魚&ケッパー
       
       
       
 蕪スープ  鱸のホーレンソウ添え  鴨肉のベーコン巻き  プリンアラモード
       
       
       
   四角いパン ペンダントライトは青森産のブナ材を桂剥きにしたシェード “ブナコライト” 

                                             Restaurant Toeda
                                                    〒389-0111 軽井沢町長倉1877−1
                                                                 tel 0267-45-7038 要予約・不定休 



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