Cottage Design Karuizawa  Karuizawa                      

 山荘だよりVol. 1〜14
                 
                   標高1,000m、浅間南麓の山荘エリア
をベースに、四季折々の自然との触れ合いから生まれる感動や
                   
                   山荘の暮らしぶり、出来ごとなど、趣くままに綴る。


                    
時に森を離れ、御上りさんとなって・・・。

浅間山の東麓を源に、湧水を集めた「千ヶ滝」が小諸境新田の藩田に、江戸時代初期に開削された「御影用水」上堰となって山荘脇を流れ下る。
途中いくつもの灌漑用分水支流をつくりながら。

ここ南麓の標高1,000m程、中軽井沢太郎山の麓にある山荘敷地内の小さな沢、「こぶしざわ」もこの分水流の一つ。
このほか近隣には湧水の小さな沢が多い。

こぶしざわは、5月の連休明け田植時期になると、すぐ近くの小さな取水口が開けられ灌漑用水として、300mほど先の4枚程の小さな棚田に注がれる。

小滝がつくる水音、サワガニ、アカガエルが水を得て遡上してくる。

沢づたいの沢山の辛夷(こぶし)の大樹。
4月に遅い春の気配と共に、未だ枯色一色の中、いち早く天空に乱舞する純白の辛夷の花。、天空を仰ぐぎ満天の白花に思わず感嘆の声が洩れる。

沢沿いには年中常緑のワサビの群生が純白の開花を待つ。

辺りの森には移住者の家や山荘が点在する。

初夏から近隣の小さな棚田の土手に咲き乱れるワレモコウやタムラソウ、水田のオタマジャクシやヤマアカガエルなどの生きもの。
7月には数少ない蛍が舞う。8月には沢づたいにオニヤンマも。

「こぶしざわ山荘」はこんなところに静かに佇む。

小さな沢、こぶし沢に架けられた二つの小橋が山荘ベランダへと導く。
上流には小滝を望む「こたきみばし」が玄関へと、下流には山荘事務所へと繋ぐ「はるにればし」、脇のハルニレの大樹からの命名だ。
このハルニレ橋の脇、水辺には河童の河太郎ならぬ「河童のこぶ太郎」が常緑の繁茂するワサビに囲まれ鎮座し、来荘者の笑みを誘う。
  


Vol. 1Vol. 1 は、このページ見出しに続きます。このまま繰って下さい。)
(Vol.内容は、必ずしも古いもの順ではなく、この中で適時更新しています。)
 
Vol. 1 Vol. 2 Vol. 3 Vol. 4 Vol. 5 Vol. 6 Vol. 7 Vol. 8 Vol. 9 Vol. 10  Vol. 11
Vol.12 
 
 Vol. 13 Vol. 14       

Vol. 1
○木彫、アーティチョーク 、朴(ホオ)の大樹 彫刻用材製材 

○木製うつわ作家三谷龍二「僕の生活散歩」が高校入試問題に

○自然の恵み,キンさんタケさんのキノコ狩り体験、第2弾おじさま達のキノコ狩り体験ほか

○41年振りの再会 びっくり玉手箱かおとぎの国への(いざない)いか 5/23 '14

○キノコ狩り 憂いの秋 2012年 放射性セシウム検出 9/5 ’12 信濃毎日新聞

○山葡萄、三角蔓、海老蔓の挿し穂探し 8/13 ’13

 
こぶしざわの源流千ヶ滝
Vol. 2 ○碓氷峠で野生で野生のキツネと遊ぶ

○セミの謂れ

○イノシシの怪力 重機のような痕跡が!! 
 (7/19 ’12)

○イノシシ肉と自家製ワインを楽しむ集い

○リース(Wreath)飾りいろいろ
 &群馬インテリアコーディネーター協会 '12年イベント“暮らしのナニコレ?工房”
  ゛風土とインテリア” 群馬インテリアコーディネーター協会x関西ペイント=pix Meeting

○こぶしざわ自然塾
  自然の恵みで年中飾る “ハッピーリース” を作る集い
  地場木材で木彫 幸せを呼ぶ 吉鳥ふくろう”
 を作る集い

○児童館のママ達イヴェント゛リース作り”に自然の恵み素材提供
(12/1 2014)

Tea
 break ハッピーリースに無病息災の無患子の実を付けて

水辺の景観セミナー第2弾 群馬インテリアコーディネーター協会会員向け
  軽井沢追分水辺のオープンハウス&景観散策 
(5/7 ’14)

○食材としての渡来植物(外来種)

雪の山荘、 ドアノッカーへのこだわり

○空前の記録的大雪でこぶしざわ山荘孤立 
2014年2月

○JR信越本線、JRバス、しなの鉄道乗り継ぎ雪中徒歩の旅

 
角ハシバミ、山梨などを大皿に飾る 
Vol. 3
○軽井沢町まちづくり交流会の町民説明会

○自然にやさしい庭づくり

○カレリアンベアードック、軽井沢町の町花サクラソウ

○辛夷の花(こぶしの花)

○古民家再生を地域の力に
 ドイツ人建築デザイナーカールベンクス氏講演会 奇跡の村興し!! 2/14 ’16

○2016年度 「軽井沢緑の景観賞」を中村山荘が受賞

○世界最優秀ソムリエが称賛したワイナリー訪問記 小諸マンズワインワイナリー 12/12 2013

○第二の人生 笛吹農園産葡萄による初醸造ワイン届く 2/2014
 
2015年笛吹農園産の贈り物+フランス産のテイスティング新年会 1/15 2015

 
こぶしざわ土手に咲くヤマアジサイ 
Vol. 4
○山荘のネコ、アーティチョーク三題、赤モミ茸


○吉村順三展

○吉村順三氏設計「ハーモニーハウス」&「旧カニングハム邸(メロディーハウス)」のオープンカフェ

○ハーモニーハウスが2015年4月20日より朝食カフェとしてオープン その名も ELOISE`S  Cafe

○軽井沢の吉村作品をたずねて

○北欧のデザインに巡り合う旅−帰朝報告

○小布施町修景における建物&インテリアを巡る旅 −群馬インテリアコーディネーター協会主催−

○第20回JIA建築展 二人の外国人建築家/タウトとレイモンド&パトロン井上房一郎との物作り

○軽井沢町立図書館文化講座「ニッポンの里山」〜収穫が結ぶ、山と街のひとと心〜。 気になる北欧風照明器具のこと

 
古道峠への遊歩道吊橋 
Vol. 5
○デンマークの旅から

○KARUIZAWA WINE ACADEMY 2010秋 無限 (欧風料理で信州ワイン&ボジョレ・ヌーボーを愉しむ) 12/2 ’10

○ボジョレヌボーと燻製で年忘れ 12/14 '11

○フインランド オーボ・アカデミー大学男声合唱団コンサート 於 小海松原湖(長湖畔 9/1 ’12)

○コペンハーゲンのお勧め建築リスト 提供 タルジェッティーポールセンジャパン 8/24 '12

○Design in Wood Symposium 2012 +フインランド/建築、デザインから見る木の可能性 於:脇田和美術館10/6 '12

○民家再生 降幡廣信の仕事 建築士ネットワーク2012 10/28 2012

 
吉村順三八ヶ岳高原音楽堂 
Vol. 6
○2006年度秋軽井沢ナショナルトラスト会員向別荘ウオッチング


○野生動物たちの受難

○“われもこうの会”草取り作業 秋晴れに恵まれて・・・。 10/2  '11

○小諸菫 こもろすみれ 10/4  '11

○太郎山S様山荘プロジェクト完成祝賀 12/27 '11

○細川護光陶展 於: 追分 山荘ギャラリー“土楽”(8/9 ’12)

 
小諸のルイビトン社 の森
Vol. 7
○映画「西の魔女が死んだ」


○The Karuizawa Town Fes. 軽井沢ブルーグラスの集い ゆうすげ温泉

○カントリー&ウエスタンミュージックらいぶの集い 於:きしん 3/18 2012

The Old Timers ブルーグラス カントリーライブ 於:10スタジオ 1/10 2015

Herb & Dorothy アートの森の小さな巨人 Vogel Collection  (4Feb.2011)

○嘴のアーティストからの贈りもの

○新軽井沢自然塾=豊かな自然を愛で、その恵みと遊ぶ
 森の黒真珠無患子”で作るハッピーストラップ、ネックレスなど

小物木彫用地場産山桜材
Vol. 8
○魔女のローソク
(バーバスカム

○森林再生プロジェクト 坂本龍一+仏・ルイ・ヴィトン 「LOUIS VUITTON FOREST]

○ポール・スミザーのナチュラルガーデニングセミナー

○エコ暖房装置“ロケットストーブ(Rocket Stoves)”普及の兆し  (27、Dec.2011)

○秋に恋する芸術の森 軽井沢高原教会(星野遊学堂)x軽井沢森の雫 9/15〜11/11 2012

 
こぶしざわの上流セゾン美術館園内の清流 
Vol. 9
○アントニン・レーモンドの軽井沢建築遺産を訪ねて.

○また一つ消えるヴォーリズ建築

○建築パーツの再生ストック化(ヴォーリスパーツの再生 軽井沢Y邸、高崎M・mハウス)

○第10回文化講座 軽井沢の別荘建築の系譜ベランダモチーフを中心に−講師 内田青蔵先生

○文化講座 別荘地軽井沢の誕生と世界のリゾート 講師 安島博幸先生 9/8 ’12

○第25回小山敬三記念小諸公募展

 
近所で見つけた大きな花弁茸 
Vol.10

○浅間南麓天空のオーガニック農園 Orto Asama − 千ヶ滝西区

○美しい風景としての小屋シリーズ

○廃墟と小屋 納屋

○京都里山の緑を映す住空間に映えるMKホールディングチェア

○2012年 年忘れの集い(晴山ゴルフ)

○2014年 仕事仲間新年の集い(美酒で饒舌新年の抱負を披露) 
1/17 ’14

○人事を尽くし神頼み 初詣(平成25年、26年) 

 
大日向高原野菜栽培農場に揚るイタリア国旗 
Vol.11
○森の恵み 大きなハナビラ茸

ドレーヌ adeleine

○獅子柚子マーマレード(Marmalade)のレシピ

○〜驚きの野趣味〜コペンハーゲンの番外2つ星レストラン“noma”
   ここでも野趣味の異素材組み合わせで世界の注目を集めるパティシェ Pierre Hermeのスイーツ

○“noma”の照明シーンを演出するタルジェッテーポールセンの照明

○バジルペースト+生パスタの食卓

○芸術的で繊細なフレンチ 
Restaurant Toeda 軽井沢  12/18 2012

 
山道に香りを放つ山梨 
Vol12
○浅間南麓林道散策 森の恵みと花便り 
 その1 清万林道
                                                            
 その2 セゾン現代美術館&千ヶ滝せせらぎの道

 その3 御代田三ツ石林道

○二大オークションハウス代表によるギャラリートーク  於 セゾン現代美術館

○県境熊野さまの霊山聖地パワースポット 雌滝、雄滝へ(May10.2012)

○ニリンソウの群生地(May10,2012)

○Spring ephemeral 春の妖精 アズマイチゲ(Apri. 7 '14)

 
角ハシバミ(へーゼルナッツ) 
Vol.13
○Potting Shed (ガーデニング準備小屋) 
ガーデニングの愉しみはPotting Shedから。(Feb. 2011)

LUOMUの森 FINLAND 自然に従う生き方 森と暮らしの文化展

○インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK) 浅間山の懐に抱かれて2014年秋開校する  (Sept.8.2011)
 ISAK代表理事 小林りん氏講演会

○浅間山麓森の穴窯で作陶される志野や信楽

○浅間南麓高原大日向に満蒙開拓団の歴史を歩く

○森のBreakfast & CafeでPopover&スープの朝食、浅間連峰の雄大な眺望を見ながらの厄落とし
 “あぐりの
こもろ”(1/8 '12)

 
ナーセリーこぶしのスイスチャード 

Vol. 14
 

○東京デザインセンター 
桜の宴 & デンマーク木製家具職人展゛WHITEOUT″

○小海町高原美術館 ゛フインランドと日本の生活デザイン展『木の椅子』″

小海フインランド協会設立  会員交流会

○小海フインランド協会設立1周年
 (12/17 '11)

○見て
触れて体験して学んでよくわかるデザイン展 於:小海高原美術館(11/26 ’11)

○フインランドのくらしとデザイン鑑賞ツアー 於 宇都宮美術館
(6/27 '12)

○第11回フインランド夏至祭 於 松原湖(長湖)
 6/2 `12

○文人墨客が愛した富士見高原に、足跡と風景を訪ねる。昼食は感嘆のイタリアン
“Osteri agiato" (11/9 '11) 

○島崎信氏+織田憲嗣氏が選ぶ ハンス・ウエグナーの椅子展
(9/27 ’13)

○フインランド独立記念レセプション 於南麻布のフインランド大使館
(12/6 ’12)

○森と湖の国 フインランド・デザイン展 フインランド色に染まる東京ミッドタウン・ガレリア

フインランド マリメッコ展 12/19 '16

 
小海高原美術館内レストラン花豆の写真パネルより











 〜地場材の木彫 そのT〜



地場材桜とカツラの木片からアスパラガス、イチジク  イタリア大鉢に映える小物細工 
イタリア白磁の大鉢に木彫のアーティチョーク  ナーサリーのアーティチョーク株 

ここ浅間山麓の周辺からは、山荘建築や諸事情から毎日多くの樹木が伐採されている。
伐採された材の再利用を目的として、軽井沢町は貯木場を設置し、伐採業者からの持込を受け、丸太は薪など、枝葉は大型キルーンで粉砕しチップとして、無料で持ち出せる。

貯木場やチップ業者に持ち込まれる前に、取引のある伐採業者や造園業者にお願いし、細工に適する樹種は譲ってもらうことにしている。
何十年もこの地で根を下ろし、成長して来た命が薪となってしまうのはあまりにもったいない。これら地元素材を後世まで残したいとの思いから。

素材の木目や生地を生かし、彫り跡を残した雅美のあるアーティステックな木彫を目指している。
簡単なものとして、イチジク、アスパラガス、アーティチョークなどの静物を題材としたカービングで、これらの題材は、、洋のインテリア小物として様になるものである。そのほか胡桃や唐辛子、野菜など題材は沢山ある。

木製カトラリーやパン皿などの日常使いのものも温かみのある風合いから愛着が持てるものとなる。

アーティチョークは今、古里の畑で強烈な陽光を浴び、銀色の剛葉を伸ばし、たくましく育っている。
この夏地元スーパーに珍しくアーティチョークが売られていた。小型のうえ大量に購入できるものではない驚きの値段がついていた。

 
Aug.2010 
アーティチョークは、ナーサリーで沢山の収穫が可能となり、食材として諸々試してみましたが、どうも図体の割りに食するところが僅かで、扱い難い。
山荘近隣の方にお分けしたものが、フランス通の方に渡り、大いに喜んで頂いたとの、礼状まで頂き、驚く始末。
イタリア、スペイン、フランスなどでは、常食材として頻繁に登場するが、何がそんなに好まれるのだろうか。
日本では、高級イタリアンレストランや輸入瓶詰の食材として、驚くほど高価で販売されているが、悲しいかな、当方では、インテリア的装飾物として、ぞんざいに扱われている。 



                    〜半世紀前に発行された料理本におけるアーティチョーク〜
            (未だ西洋野菜が一般に馴染みが薄い頃の興味深い記述。呼称や調理法の記述に、おかしく理解し難い箇所が見られる。
             それにしても
“趣味の食べ物”とは、面白く言い当てたもので納得)

“アテチョーク(朝鮮あざみ)野生のあざみから改良されたもので、食用になるのは、花のつぼみの、がく片の下部(厚いのがよい)のほんのわずかのところ。
いわば
趣味の食べ物とでもいうもの。

‐食べ方‐
若いうちにとって、がくを切り、水に入れて上下左右にふり動かし、花びらの間のホコリやゴミを洗いとる。
何度も水をかえて、きれいになったら、四カップ半の水に、小さじ一杯ほどの塩を入れて煮立て、アテチョークを入れて、20〜30分間ゆでる。
ゆでたのを形のまま皿に盛り、一片ずつむしりとって、下部の白いところを、マヨネーズをつけて食べる。
三杯酢につけたり、食塩だけでいただくもよいもの。” 「料理全書 昭和三十七年五月三十日発行 編者 主婦の友社」 

庭創り仲間などから、地場で伐採されるサクラ、ミズキ、カツラ、ホウなど木彫に適する材を頂いている。
板材に製材するものと、玉切り丸太にするものとに分け、乾燥のため2年ほど寝かせてから加工する。
 

   
 

乾燥中の地場産サクラとミズキの板材。板材は主にパン皿、豆皿、フォークなどのカトラリーに、玉切り丸太は、サクラ材、 フクロウや小動物、人形などの彫塑に。

乾燥途中の木口割れは避けられない。2年くらいして、落ち着いてから加工する。

      


   
ご近所のカツラのシギ、北軽井沢のヤマザクラの菓子皿、
市販材カツラの豆皿 
千ヶ滝産ミズキのアーティチョーク、イチジク、カツラの洋ナシ大小  同、ミズキ、藤田嗣治のヴィリエ・ル・バークルのアトリエ、教会
オラニエ公カラー板戸のオランダ農家


新築のため伐採を余儀なくされたものや、台風で倒れた樹木。
木彫として使える樹種は、薪で燃やしてしまってはあまりにももったいない。

日常使われるカトラリーやインテリア小物として、大切に末代まで伝えたい。浅間周辺の地場素材としての愛着は一入。
自邸の樹木であれば、なおさら。自分の、また一家のメモリアルグッツとして、意義ある物として、益々愛着が沸くでしょう。
 
 
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木製の皿はパンの水分を吸うだけでなく、陶製のように食器のぶつかる音や壊れたりする心配はない。

起きたての朝向き、焼きたてのパン向き。
あえて、彫り痕を残すよう紙ヤスリは極力使わない。
形の不均一や色染みなどは、地場素材の宿命であり、むしろそれが雅美と、神経質にならない。

ろくろやルーターなどで製作したものとは、違った良さが引き立つ。
ただ、全工程を手作業で行うと、大変な製作時間を要するため、とても値付けを考えると、商品化は難しい。

商品化するには、手間代を除外するか、粗削りや形取りは機械力を借り、仕上げ工程を手作業で行い、彫り痕を付けるなどの風合いを残す工夫を要する。

素材:北軽井沢のヤマザクラ 直径200mm
厚さ15mm
塗装:クルミ油
製作所要時間:1個あたり凡そ20時間
(参考図書紹介: 「木で作る小さな食器」渡邊浩幸著 河出書房新社) 







  〜木製うつわ作家三谷龍二氏のエッセイ「僕の生活散歩」 23年度群馬県の公立高校入試共通問題「国語」に取り上げられる。〜

  積み木をもつ手
310x245mm
2009年
紙、漆、テンペラ

「住む」季刊 夏No.30
僕の生活散歩
 手 より 
材の美しさを生かしたナチュラルな木製器やカトラリーで人気の氏は、松本市蟻ヶ崎に、建築家中村好文氏デザインの小さな工房ペルソナスタジオを
ベースに暮らしに密着した製品作りをされている。毎年恒例の「クラフトフェアまつもと」の運営に当初から携わり、中心的存在だ。

また、余技と言っては失礼ながら、雅美のある素朴な木彫小物、小さな板や紙にテンペラや漆で古色蒼然としたフレスコ画に通じる小品を手掛けている。

今回、高校入試に取り上げられた一文は、雑誌「住む」に連載された一編「手」からで、氏の平易で素朴な日々の暮らし(生業)に纏わるエッセイである。
おそらく出題者も氏の珠玉ともいえる多くのエッセイの愛読者であろう。
                                                           http://www.mitaniryuji.com/
 
 
1.次の文章を読んで、後の(1)〜(6)の問いに答えなさい。

手は働きものである。工房に居る間、ずっと休むことなく働き続け、仕事が終わると今度は炊事、片付け、キーボードと、休むことがない。
しかも
ずいぶんと酷使もされるA
器に漆を摺り込んだり拭き取ったりしているうちに手袋の指先が擦り切れ、外すと指まで漆でまっ黒になっている。
そして黒い指のまま木工の仕事へ。今度は指に棘が刺さる。マメができる。そんなこともたびたびである。
ある時「両手を合わせて、指の長さを比べてみて。」といわれたのでやってみると、僕の手は左の指の方が少しだけ長かった。
「そんなことが・・・。」とその場にいた人の指も()してみると、やはりみんな右手の指の方が少しだけ短かった。ひよっとすると右手の指は働きすぎて、
成長が抑えられ、短くなってしまったのだろうか、と思えてくる。手と比べると、頭はただ命令するばかり、眼は傍観()しているばかりのように思えてくる。
確かに炊事、洗濯、掃除、書き物、どれをとっても手が働いて、仕事を片付けている。その時頭も眼も口も、命令するばかりで何もしない、
まったくの役立たずなのである。

工芸家は手が働く割合が顕著である。木を削り、金属を叩き、糸を紡ぎ、土を捏ねる。実際に仕事をし、働いているのはいつも手ばかりである。
籠を編む老人がこう言っていた。「頭はどんどんもの忘れしていくけれど、
手が覚えたものは忘れないね(B)」と。
手仕事は頭でなく、手が記憶している。籠の細部のかたちから、全体のかたち。竹を曲げる時の力加減や素材の特質。
どれも何度も繰り返し覚えたことだから忘れることはない。そして手の延長線上には美しい道具がある。人の暮らしのなかで使われてきた台所の道具、
農夫の道具、衣類の道具、木工の道具。それらは手が使いやすいように、そして手になじむようにと、どれも長い時間をかけて何度も修正しながら
作られてきたものばかりである。道具の無駄のないかたちは、どれも手で考え、手が生み出したものである。
手から生まれたものはそればかりではない。

手が触れる場所は、椅子の肘掛けや、階段の手すりなど、手とのなじみがいいように工夫されている。手が冷たくないように、心地いいように、と素材も選ばれる。
手は無口な働きものだか、なかなかの仕事人。
経験に基づいているからかたちに実があり、しかも簡潔な美しさをもっている。(C)
ところで陶工が土の塊からかたちを生み出す時や、染織家が機を織る時の手の動きを見ていると、
手が光を宿しているように見える(D)ことがある。
それは工人が修練に費やした長い労苦の時間や、技術を育んだ長い歴史の時間がそこに凝縮()されているからだろうか。
そればかりではない。ものが生まれる瞬間を見ていると、手は眼には見えない世界と繋がっていて、何もない虚空から、ものが紡ぎだされるように思えるのだった。
少し前の時代までは、食べ物ばかりでなく、衣服や道具も自分で使うものは自分たちで作るのが当たり前だった。

今も農家の人は自家用の味噌や豆腐を作ったり、鎌を()いだり、驚くほど豊富な知識と経験をもっているけれど、昔はもっとすごかった。
それが大量生産大量消費の時代になり、誰かに代理してものを作ってもらうようになると、手は豊富な経験を得る機会を失ってしまった。
食物を作り、道具や衣服を作ってきた手が、今ではただ消費するばかり。ボタンを押すだけで便利に暮らすことはできるとしても、手が経験する世界はとても貧しくなった。
それでも僕たちは腕をのばし、手の先の見えないリアリティに直に触れようとする。自分たちが生きるこの世界に触れるために。
(三谷龍二「僕の生活散歩」による)

(1)文中ア〜エの漢字の読みを平仮名で書きなさい。

(2)文中A―
「ずいぶんと酷使される」とありますが、手がずいぶんと酷使もされるとはどういうことだと筆者は述べていますか、次のア〜エ
   から最も適切なものを選びなさい。
  ア 手は、頭から命令されたときに、言われただけの働きしかしていないということ。
  イ 手は、器用なだけでなく、家事や仕事などで長い時間使われても疲れないということ。
  ウ 手は、さまざまなものを作り上げるうえで、欠かせないものとされているということ。
  エ 手は、多くの場面で必要とされるだけでなく、とてもはげしく使われているということ。

(3)文中B―
「手が覚えたものは忘れないね」とありますが、なぜ忘れないと筆者は述べていますか、忘れない理由を述べている部分を本文から十五字で抜き出して
  書きなさい。

(4)文中C―
「経験に基づいているからかたちに実があり、しかも簡潔な美しさをもっている」とありますが、かたちに実があり、簡潔な美しさをもつものを生み出すために
  必要な経験は、どのような経験だと筆者は述べていますか、
  五十字以内で書きなさい。

(5)文中(D)―
「手が光を宿しているように見える」とありますが、陶工や染織家の手を、どのようなものだと筆者は考えていますか、次のア〜エから最も適切なものを
  選びなさい。
  ア 素材からさまざまなものを創造していく、不思議な力をもっているもの。
  イ 無駄な工程を省略し、手ぎわよく作業を進められる効率性をもっているもの。
  ウ 新しい技術にすぐに対応し、もの作りに応用できる柔軟性をもっているもの。
  エ 機械では行なうことのできない、細かな作業も行なうことのできる精密さをもっているもの。

(6)人の暮らしにおける手の経験は、どのように変化したと筆者は述べていますか、八十字以上、百字以内でまとめなさい。

                               ―主催者発表の参考解答は本ページ末尾にあります。―


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〜自然の恵み〜 


軽井沢に移住してから7回目の春を迎えようとしている。
私の棲む森の中にも、野趣あふれた山菜が自生している。

山菜といえば、東京にいる頃はスパーで買っていたが、こちらに来てからは自分で摘んだり、地元の方から貰って食べる
ことが多い。贅沢な春の楽しみのひとつでもある。

きっと厳しい冬を耐え忍んだあとは、そのご褒美に、自然はこの町に濃縮された恵みの季節を与えてくれるのだろう。
                                                  
−随想 作家 唯川恵 ダイナミックな春の息吹より− 
こぶしざわ山荘の大きなハルニレにミツバアケビ  アカモミタケ ナスと炒めてうどんやソバ汁に、すばらしいだし汁に


チチ茸に始まり、ハナビラ茸、赤モミ茸、ハナイグチそして本格的な秋のきのこへと自然は毎年営みを繰り返す。

今年は赤モミ茸が豊かで、モミの大木が多いこの地のいたるところで遭遇する赤モミ茸のサーモンピンクは森の精が作り出したか、自然の色、
その柔らかな鮮やかさに思わず息をのむ瞬間。

土地の調査や案内で自然の恵みに遭遇することが度々あるが、豊かな自然を体感でき感動の連続。
また、この恵みを茸鍋やスパゲッティの具で食す。野趣あふれる味覚に浸るひと時。
 

     
入口に見事なアケビの棚を持つ新軽井沢のYさんからの頂き物の五つ葉アケビ。 食べるより自然の色の美しさ 。
山荘の近くの小さな棚田土手にも沢山の実がたわわに成っているのを発見。   2010年10月1日
 
畑シメジ。色は冴えないが、しゃきしゃき感が引き立つ。 
炊き込みご飯は絶品

   
毎年秋の気配に誘われて白糸の滝遊歩道へ出かける。 
大きなヤマナシの木から沢山の実が落ちる。
 「竜返しの滝」から少し登った山道は熟した梨の香りが匂いたつ。

果実酒にして保存 カリン酒に似た甘い香りがSept./2010 
こぶしざわ山荘のベランダ階段下にコガネ茸発生。黄色の粉をまとった黄金色、一瞬マツタケに似た香りを持つが、旨い料理法は見つからない。 
これは1本寂しく、色も心もとないが、腐葉土や小枝の堆積した場所に群生
発生する大型の食菌       
 



 


  
上掲コガネタケの1週間後、大きく育ち下向きのツバ(スカート)もハッキリと現れる。右は40センチほど離れたところに発生した首が下に折れ曲がった変形。
これらは穏やかな色をしているが、色の濃いものは胃腸系の中毒を起こす例もあると言う。  勇み喜んで食すほどの美味ではないが、話の種に味わってみたい。
キット好き嫌いが分かれる香りと味わい。                                           7、Oct.2010
 
  26年秋出て来たコガネタケ 数日の留守の間に木チップ敷きの駐車スペース脇に、辺りにもいくつか出ている。木チップが腐敗して、尿素分?が加えられたのか。

今シーズン初めてのこと。食べるつもりはなく、このままにしておくので、来年はもっと沢山発生するのではないか。 

何と数日の留守後、山荘に行くと、無くなっているではないか。
マニアックなキノコフアンが採取していったのか、美味しく食べられると良いが
今でも隣地留守庭には季節になるとリコボウやハタケシメジを探す人がいる。
昔はこの辺でも沢山の恵みが採れたものだろう。      
 



   
小川のワサビ黒い小さな幼虫(カブラハバチの幼虫)に食べつくされ葉脈のみと
なってしまうが、秋の気配とともに、こぼれ種子の幼苗を伴い再び若葉を蘇らせ
厳寒の中を青々と越冬する生命力には驚き
9月に開花する優良山菜モミジガサの花。同種の山菜ヤブレガサの花に似る。
こぼれダネで殖えるのを期待するも、ほとんど殖えない。 
   
   
星野から古瀬へ抜ける林道、湯川沿いの大きな茂みの天辺にサルナシが沢山
成っているのを見つける。巻きついている木に登り頬張る。
完熟のとろける甘みと香りが広がる。 いくつかをポッケに入れ持ち帰る。
Oct.11,2010
山荘のサンルーム外壁に支線を張り、立ち登らせたサルナシも完熟とまではいかないが、そろそろ食べ頃。
こぶしざわ Oct. 11,2010
 
   
   
一昨年北軽井沢産サクラ材に植菌したナメコ  秋の到来で急に発生してきた。半天然のものは、市販のものと比較すると、粘性が強く、食感もシッカリ。
商品として出荷されることはないので、店頭では見られないが、このまま放っておくと、笠直径10cm程の大きさになる。粘性は減少するも依然美味しい。 
こぶしざわOct.12、2010


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キンさんタケさんのキノコ狩り体験〜    
 10/24 2010

     
           

                                   
前の職場のお嬢さん達が、自然の散策とキノコ狩りをしたいと、来荘してくれました。

山荘の近所を散策、毎年多くの
「赤樅茸」の発生するスポットに行くと、案の定たくさんのアカモミ茸が発生。
お二人ともキノコ狩りは初めてのようで、近年は発していないであろうと思われる歓声をあげ大喜び。
小さく形の良いものを採取。

山荘地内の
黄金茸と植菌のナメコ、既に時期を過ぎ、1個きり採取できなかったリコボウは9月に冷凍保存してあるものを使い、
キノコ鍋で歓迎昼食の宴。

楽しい一日となりました。


    
樅の林床にたくさん発生した赤樅茸、思わず笑みと歓声が

    
 落ち葉と見紛うアカモミ茸 お土産に持参のシュークリームと大きな豆の入ったオコワおにぎり、コンニャクの煮しめ達がキノコ鍋をさらに豊かに。 

めっきり寒くなりましたが、お変わりありませんか?


先日は楽しい時間をありがとうございました。山荘はとてもナチュラルで気に入ってしまいました。さりげなく、あちこちに遊び心のスパイスが効いていて
ステキですね。

まけにきのこ栽培とわさび栽培までしていて。山荘近くの林は、きのこがいっぱいで楽しくきのこ狩りができました。
あまりにもきのこ狩りに集中していたせいか、切り株もきのこに見えて、思わず走りこんでしまうこともしばしば。
きのこ鍋とても美味しゅうございました。ご指示どおりに、家に帰って、きのことなすのソテーをつくりましたよ。これまた美味しい。

翌日は、ツルヤ謹製のそばとつゆと管理人さんのわさびであのそばを再現。これまた美味しい。今度は、赤樅茸となすで、きのこ汁そばを食べたくなりました。
散歩道を案内していただき、軽井沢の森にふれることができました。今度は、浅間山をながめながら大日向あたりをゆっくり散策したいと思いました。

そして、林のなかのカフェでまったりしてみたい。そんなふうに、ゆっくりと時間をすごしてみたい。
おじさま達のきのこ狩りは、今日だったのですね。朝早くからのスタートでびっくり。軽井沢を満喫されたようですね。
いただいたローズマリーのポプリは、車におきました。とてもリラックスできるかおりで癒されています。
それでは、また。こぶちゃんにもよろしくお伝えくださいませ。                            (10/29 2010、 純子)





 〜第2弾 おじさま達のキノコ狩り体験〜  10/29 2010  
                                 
       
台風14号の北方秋雨前線の影響で優れない天候の中、幸い晴れ間が覗き、降られることもなく、キノコ収穫は十分ではなかったが、
秋色を増す森で森林浴を体感、清々しい時を過ごすことができた。

白糸遊歩道脇のカラマツ林は、5〜6年前はキノボリイグチ、ハナイグチに始まり、キヌメリガサがあたり一面敷き詰めたように発生していたポイントで、
多くのキノコ狩り体験者を案内した場所である。しかし数年前から全くと言って良いほど発生が途絶えてしまった。
カラマツを植林してから20年位の林床が最も適しているのか、自然環境のあまりの変化に驚かされる。

こぶしざわ山荘発9:30−星野、古瀬林道−白糸の滝遊歩道−竜返しの滝−山荘帰還−近隣散策−山荘にて、地採りキノコと野菜の寄せ鍋の慰労昼食会
12:30〜15:00       
収穫種: キヌメリガサ、ムキタケ、アカモミタケ 

                  
   
寄せ鍋の後の記念撮影、食べきれない山の恵みはお土産にお持ち帰り。何故か次英さんは、いらないと遠慮、忠さん邦さんどうかゴミにしないで、貴重な森の恵みを!!
   
   
 ハンチングキャップとジャケットが様になる次英さん 収穫した恵みを誇示する忠さんと邦さん 

ホストより一言 
お嬢さん達、おじさま達、秋色濃い森の中のキノコ狩り大変好評でホストとして満足しています。
日々ニュースで見聞きする毒キノコ中毒事故のさなかホストを信頼して、鍋を美味しく食べていただきうれしい限りです。

また、残りの具材、キノコのみならずワサビやソバ汁まで、家で再現したいと持ち帰ったり、鍋後のソバは、汁を含め同じものをスーパーツルヤで買い求め
て帰るなど、お世辞でなく本当に美味しかった証でしょうか。
果たして、自宅で再現できるか。
手の切れるような冷たい水で締めたソバを自然のなかで食すことが美味しさを引き立てる秘訣かもと、ちょっと心配です。
 (Y.K)







 ☆☆☆ 41年振りの再会 びっくり玉手箱か、おとぎの国への(いざな)いか ☆☆☆  

平成26年〈2014年)5月23日(金)



   
4月下旬のある日突然の電話で「…支店でご一緒しました○○です。わかりますか」と。

あまりの年月の経過に直ぐには思い出せなかったが、何所何処のTさんでしょうの返事に弾んだ喜びの声が返って来た。

電話は、当時はち切れんばかりの元気で溢れていたTさんからだった。
彼女達、女性3人は毎年旅行をしているそうで、今年は軽井沢を計画していたところ、軽井沢で私が商売をしているとの噂を人づてに聞き、上司のNさんをお誘いし、拙荘へ来たいとの希望で電話をくれた。

今迄、5年や10年前の同じ職場の人達の来荘は珍しくないが、なんと41年前に群馬県高崎市内の支店で一緒に働いた人達の来訪とあってはさすが戸惑いと楽しみの期待感が湧いてくる。

さて玉手箱か、おとぎの国への誘いか? 姿を見るまでは、不安で動揺を隠せない。

定刻に相乗りの1台の車、外に出てお出迎え、降りてきた皆さんを一見して昔の面影ながら、太ったり痩せたり、老いもお互い様。
皆健康そうで、あまり変わり様のなさに“ホッ”と安堵感と懐かしさに破顔一笑。

大病されてもお元気で優しい上司Nさん。
厳しい訓導士的姉御のYさん、相変わらず唇筋は衰えを見せず止まらない。(往路の車中でも衰えなかったと聞く)
クールでシニカル(ごめんなさい)なNさん、ここでも男共は痛烈な言葉を浴びせられた。
落ち着いた奥様然のSさん、再会実現と遠路運転の労を取ってくれた。

11:30から17;00時過ぎまでも、積もる話しは尽きず、楽しく時間の過ぎるのも忘れる。
こんな貴重な楽しい時間を作ってくれた旧知の来訪に感謝、感激。

   
こんな豪華なお土産を。
中央の両性花の周りに八重の大きな花弁のガク咲きアジサイ 
   






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三谷龍二「僕の生活散歩」より出題の公立高国語問題参考解答>
(1)ア ため   イ ぼうかん ウ ぎょうしゅく エ と
(2)エ
(3)何度も繰り返し覚えたことだから
(4)例 手が使いやすく、手になじむように、何度も修正、工夫し、素材も選んで、自分の手でものを作ってきた経験。
(5)ア
(6)例 昔は、自分の手でものを作ることで、豊富な知識や経験を得ることができたが、大量生産大量消費の時代では、自分ではものを作らなくなり、
豊富な経験を得る機会を失い、自分の手を通して経験する世界は貧しくなった。 以上配点35/100 
 
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  信濃追分宿「キノコ祭り「ホンモノ市   
 


毎年恒例の軽井沢紅葉まつり(10月2日(日)〜11月3日(木・祝))の期間中、軽井沢の各地でイベントが開催されている。
軽井沢の西端中山道の古宿追分宿では、公民館で「キノコ祭り」、旧油屋旅館では再生プロジェクトの一環として、古書追分コロニー主催の
「ホンモノ市」が開かれ、普段静かな古宿が賑わった。

原発事故の影響でキノコの採取は心配されているが、長野県内は大丈夫の範囲と言うことで、キノコ関連イベンは開催された。
開催を心配していた自然派フアンはホッ。秋晴れの下、大勢が繰り出した。
会場では採取キノコの展示と鑑定会が開かれ、キノコ汁賞味会が実施され、一杯100円で振舞われた。

「ホンモノ市」は、旧油屋旅館の新装された館内「油屋ギャラリー」と庭一杯に設営された古書、アートクラフト、食のブースが賑わいを見せた。
期間中は、「堀辰雄文学記念館」が無料開場される。

☆追分きのこ祭り 追分公民館 10/9(日)9:00〜16:00
採取された25種ほどのきのこが食用、食注意・食不適毒・猛毒に分類会場に展示された。
採取されてから時間が経過しているため、乾燥や傷みなどで、新鮮な原形を留めていないものもあり、判別特徴を特定するには適さないものもある。
 



       
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     〜楽しみにしていた自然の恵み〜

23年度のキノコは原発事故のセシウムが
心配され、採取を躊躇していたが、
何故か発生が少ない。
不思議なものでキノコが遠慮したのか?
ではなさそうで、全国的な状況と言うことである。
今年は残暑が9月末まで続きキノコの発生、
生育に影響したと言われている。
森への散策の楽しみが一つ減った。
 
17.       
 
 
 
 
 



〜キノコ狩り 憂いの秋 2012年〜  

 中区のKさんが御代田の図書館へ行く途中と、久しぶりに来荘してくれた。
うれしい便りを期待したが、信濃毎日新聞のバットニュースを届けてくれがっかり。さびしい秋となりそうだ。

軽井沢の隣町
“御代田で基準を超す放射性セシウム検出 キノコ狩 憂いの秋”と言うものだ。
県林務部が8月下旬、御代田町の国有林内で採取した野生キノコ
「ショウゲンジ」から、国が定める一般食品の1キログラム基準値100ベクレル
を超える630ベクレルの放射性セシウムが検出されたと言うもの。

昨年10月、佐久市の山林内で野生キノコ
「チャナメツムタケ」から当時の暫定基準値1キログラム当たり500ベクレルを超える放射能セシウム
が検出されたと言うニュースに続くものだ。

「キノコの季節を前に周辺地域で戸惑いが広がり、長引く放射能汚染の影響に、周辺住民からは残念がる声が聞かれる」と言う。
今までの認識では、浅間山より東側域が群馬から流れてきた放射能の影響を受けており、碓氷峠に近い軽井沢が僅かな汚染域と理解していた。
この記事で軽井沢より西の御代田や佐久で基準値を超える数値が検出されたとは、驚きと残念でならない。
当山荘で栽培している椎茸やナメコも諦めざるを得ないのか。楽しみのキノコ鍋もできない秋はまさに「憂いの秋」となるのか。 (9/6 '12)



   
ブナ林などに発生するモエギタケ科の中型キノコ 表面は粘性  ショウゲンジ 針葉または広葉樹林に発生するフウセンタケ科の大型
キノコ 食用キノコのなかでも特に美味 
   

信濃毎日新聞を持ってきてくれたKさんは軽井沢町町営の貸し農園を鳥井原に借り、ルバーブ、ジャガイモ、ホーレンソウなどを栽培している。

放射能汚染が心配と、平成24年6月下旬に収穫したホーレンソウを町の無料検査(要予約、検体は1kg以上で良く洗い極力細かく刻むことが条件)に持ち込んだと言う。

検査は21ベクレル以上でないと検出しない計測システムと言う。幸いホーレンソウからは21ベクレル以上のセシウムは検出されず一安心。
場所や産物の生育基盤などによると言うことで、一概に駄目ということは言えないことがわかり、僅かな光明が残された。

自家栽培のシイタケやナメコの是非については、更なる調査や確認が必要だ。
                                                      無料測定依頼に関する問い合わせ
                                                      軽井沢町住民課 町民係 п@0267−45−8540
                                                                       Fax0267−46−3165
  
 
 
   〜軽井沢町の野生キノコでも基準値超の放射性セシウム検出〜 9/15 ’12 信濃毎日新聞より
チチタケ   
         
長野県林務部は14日、軽井沢町東部(群馬県境西域)の私有林で採取した野生のキノコ「チチタケ」を調べた結果、国の基準値(1kg当たり100ベクレル)を超える
330ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。

県は、同町産のすべての種類の野生キノコの採取と出荷、摂取を自粛するよう同町などに要請した。

あらためて、町民の依頼を受け、町が群馬県境から西に1.2kmの地点で採取したチチタケを県に高精度の測定機器を使った検査を依頼した。
県環境保全研究所(長野市)で14日に調べ、放射性セシウム134を120ベクレル、同137を210ベクレル検出した。
同部は「チチタケはあまり流通するキノコではないが、町を通じて直売所などに注意を呼び掛ける」としている。
同部は今後、東信地方を中心に野生キノコを80検体採取し、検査する計画だ。 
 



―群馬県北西部域でも。―上毛新聞平成24年9月25日

長野の隣、群馬県は、平成24年8月11日から9月20日にかけて高崎市や沼田市、長野原町など7市町村で採れた天然キノコに含まれる放射性物質の検査を実施。
このうち沼田市、東吾妻町(1キログラム当たり130ベクレル)と嬬恋村(同570ベクレル)で採れたチチタケからいずれも基準値(同100ベクレル)を超える
放射性セシウムが県出された。
群馬県は、直売所や市場に基準値を超えた天然キノコの販売自粛を要請。安全確保のために、今後も検査を継続するとしている。


−やはり−
群馬県の吾妻町や嬬恋村は長野県中東部の軽井沢に県境を接する地域。
軽井沢で基準値を検出されたニュースで、この地域も駄目であろうと、覚悟はしていたが残念。




-軽井沢から20kmほどの群馬県中西部安中市では−上毛新聞平成24年10月16日

県が15日、5市町村(安中市、藤岡市、高山村、高崎市、みどり市)で栽培や採取したキノコの8検体を調べた結果。

・安中市 野生のナラタケ 1kgあたり443ベクレル 野生キノコ全体の出荷を自粛するよう市や直売所に要請。
・藤岡市、高山村 露地栽培の原木シイタケ  39ベクレルと93ベクレル。

・高崎市、栽培シイタケ(ハウスか露地かは不明) 不検出 
・安中市 野生のオオイチョウタケ           不検出
・みどり市 野生のハタケシメジ             不検出

同じ安中市内でも基準値100ベクレルを超えるものと、不検出に分かれた。場所や発生環境によることを裏付ける証拠か。
自家栽培している原木シイタケやナメコの結果が公表される日を待っていたが、高崎市の栽培シイタケはハウスか露地か不明では何ともスッキリしない。
沢山発生している山荘のナメコを横目に町の検査へ持ち込むか否か思案中、検査依頼条件の一つ、1kgの検体量はかなりのもの未だそこまでは。



−野生のキノコ続く出荷制限−朝日新聞平成26年3月14日

長野の隣県群馬県では原発事故の影響で野生キノコの出荷制限が今も続いている。
発生から3年を迎えるが、解除への目処は立っていない。

出荷制限は山林などで採れる野生キノコが対象で、原木や工場生産の栽培キノコは問題ない。
一昨年昨年(平成24年)8月沼田市で採取した野生のチチタケから1キロあたり2,500ベクレルの放射性物質が検出され、同市など7市町村が出荷制限区域に指定された。

林野庁によると野生キノコの出荷制限区域は10県103市町村にのぼる。
種類が多く生育環境も多様。
安全性を証明するサンプル検査は難しく、これまで解除された市町村はない。
林野庁の担当者は「解除の明確な基準はない」として調査を続ける方針を示すにとどまる。

過日、3月上旬には釣り愛好家には嬉しいニュースが報じられた「赤城大沼で釣ったワカサギを持ち帰って良い」というものであった。
だが何がそうさせたのか定かでないが、直ぐに持ち帰り禁止のおふれが出され関係者を慌てさせた。


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  山葡萄、海老蔓、三角蔓の挿し穂探し〜 
 
海老蔓 葉に切れ込み    三角蔓 葉は切れ込みなく三角状 

美味しい山葡萄のジャムやジュースが忘れられず、挿し木による増殖計画を立てた。
冬の挿し穂採取に向けた場所探しを散策がてら山荘の近隣を探すが、花も実も付かない雄株は結構多く目にする。

こぶしざわ山荘隣地にも大きな株があるが花も咲かない。海老蔓、三角蔓も山葡萄の代替として興味ある種だ。
雌株は採取されてしまうのか?近年めっきり減って見つけることは至難の技だ。

特に山葡萄は蔓の太さが3〜5cmほどの太さに成り、高い樹木に絡み登るため高さ10〜15mに実をつけていることが多い。
従って、人里や別荘地を離れた管理の入らない自然のまま放置された林まで行かないと見つけるのは難しい。

海老蔓や三角蔓はかっては近隣でも多く見られたが、実のなる雌株は年々なくなっている。
昨年軽井沢バイパス歩道脇の樹木に絡まる三角蔓を確認していたので、今回行ってみると、何故か残念ながら見当たらない。
こんな状況を憂い挿し木増殖を急がなければとの思い。

       
カラマツに絡み5m程の高さに1房確認  採取可能な手の届く場所の小枝  蔓の太さ5cmにもなり、10mほどの高さに1房確認できるも小枝採取はできず諦め 

地元の自然植生に詳しいわれもこうの会会長 I さんと、浅間山麓を知り尽くすOさんへ在り処を尋ね教えてもらう。
Oさんから教えていただいた場所は標高1,000mを越えた、新設のインターナショナルスクールの近く、カラマツ林の中に確認できた。
手の届く高さに挿し穂に良い小枝もあり採取可能だ。

Iさんから教えていただいた場所は星野の奥、高所に僅かな実を確認できたが、手の届くところには挿し穂採取可能な小枝は無く諦めざるを得ない。
Iさんは毎年秋に実が熟し、落ちるのを楽しみに待っていると言う。
一昨年は、その手間暇は半端じゃないけれど、山葡萄から酵母をおこしてパンを作られたと言う。

―野葡萄 のぶどう―
海老蔓や三角蔓と見紛うものに
野葡萄があり、いたる所で見ることができる。雌雄異株ではなさそうで全て実を付けているようだ。
まずくて食べられないが、山荘垣根などに絡ませると自然味豊かな雰囲気を作ってくれる。
葡萄類の総状円錐花穂と比べ、花は杯状に咲き、実も房状でなく線香花火のようになる。


山葡萄、海老蔓、三角蔓の比較
葉での比較が容易。 山葡萄は大きさ30cmにもなり、蔓も太さ5cmくらいに成り10〜15mの高さに絡み登る。海老蔓と三角蔓は葉の大きさは5〜10cm。
蔓も細く、手の届く高さで自生する。
葉の形は山葡萄は5角形、三角蔓は名のとおり三角、海老蔓は葉に切れ込み込みがある。
なお、海老蔓の実は癖の有る果汁臭から他の2種より味は劣る。


 
 

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